ポッドキャスト広告の市場規模予測
おだしょー 音声広告実験隊、今回もロボットスタートの中の人1名と、外の人1名でお送りします。
ヤマウチ よろしくお願いします。
おだしょー 前回は音声周りの最新技術に焦点を当てたかと思いますけれども、今回は1ヶ月のニュースをまとめる回ですかね。
ヤマウチ はい、そうですね。
おだしょー 何か最近気になるニュースってありましたか?
ヤマウチ まず外せないのが、マーケットU.S.スクープさんが出された、世界のポッドキャスト広告市場予測ですかね。
おだしょー 世界全体で見た場合ってことですね。
ヤマウチ はい。
おだしょー ちなみに現状ってどれぐらいの市場規模になるんでしょうか?
ヤマウチ 2022年が約111億ドルとされてますから、日本円になるとざっくり1.6から1.7兆円ぐらいですかね。
おだしょー 数字から考えるとアメリカ一況って感じでもなさそうですね。
ヤマウチ うん、そうですね。全世界が全体的に伸びてるって感じかなって思います。
おだしょー で、それが今後も継続する感じですか?
ヤマウチ はい。今回の調査では今後も年間15%程度の成長が継続をして、2032年はなんと430億ドル。
ヤマウチ これで日本円だと大体6.6兆円ぐらいになるとされてますね。
おだしょー 430億ドルですか。ちょっと前向きすぎる印象も受けますけど、この数字って現実的ですか?
ヤマウチ 電通さんが発表したデータによれば、2022年のインターネット報告全体の市場は3900億ドルってことなんで、
そこから考えると、現状のポッドキャスト報告のシェアは全体から見ると2.8%ぐらいなので、まだまだ成長の余地はあるんじゃないかなって考えられます。
おだしょー なるほど。とはいえ、10年後に4倍になるって予測されてるわけですよね。
ヤマウチ そうですね。その点を補うデータとして、Westwood1さんの米国における最新のレポートを見ると、
18歳から34歳におけるポッドキャストの週間リーチっていうのは、だいたい50%ということで、これなんとテレビと同水準になってるようなんですよ。
おだしょー ポッドキャスト先進国では若い層に絞ると、リーチ力がテレビ並みになってると。
ヤマウチ そう。18から49歳っていう形で、調査年齢の幅を広げても、テレビとポッドキャストのリーチっていうのは2割程度ぐらいしか差がないので、
このポッドキャストの影響力っていうのはどんどん高まってるってことは間違いないかと思います。
おだしょー ちなみに世界全体で見ると、テレビの広告資料ってどれぐらいなんでしたっけ?
ヤマウチ これも電通さんの調査によれば、2022年で1755億ドルになったんですね。
おだしょー なるほどってことは、430億ドルっていうのは、10年後に今のテレビ広告の4分の1くらいになるイメージですかね。
ヤマウチ そんな感じですね。
おだしょー そう考えると、現在の位置力ですとか、今後の広がりを加味すると、そこまで違和感のある数字はないのかもしれませんね。
MrBeastさんのポッドキャスト事業参入
ヤマウチ ですよね。そんなポッドキャストにさらに注目が集まるニュースっていうのは最近発表されたんですよ。
おだしょー どんなニュースですか?
ヤマウチ YouTubeを中心に、世界で一番稼いでいるクリエイターさんって誰か覚えてますか?
おだしょー MrBeastさんですよね。
フォーブスの発表を見てから、彼の番組チェックしたんで覚えてます。結構チャレンジングというか、いろんな実験とかされてますよね。
ヤマウチ お金もめちゃめちゃかけてね。
おだしょー そうですよね。
ヤマウチ そんなMrBeastさんが所属するタレント事務所、これナイトっていうところなんですけど、そこがポッドキャスト番組の制作を行う、
The Least Podcast Networkっていう会社を買収して、ポッドキャスト事業に本格参入するってことを発表されたんですね。
おだしょー その買収対象となったの有名な企業さんなんですか?
ヤマウチ はい。これ47番組を手掛けて月間3.5回以上の再生ってことなので、それなりの規模感かと思いますね。
おだしょー そんな会社を買収するってことは、ポッドキャストもいよいよ無視できない市場になってきたって捉えてるんですかね?
ヤマウチ MrBeastさんってすでにポッドキャストも活用してるんで、無視できないっていうよりは、
さらに応募書を入れていくべき場所っていうふうに考えたんじゃないかなっていうふうに思います。
おだしょー 確かにMrBeastさんが年間で60億近く稼いでるってフォーブスで発表されてましたけども、
ポッドキャスト業界のジョー・ローガンさんも金額的には負けてないですもんね。
ヤマウチ そうですよね。そういった意味では、金額の情報ってのはどこまで正確かっていう論点もあるかと思うんですけど、
少なくともポッドキャストっていうものは、パレントとかクリエイターにとって、今まで以上に注目すべき市場になってるってことは間違いないでしょうね。
ジョージ・ソロスさんの関心と投資
おだしょー そういえば注目って意味では、金融業界の応募書もポッドキャスト業界にアプローチしてるってお聞きしましたよ。
ヤマウチ あ、ジョージ・ソロスさんですかね。
おだしょー さすがに情報カバーされてますね。
ヤマウチ そのニュースはよくわかってるんですけど、ただね、ジョージ・ソロスさんについて、私、名前は知ってますけど、
あんまりどんな人なのっていうのはわかってなくて、そんなすごい人なんですか?
おだしょー ちなみにウォーレン・バフェットさんはご存知ですか?
ヤマウチ あ、名前は知ってます。お金持ちっていう人ですね。
おだしょー まあ、お金持ちですね。株式運用で。
で、彼と並ぶ世界三大投資家っていうのはあるんですけど、そのうちの一人です。ジョージ・ソロスさんね。
ヤマウチ じゃあ、もう一人いるってことだよね。
おだしょー もう一人いますね。そこに入ると、たぶんすごく長い話になります。
ヤマウチ そうなんですね。
おだしょー 細かい話避けますけども、有名なとこだと、イングランド銀行を任した男ってことで有名で、
ポンゴって通貨あるじゃないですか。あれを変動相場制に移行するきっかけを作ったのがソロスさんです。
ヤマウチ そんなことができる人がいるんだ。
おだしょー この件だけで、当時の金額でですよ。10から20億ドルの利益を得たんじゃないかって言われてるんです。
そんなすごい人が、このポッドキャスト業界に注目してくれるっていうのは、少し嬉しくも感じますよね。
ヤマウチ でもあれですよね。すでにポッドキャストネットワークに投資してたりですとか、
あと最低順位は大田氏さんのヒット株主になってますよね。
おだしょー 詳しいですね。それだけではなくて、2023年にポッドキャスト会社のプロジェクトブレイザーっていった会社があるんですけど、
そこのオーディオ分野の主要人物と面会していたとか、あとポッドキャスト制作で有名なレモネードメディアとか、
プルシキンインダストリーズとかの買収も検討しているとか。
さらに参加にキュムラスポッドキャストネットワークとかウエストウッドワン、先ほど出ましたけど、
そういった会社を参加に持つ上場企業であるキュムラスメディアさん自体の買収も協議してるっていう予算になってるんですよね。
ヤマウチ そんな幅広く動かれてるんですね。
おそらく今後企業価値が上がることを見越して動いてるんでしょうね。
ヤマウチ ちなみに前向きなニュースだけじゃなくて、ちょっとネガティブなニュースもありましたよ。
ヤマウチ どんなニュースですか?
ヤマウチ この番組をよく聞いてくださってるリスナーの方はご存知かと思うんですけど、
ついにアメリカでGoogleポッドキャストがサービス終了になったっていう話ですね。
ヤマウチ 4月2日ですよね。
ヤマウチ はい。
ヤマウチ でもあれですよね。YouTubeのプラットフォームにポッドキャストも統一していくっていう流れですよね。
Googleのポッドキャストアプリの批判記事
ヤマウチ はい。YouTube Musicに全部移行しましょうみたいになってるんですけど、それって実際どうなのっていう意見が出始めてるんですよね。
ヤマウチ ほうほうほう。
ヤマウチ 例えば技術系ニュースサイトとかメディアネットワークを運営するザ・バージーっていう有名なアメリカのメディアがありますけど、
そこの編集長のデイビッド・ピアース氏がね、Googleポッドキャストは消えた、そしてGoogleへの信頼も消えたっていう、結構衝撃的なタイトルの批判記事を発表してるんですよね。
ヤマウチ え、ちなみにデイビッドさんというのは影響力のある方なんですか?
ヤマウチ はい。これまでにプロトコルとかウォールストリートジャーナルとかワイヤードとかに在籍をしていた方で、かなりインターネット業界では影響力のある有名な方だと思います。
ヤマウチ そんな方がどんな意見を述べられてるんですか?
ヤマウチ えっとですね、結構激しめの内容になってまして、リスナーさんの中にはGoogle大好きな人もいらっしゃると思うので、あんまり個人的なことをカットして発するには結構あるんですけどね。
ヤマウチ かなり過激な発言をされてるんですね。
ヤマウチ そうですね。優しめにソフトに言うと、ユーザー目線でもっとやれることはあったでしょうか。
ヤマウチ 最近似たようなことが続いてるけど、Googleさん大丈夫?的な感じですかね。
ヤマウチ なんとなくお察しします。
ヤマウチ ちなみに広告に絞った観点で言っても、Googleの社内会議でYouTubeでポッドキャストをみんなに見てもらえれば、動画の視聴者数も増えるし、広告ももっと表示できるって意見が出ることっていうのは想像できる。
ヤマウチ Googleは既存の広告在庫を他の場所でも配信するのが簡単だからっていう理由で、Googleポッドキャストアプリを辞めて、YouTube Musicに統合させたんじゃないかと。そういった話になってるということですね。
ヤマウチ なんとなくですけど、ポッドキャストの未来とあるべき姿を見据えて発言されてる印象も受けますね。
ヤマウチ そうですね。Googleポッドキャストの機能に詳しくて、YouTubeのポッドキャストとの比較の中で、ユーザー目線から見る有意性にも触れられてるんで、単純な批判というよりは、あいゆえに苦言を呈してるって感じなのかなというふうに思います。
寺田 そうですね。プラットフォーマーのあるべき論という観点からも発言されてる気もしますよね。
ヤマウチ そういう意味では、確かに他のプラットフォーマーと比べると、今回の動きは商業的な判断をされた印象を受ける人も多いんじゃないかなって思うんですね。
寺田 リスナー視点もそうですけど、やっぱりコンテンツ作られる方も、やっぱり金銭だけでなく、より良いものを作ろうとしてるクリエイターさんも多いでしょうからね。
ヤマウチ 例えば、YouTubeのように一定の時間ごとに強制的に広告がバチって入るような仕組みにしてしまうと、コンテンツの流れを断ち切ってしまうことになりかねないですよね。
もし今回のYouTubeミュージックのポッドキャスト広告も同じような仕組みであるとすると、そういうのを嫌がるクリエイターさんもいらっしゃるかなって思いますね。
寺田 特に耳だけで聞いてる状況で強制的に入っていくと厳しいかもしれませんね。
でも本社もアドネットワークを運営してるってことは、ある意味プラットフォーマー的な立場でもありますよね。
この辺りの全体のバランスってどう捉えられてるんですか?
プラットフォーマーの役割と広告の位置指定
ヤマウチ まずね、日本は黎明期っていうこともありますので、リスナーさんのこだわりもある方がすごく多くいらっしゃるっていうこともあって、
コンテンツが広告により分断されるってことは、多分ネガティブな意見が多いんでしょうかなっていうふうに思いますね。
そのために、やっぱりクリエイターさんが広告を入れても良い位置を自分で指定できることが理想かと思ってまして、そのように設計してますね。
寺田 そんな感じの設計っていうのは、またかもう準備できてるような話ぶりですけど、そんな機能なかったですよね。
ヤマウチ あれ?言ってなかったっけ?
寺田 え?既にそのような機能が搭載されてると。
ヤマウチ あれ?どうだったかな。
寺田 あれ?これ、もしかしたら言っちゃいけないことを先走っちゃった感じですか?
ヤマウチ えっとですね、要は参加者の皆さんにとってバランスの取れた設計っていうのは、業界を盛り上げる意味でも重要なポイントだって考えてますので、この点については改めてご報告っていう感じにさせてもらっていいかな。
寺田 これあれですね、焦ってる時に早口になる癖があるんだけど。
ヤマウチ 取れちゃった。
寺田 ちょっとあれですね、多分子供を一回区切った方がいいですよね。
ヤマウチ そうですね。
寺田 改めてね。
ヤマウチ ちょっとね、勝手に言うと色々あるんでね。
寺田 お話いただけるということで、じゃあちょっとここを一旦区切りということで、この辺りにしましょうか。
ヤマウチ そうですね。
寺田 それでは本日もお聞きいただきありがとうございました。
ヤマウチ ありがとうございました。
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