1. カタラジオ
  2. データが「ツキ」を証明する ~..
2023-12-26 1:00:15

データが「ツキ」を証明する ~やっぱり、ホットハンドは、あります!~【「運がいい」を科学する vol.4】

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大人気特集シリーズ、『「運がいい」を科学する』、4回目の今回はベン・コーエン『科学は「ツキ」を証明できるか』の第5章と6章を読み進めていきます。

スポーツをやったことがある人なら、一度は経験したことがあるであろう絶好調状態、ホットハンド。前回の第3章では特集のメインテーマでもある「ホットハンド」の存在がトヴェルスキーら心理学者によって否定されてしまいました。

え、このままホットハンドはありませんでした、で特集終了?? 安心してください、ホットハンドはありますよ、というのが今回の第5、6章。

ホットハンド復活の鍵となったのは、なんと「データ」。トヴェルスキーの時代には存在しなかった最新の「データ取得技術」、「統計技術」により、一度はないものとされたホットハンドが再び浮かび上がってくる!そんな大興奮の収録回です。 データから真理を発見した経験、ある?感想・お便りは「⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠お便りポスト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠」まで


🪟コンテンツ🪟

オープニング: 1周年を迎えて

特集シリーズ: 「運がいい」を科学する - どんな本を読むの? / ホットハンドって何? / どんな本を読んでるの? / 前回までの振り返り / 今回読むところは? / ギャンブラーの誤謬とホットハンド / データによって明らかになった事実 / エンディング:読んでみて!

📻カタラジオとは?📻

医師と企画者という異色で異職の二人が、交わり、語らい、化学反応を起こす、似非インテリジェントな実験型ラジオ番組です。


🤝出演 🤝


ヤマガミ:金沢在住の医師、不遜な方、ベシャり担当。

ミント:東京在住の企画者、横柄な方、ゆる進行担当。


⛓こちらもどうぞ⛓


サマリー

「運がいい」の科学 vol.4では、ホットハンドという概念についての議論が展開されており、ホットハンドの存在が否定されるか信じられるかについて意見が交わされています。また、スポーツの領域にデータの話も入ってきて、衝撃的な新事実が明らかになるなど、興味深い内容です。第5章「ギャンブラーの誤ビューとホットハンド」では、ギャンブラーの誤ビューとホットハンドの概念について語られています。ホットハンドの誤ビューは、連続して良い結果が続くと次も良い結果が続くと予測することであり、ギャンブラーの誤ビューは、同じ結果が連続して続くと次は逆方向に予測することです。ネバダ州のカジノでのルーレットのギャンブラーの誤尾が概念になっていることから、投手や移民裁判官の判断にも同じような誤尾が存在し、データ分析によってそれが明らかにされています。ギャンブラーの誤尾とホットハンドの対比についても明かされています。人間がコントロールできるものは調子がよくなる傾向があることが示されています。また、データが大事であることを示すために、様々な事実が引用されており、ホットハンドや運、月などの話も簡単にまとめられています。マネキンさんがウラズミル刑務所の囚人のデータからワレンベルクの生存を立証し、データの重要性を示しています。テソーさんはデータの妙を伝えており、データの力によって物事を客観的に捉えることができる時代になったと感じています。研究者にとってもバイアスの影響を意識しながら、全てのデータを取り込んで解析することがより正確な結果に近づけることができると述べています。ホットハンドが証明され、結論が出されました。一番面白い章です。

00:00
スピーカー 1
カタラジオ!
スピーカー 2
はい。医師と企画者が緩く語らう、エセインテリジェントな実験型ラジオ番組、
もとい概念獲得リアリティ番組、カタラジオの時間が、今週もやってまいりました。
ゆる信仰担当のミントと、
スピーカー 1
ベシャギ担当のヤマガミです。
スピーカー 2
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 1
はい、よろしくお願いしまーす。
スピーカー 2
もう、口がね、滑りましてね。
スピーカー 1
もう、染み付いちゃってるけど、さすがに1年も続ければね、染み付きますよ。
スピーカー 2
あのー、もう、習慣になっちゃいますよね。
はい。今日もね、ちょっといろいろ、お互いバタバタしてて、開始が遅くなっちゃってね、
頭がポヤーンとしてきたんで、
スピーカー 1
あ、そうっすね。
スピーカー 2
こういうね、ニュートラルな感じになると、習慣がね、前に出てきちゃいますよね。
スピーカー 1
まあ、でもこの疲れた状態でも、逆にこの、最初のイントロを入れるっていうことが、
もはやもう、ナズMCの鏡なんじゃないですか、ミントさん。
いやいやいや、というよりはもうね、慣れすぎてしまった。
スピーカー 2
いやー、でもいろいろありましたね。
ちょうどね、1周年記念の、
スピーカー 1
配信も終わりまして、一区切ったところですがね。
はい、どうでしたかね、皆さん。
1周年聞いていただいて。
スピーカー 2
いやー、ほんとですよ。ちょっとね、
間代わりじゃねえかっていうご意見は、
甘んじて受け入れますけれども。
スピーカー 1
そうですね。まあ、一つでも言いたいのは、
この1周年によって分断されたけど、我々のホットハンドは終わってないっていうところを強調しておきたいね。
スピーカー 2
はい、1周年を聞いてくれた方もね、ホットハンドで初めて聞いてくれてる方もですね、
ぜひぜひ今回も。
バチッと聞いていただきたいところですけどもね。
スピーカー 1
前回の作品もたくさんの方に見ていただいて、ちょっと我々も舐めに乗っているところでございますので、
本日も楽しんで収録してまいりましょう。
スピーカー 2
いやー、まさにですね、3本目のシュートが入った後に4本目が入るのかな。
スピーカー 1
そうだね。今回の収録で証明されますね。
あれは、ヒートチェックってやつだね。
ステフィン・カギがやってる。
スピーカー 2
いやー、そうですね。
じゃあ、早速今日はね、イントロ早いですけれども、
スピーカー 1
いっぱい入っていきましょうかね。
はい。
運がいいよ、科学する。
スピーカー 2
いいですね。バキバキに決まってますね。
スピーカー 1
いやー、もう4回目ですからね。
そうか、4回目か。
スピーカー 2
4回目だよ。早いね。
いいですね。ということで始まりましたけれども、
運がいいよ、科学するということで、
我々今回ですね、
科学は月を証明できるかという本を読みながらですね、
運だったりとか、
月だったりとか、
これまであんまり科学とは馴染みの薄かったものが、
あったんじゃないかという概念について、
立ち向かっていこうと。
はい。
ということでやっておりまして、
今回シリーズの4回目ですね。
そうですね。
4回目ということで残すところ、
今回と次回の最終回。
スピーカー 1
あと2回で終わっちゃいますね。
スピーカー 2
そうだよね。
今回全部で7章プラス、
エピローグ、プロローグ、
プロローグ、エピローグという感じです。
今回はね、
6章読みますよというところなので、
だいぶクライマックスって感じですよね。
いや、今回も盛り上がったね。
スピーカー 1
今回は、
スピーカー 2
まさに今回タイトルにも入っている、
タイトルじゃないか、
副題か、
ホットハンドという概念がありますけれども、
ホットハンド、
これどういう意味の言葉でしたっけ?
スピーカー 1
ホットハンドっていうのはね、
毎回説明させてもらってますけど、
バスケットボールっていうスポーツから来たね、
概念でありまして、
シュートが3本連続で入ったら、
4本目も絶対に入るような、
無敵モードみたいになっている状態のこと、
絶好調になっている状態のことを
ホットハンドという風に呼んでおりまして、
今までの収録で、
このホットハンドは、
バスケットボールだけじゃなくて、
芸術の世界、論文の世界、
作品を作る、そういった世界でも
ホットハンドはありますよってことが
スピーカー 2
言われてきたと。
そういうことですね。
スピーカー 1
要はスターマリオ状態じゃないですかね。
スピーカー 2
そうですね。
一時的な絶好調状態を、
我々が認識する状態のことをホットハンド。
スピーカー 1
そういうことですね。
スピーカー 2
これまでは、
紆余曲折あって、
このホットハンドが、
誤尾、つまり認識上の誤りですよ
っていう論文が出てきたりとか、
いやいや、みんなバスケットボールファンは
ホットハンドあるって信じてるんだって
話だったりとか、そういったことを
事例をベースに語ってきたわけですけれども、
そうですね。
ちょっと中身入っていく前に、
本について簡単にまた山上君に
スピーカー 1
紹介してもらいましょうかね。
科学は月を証明できるか
という本で、
スポーツジャーナリストの
ベン・コーエンさんが書いている本でございます。
コーエンさんですね。
この方、ウォールストリートジャーナル
という有名な雑誌の記者として、
バスケットボールやオリンピックをはじめとする
スポーツに関する記事を多数
執筆されている方でして、
今までいろいろ学者の本を扱ってきた方々としては、
珍しいスポーツジャーナリストの方が
書いた本を扱うといった
スピーカー 2
特集でございます。
ちなみに雑誌っていうふうに言いましたけど、
スピーカー 1
新聞ですね。
失礼いたしました。
前回までの収録、
前回は第3章、4章を
読んだわけでございますけど、
ホットハンドを研究する
スピーカー 1
第3章、ホットハンドを研究する
では、
人間の頭っていうのは
ランダム性を誤認してしまう。
ランダムを理解できない。
結局、何もないランダムのものの中に
パターンを見出してしまうっていう話から
始まって、結局、
カーネマンさんとトベルスキーさんの論文で、
有名な経済学者の論文で、
ホットハンドは存在しないと。
一応、ホットハンド論争に
ホットハンドをあえて信じない
スピーカー 1
第3章で1回、ピリオドが打たれたわけでございますよね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
っていうのが第3章。
続く第4章が、
ホットハンドを
あえて信じない
職能の方々、農業とか
農家の方とか、投資家の方とかは
ホットハンドを信じない方が、
例えば農家の方だったら、
今年がたくさん実っても
来年も取れるぜって思わない方がいいぜっていうので、
あえて信じてない。
投資家っていうのも、
原理原則に基づいて投資した方が、
最終的には市場はすべて織り込まれてるから、
市場にはすべての
投資の原則が織り込まれてるから、
自分でちょこまか考えて投資するよりも、
現実に則ってインデックスに
投資した方がいいんだぜっていうのが、
第4章のお話でしたよね。
スピーカー 2
はい、ありましたね。
つまり、ホットハンドに対する
研究と、そこに対して
否定的な立場の人たちからの
知見というところを
ミックスさせて、ホットハンドの
どっちの家はゴビューじゃないの?
っていうところにね、
だいぶグッと傾いてきたような
スピーカー 1
2章でしたね。
今回の章を読むまでは、
我々もホットハンドはないっていう
話でどんが進んでいくものだと
スピーカー 2
思ってましたからね。
そうなんですよ。ホットハンドを
特集しておきながらね、
証明できないのかしらっていう
本書のタイトルに
スピーカー 1
のっとっていくとね。
スピーカー 2
ロンパされちゃったじゃんっていう。
そうなんですよ。
この2章を知りたい方は、ぜひ前回の
スピーカー 1
配信も聞いていただければなと。
スピーカー 2
というところですが、
そんな中で、今回読むのが
第5章と第6章
というところで、ちょっとタイトルと
章立ての中身をサクッと
山上くんに触れていただきましょうかね。
ギャンブラーのゴビューとホットハンド
スピーカー 1
そうですね。今回第5章の
タイトルが、ギャンブラーの
ゴビューとホットハンド。
なんじゃそりゃって感じですけどね。
章立てが1、
難民申請の
落とし穴1。
2、
求心は騙される。
3が、ギャンブラーのゴビュー。
4が、これなんだって感じですけど、
スピーカー 2
難民ルーレット。
なんですか、ロシアンルーレット的な?
スピーカー 1
そうそう、難民ルーレット。
最後に、難民申請の落とし穴2って感じで、
5本立てで、この5章が
シミュレーションになっております。
という感じの章立てになっております。
どうでした?今回、5章読んでみて。
スピーカー 2
いやー、あのこの、
毎回そうだけどね、
章立てのタイトルからも分かる通り、
あのー、演出が、
すごい。
スピーカー 1
そうだよね、なんか、
すごい仕掛けられてるよね。
スピーカー 2
そうなんですよ。構成が
結構練られてるんですよ。
スピーカー 1
なんていうか、プラス打ちっていうか、
ギミックが吸い込められた
本って感じで。
スピーカー 2
そうなんだよ。だからこうやって分解して、
要点だけ伝えるのがちょっと惜しい
気持ちもね、こうではありつつ、
あのー、幹となるね、
議論は脈々と、
続いていくので、なんかそのあたりを
上手にできとりながら紹介できるかなと。
そうだね、そうだね。
スピーカー 1
ちょっといったん6章まで行っちゃいますか。
6章のタイトルが、
データによって
スピーカー 2
明らかになった事実。
スピーカー 1
はい。
この章立てが、
ホロコーストからユダヤ人を救った
スウェーデンの英雄。
次が、
バスケットボールのデータ革命前夜。
行方不明の英雄を探し出せ。
で、次が、
スピーカー 2
行方不明の英雄を探し出せ2。
スピーカー 1
で、次が、
行方不明の英雄を探し出せ2。
で、最後が、
データが明らかにしたホットハンドの新事実。
という風に、6つの章立てで展開されております。
スピーカー 2
という風に、6つの章立てで展開されております。
スポーツの領域にちょっとデータの話が
入り込んでくるよっていう、
そういう気配もね。
スピーカー 1
そうそう、そうそう。
スピーカー 2
そして、最後の章ですけど、
新事実ということって、
スピーカー 1
これが何なのか。
スピーカー 2
そうですね、ここが衝撃なんですよね。
全体通しての感想じゃないですけど、
どうでした?読んでみて。
一回ね、内容に触れずに、さらっと。
スピーカー 1
とりあえずやっぱり、
この本は、登場人物も多いし、
展開も面白いし、なんていうかもう、
読んでって感じ。
リスナーの皆さん、この本一緒に読んで、
この本の感想を、
俺らと一緒に語り合おうよっていう、
そういうフィッション。
スピーカー 2
一緒に読みたいね、これは。
スピーカー 1
そうそう、そうそう。
むしろ、元になった論文とか読みたくなるような、
そういう、
導入にもすごくいい本かなっていう。
読んだ感想はね、
やっぱあれだね。
俺自身がギャンブラーだから、
5章は自分に対する言いましめって感じだったり。
スピーカー 2
確かにね。
なんかカジノの話してましたもんね。
そうそう、そうそう。
スピーカー 1
確かにね。
スピーカー 2
どうでした?ミンタさん。
いやー、
なんかさ、これ僕いつも、
ラジオの前に準備するとき、
ちゃんとメモ取りながら読むんだよね。
ラジオでこう、
読みたいなとかっていうのを整理しながら読むんですけど、
そのね、メモ取るのがね、
過去一ムズいんですよ、この本。
そうだよね。
ついまみられてるからね。
エッセンスが。
半分ストーリーテリングだし、
ちょっと小説、小説とは言わないか、
ドキュメンタリーチックなニュアンスも、
一方でありつつ、
要所要所にこう、
ファクトの種みたいなやつが出てきていて、
それをこう、
1章の最後で回収するみたいな構成。
これがね、解説するというか、
紹介するにはなかなか、
骨の折れる本なんだけど、
それが読み物としてはすごく面白いね。
スピーカー 1
自分の中で一回こう、
スピーカー 2
組み直さないといけないっていう。
そうそう、そうなんです。
取って出しができないっていう苦しさはありますけれども、
まあ面白いね。
スピーカー 1
俺もね、
最近ちょっと原稿を書き始めて、
本当に最近、
この本の特集始めてからなんだけど、
一応自分で紹介した本だと、
ちょっと自分で原稿みたいなの書くかと思ったんだけど、
いつもね、このワードファイル1枚から2枚なんだけど、
ワードファイル8ページ、
6182単語って表現してるよ。
これ。
スピーカー 2
それ何分で喋るつもりなんですか?
スピーカー 1
わかんないけど、
俺の原稿、最初から最後まで読むだけで、
この5時間の収録できそうなぐらいの、
ちょっとかいつもんで喋ります、今日は。
スピーカー 2
まあってことですよね。
ということで、ちょっとね、
今回苦労しそうだったんで、
今ちょっとざっくりね、
全体の構成とそれから感想を
ご紹介しましたけど、
まずはね、各章それぞれで、
話を、これどうしよっか。
章を分けてでいいか。
5章のさ、周り先言って、
中身入っていく感じがいいかな。
じゃあそんな感じでいきましょうかね。
スピーカー 1
はい、そうしましょう。
第5章「ギャンブラーの誤ビューとホットハンド」
スピーカー 2
では早速、内容に入っていきたいと思いますが、
まずは第5章ということで、
第5章のタイトルは、
ギャンブラーの誤ビューと
ホットハンドということですね。
誤ビューって言葉はね、
多分今回の本で何度か出てきてるけど、
ホットハンドっていう概念自体もね、
誤ビューじゃないかって言われてきたんですけど、
これまでの章立ての中でもありましたけど、
まあ要は、誤りだよね。
誤ビューって。
こやいってことだと思うんですけど、
まあよく認知だったりとか、
心理学の領域でね、誤ビューって言葉で
かっこよく言ったりしますけれども、
スピーカー 1
この領域でしか出てこないよね、
スピーカー 2
誤ビューって言葉。
まあ誤ビューはそうだよね。
現代文で言うと説明文っていうジャンルの
スピーカー 1
テキストがよく出てきますよね。
スピーカー 2
まあみんな好きよね、こういう誤ビューって書くの。
まあかっこいいからね。
今の誤ビューだよっつってね。
スピーカー 1
最初読めなかったよ、この漢字。
スピーカー 2
誤ビューは読めない。
読めないというか、もう書けないね。
そうそうそうそう。
まあそんな話は置いときまして、
さっきざっくりね、章立てというか
構成は話しましたけれども、
そもそも5章何言いたいのっていう話を
先にね、話しといた方がちょっと
話の通りがいいかなというところで、
言いたいことをサクッとまずさまりますと、
このギャンブラーの誤ビューとホットハンド
っていう章ではですね、
まあ要は難民ルーレットって、
さっき章立ての中でできたけど、
難民ルーレットって呼ばれている概念、
まあこれ実は論文のタイトルなんですけどね。
この難民ルーレットが何なのか
っていうところの説明のための
章だという風に受け止めていただければいいかなと。
はい。
で、これタイトルにも出てきている通り、
ギャンブラーの誤ビューっていうのが
実はあるんだという話なんですよね。
はいはい。
で、これまで実はもう一つ誤ビューが出てきて、
スピーカー 1
それ何か覚えてます?
ホットハンドの誤ビューのことですか?
スピーカー 2
そう、おっしゃる通り。
まあちょっとね、これまで否定されてきたよって言ってた、
まあこのホットハンドってものがある
っていう考え方自体が
誤ビューですよっていうのも
まあ一つの説というか立場としてあります。
そうだね。
なので、この今回、運だったりとか月っていう領域においては、
ホットハンドの誤ビュー、
それから、
ギャンブラーの誤ビューっていう、
まあ二つの誤ビューがあるんだよってことがですね、
スピーカー 1
この章では語られると。
スピーカー 2
で、ホットハンドの方から
ちょっとだけ振り返ると、
バスケットの話でもありましたけど、
まあ要は立て続けにこう、
入っていくと、
あ、3回立て続けで入ったなら
次も入んじゃないのっていう風に感じるっていう、
つまり、
ポジティブな方向に結果を解釈するっていうのが
ホットハンドの誤ビューですね。
で、一方、ギャンブラーの誤ビューって
何かっていうと、
例えば、まあ何か数字を出したりとか、
色を出したりとか、
まあいろんなゲームがあると思いますけど、
そういうギャンブルの中で、
同じ結果が立て続けに3回続くと、
さすがに次は続かんだろうと思って、
そうではない方向に
次の結果の予測を
補正するっていう感じだね、
スピーカー 1
イメージで言うとね。
スピーカー 2
平均への回帰ってやつだよね。
そうそう、キーワードで平均への回帰。
例えば平均への回帰ってどういうことかっていうと、
サイコロを振った時に、
どう考えたって振って出た目の平均が
スピーカー 1
6になることないですよね。
スピーカー 2
そうだね。
1から6まである中で、
大体3か4の間になるよなっていうような感覚を
多分みんな持ってると思うんですけど、
まあ例えば振っていく中で、
4、5、6って出たら、ちょっと上振れてるなと思って、
2か3出るんじゃないかみたいな、
そういう予想の仕方を多分、
なんとなくするんじゃないかと思うんですけど、
確率論的に言うと、
スピーカー 1
これは誤りなんだよね。
スピーカー 2
っていう2つの誤比喩があると。
で、面白いのは、
なんでこんな誤比喩が起きるのか
っていうところを、
少し解説が入りまして、
簡単に言うと、
解釈の仕方に依存するよっていうことがね、
この章では解き明かされるんだよね。
ここで結構
面白いファクトが紹介されて、
人間はどういう場合にホットハンド、
つまり立て続けにいいことが
続くって感じるか、
それとも、立て続いてしまったら
次は悪い方に行くんじゃないかって感じるか、
っていうところに、
ある一定の傾向があるよっていう
これすごい面白くて、
要はですね、その結果を
人間がコントロールできるもの
については、
人間がコントロールできるんだから、
そのコントロールできる人間が調子がいいよ
っていう風に解釈して、
次の結果も調子良くなるだろう、
って考えちゃう。
これがホットハンドの語尾側の
解釈の語尾。
ギャンブラーの方は何かっていうと、
ギャンブルってのは基本的には、
サイコロ振ったりとか、
何かルレット回したりとか、
結果に対して人間ができることがないわけですから、
ある種確率論的に振る舞うだろうっていう
予測を立ててしまう。
そうすると、つまりコントロールできない
事象に対する予想。
これはさっきの2つで言うと、
ギャンブラーの語尾ということで、
平均に回帰していくんじゃないかっていう予測を
立てがちであると。
こういうことが明かされるわけですよね。
スピーカー 1
これ結構面白いね。
本の言葉を書いていると、
人間は絶好調になることができるが、
無生物の機械はそうなれないって
スピーカー 2
人々は信じているって書いてあるけど、
スピーカー 1
すごく面白いね。
生物と無生物の差を、
ホットハンドとギャンブラーで分けたっていうのが
すごく面白いなって思いますね。
スピーカー 2
確かに。
だから人間の結果っていうのは、
ある種ボラがあるというか、
ばらつきがあって、そのばらつきっていうのが
左右されるっていうふうに
我々は理解しているんだっていうことが
分かったと。これは結構面白いことですよね。
大事なのは、これが
例えば、野球の場合だと
審判がいますよね。
審判だったりとか、
あるいは今回のこの章のテーマでもありますけれども、
難民を受け入れる
移民裁判官っていう役割の人がいるんだけど、
その人もある種、
裁判官っていう
フェアネスを求められるお仕事を
やっている人だと思うんですけど、
こういう人たちでも、なんなら
フェアネスの餌食になってしまっているんだと。
スピーカー 1
気づかないようにね。
スピーカー 2
そう、明かされると。
それが起こる端的な事例が、
難民ルーレットって言われているものだと。
なんじゃって話なんで、
ちょっとここだけサクッと説明しておくとね。
難民ルーレットって、
要は難民の人が
難民申請を出して、
この国に入れてくださいっていうときに、
その申請が通るか通らないかっていう
結果が何に依存するかを
研究した人がいるんだよね。
まあ物好きですよね。
スピーカー 1
いや、すごいよ。
スピーカー 2
よう研究するやん、そんなことね。
そうなんだけど、
この結論を端的に言うと、
難民ルーレットがなぜ起きるのかっていうと、
難民申請が通るかどうかは、
ルーレットのように
予測不可能ですよっていうのが
この論文の趣旨で、
じゃあなんで予測不可能なのかっていうと、
重要なファクターは、
運に委ねられているんだと。
運って何かっていうと、
移民裁判官がどんな人かっていう、
シンプルにそれだけに委ねられているんだよね。
だから移民を申請した理由が何でとか、
その人の家族構成が何でとか、
生活の背景が何で、
みたいな話を一切無視して、
誰がその移民裁判官かっていうことさえ、
調べれば、
なんとなくの、
通過の是非の傾向が分かるっていうことが、
データから明らかになってしまった、
ということなんですよね。
これは、
ある種のバイアスの恐ろしさというか、
そういうものを表現しているよね、
っていうことなんですね。
はい。
この辺りの話題から、
少し遠いじゃないけど、
今の話が一旦全体の外観なので、
この難民ルーレットの話題から、
スピーカー 1
切り込んでいきますかね。
スピーカー 2
はい。そうしますかね。
スピーカー 1
いや、これ面白いよね。
これ面白いね。すごいね。
スピーカー 2
あっちゃいけないことだからね。
我々は明らかに、
裁判官はフェアにジャッジをしているものだ、
っていうふうにみんな思い込んでるわけですから。
そうそうそう。
それがそうじゃないっていう、
なかなか面白い告白だよね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
これちなみにさ、ここでもさ、
過去の復習的にさ、
ちょろっと出てきたけど、
この研究をしていた方がさ、
言ってるのさ、我々はランダムの意味を理解していない、
スピーカー 1
っていうセリフの最後にね、
スピーカー 2
言ってたね。
スピーカー 1
結局そこなんだよね。
そこなんだよね。
スピーカー 2
人間は何でも理解できないんだよね。
理解できないし、誤って解釈しちゃうんだよね。
スピーカー 1
はいはいはい、そうなんだよね。
スピーカー 2
これさ、
この移民裁判官のさ、
結果の話は面白くなかった。
これめちゃくちゃ面白い。
移民の通過率は、
1個前の
ジャッジの結果に依存してるんだ、
っていうことがされるんですよね。
スピーカー 1
結局この、
移民裁判官が15万件以上の判決を分析したときの、
そもそもの、
難民の認定率が29%っていう、
まあ低めなんだけど、
一つ前の裁判で認定した直後は、
その次の申請を認定することが、
少なかったんだよね。
で、なんとその2件で、
承認した後に、
再度承認する確率は、
2件続けて却下したことで、
5.5%も下がってるっていう。
29%しか、
認定されないうちの、
5.5%のダウンだから、
スピーカー 2
すごい下がっちゃう。
なるほどね。
つまりその人が誰であるかという話とは、
全く独立に、
2件いいって言っちゃったから、
次は通さないでおかないと、
ちょっとバランス取れんな、みたいな。
そういうある種の、
忖度といいますか、
平均への回帰に、
収まっていくような姿勢を、
スピーカー 1
とってしまう。
結局この移民裁判官も、
人間なので、
交互に承認と却下が来るって思ってしまって、
結局これもギャンブラーの誤尾に弱いね、
スピーカー 2
裁判官も。
なるほどね。
でさ、この章の前半にあった、
急進は騙される、にも同じようなこと書いてある。
スピーカー 1
これも面白かったね。
スピーカー 2
これちょっとサクッと説明してもらいますか。
スピーカー 1
そうだね。
これも、
ある有名なチームの当主と、
打手と捕手の話なんだけど、
グリムさんという方と、
ラウリーさんという方が出てきて、
グリムさんという人が当主、
ラウリーさんという人が打者、
ミラーさんという急進、
この3人の話なんだけど、
状況を思い浮かべてもらえばいいけど、
当主と打者がいると。
で、こう今、
勝負が始まりましたと。
1球目は普通にストライクが決まりましたと。
ボーイカプシット。
2球目は、ボール球だったんだよね。
ボール球だったけど、
急進が誤って、
ストライクと宣言してしまって、
当主が急進に救われる形になってしまったと。
ここで、
連続2ストライクじゃないですか。
3球目は、実はこの当主の方が、
内閣ギリギリの訴求を
投げて、
本当は判定はストライクなんだよ。
まあ今、機械で判定できるからさ。
機械判定はストライクなんだけど、
スピーカー 2
急進はボールと宣言したと。
スピーカー 1
これギリギリに攻めたからなんだよね。
そうそうそうそうそう。
今度は打者が急進に救われたと。
なんでこんなことになってしまったかって
話なんだけど、
まずデータとして、
メジャーリーグの急進って、
判定の9割ぐらいはあってる。
っていうのは、
機械の判定と比べても、判定の9割の、
ストライクとボールの判定は合ってるんだけど、
概ね正しいってことだよね。
概ね正しいんだ、そうそう。
でもストライクゾーンから、
数センチのギリギリの投球では、
実は60%しか判定を成功させないっていう
スピーカー 2
データが、
スピーカー 1
なるほどね。
面白いね、これね。
さらに、ある研究者が、
2球連続ストライクした後に、
3球目の判定は、
2球連続のストライクが3球目の判定に
影響を与えるかっていう研究をすると、
スピーカー 2
意地悪な研究だよ。
スピーカー 1
意地悪だよね。
で、これすると3球目に
ストライクと宣言する確率は、
2.1ポイント下がる。
つまりストライクゾーンが縮んでしまうわけよ。
スピーカー 2
面白いよね。
状況だったりとか、
文脈に応じてストライクゾーンの広さが変わるって
そうそうそうそうそう。
めちゃくちゃおもろいよね。
スピーカー 1
で、結局、
投手から見ると、
2球で2ストライクに追い込めたわけだけど、
審判のミスジャッジもあって、
2球で2ストライクに追い込んで、
圧倒的に有利に見えるんだけど、
次、ストライクスレスレの球投げちゃったから、
ただでさえ、
ストライク宣言する確率が
2.1ポイント下がってる状態で、
スレスレ投げたから、
アウトにされたっていう。
スピーカー 2
なるほどね。
一番大事なところはあれだからね。
結果、4球目は、
堂々ストライクに放り込んだところ、
バチンって当てられて、
ホームランされたっていう話なんだよね。
だから、
急ぎ急ぎで、
ストライクに行くのが、
本当にストーリーとしていいのかどうか、
よくわからんよねって話にも
つながるんですけれども。
投手の判断の誤尾
スピーカー 2
面白いね。
スピーカー 1
人間バンズに作用が埋まっておりますか。
スピーカー 2
そうね。
でもなんかこれ、
球審側の立場に立って考えると、
分かるよね、それはね。
分かるよ。
そこで、3ストライクって立て続けに
言うよりは、
まだあるかなって言って、
まだボールあるかなって言って、
一回見るみたいなね。
あるじゃないですか。
そうだね。
スピーカー 1
そういう感覚だよね。
しかもあんまり、
1時間持ってちょっと思っちゃってる気持ちとかが
あるかもしれないから、
そこで3ストライクやっちゃうと、
後から周りの方が怖いじゃん。
あいつ合審しなかったって言われるのも怖いから、
そこで、いやいや、
ボールって言いたくなる気持ちも分かるけど、
この人、ちなみに、
ミラーさんっていう球審は、
生涯を捧げるって言えるほどの、
超長いキャリアのものですね。
そんな人ですら、こういうことになってしまうっていう。
スピーカー 2
いやー、
恐ろしいね、
機械判定器が入ってくることによって、
ミラーさんの
判断制度が、
キャリアの終盤になって、
ジャッジされるっていう、
めちゃめちゃ酷な話をね、
してますけれども。
っていう話もそうだし、
そっから、
移民の、移民裁判官か、
の話と、
移民裁判官の判断の誤尾
スピーカー 2
全く同じ構造だよね。
つまりさ、
1球1球のストライクを、
その投球が初めてだと思って、
ジャッジしたら、
制度は9割は超えてくるだろう、
そうじゃなくて、
1個前がなんだった、
2個前がなんだったっていうことを、
どうしてもインプットとして、
受け止めざるを得ないっていうことが、
審判だったりとか、
スピーカー 1
とっても起きていると。
そうなんだよね。
スピーカー 2
面白いよね。
スピーカー 1
これがね、ギャンブラーの誤謬。
そもそも、
ギャンブラーの誤謬がなんで、
ギャンブラーの誤謬って言われてるかって話は、
スピーカー 2
捨てなかったけど。
スピーカー 1
そこをちょっと言っていきましょうね。
カジノ。
カジノでのギャンブラーの誤尾
スピーカー 1
ネバダ州って、要はラスベガスとかあるところのカジノに、
ベッドの様子をカメラで映して、
全部のお客さんの様子を見れて、
かつ、
何にかけたか全部、
映っているカジノがありまして、
やべぇ。
そうそうそうそう。
ルーレットって、
赤黒でゴブゴブで当たるはずじゃん。
で、最初に赤が出たって時に、
次、赤が来るって思う人は、
52%で、
赤が来た時に黒、
次、違うのが来るって思った人は、
48%だったのよ。
でも、赤赤って続くと、
次、黒来るって思う人は、
48から51%に増えて、
どんどんどんどん増えていって、
次、黒って来ると思う人は、
85%になるっていう。
要は、赤が続くほど、
次、黒が来るって思う人の、
割合が増えていくっていうのが、
ジャンブラーの誤尾っていう、
概念の元となった話なんだけど、
スピーカー 2
要は、
確率的にいくと、
平均に戻っていくはずだって考えるから、
よりね、
なんていうか、
イレギュラーな状況が続いているように見えた時に、
いやいやそうじゃねえだろって思っちゃうってことだよね。
スピーカー 1
そうそう。
めちゃくちゃわかるんだけど、
スピーカー 2
ミント、カジノって行ったことあるんだっけ?
カジノそのものは、
あんまやったことないですね。
スピーカー 1
あんまギャンブルやらないですからね。
そう、素晴らしいことだと思うけど、
結構、これの話はすごいわかって、
カジノって行ったら、
でっかい電光掲示板がルーレットの方にあるのよ。
はいはい。
本当に、なんていうんだろう、
要は、シンプルなスクランブルとかにある、
ああいうバーンって、
電光掲示板があるじゃない、
ああいうのがカジノになったら、
こうして置いてあって、
そこに何書いてあるかというと、
直近20回ぐらいの、
何の数字と何の色が出たかのデータが、
全部バーって並んでて、
そこに、ああ、
過去3回のトライは赤なんだっていうふうに、
スピーカー 2
わかるわけ、ぱっと見で。
スピーカー 1
そしたら俺は、
じゃあ次黒だなんて、黒にポンってお金を置くわけよ。
そしたら、
赤で、あ、マジかってお金を吸っちゃうみたいな、
そういうのが、
それがまさにギャンブラーの語尾なんだけど、
スピーカー 2
ああ、そういうことね。
宝くじ屋さんとかでもさ、
この店から1等が出ました、
スピーカー 1
みたいな、書いてある。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
何も関係ねえだろって。
そうなんだよ。
この店に何かしらのルートがあるわけじゃないから、
そうなんだよ。
なんだらあれも最後ルーレットでさ、
ピッてやって、
当たった数字をカウントしていくことで、
最後決まりますから、
どの店で買うかって話と結果は、
実はあんまり関係ないんだけど、
スピーカー 1
そういうことが書かれてる。
素晴らしいディスプレイって
揶揄されてるんだけどさ、
この本では。
でも気になっちゃうんだよね。
スピーカー 2
なるほどね。
ギャンブラーの語尾とホットハンドの語尾の対比
スピーカー 2
僕がさ、このギャンブラーの語尾の説で
面白いなと思ったのはさ、
この説の中で、
ギャンブラーの語尾と、
それからホットハンドの語尾っていうさ、
スピーカー 1
2つの語尾の対比について初めて明かされるじゃん。
スピーカー 2
はいはいはい。
さっき言ってたみたいに、
人間がコントロールできるものっていうのは、
より調子が良くなっていくだろう。
そうじゃないと人間がコントロールできない。
それこそ機械のようなものだったりとか、
ルーレットみたいなものっていうのは、
ギャンブラーを信じる。
ある意味平均への回帰の方を信じるという
結果になるよっていうのが
定義されるわけじゃん。
このファクトを踏まえて、
もう一歩踏み込んだファクトが
定義されたのがすごい面白いなと思って、
あ、あったね。
ギャンブラーがさ、
ゴブゴブの賭けに勝った場合って話です。
これすごい好きなんだよね。
基本的にギャンブルやってる人さ、
ギャンブル側によるんだけど、
ゴブゴブの賭けに勝ったっていう状況が
一回乗っかると、
これは人間がコントロールした結果の
アウトプットだから、
立て続きに勝つっていう予測に
傾くっていう、
スピーカー 1
これなんて都合のいい判断だと思うけど、
スピーカー 2
これがまさに、
スピーカー 1
カズノのやり口なんだけど。
この本には、ギャンブラーのゴビューに
囚われた人はホットハンドも信じるのか
っていうふうに夢を打たれてて、
結局、カズノにはカメラもあるからさ、
人間がゴブゴブの賭けを
する人間の行動も全部見えるわけだけど、
ギャンブラーのゴビューに従って
賭けをする人と、ホットハンドのゴビューに
従って賭ける人は同一であることが明らかに。
スピーカー 2
そうそう、それも書いてある。
ある種宗教みたいなもんでね、
だからね、ホットハンド信じる側で
ギャンブルする人もいれば、
ギャンブラーのゴビュー側で
賭けをする人もいればみたいなね。
スピーカー 1
でも俺はもうすぐ具体が思い浮かんで、
自分もそうだから、
赤赤赤っていうふうに掲示板に書いてあんじゃん。
で、おっしゃ黒だって言って、
黒に行くと黒当たるじゃん。
やったと思って黒当てた、
これ俺今まずついてるわと思って、
次倍額かけるみたいな。だからもう、
最初はギャンブラーのゴビューで入ったはずが、
もう2回戦目からギャンブラーのゴビュー忘れて、
ホットハンドのゴビューに陥っちゃうっていう。
スピーカー 2
結果出してくからね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
だから人間って本当にね、
まさにランダムを理解できないんだなっていう。
スピーカー 2
あー本当だよね。
意味をどうしても受け取ってしまうんだよね。
スピーカー 1
そうそうそう。アホだよなと思いながら。
スピーカー 2
確かに。
ギャンブル話でいくと、
カジノに行ったことない人いるかもしれないけど、
あと競馬あるじゃないですか。
あるあるある。
僕かけたりはしないんですけど、
競馬の見方を、
例えばYouTubeとかで見ることあるんですけど、
はいはいはい。
スピーカー 1
あそこにさ、オッズっていうのがあるじゃない。
スピーカー 2
あるよね。あるある。
あれってさ、過去の成績をもとに
弾いた値だと思うんだけど、
あのオッズっていうのもこれと全く同じだよね。
そうだね。
過去こういうトラックでしたよっていうのを
反映した、ある種の指標なわけじゃん。
過去の成績と未来の成績がさ、
全く独立だからさ、
そうなんだよ。
っていうことだよね。
スピーカー 1
そうだから、ああいう競馬新聞とか、
カジノの全国一部も一緒だけど、
ああいう過去の情報は、
書き事によって全く意味を持たないってことを、
多分認識した方がいいんだよね。
我々は。
スピーカー 2
そうなんだよね。
そこでこのギャンブラの語尾の説を、
決めてる大事なコメントがね、
トベルスキーとか、それこそカーネマンとかは、
今、現代の方じゃないですか、
亡くなってる人もいるけど、
広く捉えると、
現代の学者だと思うんですけど、
この100年前にね、
このテーマに取り組んだ人物がいるよ、
っていう紹介があってね。
スピーカー 1
ああ、あったね。
スピーカー 2
ラプラス。
ラプラスって数学者だよね。
ラプラスの悪魔とかっていう概念があったりとか、
理系の人だったら、
どっかで耳にしたことある。
じゃないかと、思うんですけどね。
彼の名言で、
このショーを締めたいなっていう感じがあるんですけど、
いいですか?
彼が言ったのは、
過去は未来に対して何ら影響を与えない、
っていう言葉をね。
スピーカー 1
いいね、そうなんだよね。
スピーカー 2
毎回新しい気持ちで、
取り組むべきだと。
そうだね。
スピーカー 1
いうことですね。
スピーカー 2
分かってはいるんだけどね。
分かってはいるんだけどね。
なんで分かんないのかって話が、
スピーカー 1
今まで明らかになるのかなと。
スピーカー 2
そうだね。
いいですか?
データの重要性とデータによって明らかになった事実
スピーカー 1
5章はこんな感じかな。
スピーカー 2
6章いきましょうか。
では続きまして、6章でございます。
6章のタイトルは、
データによって明らかになった事実、
ということですね。
この章では、
いかにデータが大事なのか、
っていう話を、
つまびらかにしていくことで、
その結果、
新事実に出会うんだと。
若干構成が、
難解というか複雑なので、
今日言いたいことを、
先にさまっておきますと、
この章の結論は、
シンプルにこれです。
やっぱりホットハンドはあるんじゃないか、
ということを言うために、
スピーカー 1
この章が存在しています。
スピーカー 2
これまで、
ホットハンドの存在
スピーカー 2
それこそ、
前の5章でも、
ホットハンドは誤尾じゃんって話が、
改めて出てきましたし、
ホットハンドの研究を通じてね、
ホットハンドってこういうケースに、
ホットハンドとして認識されるけど、
でも実際はね、
信じない人もこれだけいるよ、
っていう話があったりしたかな、
と思うんですが、
それを差し置いても、
なおホットハンドはあるんじゃないか、
ということを言いたい。
そのために必要なのが、
スピーカー 1
膨大なデータなんだと、
そういうことを話す章ですね。
この章の裏テーマは、
日本語で新しいことわかりますよ、
統計とかデータってすごいんですよ、
っていうのが、
スピーカー 2
この章の裏テーマだよね。
そして我々は、
いかにちっちゃなデータ、
限られたサンプルをもとに、
そこに意味もない意味付けを、
してしまうのか、
ということへの反省でもある。
スピーカー 1
汽笛がかかっていると表現されてたけど。
スピーカー 2
霧かかりまくってますね。
霧もサングラスもかかってますよね。
スピーカー 1
サングラスもね。
スピーカー 2
何も見えてない。
ここでちょっとね、
最初に言っちゃうと、
いかにデータが大事かっていうのを
紹介するストーリーが結構ね、
難解と言いますか、
ここで紹介するにはなかなか、
ボリュームが多い話題がありまして。
スピーカー 1
面白いけどね、
このワレンベルグを創作せよっていう。
スピーカー 2
そうなんですよ。
これは何かっていうと、
失踪、過去にね、
世界大戦の時にですかね、
スウェーデンにいた、
ある外交官がいるんですけど、
この外交官は、
強制収容所の人々を
解放するような動きを
したいという
スピーカー 1
モチベーションで。
我々の好きなシンドラさんみたいな。
日本でいう杉原つゆねさんみたいな、
ビザを発行しまくったみたいな、
スピーカー 2
そういう感じの人だよ、たぶん。
もうちょっと具体的にはね、
話題も上がってたんで言うと、
当時、中立国のパスポートがあれば
移動できたんだけど、
なかなか手続き的に大変だということで、
この人は保護証書っていうね、
簡易的な証書を発行することで、
中立国の保護対象を、
ある種、
意図的に増やすような、
そういう動きをした人だということで、
後に英雄という風に言われるんですが、
これをやったことによって、
我々も大好き、
大好きの意味を間違えると怪しいことになるんですけど、
アイヒマンさんですね。
話題にするのが大好きアイヒマンさんに、
睨まれちゃうと、
いうことでございます。
そうだね。
このアイヒマンに睨まれて、
ちょっとね、
アイヒマンに対して皮肉を言うんだけれども、
ある種、仕返しを受けるんだよね、
スピーカー 1
アイヒマンさんはね。
中立国の要人であっても、
不良の事故に巻き込まれることはあるんだぜ、
みたいなことをアイヒマンに言われるっていう、
スピーカー 2
この人が。怖って。
なんていうね、
不穏なコメントだっていう。
スピーカー 1
シンドラのリストでありそうなセリフだよね。
スピーカー 2
いや、本当ですよ。
その数日後にね、
スピーカー 1
失踪するっていう、
話なんだよね。
ロシアの秘密警察に捕まってしまうんだよね。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
で、姿を消した。
俺もこの人調べてみたんだけど、
今なお、
スピーカー 2
消息が分かってないっていう。
いや、これは、
スピーカー 1
どっかの映画になるやつだね。
そうだね。
このショーでやったことは、
今なお、
消息が分かってないワレンベルクさんが、
どこにいるのか。要は、
言われてるんだけど、
本当にいたのかっていうのを、
データを使って消滅していこうっていうのが、
スピーカー 2
この話なんだよね。
そうなんだよね。
で、これでちょっと、
なかなかややこいのは、
データからワレンベルクの生存を立証
スピーカー 2
データを大事だってことのために、
引用されてる様々な事実と、
このホットハンド、
スピーカー 1
あるいは運とか月っていう話は、
ちょっと若干距離があるんですよね。
スピーカー 2
だいぶ離れてるね。
そうそうそう。
スピーカー 1
どこに行くのがいいかなって。
このワレンベルク捜索談義に関して、
スピーカー 2
簡単にまとめると。
スピーカー 1
まとめとこうか。
マネキンさんっていう、
生物科の教授してるような人が、
こっちとも、
自身も、
ウラズミル刑務所にいたんだけど、
この人が、
ワレンベルクが死んだってされてる、
1947年から、
刑期が終わるはずの、
1972年までの間の、
1049人の囚人の、
合計98,030回の、
全ての部屋の移動履歴の、
データベースを作ったのよ。
スピーカー 2
トランザクションを全部データにしたってことですね。
スピーカー 1
そうそうそう。
囚人は何日かに、
一回部屋を変わるんだけど、
それの移動履歴のデータベースを全部作って、
データベースのアルゴリズムで、
導き出した、
ワレンベルクさんがいるはずの独房、
っていうのを特定したの。
そこと、実際に、
昔そこの、
刑務所で働いてた人の、
ワレンベルクがいたと記憶してる独房が、
一致してるかどうかっていう、
検証を行ったところ、
スピーカー 2
見事に一致してましたよと。
スピーカー 1
ってことをもって、
マネキンさんは、
ワレンベルクが死亡したとされる時期は、
嘘で、それ以降も生きてたよっていう風に、
結論付けましたっていうのが、
スピーカー 2
簡単に言うとそんなような話だよね。
スポーツのデータの重要性
スピーカー 2
そういうことだね。
だからつまり、
断片的に見ると、
その結論にはどうしても、
データを俯瞰して、
複数のパーツを寄せ集めると、
一つの、
結論と言いますか、
事実に出会わざるを得ない、
スピーカー 1
みたいな、そういうことが語られる。
そうなんだよね。
ここで面白いのが、
マネキンさんは実際、
ワレンベルクに会ったこともなく、
実際そこの人たちが何を考えてたか、
どう移動したか、
全く知らないけど、
データだけ見てそこを導き出してる。
できるに至ってるところが、
この面白さというか。
スピーカー 2
そうなんですよね。
しかも若干ダサくかもしれないけど、
ここにいたんだって気づくきっかけが、
不自然な空白期間があるっていうことなんだよね。
スピーカー 1
そうなんだよね。
スピーカー 2
そうそうそう。
これも面白くてね。
いわゆる正常に動いてると、
表に出てこないような動きっていうのが、
ちょっと地図を反転させると、
ここに存在してたってことがわかる。
そうそうそう。
なんかね、そういうような振り出しをしていて。
ある種のサスペンスというか、
ミステリーというか、
スピーカー 1
面白いなっていう感じなんだけどね。
重要性図版は長く捉えられるっていう特徴と、
その空白の何日間かを一致させて、
だからここにワレンベルグがいたんだみたいな、
そういう探り方をしてたんだって。
そうなんですよ。
スピーカー 2
これめちゃくちゃ面白いよね。
めちゃくちゃ面白い。
これだけで多分本にしてもらってもいいぐらいなんだけど、
これはデータが大事だよっていうための、
当てストーリー。
スピーカー 1
結局これ、
当てストーリー。
データが大事っていうところで、
このホットハンドはあります、
に繋げていくっていうのが、
スピーカー 2
今回の本数字だよね。
スピーカー 1
ちょっとそっちの話に徐々に移行していきます。
スピーカー 2
そうですね。
データが大事だよって言っても、
かつてはデータがそもそもなかったって話が、
まずね、
スポーツ業界においては、
スピーカー 1
ポイントになってきますよね。
トベルスキーさんとかの時代だよね。
トベルスキーさんとか、
誰だっけ、
ディロビッチさんとかが、
言い切った時は、
データもなかったし、
ってとこから始まると。
スピーカー 2
そうなんですよ。
それの中で、
ある種のデータ解析のための、
ツールだったりとかが、
徐々に登場してくるっていう時代背景があって、
そういったツールが、
審判のジャッジメントが
正しいかどうかを判断するためにも、
導入されるし、
チーム側から見ると、
過去のデータを使いながら、
戦略を立てるためのツールとして、
プレーの実績を、
データとして取って、
どういう条件で、
どういう人がどういうプレーをするのか、
その成功結果みたいなところが、
分かるようになってくるというのが、
バスケットボールの世界にも起きるし、
それから、
野球の世界にも起きるし、
ということなんだよね。
徐々に近代に近づいてくるにあたって、
現代化に近づいてくるにあたって、
スポーツのデータを取るっていうのが、
当たり前になってくる、
ということなんですよね。
期待シュート率とホットハンド
スピーカー 1
特に、
スポーツビューっていう装置があって、
バスケットボールのコートに、
たくさんのカメラを設置して、
どの選手がどう動いて、
ボールがどなたかを描いて、
一つ一つデータとして、
全部描けるっていう機械が、
開発されてからは、
すごくバスケの試合の展開だったり、
シュートの難しさだったりを、
こと細かに分類できるようになった、
っていう話から、
スピーカー 2
話が結構面白いんだよね。
そうそうそう。結構、データの取り方も、
よかったですよね。
0.04秒単位で、
その場面を把握して、
誰が、そのポジションからシュートを打って、
その時の守りが誰だったとか、
どういう角度からシュートを打ったら、
どれぐらいの割合で入ったとかっていうのを、
すごいよね。
一言に、シュートって言っても、
そのレパートリーってめちゃくちゃたくさんあるよ、
っていうことを、
徐々に分類できるようになってた。
そうそう。
スピーカー 1
ギドビッチ時代は、
レイアップシュートと、
同じシュートとして扱ってたけど、
この本の言葉を借りると、
これはカバとハムスターほど違う、
っていう風に。
全然違うじゃん、みたいな。
全然違うじゃん、みたいな。
話をされてて。
カバとハムスターを同じように扱ったような、
論文でホットハンドはありません、
って言われてもねえ、
っていう感じなんだよね。
スピーカー 2
そうなんですよね。
この辺りの解像度がグググっと
上がってくるよっていうところが、
まさにさっきのね、
失踪した、
ラウルさん、
ワレンバーグさんの、
詳細を突き止めるっていうストーリーと、
スピーカー 1
重なりながらね、語られると。
スピーカー 2
そのデータを取るのが大事ですよ、
っていうところね。
そうそう。これはかなりね、
ドラマチックなんだけど、
厄介なので、
一旦このデータが取れるようになった世界で、
何が起きたかっていう話を、
スピーカー 1
ちょっとできたらな、
というところですけどもね。
データをすごい扱え、
データハンドリングすごい得意な方で、
この方がシュートを、
今さっきカバーの話したけど、
レイアップとスリーポイントが同じシュートのはずがないじゃん、
っていうふうに。
しかも、シュートって入ったとか入らなかったら、
その2択だけでいいの?っていう
ところを、
すごい着目して、
成功か失敗の観点からシュートを評価することを、
単純なヒート、
っていうふうにこの人は名付けたわけ。
単純な熱気って書いて、単純なヒートって名付けて、
で、この人は、
新しい概念を考えたんだよね。
期待シュート率っていう概念。
これ何かというと、
シュートを打った選手、その位置、
シュートの難易度、ディフェンダーの位置、
ってのを、
全部考えて、シュートが入る可能性を、
数字に置き換えたと。
それを、
期待シュート率というふうに呼んで、
その期待シュート率と、
実際のシュート率の差分、
差を、
スピーカー 2
複雑なヒートというふうに呼んだと。
スピーカー 1
なるほど。
で、これを2回分けると、
例えばステフィン・カイリーさん、
NBAのステフィン・カイリーさんが、
レイアップを5本決めるより、
スリーポイントを5本連続で決める方が、
明らかに舐めに乗ってるじゃん。
でも、単純なヒートでやると、
ただシュートを5本決めたになっちゃうけど、
複雑なヒートを決めると、
要はスリーポイントっていうのは、
期待シュート率が低いから、
結果5本決めると、
スピーカー 2
差分が大きくなって、
スピーカー 1
複雑なヒートっていう値が上がっていくと。
で、
これを用いることで、
調べられるんじゃないかっていう風に、
仮説を立てたの、この人は。
スピーカー 2
なるほど。
面白いですね。
要は、シュートの質みたいなところにまで
切り込めるようになったっていうのが、
スピーカー 1
これまでの研究との大きな差分だよね。
そうそう。
どこにディフェンスがいたかとか、
どんな状況で打ったシュートかっていうのを、
スピーカー 2
全部データ、それを全部数値化して、
スピーカー 1
計算できるようになったと。
なるほど。
で、その結果、
シュートの難易度を計算して、
要は、つまり何本のシュートを決めたかではなくて、
選手がどれだけその差分、
大きな差分を取ったか、
期待を上回ったかっていうのを計算したところ、
選手が試合中に、
4本打ったシュートのうち、
1本が入ると、
シュート成功率が1.2%上昇し、
2本決めた選手は、
2.4%上昇する。
つまり、
2、3本連続で成功した選手にとって、
次のシュートが入る確率は
上がってるということが。
選手が絶好調の状態になれるってことが、
この結局で分かったと。
なんと。
スピーカー 2
すごいよね、これ。
スピーカー 1
これは、すごいね。
データの妙
スピーカー 2
これ、興奮しなかった?
スピーカー 1
これは、頑張ったよね。
頑張ったよね。
頑張ったし、今の技術すげえってなった。
スピーカー 2
いや、そうなんだよね。
これはね。
スピーカー 1
面白いですね。
スピーカー 2
いや、めちゃくちゃ面白いよね。
スピーカー 1
シンプルに面白い。
今までは分からなかった、
これだけできなかったものを、
全部スーツでぶち込むと、
新しいものが見えてくるってことでしょ。
そうだね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ面白いよね。
しかも、それで面白いのは、
普通に我々が、
例えば手で計算するみたいな時に、
場合分けをしたりすると思うんですけど、
そこで、
カウントに入らないような場合分けも、
おそらく組み込まれてるんだよね。
ディフェンスのパターンとかさ。
その辺りの、なんていうか、
認知の限界をちょっと超えてきた
スピーカー 1
これって。
多分人間じゃ無理なんだよね。
例えばこのシュート打った時の
ディフェンスじゃなくて、
俺たちは表現できないけど、
その時に体格にいる選手が
どう動いてたかみたいな、
そういうところまで全部組み込まれた、
複合データになってるってところが
ポイントなんだよな。
スピーカー 2
そういうことですね。
これちなみに、
なんでなんですか。
なんでホットハンド1回決めると、
次に入る確率が上がるんですか。
スピーカー 1
これもね、
研究されてるんだよ、確かね。
それぞれのシュートには
相互関係があるってことが
明らかになったと。
どういうことかというと、
バスケットボール選手は、
誰かがホットハンドを持ってると
気づいた時に、
プレーを変えるのかっていうところを
問い立てたんだけど、
これもデータで分かったんだけど、
これの結論が、
好調の波に乗ってるのを感じ取った選手は、
ゴールから1から3m離れたところから
必要になって、
ディフェンスの選手も
数センチ近づくようになったと。
だから、無作為にシュートを選ぶんじゃなくて、
シュートは1本1本独立せず、
それぞれのシュートには
相互関係がありますよっていうところが。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
ギロビッチさんとかは、
シュートはたくさん種類あるけど、
選手はランダムに選択してますよ
っていうふうに主張してたんだけど、
そうじゃないですよと。
1本1本のシュートには、
相互関係があるから、
全然ホットハンドって現象が起きても
おかしくないんですよっていう話を
主張したと。
スピーカー 2
これ面白いよね。
言葉で言うとさ、
選手は自分自身が好調だと感じるとき、
より難易度の高いシュートにチャレンジするっていう。
そうそうそうそう。
その通りじゃない。
スピーカー 1
実感からするとその通りじゃない。
スピーカー 2
まさにまさに。
でもこれをじゃあ、
例えばホットハンドっていう概念で
どう結びつけるかと思ったときに、
さっきの期待シュート率みたいな概念を1個かますことによって、これが取り柄になるっていうところがすごい。
面白いですよね。
スピーカー 1
より難易度の高いシュートにチャレンジするをさ、
数字でぶち込めるわけでしょ。
月の中に。めちゃくちゃ面白くない?
スピーカー 2
そうそうそう。これめちゃくちゃ面白いよね。
スピーカー 1
そうそう。
これなんか、話がちょっとそれるけど、
俺の遺伝の研究に似てるなと思って。
スピーカー 2
ほうほうほう。
スピーカー 1
その心は。
例えば、遺伝って、
全遺伝情報が分かってるって話で、
確か人間の。
はいはいはい。
そのコレステロールの高いシュートを
低いだけを見たくても、
コレステロールが高い人と低い人の
全遺伝情報をバーって
食べると、コレステロール以外の
何かの共通点が明らかになってくることがあるみたいな。
なるほど。
例えばもう、めちゃくちゃな話だけど、コレステロールが高い人は
テソーのこの線が長いみたいな。
そんなことまで明らかになったりすることもあって、
要は全く意識してない。
因果関係、どっちが先か分かんないけど、
もしかしたらテソーの
ここの層が長いとコレステロールが高くなるっていう、
そういう因果率があるかもしれないじゃん。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
でもそんなことって、人間の認知、
手書きの一個一個調べてても
分かんないけど、
全部解析したからこそ分かる。
やっぱデータすげえっていうとこが、
このホットハンドのことは遺伝の研究と
すごい似てるなっていうのがちょっと思ったの。
スピーカー 2
そうかそうか。
結果を決めるときのパラメータというか、
結果に影響を与えうる要素が
結構多いようなケースを
分析しようと思ったときに、
結構多いようなケースを分析しようと思ったときに、
我々の頭だと、
どうしても分析手法自体に
バイアスがかかっちゃうってことだよね。
スピーカー 1
そうなの。もう選択バイアスが
スピーカー 2
かかりまくってるっていう。
そうだよね。こういう要素が影響を
与えるだろうっていう前提でしか
研究してこれなかったっていうところが、
そこの枷を一回外してさ、
もしかしたら影響あるかどうか
分かんない要素も含めて、
一回全部ぶち込んで
解析にかけることができる。
そうすることによって、
これまで相関関係の
影響を与えないんじゃないかって
僕らが勝手に外してたファクターが
一気に意味を持つようになる
っていうことだよね。
スピーカー 1
そこに気づくためには
とりあえず全部解析しないと分かんない。
普通にしてても絶対見えてこないものが
全部ぶち込むと
偶然見つかるっていう
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
そうそうそう。で、この
ホットハンドの要は、
機体シュート率みたいなものはさ、
全部ぶち込まないとそんな
スピーカー 2
分からなかったわけじゃん。
スピーカー 1
そうそう。だから、
数値化できないものを数値化して
解析できるっていう
今の現代ってすごく
面白いし、なんかめちゃくちゃ
統計学の力
スピーカー 1
面白い発見ができる土壌が
揃ってるんだなっていう
恵まれた時代ですなって思いました。
スピーカー 2
ほんとだね。
スピーカー 1
面白いね。
そうなんだよ。
スピーカー 2
気づいちゃいましたね。
スピーカー 1
これこの
書の最後にもこう、
サマーズさんっていう、
結構老練の経済学者の方が
言ってるんだけど、
優れたデータと優れた統計技術を
用いれば、私たちはこの世界を
もっと深く知ることができるっていう
ふうに書いてるけど、まさにこれだ。
俺この言葉に結構感銘を受けて。
スピーカー 2
まさにですね。
だからその統計学とかって、
場合によってはね、
それこそ、
人の顔を見えなくするみたいな
言い方されたりとかさ、ともすると、
人の生活からちょっと離れた
なんていうか、ものっていうふうに
捉えられることもすごく多いじゃないですか。
でも今の話を聞けば聞くほど、
なんていうか、世界を理解するための
ツールにすごくなりうるというか、
そうなんだよね。
物事をね、むしろ、なんていうか、
客観的に捉える上で、すごく強力なツールだなっていう。
そうそうそうそう。
改めて感じるよね、これはね。
スピーカー 1
そう。意味付けは
できないけど、それこそ、
何かがあるってことを知るには
めちゃくちゃ有用なツールなんだなっていう。
うんうんうん。
スピーカー 2
確かにね。
これはちょっと裏返すとって話じゃないですけど、
思ったのは、
仮に研究者であっても、
研究をするという
行為の中に、普段の
判断をしなければいけない
タイミングがたくさんあるわけじゃないですか。
そうだね。
その各判断において、
バイアスが持ってる影響力ってめちゃくちゃでかいじゃない。
スピーカー 1
そうだね。めちゃくちゃでかいんだよね。
スピーカー 2
そう。結構さ、
何なら研究者という職業
だからこそ、
彼の判断ってすごく尊重されている
スピーカー 1
データにするじゃない。
スピーカー 2
その職能上、
だからこそさ、
無批判に結構取り込まれている
データだったりとか、
除外されているデータだったりとか、
スピーカー 1
すごくたくさんあるんだなと。
スピーカー 2
バイアスだけどね。
すごく改めて思い立って。
なるほどね。
スピーカー 1
っていう感じの、5章、6章。
気軽に研究できないっていう。
それは言い過ぎだけど、
研究する上で、
自分が何を意識的に
何だかってことを意識しながらやらないと、
絶対結果を解釈し間違うし、
なんならこう、遺伝子みたいに、
全部を取れるようなものだったら、
全部取り込んで解析した方が、
絶対良い、
より正確な真実に近づけるんだなと、
スピーカー 2
思った時代ですよ。
研究とバイアス
スピーカー 2
なるほど、なるほど。
いや、これはね、しさ深い。
スピーカー 1
いや、めちゃくちゃしさ深い。
しさ深いし、
ホットハンドがあるってことが分かって
スピーカー 2
興奮するっていう、
それも面白いっていう。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
いやー、なかなかね、
これはぜひ本を読んでいただいて、
そのね、著者の
工夫といいますか、
伝え方の妙もちょっと
一緒に受け取ってもらえたら嬉しいなと。
そうなんだよね。
スピーカー 1
これも、
伝え方の妙はね、
スピーカー 2
これ読まないと伝わらないんだよね。
そう、これは、
これを全部伝えると、
スピーカー 1
ただ音読することになっちゃう。
スピーカー 2
そうなんだよ、そうなんだよね。
スピーカー 1
めちゃくちゃ面白いんだけど。
面白いね。
なんだろ、
今までの特集で扱った本で、
スピーカー 2
グイッグイッグイッとくる本じゃない?
そうだね、そうだね。
スピーカー 1
すごくレトリックが秀逸といいますね。
スピーカー 2
そうそうそう、
読み物としてっていう意味では。
いやー、面白いね。
面白い。
ちょっとここで終わりたいぐらいな感じでもあるけれど、
いや、最後何が来るんだ。
スピーカー 1
6章の後に何が続くかというところもありますね。
だって、これまた次回は楽しみに。
スピーカー 2
いや、本当だよ。読ませるね。
スピーカー 1
読ませるね、本当に。
この後にって。
スピーカー 2
というところでね、
一旦5章と6章読みました。
なので、締めに行きますかね。
スピーカー 1
はい。
はい、お疲れさまでした。
スピーカー 2
はい、お疲れさまでした。
いやー、ボリューム4ですね。
スピーカー 1
4回目終わりました。
スピーカー 2
どうでしたでしょうか、山上さん。
スピーカー 1
山上 いやー、ボリューム3の結論と、
うん。
結論がボリューム4で出てることに、すごく驚いてる。
スピーカー 2
確かにね。
確かにね。揺さぶられてんね、これ。
ホットハンド
スピーカー 1
そうなんだよ。全然この、
弁公園さんの手の内だけど、
はいはいはい。
3章で、あ、ホットハンドねえねえ、これなんだ、
じゃあ、こっから読む意味あんのかって思いながら読んでたら、
ホットハンドありますか?って言ったから、
おー、ホットハンドあるのか!っていう、
その、環状ジェットコースターみたいな状態になっちゃってるね。
スピーカー 2
あー、いいね。
いろいろな景色を見せてくれますね。
スピーカー 1
いや、ほんと面白い。ほんとに面白い。
スピーカー 2
これはね、でも読んでほしいね。
スピーカー 1
読んでほしい。まずで読もう。
まずで皆さん読んで、これ。おすすめ。
スピーカー 2
そう。僕らはね、今、
今、世の中では多分ね、
ようやくサイトとか、
これさえ見ればわかるみたいなね、コンテンツが、
たくさん増えてると思います。
これだけ時間を皆さんから奪っておいて、
なお、本編を読めと、
いうことでね、
真逆を言っておりますけども。
スピーカー 1
そうだね。タイパを気にしない生き方を、
スピーカー 2
ですね。 しましょうよ。
まあでもね、いい本はゆっくり読んで、
何度も読んで、いろんな人と読むのが一番、
スピーカー 1
いいのでね。 そうだね。
スピーカー 2
これはだから、ぜひいろんな人としゃべりながら読んでほしいサービスですね。
スピーカー 1
そうだね。要はこの、
入力の本でしゃべったバーチャル図書館、
こう、内なる書物に、この本を内なる書物に
蓄えて、バーチャル図書館で
話し合うっていう表現ですね。
スピーカー 2
そうそう。これはね、読んでない本についてね。
伝わらないね。 語るの後編に、はい、
収録されている話題ですので、ぜひ。 そうだね。はい。
スピーカー 1
ありがとう。 いいやろうしければ。
スピーカー 2
よろしくお願いします。 そうだと思いますね。はい。
というところで、本日は、
キルカの5章、6章、読んできました。
はい。
お知らせでございますが、
カッタラジオでは、お便り、
お待ちしております。はい。
今日もね、この回を聞いての感想でもいいですし、
こんなことをテーマとして扱ってほしいな、
というような期待ですとか、
あるいはね、お叱りの声など、お待ちしておりますので、
YouTube の概要欄もしくは、
ポッドキャストの説明欄から、
投稿いただければと思います。
お願いします。
ではでは、本日の収録は、
このところでしょうか。
スピーカー 1
そう、そんなことですね。
スピーカー 2
はい。では次回、最終回を、
楽しみにお待ちください。
はい。
スピーカー 1
ではでは、おやすみなさい。
01:00:15

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