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こんばんは、ひとりごとの時間です。 今夜は天下人について話そうと思います。
四国四県の中で、歴史の表舞台において大きな影響力を持った地域はどこか。
そう問われれば、僕は迷わず阿波の国を挙げます。 現在の徳島県です。
舞台は軍有滑挙の戦国時代、そして室町幕府が終わりを迎えようとしていた頃に遡ります。
四国という土地は、中央から見れば四方を海に囲まれた場所で、政治の中心からは少し離れたところにありました。
ところが、そんな四国から海を渡って、機内へと進み、勢力を広げていった武将がいます。
そしてついには、都と幕府の政治を動かすほどの力を持つようになったのです。
後に天下人となる織田信長は、まだ終わりさえまとめることもできておらず、
武田信玄や上杉謙信が、黄泉越の領地を広げようとしていた時代のことです。
その名は三好長吉。 織田信長に先駆け、今日の政権を動かした最初の天下人です。
阿波の国に生まれた長吉は、幼い頃に父親を身内の裏切りと暴力によって失うという厳しい境遇の中で育ちます。
いつか父の無念を晴らし、自分の手で新しい時代を作る、そう心に決めた長吉の傍には、頼もしい三人の弟たちがいました。
戦で負け知らずの強い弟、海の戦を知り尽くした弟、そして表には出ず静かに策をめぐらせる切れ者の弟。
長吉はこの頼もしい弟たちをまとめる一番上の兄として少しずつ力をつけていきます。
そして準備を整えた長吉はついに大きな決断をします。
四国から海を渡り、都のある木内へと進出したのです。
中央へ出ていくにはもちろんお金も必要ですし、たくさんの兵を動かすための準備も必要になります。
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そこで動いたのが切れ者の弟でした。
かつて幕府側に寺を焼き払われ、同じ相手への思いを抱いていた強大な宗教勢力、石山本願寺。
その利害が重なることを見抜き、感情だけにとらわれず手を組むことにしたのです。
本願寺の大きな財力や物流の力を後ろ盾に得た三吉兄弟の勢いはさらに強くなっていきました。
そんな中、長吉の前に現れたのが後に誰もが恐れることになる男、松永久秀でした。
頭はものすごく切れる。 けれどどこか裏がありそうで、いつ裏切るかわからない。
そんな危うさを感じさせる男でした。 周りのみんなが怖がって遠ざけようとする中、長吉だけはその才能を認めました。
どれほど危険な男でも自分なら使いこなせる。
そう考え、久秀を自分のすぐそばに置くことにしたのです。
長吉の懐の深さに心を動かされた久秀は、その頭脳を長吉のために使い、やがて右腕として支えるようになっていきました。
固い絆で結ばれた三人の弟たちを束ね、 危うさを持った過信さえも味方にしてしまう懐の深さ。
厳しい境遇から立ち上がった三吉長吉が、やがて今日の都を動かすほどの力を得られた背景には、こうした人を引きつける人間味があったのです。
それではここで一曲、向こう側。
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今日の都と幕府を支柱に収めた長吉は、その勢いのまま河内や大和などを相次いで平定し、ついには旧各国に及ぶ大きな政権を築きます。
まさに人生の頂点、四国の阿波から出た武将が、天下にその名を知られるまでになった瞬間でした。
ところがここから長吉の人生は少しずつ違う方向へ向かっていきます。
あれほど頼りにしていた弟たちが、相次いでこの世を去ってしまうのです。
そしてさらに長吉を打ちのめしたのが、後継者として大切に育てていた息子の死でした。
その死には一節では右腕として徴用していた松永久秀の影が見え隠れするとも言われています。
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堅い絆で結ばれていた家族を次々と失っていた長吉。
そのショックから心身ともに少しずつ弱っていったとも伝えられています。
そうして1564年、長吉は43歳という若さでこの世を去りました。
四国から出て、今日の政治を動かすほどの力を持った人物の最後としては、あまりにも寂しいものだったように思います。
そんな長吉の死後、三吉家がどうなっていったのか少しだけ続けてみます。
長吉の死後、実権を握ったのは三吉三人集と呼ばれる獣神たちでした。
彼らは幼い後継を支えながら、次第に力を持つようになります。
ところが同じく獣神だった松永久秀と主導権をめぐって激しく対立するようになり、
やがて仲間同士で争うことになってしまいます。
長吉という大きな存在がいなくなったことで、それまで何とかまとまっていたものも少しずつ
ほころび始めたのだと思います。
内輪で争っているうちに、三吉家の勢力は自分たちの手で少しずつ削られていきます。
そこへ登場したのが織田信長です。
信長が上落すると三吉三人集は敗れ、本拠地である阿波へと逃げ返ることになります。
その後も信長に対して何度か立ち向かいますが、うまくはいきません。
三吉家は少しずつ力を失っていきました。
一方三人集と対立していた松永久秀は、状況を見ながら早々に信長へ降伏し、その敗下に入る道を選びます。
かつて機内を広く治めていた三吉家でしたが、その勢いを支えていたのはやはり三吉長吉という存在だったんだと思います。
長吉を失った三吉家には、時代の流れに抗い、さらに力を増していく信長に立ち向かうだけの力はもう残っていませんでした。
今夜は天下人について話しました。 それではまた次回。