九州経済の現状と日銀短観
この時間はZoom Up。毎週水曜日は九州経済です。
先週、ちょうどこのZoom Upのコーナーの後、日銀短冊が発表されましたけどもね。
さて、九州の景気はどうなのか、Zoom Upしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
おはようございます。よろしくお願いします。
一週間前に、中東紛争が始めてとなる短冊が発表されたんですけれども、
おととい、今週月曜日には同じ日銀から、桜レポートというのが発表されています。
桜レポートというのは、全国9つのブロックごとに、短冊を集計する過程で、
企業にヒアリングをかけていますので、そのヒアリングした結果を40ページぐらいにまとめたものです。
表紙が、淡いピンク色なんです。
淡いピンク色なので、桜レポートと呼ばれています。
ちょうど季節に待ってますね。
真夏でも真冬でも、桜レポートとはいかがなのかと思います。
今回の桜レポートでは、中東情勢の緊迫化の影響という見出しを掲げて、
8社、8つの企業のコメントを紹介していますが、
いずれも差し迫った緊迫感は感じられないんですよね。
繊維メーカーが長期化の場合は、受注の下振れが懸念されるとか、
食料品メーカーが先々、コスト上昇分の価格転換が必要になるとか、
飲食業者が先々、節約志向が一段と高まることを懸念している、
というコメントが載っている程度なんですよね。
そんな桜レポートですけれども、
メディアに取り上げられる機会は少ないというか、ほとんどないんですけれども、
昨日は新聞各紙だけじゃなくて、テレビでも時間を割いて報道しています。
それだけ中東紛争後の景気動向を、
多くの人が気にかけているということだろうと思います。
今日は先週発表された九州の日銀単価の結果についてです。
九州の3月のDI。
DIというのは、業況が良いと答えた企業割合から、
悪いと答えた企業割合を引いた値ですけれども、
これがプラス22ということで、
全国のプラス18を4ポイント上回っています。
ブロック別に見ると、九州は関東高新圧と同水準で、
全国では最も高いと。
景況感ですから、価格的なものですね。
その最大の理由は何かというと、
全国最強の沖縄県ですね。
これのDIがプラス41というので、
相変わらず絶好調。
沖縄の宿泊飲食サービス業のDIってプラス60あって、
観光産業が潤えばレンタカーの利用も確定しますから、
物品賃貸業のDIがプラス63。
観光客が増えれば土産品も売れますので、
小売業のDIはプラス64ということですね。
桁違いの景気の良さっていう感じですよね。
西地といえば北海道かもしれませんけど、
北海道といえば沖縄。
聞いてくれてありがとうございます。
沖縄を除く九州7県の景況感と今後の見通し
その沖縄県を除く九州7県のみを計算してみると、
九州7県だけだとプラス19。
全国を1ポイント上回る程度に留まるんですけれども、
それでも関東甲信越に次いで2番目に景気予感は良いと、
これでもいうことになっています。
さらに九州7県の内訳を見ると、
宮崎がプラス15、鹿児島プラス12っていうので、
いずれも全国平均を下回っていて、
九州内部での北高南低ですね。
先月発表された高知地下の傾向と同じということになります。
今回の単管の注目点というのは、
3ヶ月先の見通しについてです。
九州の6月の先行きDIっていうのは、
3月よりもわずか5ポイント低下するプラス17なんですね。
もうちょっと下がるんじゃないかなという気もします。
中東紛争が仮に早期解決したとしても、
原油価格はそう簡単に下落しそうにありませんし、
LNGや化学肥料やナフサの争奪戦みたいなのは、
しばらく続きそうですから、
それに加えて石器時代とか、
一つの文明が終わるとか、
不気味な暴言が報道されるくらいの中東危機の割に、
単管が示す5ポイント低下っていうぬるい先行きっていうのは、
ちょっと楽観的かもしれないなと。
過去の景気見通しと実績の乖離事例
そこで26年前、四半世紀以上、
2000年3月まで過去105回の日銀単管を遡ってみて、
見通しよりも実績が悪化した時期がどの程度あったのか調べてみました。
一般には3ヶ月先の見通しより実績は良くなる場合が多いんですよね。
例えば今回の場合も、
12月調査時点の3月見通しはプラス19だったのが、
実績はプラス22ですから、
実績の方が見通しより良くなるっていうパターンが多いです。
過去105回のうち、見通しを実績が上回ったのは78回。
見通しと実績が一致したのは10回。
見通しを実績が下回ったのは、
わずか17回に過ぎません。
2000年3月以降、
105戦して78勝、17敗、10引き分けっていうことですね。
勝率は8割、2V1輪という。
今のフォークスの勝率を上回るぐらい。
企業っていうのは控えめ、あるいは厳しめに見通しを立ててきたっていうことになるかと思います。
そのことを頭に入れながら、
過去に5ポイント以上、実績が見通しを下回った。
思ったより悪かったっていう時期。
それを調べてみたらちょっと驚きました。
105回中6回、
5ポイント以上、実績が見通しを下回った時があります。
いつかというと、2001年3月。
見通しより実績が8ポイント下回ってるんですけれども、
アメリカのITバブルが崩壊した時。
2001年9月。
これはアメリカ同時多発テロが発生した。
その次は2009年3月。
アメリカのリーマンショックっていうのが2008年9月にありましたけど、
その半年後で、日経平均株価が7054円になった時ですね。
その次は2020年の3月と6月。
これはコロナ禍です。
最も新しいのが、22年の3月。
ロシアのウクライナ侵攻の翌月っていうことなんですね。
これいずれも国内要因じゃなくて、
海外事情が景気の足を引っ張った時。
見通しよりも実績の方がガクンと落ちちゃうっていう時なんですよね。
今回の中東紛争の影響も、
今のところ5ポイント程度の低下見通しに留まっているんですけれども、
もしかすると、もしかしてコロナ禍やウクライナ危機の時のように、
9ポイントとか11ポイント低下してしまわないかっていうのが
ちょっと心配になるところです。
景気ウォッチャー調査への注目
そうなってくると画線ですね。
直近の景気っていうのがどうなっているのか、
もっと深掘りしたくなるわけですけれども、
絶好の統計データが、
今日の午後2時に内閣府から発表されます。
3月の25日から31日月末にかけて、
全国の2050人のウォッチャーさんが、
九州は210人なんですけれども、
回答した景気ウォッチャー調査っていうやつなんですね。
日銀単管とか桜レポートっていうのは、
調査の対象が比較的優等生企業の場合が多いんですよね。
だって日銀単管の回収率ってほぼほぼ100%ですから、
きちんと回答してくれるようなところが多いんですけど、
景気ウォッチャー調査っていうのは、
タクシードライバーさん、あるいはトラックドライバー、
美容室の経営者、コンビニやガソリンやパチンコ店の店員さんとか、
ホテルのフロント担当者やゴルフ場のキャディさん、
レストランのオーナーシェフ、ネオン街のお姉さんたちとか、
ビジネスパーソンが顧客と毎日接している現場から、
景況感を5段階評価して、
3ヶ月前に比べて良くなっている、やや良くなっている、変わらない、
やや悪くなっている、悪くなっている。
5段階評価して、それを選んだ理由っていうのを、
1分以内で喋るっていうんです。
そういう調査。
今日の午後公表される3月の景気ウォッチャーの調査の、
ウォッチャーさんのコメントの中身です。
これを大いに注目したいと思います。
今日はこの時間、エコノミストの鳥丸佐藤さんでした。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
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