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この時間はZoom Up、毎週水曜日は九州経済です。 長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。よろしくお願いします。 福島第一原子力発電所の処理水放出によって、中国の猛反発というか、
いろいろ災害が起きていますよね。 そうですね。片方では、今月の10日から日本への団体渡航を3年半ぶりに認めているというので、
なんかこう、ちぐはぐ感が否めないところで、 やっぱり中国政府の景気交代への戸惑いぶりっていうのが透けて見えるかなっていう感じだと思います。
足元のこの中国水産物金融を考える上で、頭に入れておかないといけないことがいくつかあるかと思うんですけれども、
一つは、中国政府の発表と中国メディアの報道では、一貫して日本は汚染水を放出したっていう表現が用いられていて、処理水っていう言葉が使われていないんですよね。
一昨日の夜8時ごろに、武雄ジャンクションから滝の方に帰ってくる途中、車を走らせながら、
あの間がラジオのAMが入りにくくなるので、他のチャンネルと合わせたら、北京放送の日本語放送っていうのがとても綺麗に聞こえてきて、
こんなことやってんだと思って。聞いてたらトップニュースが、
日本では汚染水の中でもトリチウムだけが問題視されています。
汚染水の中には多くの放射性物質が含まれていることを日本人は知らされていません。っていうふうに淡々とアナウンサーが喋っていたので驚いてですね。
しかも福島県の漁師もとても心配だと話しています。
っていうふうにコメントが続くんですけど、
漁師のコメントの一部分だけ切り取って伝えるんですけども、
地元の漁師さんが一番心配しているのは、放射能汚染よりもこの放送のような風評被害を心配しているということは伝えられていないってことですね。
だからこっちの報道と向こうの報道、えらい違うなっていうのは頭の中に入れておかないと。
それと二つ目に注意しなきゃいけないのが、
中国は7月の頭から、もうすでに処理水放出に圧力をかけるために、
日本産の水産物の放射性物質の全面検査を始めてたっていうことですよね。
検査に1週間も10日も止め置かれていると、冷凍品以外は腐ってしまうっていうのは当たり前のことで、
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鮮魚については日本からの輸出は7月のうちから実質的にもう止まりつつあったと。
そうするとこの時点で、処理水を放出したときの中国政府の出方っていうのは、
おおむね予想できたと思うんですよね。
早め早めに風評被害払拭に全力を挙げておくべきで、
場合によってはWTOへの提訴も考えるぞみたいなのが昨日やっと出てきたって感じですけれども。
大人の対応をしなきゃいけませんけれども、
これから何十年もかけて廃炉に向けた作業が進んでいく第一歩の手前の段階でちょっとつまずいたような感じですね。
なんか私たち日本人が弱みを掴まれているような感じがして、
違うんじゃないかっていうのをちゃんと主張していかないといけないと思います。
あと三つ目はですね、従来中国で反日デモが活発化した時期っていうのが何回もありますけど、
日本産品の腐敗運動だとか、日本企業のひどい時は焼き討ちが見られたっていうのがありましたけど、
あの時でも、香港経由で中国に入っていく太いパイプがあったんですよね。
香港の一国二制度っていうのは、
3年前の国家安全維持法でなし崩し的に実質廃止されてしまって、
今回香港政府も24日から福島なんかの10都県産の水産物の輸入を禁止するっていうことで、
中国にも完全に追随してしまうようになってしまって、
迂回路が立たれてしまったっていうのがなかなかきついなって、
もう以前と違ってきてるよなっていうのが頭の中に入れておかないといけないですね。
今回の水産物禁輸措置で大問題になっている魚種が何かっていうと、
日本の水産物輸出金額1位のホタテですね。
北海道産多いですもんね、またね。
九州に影響がありそうなのは、むしろ輸出金額2位のブリとか、
5位のカツオマグロ類とか、7位のタイといったところだと思います。
まず九州の水産物輸出って言ったらもうブリっていうことになってて、
文字税関管内からの輸出は15年連続日本一位ですね。
昨年の輸出額を調べたら150億円弱あって、
コロナ禍でちょっと落ち込んだんですけれども、
21年、22年とものすごい勢いでまた増えてきていると。
これもう刺身や寿司ネタとして輸出されているわけですけれども、
ただむしろちょっとラッキーなのが、8割以上はアメリカ向けなんですよね。
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中国向け、香港向け合わせても4億円程度ですから、
影響は少ないかと思うんですけれども、
養殖ブリを早いうちからEUに向けて、ヨーロッパに向けて輸出を開始していたのが、
鹿児島県の東町漁協っていうところなんですが、
県と一緒になって、やっぱり中国の大きな胃袋も販路開拓しようよっていうので、
少しずつ力を入れてきてて、
ようやく今年の6月から中国の新しい水産商社と取引が始まって、
いよいよかなっていうときに取引停止になってしまったっていうんですね。
そういったのはまたやっぱり影響大きいと。
水産物輸出5位のカツオマグロの輸出っていうのについては、
漁獲量自体が減少しているのに対して、輸出も減少傾向なんですけど、
マグロの養殖は長崎県が日本1位、鹿児島県が2位で、
この2つの県で国内養殖マグロの過半数を占めていますから、
ちょっと今後の動向が心配ですね。
輸出額第7位のタイについては、
マダイの漁獲量が1位が長崎県、2位が福岡県ですから、
もしかするとすでに影響が出ているんじゃないかというところです。
タイのついでにヒラメについても調べてみましたけど、
養殖物は大分県が日本一で、鹿児島2位、4位長崎県、5位宮崎県。
やっぱり九州産が多いんですよね。
今のところ国内向けがとても多いっていうことですけども、
やっぱりこの先ちょっと心配になると。
対策としては、
中国の周辺国を経由して送るっていうことも考えられなくもないんですけど、
ちょっと牛肉の動向を見ていたときに、
やっぱり迂回路もちょっと厳しいんじゃないかっていう感じですね。
そうなると、新しい海外の販路を開拓するか、
中国向け輸出分を国内市場に振り向けるかっていった二択になるかと思います。
もちろん日本政府は正しいデータを示して、
粘り強く説得して、
安全ですよっていうのをデータで示し続けるっていうのが大前提ですけれども、
水産業の関係者は製造業をちょっと見習って、
製造業早くからチャイナプラスワンっていうのを検討してきたんですよね。
食品輸出も新たな海外の販路開拓先を検討しなきゃいけないっていうのと、
私たち消費者もちょっと一工夫する必要があると思うんですよ。
中国からパックツアーのキャンセルが増えているんですけれども、
個人旅行客がゼロになったわけじゃなくて、
状況を理解している中国人もいっぱいいらっしゃるわけですよね。
そんな中国からの個人の観光客に対して、
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私たち日本人消費者自身が笑いながら、
楽しそうに国産の魚を食べている姿っていうのを海外に示すっていうことが、
何よりの安心感を与えるっていうことになるかと思います。
もっと日本人が中国に向いていた部分が国内に回ってきたときに、
魚を食べたらいいんですけれども、
日本人は魚離れなんですよね。
一人当たりの魚介類の消費量は、
2001年がピークでどんどん下がってきてて、
世界は魚食ブームなんですけれども、
家計消費額を見ても、
日本では2011年に魚介類の一人当たり消費量がピークで、
あとどんどん下がってきて、
肉類の消費量が魚を上回るようになって差は開く一方なんですよね。
だからもっと国産肉も食べながら、
国産魚も食べるっていうふうになると、
食料自給率も上向くっていうことになりますので、
私たち自身がもっと自信を持って、
世界に安全をアピールしていくっていう姿を示したいなっていう、
そういう機会になればいいんじゃないかなっていう気はします。
あとSNSが今普及してますけども、
そういうところで例えば投稿すると、
民間レベルで、
あ、日本と魚が広がってるんだってね。
あの日本が和食ブーム、日本食ブームの本丸がそんな風じゃないかみたいな感じで、
大丈夫だと思いますけどね。
大人の対応でいきたいと思います。
冷静に対応していきたいと思いますね。
鳥丸さんありがとうございました。
長崎県立大学教授の鳥丸さとしさんでした。
ガールズパンチ×少女隊の×ラジオ隊。
×少女隊の春野キーナと、
青井リルマです。
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