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この時間はZoom Up、毎週水曜日は九州経済です。 長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。おはようございます。よろしくお願いします。さて、今日はどんなテーマでしょうか。
先週末で九州の主要企業の決算が揃いましたので、賃金と物価の好循環に向かう九州企業の決算を見ていきたいと思います。
キーワードはいくつかありますけれども、円安とか価格転嫁だとか、人手不足対策だとか、インバウンド効果とかですね。
それで明案を分けてるところがありますが、九州の主要企業55社のうち、売上が増えたという増収が40社。
売上が減ったという減収が15社。
減収15社の内訳を見てみると、製造業は1社しか減収がないんですね。
非製造業14社が減収。
消費者から遠くて海外市場で稼ぐ製造業の売上は、円安交換もあって順調に伸びている。
ところが、物価高で財布の紐が固くなっている消費者に近いところの非製造業が売上を増やすのは厳しいかなっていう姿が、決算から見て取れるところです。
一方、純利益についてみると、製造業で利益が減ったのは3社だけなんですけれども、
非製造業は現役企業数と同じく14社が現役っていうことですね。
やっぱり仕入れ価格の高騰をストレートに販売価格に往ってきた企業は少ないっていうことですね。
主要企業55社の売上高と利益を全部合計してみて、オール九州株式会社っていう一つの会社に見立てて決算を見ると、
売上は1.9%増、過労時期増収。
純利益については驚くべきことに110%増えてるんですね。
つまり2.1倍に増えてるんですよね。
オール九州株式会社っていうのは、今の物価高にあって売上高の伸びは大したことないのに、
利益だけは倍増していると。
これなんか変だと。
そうですね。
理論的に考えると、仕入れ物価高騰の価格転嫁で売上が増えるっていうのはわかるんですけど、
利益の増加率っていうのは、売上高の増加率より低くなるはずじゃないのかと。
通常そうですよね。
1月決算の三井ハイテクだとか、2月決算の安川電機だとか、
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3月決算の東東っていうのを見ると、いずれも増収減益なんですよね。
じゃあ利益が倍増した理由は何かっていうと、
これ割と簡単なんですが、九州で最大の売上高を誇る九州電力が、
22年度っていうのはロシア・ウクライナ戦争で、
天然ガスとか原油の輸入資源価格が高騰して大赤字だったのが、
昨年度は資源価格落ち着いて黒字転換したっていうのが大きく影響している。
なるほど。
給電の純利益って、22年度は560億円の赤字だったのが、
23年度は1660億円の黒字と大転換しているってことですね。
オール九州で決算すると、給電1社の決算で決まってしまうので、除く給電ということで、
54社で集計してみると、これがなかなかいい数字ですね。
売上は4.2%増、純利益は1.8%増。
増収増益だけど売上の増加ほど利益は増えていないっていうところですね。
多くの九州人も納得するところじゃないかと。
実像に近い感じですね、これだと。
そうですよね。
非製造業が物価高の対応に苦慮している様子が決算から明らかになるんですけど、
果たして賃金と物価の好循環が九州でも実現するのかと。
賃上げについては九州の企業も前向きで、
例えば連合福岡が5月10日に春冬の中間結果を発表してますけど、
定床込みで5.8%。
ベースアップ分だけでも4.4%の賃上げっていうので、
昨年を上回る賃上げが見込まれてるんですよね。
それ大いに結構なことなんですけれども、
賃上げ率っていうのが県ごとに異なるし、
実は消費者物価っていうのも県によって異なるわけですよね。
消費者物価指数っていうのは全国のデータばかりが話題になって、
九州各県の物価が全国平均と比べて高いのか低いのか、
あるいは九州各県で物価水準にどの程度違いがあるのかっていうのは、
あんまり話題にならないんですよね。
たまにガソリン価格が高騰したときに、
長崎県と鹿児島県が高いぞっていうのが話題になったりするぐらいで、
ポータルで見るとどうなのかと。
総務省が都道府県別の消費者物価をまとめてるんですけど、
半年遅れで、今時点だと2022年時点での消費者物価の地域差指数っていうのが発表されています。
それによると、全国平均の物価を100としたときに、
100余っているのは東京都の104.7っていうのを筆頭に、
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7都道府県だけで、その他40の県は100を下回っていると。
東京都がどれだけ物価高いのかっていうことですね。
九州7県っていうのはおおむね全国平均を下回っていて、
47都道府県のど真ん中っていうのは24番目っていうことになりますが、
それがちょうど熊本県っていうことですね。
佐賀県が38位、大分県41位と。
物価はわりと低くて、ちょっと驚くのが福岡県42位なんですよね。
そんな物価低いんですかね。
福岡県の物価安いっていうことに統計上はなっているんですね。
教養娯楽、つまりエンタメは全国で17位っていうふうに高いんですけど、
それ以外の品目はおおむね安い。
福岡市だけ取り出せば高いだろうと思ってみてもやっぱり安いんですよ。
そうなんですか。意外な結果ですね。
九州で一番物価が低いのは宮崎県で、全国最下位をずっと続けているっていう。
ただ宮崎の物価っていうのは安いには安いんですけど、
東京都の104.7に対して96なんですよね。
8%以上宮崎県は東京都より物価が安い。
ところが一方でお給料を調べてみると、
全国平均を100としたとき宮崎県は82ですから、
物価の安さ以上に賃金水準が低いので、
結局実質ベースでは物価高ってなってしまうのがややこしいところですね。
ちなみに九州7県で物価が一番高いのは長崎県と。
ほぼ全国平均並みっていうところで、どうしても離島を抱えているところっていうのは、
ガソリン代と一緒で物価高くなってしまう。
だから賃金と物価の好循環というのを考えるときって、
やっぱり地域ごとに違うんだっていうのを頭の中に入れておかないと、
東京都だけそれが実現できたら万歳っていうわけじゃないっていうことで、
一歩間違うと賃金と物価の悪循環っていうのにハマってしまわないかっていうのが、
ちょっと心配になる今年度の決算じゃないかなっていう気がしますね。
なるほど。わかりました。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
長崎県立大学教授、鳥丸さとしさんでした。
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