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美容整形という魔界|デバッガー/吸血鬼 Ep.014
2026-04-26 14:34

美容整形という魔界|デバッガー/吸血鬼 Ep.014

「痛くても美容整形をしてしまうのはなぜ?」金原ひとみ作品の整形依存や外見で格差がつく世界を描く遠野遥作品を入り口に深掘り。ルッキズムが加速する社会で自分らしくいるための付き合い方を考えます。
 
▼キーワード
美容医療/外見至上主義/若さ信仰/自己否定/自己肯定感/プラセンタ注射/フィラー注射
 
取り上げた作品
📚️小説:デバッガー
金原ひとみ 著 / 新潮社(『アンソーシャルディスタンス』所収)
https://www.shinchosha.co.jp/book/131335/
📚️小説:吸血鬼
遠野遥 著 / 集英社
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-770022-0

▼その他言及した作品
📚️小説:侍女の物語
マーガレット・アトウッド 著 / 早川書房
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000310011/
📚️小説:世界99
村田沙耶香 著 / 集英社
https://lp.shueisha.co.jp/sekai99/
📚️専門書:美貌格差―生まれつき不平等の経済学
ダニエル・S・ハマーメッシュ 著 / 東洋経済新報社
https://str.toyokeizai.net/books/9784492314531/
🎬️映画:サブスタンス
コラリー・ファルジャ 監督 / GAGA
https://gaga.ne.jp/substance/

▼パーソナリティ
しおり|おひとりさまを楽しむ30代女
[Linktree] https://linktr.ee/shiori_n_d_o

▼この番組
podcast『ジュエリーボックスにメリケンサック』
本や映画、ドラマなどの物語をきっかけに、恋愛や結婚、女友達、孤独、働くことなど「女の人生」をゆっくり考えるポッドキャスト。

▼テーマ別プレイリスト
[Spotify プレイリスト] https://open.spotify.com/user/31ggm3da2f3fhycoqvoggi3atvze/playlists

▼もう1つの番組podcast『大丈夫じゃなくて大丈夫』おひとりさまを楽しむ女&子育てを楽しむ一児の母で日々のモヤモヤを話します。
[Spotify] https://open.spotify.com/show/34GZJTi34jobPoFrwLnZGw?si=gaw1GM8VTCGE87FhqOw4HA
[Apple Podcasts] https://podcasts.apple.com/us/podcast/%E5%A4%A7%E4%B8%88%E5%A4%AB%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%A6%E5%A4%A7%E4%B8%88%E5%A4%AB/id1715641229
[Amazon Music] https://music.amazon.co.jp/podcasts/118c3b43-11fb-414a-828c-3886ffb015ee/
[LISTEN] https://listen.style/u/not.daijobu.ok

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サマリー

美容整形という「魔界」に足を踏み入れてしまうのはなぜか、金原ひとみの「デバッガー」と遠野遥の「吸血鬼」を入り口に考察する。外見至上主義が加速する現代社会において、痛みやリスクを伴う美容医療に人々が惹かれる心理や、それが本当に自己のためなのかを問いかける。美貌が収入に与える影響や、女性に美しさを求める社会構造に疑問を呈し、痛みを伴う美容医療に頼らずとも自己肯定感を持てる社会への願いを語る。

はじめに:美容整形への疑問
こんばんは、しおりです。
どうして痛い思いをしてまで美しくなろうと思ってしまうんでしょうか?
今日は金原ひとみのデバッガーと、ポーの遥かの吸血鬼をきっかけに考えたことを話します。
痛いのに美容医療をやってしまう理由と、自分なりの付き合い方を作品と自分の体験から考えます。
よかったらあなたはどう思うか、一緒に考えながら聞いてもらえたら嬉しいです。
それでは今回のコンテンツを紹介します。
作品紹介:デバッガーと吸血鬼
まず一つ目が金原ひとみのデバッガーですね。
11歳年下の部下と付き合うことになった35歳の女性が美容整形にはまっていく過程を描いています。
こんな顔では明るいところでデートができないとか、近くで顔を見られると荒が目立っちゃうみたいな思いがどんどん大きくなって、
どんどん新しい美容施術に手を出していってしまうっていうような話になっています。
金原ひとみの文章めっちゃ好きで没入感があるというか、どんどん一人の人の世界に入っていく感じがすごい好きなんですけど、
この作品もどんどん抜けなくなっていく様子がスピード感を持って描かれていて引き込まれて読んでしまいました。
この作品、アンソーシャルディスタンスっていう短編集に収録されてるんですけど、
他の短編もすごくあらゆる場所で追い詰められている人たちの叫びみたいなのが詰め込まれていて、
それぞれどっぷり没入しながら漂って読める本なので、ぜひ読んでみてほしいなというふうに思います。
もう一つの作品がトンの遥かの吸血鬼ですね。
女性は中学生になると若さや美しさによって、お羊からウオまでの12個の等級に順位付けされてしまうような世界が描かれています。
主人公は中学生で、上の2つのお羊とお牛しか入れない学院に通っています。
美しさを保つために社交カーテンで暗い部屋で過ごしたりだとか、
外では日傘が手放せない吸血鬼のような生活を送っているディストピア小説になっています。
本筋とは関係ないんですけど、ディストピアの小説で女性が階層に分けられているというところから、
マーガレットアドウッドの次女の物語だとか、日本の作品だと最近だと村田沙耶香の世界99をすごく思い出させるような世界観なんですけど、
個人的にはこの2つほどの驚きのある内容ではなく、
現実世界の今私たちが生きている世界で、男の人が中心の世界で、男の人が上にいて女の人はランプ付けされて下の方になってしまうという社会の批判している、
批判しているのかな?風刺しているような作品になっているかなというふうに思います。
この作品、いい子にしてないと蛇使いになっちゃうよっていうようなセリフがあって、
それがね、本の紹介文とかにも書かれてたから、蛇使いになった女たちの話とか書かれてるのかな?ちょっと期待して読んだんですけど、
この話の中では基本的に主人公がお羊とかオウシっていう上の方のランクに所属しているせいもあって、
下の方になってしまった人たちのことは描かれていないんですよね。
お羊からウオまで星座の順にランクが決まってるんですけど、さらにそのランク外みたいなところに蛇使いっていうのがいて、
かなり厳しく罰を与えられたりだとか、ひどい目にあわされるっていうようなことが説明上書かれてるんですけど、
全然そういう人たちのことは出てこなくって、その上の方の人たちは上の方の人たちで苦しみがあるよねっていうような話になっていたかなというふうに思います。
美容医療体験と「魔界」感覚
1個目の方のデバッガーを読んだ時に、主人公がヒエルロン酸のフィラー注射をするんですよ。
唇とか涙袋とかに入れるのがメジャーですけど、ヒエルロン酸を注射で入れることによって顔の形を変える美容整形をするんですが、
その時に主人公がね、「自分が耐えられる世界を見誤った感があった。私はこんな恐ろしさを感受しなければならない美容整形という魔界に足を踏み入れるほど覚悟ができていなかったのだ。」っていうセリフがあるんですけど、
自分が親に連れられてプラセンダ注射を打ちに行った時のことを思い出したんですよ。
少し前のことで、2、3年前の話なんですけど、当時母は抗臨機障害の改善が主な目的でプラセンダ注射を打ってたんですね。
そのプラセンダ注射が美容にも効果があったっていう風に母はすごく喜んでいて、
シミなのか甘パンなのかよくわからない顔にあった大きいシミ的なものがなくなったとか、足のかかとがツルツルになったとか言ってて、
高くないからしおりちゃんも一緒に行こうって言われて、一回だけ一緒に試しに打ちに行ったことがあるんですよ。
でね、母の話を聞いてると別に痛くないって言うんですよ。しかも母は毎週打ちに行ってるから、毎週打ちに行ってるんだったらそんなに痛くないだろうなみたいな風に思って、
軽い気持ちで受けに行ったんですよ私。そしたらさ、すごい痛くて。びっくりするくらい痛くて。
体感、インフルエンザの予防接種ぐらい痛かった。予防接種って結構痛くないですか?なんか多分ね、人によって痛いかどうかって違うと思う。
感じるのと違うと思うんですけど、私にとっては結構インフルエンザの予防接種って痛い注射のイメージで、
インフルエンザの予防接種って打っても年に1回とかだし、打たない年もあるしみたいな感じで、頻度が低いから耐えられるものなんですよ私にとっては。
でもこんな痛い注射を毎週打つって何?って思って、私には絶対無理なんだけど、これ毎週打ってる母親ヤバくね?って思ったんですよね。
その時の私のはヤバい世界だみたいな感覚が、このデバッガーの主人公が初めてフィラー注射打った時の感覚に近いなって思って。
でもさあ、みんな痛くてもやりたいと思って続けてるんですよね。
それってすごいことじゃないですか。何がそんなに痛い思いをしてまでやりたいって思わせてるんだろうって思っちゃって。
デバッガーの主人公は年下の恋人にふけてるって思われたくないっていう風に怯えてるんですけど、恋人本人は別に気にしてないんですよね。
ルッキズムと美貌格差
そのままでいいじゃんみたいに言ってるんですけど、主人公が勝手に怯えてしまっていて、でもその怯えてるのは何でかよくわかんないけど自分でも止められない、気になってしょうがないみたいな感じなんですよね。
もう一個の方の吸血鬼の方では、さっきも話したように女性が中学生になると外見でランク付けされるようになる世界だから、女の子たちはもちろん美容整形も行ってるっていうのが書かれてるんですけど、
主人公はちょっとお金がない家庭の出身なんですよ。だから美容整形をしたことがないんですよね。
それを友達に話したら、いやいや美容整形してて辛い子も多いからやってないっていうのは人に言わない方がいいよっていう風に返されるシーンがあるんですよ。
美容整形って決して楽しいものじゃないし痛いし辛いものだけど、それを乗り越えると顔が変わるっていうもので、
しかも失敗のリスクもある、ちょっと怖いものっていうことなんですよね。
ただ、じゃあその美容整形がなんで流行って多くの人がさせられるのかみたいなのをこの吸血鬼読んでると考えさせられるわけですよね。
痛いけどいやいややってる人ってきっとたくさんいますよね。
じゃあなんでこんなことになっているのかっていう話をしたいと思うんですけど、
ルッキズマっていう言葉もだいぶメジャーになって多くの人が知ってる言葉になりましたけど、
見た目で人の価値が決まってしまうみたいなのって実際世の中にまだまだありますよね。
みんななんとなく見た目がいい方が得するっていう風に思ってるから、それが行き着く先が美容整形とかになるわけですけど、
美貌格差っていう経済学の本を読んだときに書いてあったことで、
収入に影響する最も大きな要因って教育であるっていう風に研究でも明らかになってるし、みんな思ってると思うんですけど、
美貌格差っていう本の著者が調べたところによると、
容姿、見た目が収入に与える影響も教育と同じぐらいかそれ以上であるっていうことがわかったっていうのが書いてあるんですよ。
結構すごくないですか?教育が収入に影響するっていうのをなんとなくみんな感じてると思うし、
それは中卒よりは高卒の方が、高卒よりは大卒の方がなんとなくお給料の高い職業に就きやすいだろうなっていうのを想像しやすいと思うんですけど、
人の見た目が与える影響がそれ以上って言われると、すごいことだなっていう風に思っちゃって。
ただね、この美貌格差っていう本が書かれたの2013年なんですよ。
その時に著者の人は本の最後で、将来美しさの違いは多分今ほどひどい影響を及ぼさなくなるだろうっていう風に締めくくってたんですけど、
10年以上経った2026年の今、そうかなみたいに思っちゃうわけですよね。
結構見た目にこだわるとか、見た目の話ばっかりしてる人って増えてないですかねみたいな気持ちに私はなってるんですけど、
世の中はいい方に進んでいるのでしょうか。あまり希望が持てませんっていう私は気持ちなんですよね。
美容を強要する社会構造
外見で人を判断するのは良くないよねみたいなのも広まってるし、SNSでよく見るようになったなって思うけど、
とはいえみんな見た目で判断してるし、見た目が良くない人が悪く言われてるのも相変わらず見かけるなーって思って。
じゃあ誰が女の人に見た目が大事とか、見た目史上主義みたいな考え方を強要してきてるのかみたいなことを考えたいんですけど、
今回取り上げた吸血鬼の中でも、あと映画のサブスタンスの中でも書かれてるんですけど、
女の人に美しさを求めているのって大体年を取ったおじさんなんですよね。
おじさんだしそのおじさんたちが作ってる世の中なんですよね。
サブスタンスっていう映画は50歳の元人気女優の主人公が華麗に伴って見た目が昔より衰えてしまうっていうことによって仕事が減ってっちゃうんですけど、
それに病んで若さと美しさが得られるサブスタンスっていう違法薬品みたいなものに手を出しちゃうっていう話なんですけど、
サブスタンスの中でもおじさんプロデューサーが全部物事を決めてるし、
そういう話の中の終盤でもプロデューサーを含むたくさんの笑ってるおじさんが主人公を囲むっていう気持ち悪いシーンがすごく印象的なんですよね。
こういう話すると大体返ってくる言葉の中にね、
自分のためにやってるんです。別におじさんたちがそうしろって言ってるからやってるんじゃなくて、自分が楽しくてやってるんですって言う人もいるけど、
本当にそうかなみたいなことも考えたいなと思ってて。
吸血鬼の中では、「それって自分のためなの?」みたいなのがちゃんと書かれていて、
主人公が入学してる学院の中では、男性にどう見られてるのかっていうのを常に意識して、
心の中に男の人を済ませるみたいなことを求められるわけですよね。
それが自然と自分の当たり前みたいなものに変わってってしまうわけですけど、
心に男の人を済ませた女性が自分のためにって言ってることって本当に自分のためになんですかねみたいな話ですよね。
美容医療との向き合い方と未来への願い
美容は自己肯定感のためにやってるみたいな人もいますけど、
本当は別に美容をやらなくてもそのままの自分で自己肯定感が得られたらいいのにって思っちゃう時が私はいっぱいあって、
もちろん美容を今やってる人たちが悪いって言ってるわけじゃなくて、
やらせる空気というか世の中が良くないよねっていう話で、
痛いとかお金がかかるとかそういう辛いことをしなくてもいい方がいいじゃんっていう風に思ってしまうんですよね。
ただね私は今のところね、美容医療とかやろうと思えてないし、
そのままの自分のこと少しでも好きになれたらいいなっていう風に思ってるけど、
もちろんね自分の顔とか体に嫌なところもあるから、将来もしかしたら美容医療やりたくなるっていう時が来るのかなーっていうのが思う時もあって、
あの痛みに耐えてもやりたいって思えるからちょっと自信ないんですけど。
ただその自分は割と比較的服とかお化粧とかも好きな方だから、
うっかりね美容医療という魔界に足を踏み入れてしまう可能性って結構ある気がしてるんですよね。
実際美容目的じゃないけど、今肩こりの解消の目的で肩ボトックスを私半年に1回打ってるんですけど、
肩ボトックスなんで打ってるかって言われたら痛いからめっちゃ打つんだけど、
打つとすごい楽になるんですよ肩こりが半年間は効いてる間は。
だからその1回の痛みに耐えればその後ずっと楽みたいなことの良さは経験してしまってるから、
すごい顔が嫌になったとか、すごい自分の体型が嫌になったみたいな時に、
この1回の辛さを我慢すればやりたいって思う時が来ちゃうのかなーみたいに考える時が結構あるんですよね。
どうしよう怖いって思ってるんですけど、何とかこうやらなくては痛いけど絶対にやらなくてはって思わせないような、
私たちをそう思わせないような時代が来てほしいなというふうに思っています。
まとめとリスナーへの問いかけ
今日はデバッガーと吸血鬼をきっかけに何が私たちを美容に任せるかについて話してみました。
あなたは美容施術ってしたことありますか?その中で一番怖かったのは何ですか?
感想はXでハッシュタグジュエメリーをつけて呟いてもらえたら覗きに行きます。
それではまた次回。しおりでした。
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