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こんばんは、ひとりごとの時間です。今夜は一週間について話そうと思います。 さて、僕たちの暮らしの中に当たり前のように溶け込んでいるこの一週間という周期なんですけど、
月曜日から日曜日まで7つの曜日がくるくると巡るこの周期。 旧約聖書の天地創造の中では、
神様が6日間かけて世界を創り、7日目に一息ついた。 それが一週間の始まりだとあります。
それで、この一週間がどうやって生まれて僕たちの暮らしに根を下ろしてきたのかというのをたどってみると、物語はもっともっと昔、
古代バビロニアの夜空へとつながっていくんです。 そこにあったのは、星占いでした。
当時の人々にとって、星占いっていうのは、今よりずっと切実で大切なものだったんですよ。 それは、単なる予兆というものではなくて、
政治、経済、日々の暮らしをすべて導く道しるべだったからなんですよね。 火星がいつもと違う動きをしている。
これは敵が攻めてくるかもしれないだとか。 月があの位置にあるなら、きっと今年は豊作だなとか。
そんな風にあの空を見上げることは、その世界を支えるとっても大事なお仕事だったんです。
当時のあの人々にとって、夜空というのはただの景色ではなかった。 夜空に瞬く星たちは、天から自分たちを見守る神様そのものだと信じられていたんですよね。
神様は、夜空という巨大なキャンバスに、半号を描いて未来を教えてくれているんだ。
そのメッセージを解き明かそうと、何百年もの間、親子代々、来る日も来る日も休まずに、空を記録し続けたんですよね。
この途方もない情熱が、後の曜日の種になっていくんですけど、
気の遠くなるような観測の中で、彼らはあることに気づきます。
数え切れないほどの星たちの中で、自分の意思で自由に動き回っている特別な神様が7人いるぞと。
それが、太陽、月、火星、水星、木星、金星、そして土星でした。
彼らはこの7つの星を、世界を動かす7人の神様だと考えます。
そして、1日を24時間に分けて、1時間ごとに担当の神様を割り当てたんですね。
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さらには、その日の朝一番担当してくれた神様を、その日の名前、つまり曜日に決めたんです。
今日の朝一番は土星の神様だから土曜日だね、といったような具合です。
このルールで計算していくと、7日目まで一度も重ならずに、
8日目にはぴったり最初の担当の神様に戻ってくるというサイクルが出来上がりました。
僕たちが今使っている24時間という周期、それと1週間という周期、
これは当時のバビロンの観測者たちが夜空に見つけた完璧なパズルのような周期だったんです。
やがて時代がうねり、新バビロニア王国はユダ王国を滅ぼします。
ユダの人々は住み慣れた土地を割れ、バビロンへと連れ去られてしまうことになるんですけど、
これが歴史の授業でも習ったバビロン保守です。
慣れない大都市での暮らし、居場所はあっても心のよりどころはなく、
彼らは固みの狭い思いを抱えながら、じっと耐える日々を過ごすこととなります。
それから50年ほど経って、世界はまた動き始めます。
巨大なペルシャ帝国がバビロニアを滅ぼします。
ペルシャの王様はユダの人々が故郷へ帰ることや、自分たちの神様を信じることを許してくれました。
そうしてようやくエルサレムへと帰って来られるんですけど、
そこにはかつての美しい故郷の姿はなくて、
自由は手に入れたけれど、自分たちはあくまで大きなペルシャ帝国の一部。
そんな現実の中で彼らは神様との約束を守って生きていこうと固く誓い合います。
そして団結していきます。
これがユダヤ教が生まれるきっかけになったなんて言われています。
ここでもう一度1週間の話に戻すんですけど、
彼らはバビロンの生活で馴染んでいた1週間という便利な仕組みはそのまま使って、
自分たちの神様に寄り添って自分たちなりに形を整えていきます。
背景には最初に述べた天地創造の物語を重ね、
バビロニアの神様の名前で呼ばれていた星や曜日にも新しい名前をつけていくんです。
数字で曜日を呼んだり、星には輝きや安息といった自分たちの祈りを込めたような言葉を選んだりします。
時を同じくして、この星の数え方や曜日の概念といったものは、ギリシャやローマといったところにも伝わっていくんです。
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ここでも同じように、かつてバビロニアで名付けられていたメソポタミアの神様の呼び名は、
ギリシャでは自分たちのギリシャ神話の神様の呼び名に、
そしてローマではそれをラテン語にした呼び名に変えられていきます。
それから長い長い年月が流れた今、
僕たちがカレンダーを見たり、空を見上げたりするときに口にする曜日の名前だったり、惑星の名前だったり、
それはかつてローマの人たちがラテン語で名付けた響きをそのまま受け継いだものとなっています。
バビロンの空を見上げた人たちの神の形状を読み解こうとした執念と、
故郷を思うユダ王国の人たちの祈り、
そんなたくさんの物語を載せて、
今日も一週間という時間が静かにそして確かに巡っているんだと思います。
それではここで一曲、祈り。
お前誰かもこうして見てたかな
使えてた胸の重りが
すっと夜に溶けてゆく
何をわけじゃなく
星たちにそっと祈る
優しく続きますよ
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さてあの皆さんはチという人気のアニメをご存知でしょうか。
あの舞台はこれまでお話ししてきたバビロニアの時代から、
さらに3000年ほど時が流れた15世紀のヨーロッパへと移るんですけど、
あのこれまで話してきたように長い歴史の中で天体観測と神様は
切っても切れない関係にあったんですよ。
そしてあの当時の常識としてどっしりと居座っていたのが天動説です。
地面に立っている自分たちが動いているなんて誰も思いませんでした。
だから自分たちは止まっていて空の方が動いている。
そう信じるのはごく自然なことだったんです。
けれどあのある時気づいてしまった人たちが現れます。
いや動いているのは僕たちがいるこの地球の方じゃないかと。
それが地動説です。
しかしあの神様が作ったこの世界で地球が動いていると口にすることは
神様への冒涜とされた時代。
それでもあのその美しすぎる真理を証明しようと。
命を懸けてバトンを繋いだ人たちの終年の物語です。
最近はの動画配信サイトのラインナップにも上がってたりしますので
興味を持たれた方はぜひご覧になられてみてはいかがでしょうか。
それとですねもう一つあの何年か前に放送されていた
空渡る教室という連続ドラマなんですけど
こちらはの直接天体観測がテーマというわけではないんですが
火星の研究をする定時性高校が舞台になっています。
夜空の下で空を見上げ自分の道を探している人たちを描いた
人間模様のドラマなんですが
このドラマの登場人物たちは一人一人バラバラな背景を持ちながら
科学部の仲間たちと天文の研究を通じて共に過ごし
自分の居場所を見つけていくんです。
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そこに何か同じ匂いのようなものを感じた気がしたんですよね。
かつてあのバビロンの空を見上げた観測者たちが
明日への不安を1週間というリズムに変えたかのように
夜を一人で歩いているときに
ふと見上げた夜空が自分だけの居場所になってくれる。
科学や歴史なんていうと少し難しく聞こえるんですけど
実はの空の先にあるのはそんな優しさなのかもしれません。
今夜はの1週間について話しました。
それではまた次回。