大丈夫だ。
もう一つの出口を見つけた。
まだ僕の体は十分残ってる。
音声の乱れとともに震える笑い声。
あともう5年。
何かを思いつくまで。
5年。
笑い声は泣き声に変わり、続く1時間で次第に静かになる。
静かに泣く。
まだだ。
レッド。
頼む。
行こうとしてるんだろ。
僕はまだだ。
僕は、僕はまだ。
バチャバチャとしたノイズが聞こえる。
愛してるよ。
レッド。
愛してるよ。
穴。
5年、11ヶ月、20日。
ハム音は毎分60回。
静かに泣く。
ああ、だ。
スクラントン博士の話し方はほぼ通常通りである。
大きな金属音が聞こえ、続いてコントロールパネルを何かが叩くような音がもう一度聞こえる。
5年、11ヶ月、21日。
2005年12月23日、LSSコントロールパネルはサイト120試験施設、現実性研究室Aに自発的に出現しました。
博士、アンカーの初期ヒウムフィールド値は安定しています。
出力は2.3、変動は0.001%です。
いいわ、好きな。この調子で行くといいわね。
待ってください。なんだ、これは。
何があったの?
何かが試験領域内に出現しました。
何ですって?
マム。アンカーフィールド内で大きな物体が実体化しました。
指示をお願いします。
パワーを落としますか?チームを呼びますか?
好きな?何をして?
何?どこからこれが現れたというの?
わかりません、マム。ただ、ただ、どこでもないところから出現しました。
覆われて、まるでこれは…
ゼック。
おお、神よ。すごい匂いです。これから匂っています。ジーザス。
ゼック。
これはまるで死の匂いです。土砂物と血と…そして、そして…
マム。
おお、神よ。
マム。
中止しないで。好きな。繰り返します。中断しないで。フィールドを開け続けて。中断しないで。
マム。何が起きているんです?マム?マム。
ヒュームフィールドを1.7へ減少させて、収容エリアに入ります。フィールドを停止しないで。出ないとこの物体の不安定感を招くわ。
ああ、マム。
ヒュームという機械音。
報告します。こちらはマシュースキナー博士。チームの救援。水たまりを歩くような足音。
神様、これは何?一体何?これは…これは…これはその…ああ、神様。
ロバート?ロバート?あなたなの?ああ、神様。あなたじゃないと言って…あなたじゃない?ロバート。
私は…私は…どうやってこんなことに…
濡れた靴音が再度聞こえる。電子的なビープ音。
マム?マム?何をしているんです?触れてはいけません。
こちらはラングスクラントン安定器のインターフェースです。
お帰りなさいませ、ラング博士。ご用命は?
音声ログにアクセスして、2000年1月2日から再生。
潰れたような雑音が聞こえる。
ああ、神様、神様。どうしてこんなことが起きたんです?誰かがこの上で破裂したみたい。これはまるで…
これは…ああ、神様、これは…神様、神様、お願い、嘘、こんな…
灰色の…彼の灰色…ああ、神様、もう一つはどこ?
音声ログにアクセスしています。続行するには音声でパスワードを入力してください、ラング博士。
声が途切れ始める。
ま、パスワード…
あな、ぼ、ばな…
ああ、神様、彼が、彼があらゆるところに…何なの?これは…
命令を受領しました。処理しています。
申し訳ありません。2000年1月2日の音声ログはありません。
スクラントン博士は、2000年1月13日に音声認識を用いてログにアクセスしています。
金属のぶつかる音。
今すぐ再生して、再生して…
泣く。
ああ、神様、ロバート、ロバート、愛する人、何が、何が起きたの?
了解しました、ラング博士。オーディオファイルを取得しています。
マム、素手で触ってはいけません。有害な可能性があります。助戦チームが来るのを待ってください。
血が、こんなにたくさん、たくさん…ロバート、大丈夫?どこへ行ったの?ああ、神様、神様、神様…
液体を吹くようなビシャリという音とキューという音。
ああ、神様、血がたくさん…
キューという音。
何が、ああ、ああ…
息が詰まり、喘ぐ音。20秒沈黙。
マム、マム、ラング博士、お願いですから下がってください。
彼の手、彼の指輪、落ちて…
マム、何が…ああ、クソ、ジーザス…
ラング博士、下がって、下がってください。連れ出します。大丈夫ですから。
ファイルを取得しました、ラング博士。再生します。
ラング博士、お願いです。一緒に来てください。助けを呼びます。聞こえてますか?
ラング博士、ラング博士、聞こえますか?ラング博士。
名前、ロバート・スクラントン。39歳。
誕生日、1961年9月19日。
好きな色、青。
好きな曲、リビング・オン・ア・プレイヤー。
妻、アナ。
アナ、何かが濡れた床に落ちるようなドシンという音。
ラング博士、ラング博士、通信。こちら、マシュ・スキナ博士。
サイト120、現実へ研究室へ。医療チームを支給よこしてくれ。
スクラントン博士、パラドックス。
時間、異次元、神経、空間、録音、録画のタグが付いています。
SCP-3001、リクエストいただきました。
ありがとうございます。
スクラントン博士っていうのがいらっしゃったんですね。
あのー、ちょいちょいスクラントン現実病っていうのが
他のオブジェクトでね、使われてたんですけど
何なんだろうなこれってずっと思ってたんですが
多分それの大元の研究を開発、研究開発に携わってた方
なんでしょうね。
ちょっと上からログをね、1回1回見るのは大変なので
一旦ログの前、説明と特別収容プロトコルをもう1回確認します。
現実売却技術、ブロークン型ワームホールの生成を防ぐ。
SCP-3001は瞬間的なクラスCブロークンエントリーワームホールの生成を通じ
アクセス可能な逆接的な飛行ポケット非事件です。
平行ポケット非事件。
平行値を無限に拡大すると考えられる一方で
ヒウムと時空の関係についての、これケテルじゃないんですね。
KEJEL、ケジェルって私読んでましたけど
キージェルって読む可能性もあるみたいです。
の現実性の法則に反して
このSCPオブジェクトはほとんど物質を含んでおらず
低いヒウム値を持ちますと。
この現象により内部の物体の劣化は極めて低く
通常は致命的となる損傷でも
生体や電子機器の機能は奪われません。
シミュレーションによると
生物は肉体から70%以上組織が失われても
脳の40%が残存している限り通常通り機能する。
しかしながら長時間の曝露により
オブジェクト自体のヒウムレベルに近づき
物体自身のヒウムフィールドが崩壊するに従い
重篤な組織や物体の損傷を引き起こします。
後半でスクラントン博士が実際に言っていたように
どこかとどこかの平行世界の間の
平行世界なんでしょうね。
平行世界って言うけど
何かのコピーとかそういう要素は一切なくて
空白、行間みたいな感じなのかな。
そこにいる限りは行間は限りなくゼロだから
そこにいる存在も限りなくゼロ扱いされて
飲食とかそれこそダメージがないものにカウントされている。
ただそこに居続けるとないもの
本当にないものにされちゃうから
結局は消えちゃうよみたいな
そういう認識であっていると思います。
イメージとしては千と千尋の一番最初の方の
体が透けていく感じですかね。
実際問題はあの世界の設定というか
あの世界観とこっちのお話は全然違うと思うんですが
違う世界に行っちゃった結果
そっちに無理やり合わせさせられて消えちゃう
みたいなイメージ。
当初現実売却技術の試験と収容を行う施設である
サイト120で発見されましたと
ロバート・スクラウントン博士と
奥さんのアナ・ラング博士が
主任研究員、ラングスクラウントン安定器
と呼ばれる実験装置の開発を行っていました。
予期せぬ地震によりLSSが損傷し
スクラウントン博士は転送されました。
現実売却技術の試験と収容を行うだから
現実売却って結局はリボーンのビャクランとか
あとはジョジョ7部のダーティー・ディーズ・ドーン・ダート・チープとか
みたいな並行世界系の研究をしている
みたいな感じですよね。
現実売却って
他の世界に線路を無理やり変えている
みたいな認識をするのであれば
その並行世界との設定がつけやすいと思うんで
その結果、失敗じゃないですけど
アクシデントで間、業間に入っちゃった。
スクラウントン博士は当初は死亡したと考えられていましたが
彼は少なくとも5年11ヶ月21日の間生存していました。