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はい、本日は2025年の1月16日の朝ですかね。
はい、今はちょっと自宅におりまして、これから仕事に行こうかなというところで、あまり時間がないという状況であえて録音をしようと思います。
なぜなら、ちょっとここのところのエピソードが、我ながら長いなと、30分超えとかすごい聞きづらいなということで、
今回はショートにまとめられるようなネタをちょっと話したいなと思います。
それはタイトルに書いた通りですね、茶の湯はコンテンツではなくプラットフォームであるという持論というか、僕はこれが本質かなとちょっと僭越ながら思っているんですが、その辺のお話をしようかなと思います。
茶の湯とか茶道って聞くとですね、皆さんイメージされるものがあると思います。
お茶室行ってお菓子が出されて、シャカシャカと抹茶が立てられたものをしずしずと飲むと。
季節によってバリエーションとか、使うお道具とか実際茶室の様子とか変わったりしますし、そういうバリエーションがあっても、基本的にはこのお作法とかやるべきことがかなりガチガチに決まっていて、非常に窮屈そうだなというようなイメージをされている方が多いんじゃないかなと思います。
もちろんですね、茶室における振る舞いですとか、あるいはお茶を立てる側にとっては、どのような手順で道具を扱ってお茶を立てるかというのは、やはりきちんとしたルールというか、いわゆる手順ですとか、すべきことをしてはいけないことみたいなことがもちろんあります。
いわゆる型とか手前と呼ばれるようなものですけれども、茶道のお稽古というものを知らすと、そういうものを学んでいくわけですけれども、それはどちらかというと入り口のような感じでして、決まったルールを身につけたからこそ、その先に自由があるという感じなんですね。
ですので、僕は茶の湯っていうと、こういうもんだよねっていう、結構コンテンツ的、中身がもう決まっているようなコンテンツとして捉えている方が非常に多い。
今これは戦略ながらちょっとお茶をされてる人もそういう方が多いんじゃないかなという気がしてるんですが、もっとお茶は自由で、もっといろいろたくさんの無限の可能性があるなと思っています。
もうちょっとわかりやすい例で言うと、例えばインターネットがありますね。インターネットというのも、僕は本当に自分が社会人になった頃にインターネットはGoogleが創業し、そこからずっとエンジニアとしての人生を歩んでいたので、インターネットの黎明期から今までをずっと見てた感じなんですけれども、インターネットっていうのはですね、最初は言ったら世界中のコンピューターがつながって、
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世界中のどこへでもアクセスできるよというだけで、その上で何をしたらいいのかっていうのをみんなが試行錯誤をしながら積み上げてきたっていう感じなんですね。
今でもそうですけども、中にはやりすぎたり、これあかんねってなって違う形にしようみたいなものがいろいろあって、今に至るわけなんですけれども、例えばインターネット上にも最初はルールっていうのが全然なかったわけですね。
それはインターネットにコンテンツを載せるためのルールみたいなところもあるんですが、もうちょっと技術的に言うと、皆さんURLでhttpとか最近だとhttpsコロンスラスラアドレスみたいなのを打ったりするじゃないですか、ああいうルールをそもそも作るところからもちろん始まったりしています。
世界中に散らばるいろんなコンテンツにどうやったらアクセスしやすいかっていうものを決めて、それを共通ルールとしてみんながやることで、世界中誰が作ったコンテンツにも今は僕らはアクセスをできるというようなことになっているわけですね。
つまり最低限のルールは決めようと、それはみんなが世界中のあらゆるコンテンツにアクセスするということにそもそも必要だからと、ただそれにのっとった上であれば、その上で例えばブログを書こうが、例えばオンラインショップをやろうが、動画を作ってアップしようがいいですよというのが今のインターネットの豊かさですね。
インターネットの自体をコンテンツという方はいらっしゃらないと思いますね。あれはいわゆるプラットフォーム、インターネットという土台の上にいろんなコンテンツが花開いているのだというのが皆さんの認識じゃないかなと思います。
例えばもうちょっとすごい身近な例に持っていくと、味噌汁とかラーメンとかですね。例えばラーメンとかですと、麺が入っててスープがあって具が乗っているというのが大体大まかなラーメンの条件かなと思うんですが、逆に言うとその辺を守っていれば何でもありじゃねみたいな感じでラーメンというのはすごい豊かなバリエーションがあります。
お味噌汁もそうです。味噌を溶いた汁に具を入れて、大体は温かくしたものというところさえ守れば、それが豆腐とわかめの味噌汁だろうが、じゃがいもと玉ねぎの味噌汁だろうが、何でもいいわけですね。それはお味噌汁とかラーメンというプラットフォームがあり、そのある一定の決まりがあるからこそ、ただその決まりがかなり懐が深いからこそ、その上でいろんなバリエーション、コンテンツが花開くということになります。
というような構造を持っているわけです。今、例に挙げたこのインターネット、味噌汁、ラーメンと同じような構造を、僕は茶の湯が持っていると思っています。先ほどお伝えしたように、もちろん茶の湯とか茶におけるルールみたいなものあります。ですけれども、意外とですね、自由なんですね。これは僕が、僕もお稽古を始めてから気づいたんですけど、例えば使うお道具とかもですね。
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もちろん、例えばお茶を立てるときに、まず最初に右手でこれを取り、次に左手でこれを置きみたいな手順あるんですが、例えばお茶をすくうための茶釈、お抹茶を入れるためのお茶碗とか、いろんな道具があるんですが、そういう道具をこういうふうに使いなさいというのはあるんですけど、道具の大きさとかサイズっていうのは特に厳密には決められてないんですよ。
使いやすいスタンダードのサイズっていうのはあります。ただ、どういう形、大きさみたいなものはかなり試行錯誤が効くし、それによってすごいいろんなバリエーションが持たせられるんですね。もう一つお茶でめちゃくちゃ面白いのが、見立てっていうものがあって、例えばお茶で使う道具の一つに水差しというのがあるんですね。
普通にウォーターの水に指と書いて水差しと読むんですが、これはお湯を沸かす窯に、もちろんお湯を入れてお茶立てていったら減ってきますので、水を補充するための、水を入れておくためのもの、水差しというのがあるんですが、これは要するに水が入る器なら、極力何でもいいわけです。
例えば、昔は中国からの博来物みたいなものが使われてて、どうやらこんなすごいの手に入れたでみたいなお披露目の場みたいなところもあったんですが、わび茶のお話がちょっと出てきますと、ここにそういう体操なものじゃなくても、
普段ね、井戸で、昔は井戸が生活用水でしたから、井戸で使ってるつるべでいいじゃないかと。要するに井戸に投げ込んで水をガラガラと引き上げてくるあのつるべですね、あの桶みたいなものです。
言ったら普段使いの珍しくもないもので、パッとしないものですね。それを茶室に水差しとして置いたというような、たぶん最初にそれを見た人はギョッとしたと思いますね。
これが茶の湯のプラットフォームとしての楽しさだと僕は思っています。
ですけれども、昨今なんというか、お茶ってこういうもんだよねみたいなちょっとイメージが全体的に固まりすぎちゃっててもったいないなっていう気がしています。
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例えば、味噌汁だったら、味噌汁って言ったら豆腐とわかめでしょみたいな風な感じで、基本それしか作らない。ラーメンって言ったら醤油ラーメンでしょみたいな感じで、もうそれしか食べないみたいなものが、
昨今のお茶のイメージが結構ちょっとある一定の形に凝り固まっちゃってる感じかなというふうに思っています。そうじゃなくて、いやいや豆腐なんだから、もっと別の具材入れてもいいでしょみたいな、味噌変えてもいいでしょとか、ラーメンって他にもめちゃくちゃ沢山種類あるじゃん。醤油でも味噌でも豚骨でもみたいな。
そういうバリエーションの深さというものにもっと甘えて、いろいろやれるんじゃないかなっていうのが僕の茶の湯に対する思いと、まだまだいろいろやれることがあるという可能性を感じているところですね。別の例えで言うと、砂場みたいな感じですね。
エンジニアの観点で言うと、試行錯誤が何でもできる環境っていうのはサンドボックス、まさに砂場と言ったりするんですけど、この砂場っていうのはいろんな用途に使えるんですが、例えばですけど、砂場って言ったら山作ってトンネル作って穴開けるもんだろうみたいな形でしか使ってなかったらもったいないじゃないですか。
いやいや、もっとお城作ったりとか池作ったりとか車とか作ったり団子丸めたりとか、いろいろあるじゃん。なんでみんなやらないの?みたいな感じが、ちょっと僕が今お茶の湯に感じてる既存のお茶に対するちょっともったいなさと、僕がすごいワクワク感と可能性を感じているお茶のプラットフォーム性というところですね。
僕はこのお茶のプラットフォーム性っていうのをいろいろ生かしていきたいなと思って、とはいえ今の僕だとまだお茶を始めてたかたか6年ぐらいのペイペイですので、やれる範囲でということで、生成AIに作ってもらった絵を軸にして床の間に飾ったりですとか、あるいは暗食パンですね。
普段、菓子としてパンを使うということはありえないとうちの師匠にも言われましたが、そういうものを、これは解釈としてはありなんじゃないかと。
ちょっとですね、柳瀬隆さん、ランパンマンの作者の方が僕非常に好きだったりして、その方の事前をちょっとフィーチャーしたお茶会では、暗食パンのようなものをちょっと出させていただいて、その後にもう一つ出したお菓子としては、黒麹っていうちょっと黒色をした麹があるんですね。
で、その麹をちょっと白麹と混ぜて、練って、ちょっと黒く丸めた一口菓子みたいなのを作って、これがバイキンマンオマージュですね、みたいな感じで退避させたりとかですね。ちょっといろいろなやり方を模索していったりしています。非常に楽しいですし、皆様も身近なものがお茶室にあるというような感じで、すごい楽しんでいただいております。
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そういった形で、僕は今後も本堂はもちろん大事です。外すべきではないと思いますし、僕も型の練習はめちゃくちゃします。で、この型があるからこそいいとか、型の重要性みたいなのは僕の思うところもあるので、これについてのお話はまたさせていただければと思いますが、そういった本堂はちゃんと外さずに、その上でお茶の持つところの深さというか、プラットフォーム性というのをもっともっと存分に生かしたようなお茶を歴史していければいいなと思ったり、
しています。はい、では今回は以上とさせていただきます。お聞きいただきありがとうございました。