2024-01-16 22:13

3. 箱根駅伝のランナーは走る広告塔? 厚底シューズとユニフォームの「あれ」について

■話の流れ
厚底論争 / いつから日本に普及したか / 2017年のボストンマラソン / 大迫傑選手が3位入賞 / NIKEの厚底シューズを履く / 翌年に東洋大学も履き出して良い結果を出す / 少しずつasicsやmizunoからNIKEに変える / 2021年の箱根駅伝はNIKEのシェア率95%以上 / 2024年はNIKEのシェア率5割を切る / asicsとadidasが回復 / asicsは2021年に厚底シューズを2種類展開 / 昨今はシューズメーカーが選手を育てる / PUMA,NIKE,adidasは選手を招待 / 来年以降のシェア率は如何に / ユニフォームにもロゴ / 2024年時点ではmizunoが1番多い / 数年後には外資メーカーに変わるかも / 右胸にはスポンサーのロゴ / 2021年に解禁 / 2024年の箱根でバズったのは「きぬた歯科」/ 東京都八王子に店舗あり / 掲載広告数累計250程度 / 院長のきぬたさんは「マーケジン」で取り上げられている / 箱根駅伝は学生スポーツの範疇を超えているかもしれない

■論文(箱根駅伝のメディア露出数と大学入学志願者数)
https://www.u-tokai.ac.jp/uploads/sites/18/2021/04/ed8eece2a68fd7ba536bed45ac1ece7b.pdf


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Audio Japan 〜あなたと一緒に日本を学ぶ〜 この番組は日本の文化やトレンド、マニアックな情報などを掘り下げて楽しく学んでいくそんな番組です。
Audio Japan を通じて日本のことがより好きになり、日常生活での雑談や商談、 外国人とのコミュニケーションが滑らかになることを目指していきます。
英語で聞きたい方は Audio Japan 〜Learning Japan with you よりお聞きください。
Spotify、YouTube、Apple Podcast などで配信を行っています。
パーソナリティを務めます教育デザイナーの阿良太一です。 よろしくお願いします。
これを聞いているあなたは厚底論争って知ってますかね? 絶対に聞いたことないですよね?
厚底で論争するってどういうこと? 身長を測るために論争するの?と思ったかもしれないですね。
実は長距離界隈、駅伝界隈では約5年ほど前から 駅伝やマラソンの大会の時にかかとが普通の靴よりもかなり分厚い
それを厚底シューズというのですが それを履いて走る人が当たり前になってきています。
そこで今回も話す内容としては箱根駅伝に関することです。 箱根駅伝だけでどれだけ話すんだと思うかもしれないのですが
やはり調べていく中で箱根駅伝はいい出しだなと思いました。 伊達に100年続いていませんし、その出しを存分に使わないといけないなと思った次第です。
今回前半部分では今お話しした厚底シューズに関して どういうふうに日本に広まっていったのかなど話した後に
後半部分では各大学のユニフォームに掲載しているあれについて話を展開していきたいなと思います。
では始めていきますね。 厚底シューズが日本の長距離会話、駅伝界隈に知れ渡っていったのは
2017年4月のボストンマラソンにまで遡ります。 約7年前ですね。
当時初めてマラソンを走った大坂すぐる選手がそのボストンマラソン大会で3位に入りましたと。
ちなみにですが大坂選手というのは東京オリンピックでマラソン代表として出場し、6位入賞の意義を成し遂げていて、
陸上駅伝界隈では高校大学時代から独自路線を進んでいる印象を抱いています。
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実際関東の大学に進学する人は箱根駅伝を一つの目標として4年間過ごすわけなのですが、
当時の大坂選手は5000メートルや1万メートルといったトラック種目で世界を目指すために早稲田大学で日々過ごしておりました。
ちょっと余談を挟むのですが、大坂選手の奥さんは私、新井大輝と同じ福井県出身です。
話を戻しますと、ボストンマラソンで入賞した日本人選手というのは、瀬戸俊彦さん以来実に30年ぶりでして、
その時に大坂選手が履いていたのがナイキの厚底シューズでした。
当時そのシューズを見た時に私、新井大輝は、あれ大坂選手ナイキ履いてるじゃんと思いましたね。
というのもそれまでの大坂選手は水野のシューズを履いて出場していたところもありますので、今でもすごく印象に残っております。
その翌年の2018年に関東にある東洋大学が積極的に厚底シューズを履いて、域伝でも結果を出していき、
そのあたりから徐々に大学長距離界隈とか実業団選手などが、当時多くの人が使っていた
アシックスや水野からナイキの厚底シューズに乗り換える形となりました。
実際2017年の箱根域伝におけるナイキのシェア率というのは17.1%のみでしたが、厚底シューズがリリースされて以来年々シェア率を伸ばしていきまして、
なんと気づけば2021年の箱根域伝では、ランナーの95%がナイキの厚底シューズを履いてレースに臨んでいたんですよね。
箱根域伝は例年21チーム出場していまして、各大学10名走ることになるので、200名以上のランナーがナイキの厚底シューズを履いてレースを走っていたというところですね。
それを知った時に、本当に厚底シューズが市場のルールとか概念を変えたなと思いましたね。
もし私、新井大輝がナイキ以外のシューズメーカー担当者であれば、全身に汗がたらたら流れているでしょうね。
上司とか経営層からめちゃくちゃ詰められそうですね。
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というのも、シューズメーカーにとって最大のPRの場である箱根域伝で、自社の最新シューズを紹介できない、PRできないとなると、
中学生から高校生、あるいは市民ランナーの方々にも知ってもらえることがないからですね。
ある種数十億円の広告費を捨てているようなもんですね。
ただ、そこから各スポーツメーカー独自で研究開発を進めていき、3年後の今年の箱根域伝に関しては、
なんと、ナイキがまさかの過半数割れとなりまして、アシックスやアディダスのシューズが回復していきました。
それぞれ見ていくと、ナイキが98人入っていて42.6%、アシックスが57人で24.8%、
アディダスが42人で18.3%、これら3社で約85%を占めておりますと、
4位以降は、PUMAが20人で8.7%、GOIがMizunoで3人、ONというスイスのメーカーが3人、
他が2人、ニューバランス、アンダーアーマー、ブルックスというメーカーはそれぞれ1人ずつでした。
今回この結果を見たときに、ナイキがまさかの過半数割れを起こしていたのは意外だったなという一方で、
アシックスがだいぶ回復したなと、そんな印象を抱きました。
なので、アシックスのところを色々と調べていく中で知ったのですが、
アシックスはナイキの厚底シューズを受けまして、2021年3月に厚底シューズをリリースしたと。
具体的には、ストライド型のランナーに対応したメタスピードスカイと、ピッチ型のランナーに対応したメタスピードエッジ、
これら2種類を展開しておりますと、ナイキはつま先から設置するフォアフット双方向けに作られているのに対して、
アシックスはどちらかというと、かかとから設置するミッドフット双方向けに作られております。
日本人は骨格の関係上、かかとに重心が乗りやすいということもありまして、
走り方を変えるのが難しい人にとっては、ナイキよりもアシックスの方が走りやすくて、しっかり反発をもらえるからチェンジしたのかなと思いました。
また、ちょっと余談にはなるのですが、厚底シューズが普及していったことで、ランナーの怪我をする部分というのも変わっていきましたと。
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それまで主流であった薄底シューズは、シンスプリントやアキレス腱、あるいは膝を痛める人が多かったのに対して、
厚底シューズだと股関節や天部を痛めたり、気づかないうちに疲労骨折したりしていることが多いです。
なので、シューズ一つで走り方、筋肉を鍛える部位などに影響まで与えていると。
厚底シューズが普及して約7年経ったと先ほどもお伝えしたのですが、もうどのメーカーも厚底シューズをある程度リリースしていることもあるので、
素人ながら機能面だけで比較するのであれば、そこまで変わらないのかもしれないなと思いました。
ランニングシューズの範囲の取り合い、箱根期限だけで見てみると、数年単位でガラッと変わっているので、
これから来年以降ですね、各社がどのような戦略を立ててPRやマーケティングに移っていくか考えたときに、
一つこれは私の仮説ではあるのですが、後半部分で扱うユニフォームや大学との提携にあるのかもしれないかなと、そう思いました。
では後半戦に移っていきます。続いて厚底シューズが大体的に紹介されている一方で、
少し認知なところではあるのですが、各大学のユニフォームをよく見てみると、
左側にスポーツメーカーのロゴがありまして、右側にスポンサーのロゴが一部の大学でついているところがあります。
まず前者から話をしていくと、今年の箱根期限出場校のスポーツメーカーのロゴを見てみると、
水野が6校ありました。法政大学、創価大学、日大大学、日大、神奈川大学、国士館大学。
アシックスが4校で、早稲田大学、提供大学、中央学院大学、山梨学院大学。
苗木が5校ありまして、駒沢大学、中央大学、東洋大学、明治大学、東海大学。
アディダスが4校で、青山学院大学、国学院大学、大東大学、東京農業大学。
ふうまが2校ありまして、城西大学と立京大学。ニューバランスが1校で、潤天堂大学。
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そして先ほどお話ししたスイスのメーカーであるオンも1校で、駿河大大学というふうになっております。
ユニフォームに掲載しているメーカーは、各ランナーにシューズだったりウエアの提供を定期的に行っているのですが、
調べているところで一つ分かったところがあるのですが、ここ近年は、なんと、ただシューズとかウエアの提供を行うだけではなく、スポーツメーカーもランナー育成に協力しているというところですね。
例えば、ふうまは先ほど2校、立京大学と城西大学のスポンサーとして動いているとお伝えしたのですが、契約を結んだのもつい最近というところもありまして、
立京大学と城西大学の一部の選手たちをふうまエリートランニングチームに招待して、貴重な経験を特に外国とかで済ませていますと。
他にも、ナイキは東洋大学を米国にある本社、オレゴンですかね、そちらに招待して地元のロードレースを経験させるなど、海外レースであったり海外合宿を発展しています。
他にも、アディダスは国学院大学や青山学院大学の選手を同社が主催する超ハイレベルのレースに派遣して、世界トップクラスの選手と走る機会を提供していると。
今お伝えしたような海外レースを提供したり、貴重な経験を積ませるなどやっているメーカーというのはすべて外資系メーカーであるので、これは私、あらゆる帯域の個人的な予想にはなるのですが、
来年以降、もしかすると、ミズノとかアシックスと契約している大学の中で2校、ないしは3校くらいは数年後にどこかの外資系メーカーに変わっている可能性もあるのかなと思いました。
選手や監督の視点で見たときに、外資メーカーの方が予算が潤沢だったり海外へ圧戦してくれる、それらを通じて成長機会を持てるというところが大きいからかなと思いました。
もう一つは、スポンサーのロゴについて話を広げていくと、各大学のユニフォームの右上の方にスポンサーのロゴがついている大学が一部あります。
もともとユニフォームにスポンサーのロゴを入れるのはルール上禁止されていたのですが、世界陸連による広告規定改定に伴って日本陸連でも新ルールを採用していきました。
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このロゴの大きさに関しては、40平方センチで高さ5センチ以内のロゴをランニングシャツとランニングパンツに一箇所ずつ同じスポンサー名を入れることが認められるようになりました。
これを受けて、なんと青山学院大学の原監督が動いてきました。
いろんな企業から掲載させてくださいとオファーがあった中で、青山学院大学は民間企業ではなく、名校誌を選択しておりますと。
その理由としては、原監督が青岳に就任した2004年から合宿地として毎年訪れているからだと記事で書かれておりました。
名校誌は新潟県の南西部にありまして、東京からアクセスが良く、冬は温泉宿があって、スキーをやるのにはうってつけの場所で、スポンサーになることで盛り上げる一側面としてなれればと原監督は話しておりました。
他にも、東洋大学は伊東園の健康ミネラル麦茶のロゴが入ったり、明治大学は砂糖食品の砂糖のご飯が右胸に掲載されたりしています。
もしかすると知っている方は知っていたかもしれませんね。
中でも今回の箱根記念で面白かった、あるいはXでバズっていたのは、絹たしかです。
法政大学のスポンサーではあるのですが、東京都八王子市にある市会院で、街中にある広告の数はなんと累計で250もあるそうです。
中には看板を政治巡礼するほどのマニアもいるそうです。
その広告に映っているのは、委員長の絹田さんです。狸じゃないですよ、絹田さんです。
絹田委員長はテレビのバラエティ番組やラジオなどのメディアにも引っ張りだこの時の人でもあるみたいです。
ただですね、私新井大輝は全くテレビだったりバラエティ番組を見ない人なので、初めて知りました。
ロックの区間賞が法政大学の選手だったので、インタビューが放映されていたのですが、その時に事件が起こりました。
日テレの人が、絹たしかのロゴの前にマスコットを持ってくださいと指示したため、テレビに映っている時は、ぬたしかという形で木が見えない状態で映っておりました。
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しかしそのおかげもありまして、視聴者はなんだこのよくわからないロゴはと思い始め、興味を引き実際にググってみた、そういう風になっていったそうです。
絹田さんのことを調べていたら、オリジナルのマーケティング情報を発信しているマーケ人というメディアに取り上げられていました。
無料賞を一部引用すると、この看板の主こそ、絹田しかの委員長、絹田義一さんであると。
一般的なしか委員の年賞が5000万円と言われる中、他店舗展開をせず、西八王子駅前の1店舗のみで年賞16億円を超える異端のしか委員ですと。
しか委員の減価率が50%程度だと考えると、いかほどの利益を叩き出しているかは想像に難しくない。
ちなみに絹田しかの年間広告費は約2.5億円、2023年時点だと言いますと。
この記事は有料記事なので、これ以上は多分言わない方がいいと思ったので差し控えるのですが、有料記事を読んでいる中ですごく参考になる部分がありましたし、しか委員ならぬビジネスやり手だなと思いましたね。
今回、厚底シューズ、メーカーロゴ、そしてスポンサーロゴについて話を展開していきました。
私、荒井大輝が思ったのは、箱根駅伝を走るランナーは走る広告党なのではと思いましたね。
結果を出すことができれば企業や大学、視聴者の方々から賞賛され、一方で調子が悪いと場合によっては叩かれる。
学生スポーツの範疇をどうコントロールするかが大事なのかなと思いました。
オーディオジャパン、あなたと一緒に日本を学ぶエンディングの時間となりました。
本当はもう一つ、箱根駅伝に関する話があったんですよ。
それは、箱根駅伝のメディア露出数と大学入学志願者数についてです。
ただですね、さすがにしつこいだろうと思ったので、これに関しては論文を概要欄に掲載しておきます。
気になった方はチェックしてみてください。
それとは別で改めてにはなるのですが、私はライター駅は箱根駅伝をはじめ、駅伝が好きなんだと再認識しました。
数日前に行われていた全国都道府県女子対抗駅伝も1区から3区と9区、ざっと見ていましたし、
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来週開催される全国都道府県男子対抗駅伝に関しては、最初から最後まで見る予定です。
箱根駅伝の特集に関しては、2024年の12月頃にまた行いたいと思います。
しつこいかもしれませんが、楽しみにしていてくださいね。
冒頭でもお伝えしましたが、
オーディオジャパン、あなたと一緒に日本を学ぶ英語版で聞きたい方は、
オーディオジャパン、Learning Japan with you よりお聞きください。
Spotify、YouTube、Apple Podcast などで配信を行っておりますと。
また番組の感想やお便りもお待ちしております。
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あなたからのお便り楽しみにしていますね。
今回の放送で気に入った方は、ぜひチャンネルの登録やフォローを押してください。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
お相手はパーソナリティの教育デザイナー、新井大輝でした。
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