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この時間は、Zoom Up毎週水曜日は、九州経済です。
長崎県立大学教授、鳥丸聡さんです。
今日は焼酎王国についてですが、あと1ヶ月ほどすると、
さつま芋の収穫が始まりまして、芋焼酎の生産が年末にかけて、本格生産体制に入ると。
ただ本格生産といっても、原料になるさつま芋の生産が、まだちょっと完全復活というわけではなくて、
コロナ前の2018年に発生した、もとぐされ病という、カビの一種なんですけれども、
これが当時は国内では初めて発生した病害だったので、発生メカニズムだとか、防御対策についての知見が全くない状況だったんですね。
それに対して国の研究機関と各県の農業試験場なんかが努力されて、対策マニュアルっていうのは作られて、毎年バージョンアップしてるんですけれども、
それに合わせて品種改良も進んでいて、少しずつさつま芋の生産の落ち着きを取り戻しつつあるという状況ですね。
この原料イモについて心配なのが、九州からの輸出の優等生っていうのが、実はさつま芋なんですよね。
20年以上前に九州のさつま芋産地が全国に先駆けて輸出市場を開拓し始めて、
文字税関からの輸出って過去20年間で320倍も増えたっていう話なんですけど。
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加速度的に増えてきたのが、2020年をピークとして、21年、22年と2年連続で輸出は減少したんですね。
ところがですね、昨日ちょっと調べてみたら、昨年は輸出数量が3割増えてて、輸出金額は5割増えててですね。
さらに今年5月までの統計が公表されてましたけれども、ピークだった2020年の1月から5月をすでに数量で1割、金額では4割以上上回っていて、
さつま芋の輸出についてはほぼ完全復活と見ていいんじゃないかなっていう感じですね。
面白いのは輸出数量の伸び率より輸出金額の伸び率の方が大きくなっているんですけれども、
理由は円安ですよね。
なんか一般的に円安効果って言ったらハイテク製造業の輸出だとか、
法日外国人の増加だとか、そういった局面で語られがちですけれども、円安メリットっていうのは実は農産物の輸出にも当てはまる。
だから今九州の産地っていうのは攻め時って言えば攻め時だと思うんです。
輸出先の1位っていうのは今も昔も香港で変わってなくて、見た目が綺麗で小ぶりながらも糖度が高いっていうことで、
ヤムチャのお供として定着しています。
ヤムチャのお供。
サイズがですね、国内だと規格外品になる細いヤムチャ。
ありますね。
小っちゃくて。
あれかつて踏み潰して土に返してたんですけれども、
そんなのダメだって言って輸出したら儲かるよって中国からの研修生に教えていただいたのかな。
そうしてみたらものすごい人気になって、安定輸出先になった。
そんなさつま芋を原料とする芋焼酎だけじゃなくて、麦、米、蕎麦っていうのを原料とする九州の焼酎産業ですけれども、
どんな状況かっていうと九州には326の蔵元があります。
2022年度の生産量って全国の93%なんですね。
だから日本の焼酎生産動向っていうのは九州でほぼ説明がつくっていうことになります。
ところが若い人たち、我々の世代はとりあえずビール、その次は芋のお湯割りみたいな感じで進むんです。
若い方々は九州が焼酎王国であるっていう認識がほとんどなくなってるんですよね。
焼酎ブームっていうのを振り返っておきたいんですけれども、
第一次焼酎ブームっていうのは今から50年前、昭和40年代後半に六四のお湯割りとか、
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酔い冷め爽やかっていうキャッチフレーズで、福岡市内なんかにも南九州の芋焼酎が広く市民権を得て、
福岡を踏み台として東京デビューを果たしていったっていう時ですね。
その第一次焼酎ブームから15年後、この15年後が肝なんですけれども、
第二次焼酎ブームっていうのが訪れます。
昭和60年頃ですけれども、氷類焼酎による中肺ブームっていうのが居酒屋を設計していましたけれども、
その時にバラエティ豊かな本格焼酎は大分の麦焼酎、宮崎そば焼酎、熊本米焼酎っていうのが、
大都市の飲食店で評判となって、それまで馴染みのなかった女性や若い層の市場を開拓するのに成功したっていうことですが、
大分県の平松市が東京のVIPが集う飲み会で、下町のナポレオンっていうのをPRした影響っていうのは、
とても大きかったっていう感じですね。
その第二次ブームから再び15年後の2000年代の初頭ですけれども、
第三次焼酎ブームっていうのが訪れます。
2004年に日本酒の生産量を追い越して、本格焼酎は完全に国民酒になりました。
この第三次ブームの要因はちょっと複雑なんですけど、
一つは黒麹を使った黒霧みたいな感じのものが大ヒットして、
特に大都会でもなく地方でもない中間の福岡の都心で大々的にPRするのに成功して、
黒ブームっていうのが巻き起こったっていうことだとか、
あと魔王とかムラ王とかモリーゾーとか百年の孤独とかですね。
プレミアムな焼酎ですね。
幻の焼酎。
幻の焼酎。
なんで1本4万円もするんだっていうことなんですけど。
すごいですよね。
多くのタレントさんもPRしてくれたっていうのがあったり、
あと血液をサラサラにする効果がありますよとかですね。
あと主税率が実は1990年代終わりから3回上げられたんですけれども、
メーカーがそれに対応して飲みやすくなったり美味しくなったりっていうですね、
製造方法の研究開発をしたり、いろんなことが理由になって第三次焼酎ブームっていうのが起きて、
それから15年以上経って、今20年経ってるんですけど、
次のブームが来てないんですよね。
かつての焼酎ブームっていうのは一旦盛り上がって、
それが下火になっても元の水準までは戻らなくて、
ある程度踏みとどまって次のブームが来るっていうので、
だんだん右肩上がりで増えていったっていう歴史があるんですけど、
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第三次ブームが終わった後っていうのは今の生産量っていうのは、
実は1997年と同じところっていうことで、
元の水準戻っちゃってるんですよね。
なんで第四次ブームが起きないのかっていうと、リキュールが増えてきたり、
コロナ禍で飲み会が減少したり、
あとはもと腐れ病による原材料の調達っていうですね、トリプルパンチである。
ただここに来て焼酎グラっていうのも、インドへの焼酎の輸出を始めてみたり、
ジャパニーズウィスキーの開発生産を始めたりっていうことですね。
いろいろ試みをやっていらっしゃいますので、
第四次ブームっていうのも間もなく来るんじゃないかなっていう感じがしていますけど、
ぜひそうなってほしいなっていう感じですね。
せっかくインバウンドも今、福岡、九州たくさん訪れてるんで、
その時に焼酎の味を知ったっていうね、方がまた広めてくれてるんですよね。
いただいて、輸出に向けてもらうっていうことですよね。
期待したいですね。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
ズームアップ。
今日は長崎県立大学教授の鳥丸佐藤さんでした。
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