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熊本地震から10年
2026-04-15 12:08

熊本地震から10年

農業、漁業、林業、工業、物流、サービス、貿易、交通など、さまざまなテーマで九州経済の今を、エコノミスト・鳥丸聡が解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

熊本地震から10年が経過し、熊本県の産業は大きく復興を遂げている。特に半導体産業はTSMCの進出により世界的な競争力を持ち、農業も全国トップクラスに復活した。一方で、畳の原料であるイグサの生産はアジアからの安価な輸入品との競合や国内需要の減少により低迷しており、今後の対策が課題となっている。

熊本地震から10年:熊本の現状
この時間はZoom Up。毎週水曜日は九州経済です。 昨日が熊本地震の前身から10年、そして明日は本身から10年ということで、今日はその熊本地震にZoom Upしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。 鳥丸さん、おはようございます。 おはようございます。よろしくお願いします。
10年前の4月15日って金曜日だったんですよね。 そうですね。
ですから、ちょうど今の時間帯っていうのは、前身の震度7について、昨晩の揺れはすごかったねって、九州どこでも各ご家庭で話しながら。
揺れましたしね。 だけど誰もその日の深夜に本身の震度7が来るっていうのは予想していなかったっていうことですね。
当日、翌日のことがわからないわけですから、10年後のことなんかわかるはずもないわけで、
あの時10年後に半導体前工程世界一のTSMCが熊本県に進出しているっていう姿は誰も想像していなかったかと思います。
そこで、いくつかのデータで熊本県の10年前と今を比べてみました。
半導体産業の躍進とTSMC進出の背景
まず、人口についてなんですけれども、人口は震災前が178万人だったんですけど、毎年1万人のペースで減少してきて、今で170万人割り込んでいる状況です。
これまでは福岡県を除く九州6県の中で、福岡市の人口を上回る県は熊本県だけだったんですよね。
今現在だと福岡市の人口が増えて、熊本県の人口は減少していますので、ほぼ同数になっているか、もしかすると福岡市の人口が熊本県を上回っているかもしれないっていう、そういう状況です。
ただ、福岡県以外の九州6県の中では、熊本県の減少率が一番小さいんですよね。さすが九州のへそっていう感じだと思います。
次に製造業なんですけれども、製造品種価格っていうのが10年前は2兆6千億円。
統計が取れる直近のデータが2023年ですけど、これが3兆5千億円。3割増えてるんですね。全国は2割しか増えてないんですけど、熊本は3割増えています。
TSMCの第一工場が本格稼働し始めたのは、1年4ヶ月くらい前の24年12月でしたから、昨年の製造品出荷額はさらに増えているはずで、
加えて、NVIDIA向けのAI半導体が中心となる第二工場が、おそらく10年後には稼働していると思いますので、10年後の製造品出荷額なんて何パーセント増加とか何割増加じゃなくて、何倍に増加っていうんですね。
そういう状況になっているだろうと思います。10年前の震災直後には、画像センサー世界シェア5割を占めるソニーグループの主力工場の熊本工場が撤退するかもしれないですね。かなり被災して。そういう噂が世界を駆け巡ったんですけれども、
熊本工場の被災から復旧までの生々しい映像は、毎日新聞がソニーから提供された動画を編集してウェブ上で2分9秒にまとめて公開しています。プロジェクトXさながらの様子なんですけれども、あの時もしソニー熊本が撤退していたら、間違いなくTSMCの熊本進出はなかったっていうことになります。
なぜならばTSMCって、菊代町のすぐお隣の甲志市に東京エレクトロンっていうのがあるんですが、東京エレクトロンが作っている半導体の製造装置を導入することで、世界最大のファウンドリー、半導体の製造を受託する会社にのぼり詰めて、
そして日本でそのTSMCに生産を委託している最大のお客様はソニーだっていうことなんですよね。しかもTSMCが立地している今の熊本の土地っていうのはソニーの隣にあるんですけれども、ソニーが工場を将来増設するために確保していた土地を東京エレクトロンに売って、そこに進出してきているっていうことです。
10年前のだからソニー、熊本や東京エレクトロン、九州の踏ん張りが今のシリコンアイランド、九州、福建につながっているということになります。
農業の復興と全国トップクラスへの復活
一方ですね、熊本の農業も頑張っていて、農業産出額は2015年の3300億円から24年の4100億円へと23%増えています。
九州7県だと17%増なんですけれども伸びが大きいんですよね。
品目別に見ると果実、果物が6割増えて、お花は16%増えています。
水災直後には地割れだとかハウス倒壊だっていうので、植木のスイカや七条のメロンは大丈夫かみたいなこと言われたんですけれども、
今では全国1位のスイカ、2位のメロンや栗、3位のうんしゅうみかんやいちごっていった具合にしっかりと全国トップクラスに復活しています。
工芸作物の低迷:イグサ産業の課題
この熊本県の増加が著しい農産物のデータを入力していたら、工芸作物っていう項目だけ減少率が大きいんですよね。
工芸作物は熊本地震以降10年で3割も減少していて、工芸作物というのは工芸品や工業製品の原料にすることを目的に栽培されて、一旦加工されてから人に利用される作物のことで、
面花だとか、菜種だとか、コーヒー豆だとか、お茶とかオリーブとかですね。そういったものを工芸作物と言います。問題ですと、10年前の収穫量は7,800トンあったのに、昨年は3,600トンまで5割以上減少していて、
全国的に今でも生産しているのは福岡県と熊本県だけっていう工芸作物は何かと。ただし、22年以降については福岡県のデータはもう取れないほどに少なくなって、
統計上はですね、ゼロじゃないんだけれどもマイナスのハイフンですね。あれで表示されていて、実質全国で生産しているのは熊本県だけっていうものなんですが、ヒントはもう和室には欠かせません。
いいですか。もう今畳って言っちゃいましたね。いぐさぐらい言わせてくださいよ。すみません。ピンポンって言わなきゃいけなかった。畳を読むというのは原料になるいぐさですね。
これはもう100%熊本県八千代産ということで、福岡県で筑後地方、とりわけ屋根の花御座、花御座って今風に言えばラグっていうことになりますけど、一大産地として知られていますけれども、今では熊本産の畳表を購入して花御座に加工販売しているということらしいです。
やっぱりなんでここまで低迷するようになったのかっていうと、多くの地場産業はそうなんですけれども、アジアとりわけ安い中国産が大量に逆輸入されて、そことの競合ですね。国内では建築様式が洋風化して畳自体が減っているっていうので市場縮小と輸入品との競合ってダブルパンチっていうことで、
近年の畳表の国内自給率って2割前後まで低下しています。どうすればいいのかっていうことなんですけれども、農林水産省の方ではいろいろ補填金を、価格が下落した時の補填金の交付だとか、機械の改良費やイベント参加への助成を実施しているんですけれども、ここまで弱体化してしまっては効果は小さいんですよね。
何かしなきゃいけないっていうことなんですけど、イグサって本来持っている機能があって、例えば湿気を吸ったりする畳って天然のエアコンとか言われたりして、あと抗菌機能があるとかですね、あと吸音材として優れているとか、あと転んでも怪我をしにくいという弾力性に富むとかですね。
あと独特の香りでリラックス効果がある。その辺りを生かしてですね、新商品を開発するっていうのも大切かもしれませんけど、ちなみにうちの猫が畳間が大好きすぎて、格好の爪とぎばわりになってるんですね。
普段はスマート障子を占めて和室には入らないようにしているっていう。何のための和室だっていうことになるんですか。
イグサ産業の未来への希望
熊本自身から10年たって産業面では大いに復興を遂げつつあるんですけれども、イグサの原産トレンドには歯止めがかかっていません。
ただ10年後のことって誰にも分かりませんので、何かのきっかけで一大畳表ブームっていうのがやってくるかもしれないっていう希望だけは持っておきたいなというふうに思います。
そうですね。今日は熊本自身から10年というテーマで解説してもらいました。
鳥丸先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間はエコノミストの鳥丸さとしさんでした。
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