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この時間はZoomUp、毎週水曜日は九州経済です。 長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。おはようございます。 さて、今朝はどんな話題でしょうか。九州7県の来年度の投資予算が出揃いましたので、
これはちょっと簡単に点検してみたいんですけど、 その前に予算決算に対する企業と行政の違いについてちょっと確認しておきたいと思います。
なるほど、はい。 企業の場合は、事業活動結果が重要ですから、 予算が話題になることはほとんどないんです。
決算がどうだったっていうので、黒字決算だった、どうだったとか、そういったのが話題になります。 予算をばらしてしまうと、ライバル企業に何をやるんだ、と分かってしまうというのもあるわけですけど。
ですから、よく言えば年度途中で環境が変化した時に、柔軟に対応できたかどうかっていうのが測られると。
企業の強みは身軽さとか機動力だとか営業力と。 悪く言えば計画性の無さっていうことになるかもしれない。
一方、行政っていうのは決算はしてるんですけど、 決算が話題になることってほとんどないんですよね。
予算だらけっていうので、年末に政府が来年度予算を発表して、年が明けてからちょうど今頃、都道府県や市町村の予算が発表されるっていうことになっています。
行政の場合は、投資予算に掲げていない事務事業っていうのは、行うことが法律上できませんから。
投資予算が成立すると、その投資を計画に従って、 実直に事業を黙々と遂行するということになっていて、
途中で環境が変わった場合っていうのは補正予算を成立させて、 機動修正を図らなきゃいけないっていうのは面倒くさい手続きがあるわけですね。
ですから、行政の強みっていうのは計画性と真面目さっていうことになるんですけれども、
悪く言えば真面目の前に二文字ついたりとか、 柔軟性がないっていうのが弱みっていうふうになるのかもしれないですね。
そんな地方行政の予算発表ラッシュってなるのが、毎年今の時期っていうことで、
九州の7つの県全て、当然のことながらの地方交付税の交付団体で、
自前の稼ぎだけでは食べていけないっていうことですね。
47都道府県の中で東京都だけ大丈夫だっていうことで、
あとは全部国からの交付税で成り立っているっていう形になっています。
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で、それに加えてコロナ禍でかなりの財政出動してきましたから、
さぞや来年度は激しい緊縮財政になるんじゃないかっていうふうに、
どなたも考えがちなんですが、
じゃあ出そろった九州7県の予算規模を並べてみるとどうなのかっていうと、
福岡県と熊本県の2つの県は過去最大規模の予算。
その他の県でもコロナで水膨れした最近の予算からさほど減っていない状況なんですね。
予算が減らない理由って何なのっていうことなんですが、
いくつか理由があります。
一つは、例えばコロナが二類から五類に変更になったとしても、
何が起きるかわからないから予備として一応の額を確保しておきたいっていう。
このあたりは国の予算編成のゆるゆる感ウイルスが、
地方の予算編成にまで感染してしまってるみたいな。
そういう状況ですね。
それから岸田政権が異次元の少子化対策っていうのを予算化するぞと言っているので、
国にならえっていうので、どこの県も子育て支援っていうのの予算を大きく積みました。
注意しないといけないのが、少子化対策っていうのと子育て支援っていうのが、
一緒みたいで実はちょっと違うんじゃないかっていう。
そうなんですよね。一緒に二人されてますよね。
女性の東京一極集中で婚姻変数自体が減少し続けると、
子育ての前の、出産の前の、結婚の前の出会いの場が減っているっていう。
ここのところにもっと危機感を持つ必要があるんじゃないかと言えて、
例えば国立社会保障人口問題研究所っていうところがありますけど、
ここが推計してるのは、2000年生まれの女性、今年大学を卒業する方々の女子ですね。
この年齢っていうのは3割強から4割弱、要するに30%台で、
一生子供を持たないくなるだろうっていうふうに推計してるんですね。
だからデータに基づいて、都合を抑えた政策立案と予算配分っていうのが、
求められるんじゃないかなっていう気もします。
あと予算が減らないもう一つの理由っていうのは、
政府がデジタル田園都市国家構想っていうですね、
かっこいいんだかよくわかんないんだかわからないような方針打ち出してるんですけど、
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中身が見えてこないんですよね。
とりあえず地方では、デジタルに精通した人材育成関連予算を積み増しておきましょうということになってて、
C言語だとか、パイソンとかのプログラム言語をある程度扱えるようになるために、
民間企業、とりわけ人材投資要力の小さい中小零細企業のリスキリングをサポートするための、
政策に予算を割きましょうみたいな。
これはこれで正しいと思うんですけれども、
ただリモートワークをする人が増えれば、地方移住も増えていくんじゃないかっていうのは、
コロナ禍で大変期待されたんですけど、
実は机上の論理であって、
2週間くらい前に、総務省の住民基本台帳人口移動報告のデータで見たんですけど、
すでに東京一極集中構造っていうのは、コロナ前の水準に戻りつつあるんですよね。
壺を外したところでデジタル人材を育てても、
育った人材が東京一極集中していくっていうのは、
かつての人材供給基地、九州に逆戻りしてしまうっていうことになってしまって、
むしろデジタル人材の産地づくりをやっていくのであれば、
その前に、指導者の育成っていうところに力点を置く必要があると思うんですよ。
例えば、高校野球とか高校サッカーとか、九州から優秀な選手が出て、
プロ化されて、Jリーガーになったり、プロ野球の選手になったりしてるわけですけれども、
多くのプロスポーツ選手を輩出している高校には、優れた指導者がいるんですよね。
その指導を求めて、全国から人が集まってきて伸びていくっていうことですから、
人材を育てるための指導者がまずいないと、地方のデジタル化って進まないんじゃないかっていう、
そっちにお金を割いたほうがいいんじゃないかなっていう気もしますね。
ただ、各県の予算を見ていて、なるほどなって思うのが、福岡県では半導体人材リスキリングセンターっていうのを開設して、
県内の中小企業が無料で受講できるようにしたりとか、
佐賀県は、佐賀大学の研究グループがアトピーの治療薬の開発になるんですけど、これを支援するとか、
熊本の場合はTSMC進出に対応して、半導体関連予算の収積に向けた予算を倍増するっていうことですね。
こういったのは確かに、誰もが納得できる前向きな予算、むしろナショナルプロジェクトに格上げしてほしいぐらいの案件だと思いますよね。
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事業を推進していく上で、民間の強みである身軽さだとか機動力だとか営業力っていうのを取り込みながら予算の執行に努めていただきたいなっていう感じですね。
あと、行政の場合も決算で水膨れしてしまった予算っていうのが果たしてどこにどう使われたのっていうのを、もう一度きちんとおさらいしておく必要っていうのも大切だと思うんですね。
そうですね。使い道のチェックっていうのもしっかり、我々市民の目も光らせておかなきゃいけませんね。
そうですね。議会に頑張ってもらわないとですね。
そうですね。鳥丸さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
長崎県立大学教授鳥丸さとしさんでした。
バッテン少女隊の春巻稲と青井リルマです。
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