ゴッホが描いた「跳ね橋」の魅力
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サマリー
このエピソードでは、アートカフェ・ブルーテラスでマスター夫婦とゲストたちがゴッホの「跳ね橋」について語り合います。ゴッホ展の盛況ぶりや、世代によってゴッホの代表作のイメージが異なることが話題に。特に「跳ね橋」は、中学校の教科書やカレンダーで目にすることが多く、多くの人にとってゴッホとの最初の出会いの作品であることが語られます。1888年2月にゴッホがアルルで集中的に描いた4枚の「跳ね橋」の連作が紹介され、それぞれ異なる美術館に所蔵されていること、そしてそのうちの1枚が日本で展示されることが明かされます。これらの作品は、ゴーギャンとの共同生活が始まった時期に描かれ、ひまわりも同時期に制作されました。ゴッホが「跳ね橋」に日本の風景、特に浮世絵の影響を受けていたこと、明るい光や澄んだ青空、黄色い土、強い輪郭線といった要素に日本の美しさを見出していたことが解説されます。また、橋の構造や、船が通るために開閉する仕組みについても考察が深められます。ゴッホが「跳ね橋」を連作として描いたのは、一つのテーマを様々な角度から追求する彼のこだわりであり、一枚の絵で完成とせず、さらなる探求を試みる姿勢が示されています。最終的に、ゴッホが日本に憧れ、日本人もゴッホに惹かれるという相互的な魅力を感じさせ、アートを通じて文化的な繋がりを再確認する内容となっています。
アートカフェ・ブルーテラスでのゴッホ展の話題
ここは、八ヶ岳三陸のアートカフェ・ブルーテラス。
今日も、マスター夫婦とゲストの皆さんが、
アートと音楽に包まれ、何やらワイワイ楽しそうに盛り上がっていますよ。
この番組は、大きな暮らしができる小さな家。
小沢スタンダード、株式会社小沢建築工房の提供でお送りします。
皆さん、こんにちは。ブルーテラスマスターの伊藤です。
今週も美術なしで、ひとときをともにお過ごしください。
本日もAちゃん、松浦さん、フローラさん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ごっほ店、大変だったですね。
ごっほ、すごい混んでました。
見れました?
見れましたよ。
見えました。
止まっちゃダメなんでしょ。
止まっちゃダメ。
「跳ね橋」との出会いと世代による印象の違い
ずっと歩いてらっしゃる。
一瞬一瞬。
テラスだからね。
一瞬でした。
通路だから。
通路。
止まっちゃいけない。
止まっちゃいけない。
ブランス。
ところがね、テラスっていうのも確かに、ごっほの作品とは有名なんだけど、
私ね、最初にごっほの作品を意識してきたのってね、そうじゃないんですよ。
ひまわり?
ひまわりじゃないんです。
羽橋。
そう、羽橋。
なぜかというとね、中学校の教科書に載ってたんですよ。
えー。
羽橋ね。
同世代ですか?
同じ教科書じゃないですか。
多分そんなに違う。
僕も中学の美術に出てた記憶。
銀行とかでカレンダーとか取れるじゃないですか。
カレンダーにこれ使われてた。
そうですね。結構そういう点でもね。
あやちゃんは?
ごっほといえば?
ごっほといえば、星月よ。
私たちの頃ってひまわり?
ひまわりね。フロラさんはやっぱりひまわりね。
そうですね。
世代によって違う。
そうだよね。
名前が違う。
だから最初に何に遭遇したかっていうところがね。
記憶の中であなたに最初見たごっほは何?
名城大木の皆さんはどうでしょう?
やっぱり本当に印象がどうあるか。
そこからスタートするってことになる。
名古屋で開催されるゴッホ展と「跳ね橋」の連作
それでね。
実はなぜそんな話をしたかというと。
ごっほ展がね。大きなものが終わりましたけども。
また9月の19日からですね。
11月29日まで。
ちょっと山梨から遠いんですけども。
名古屋市立美術館でごっほの羽橋と印象派の画家たちっていうテーマの作品展が始まるんですよ。
でもね、ごっほっていうことでね。
皆さん大変な思いをして見たんだけども。
たぶん名古屋も混むのかなって感じはしますけどね。
それでもね。
もう一つ混んであるのが羽橋なんですよ。
そこで先ほど言ったように、最初にごっほの作品というと羽橋っていうイメージがあったんで。
羽橋、今ちょっと画面に映してます。
アルルですから、当然ゴーギャンとの共同生活のためにアルルに行ってますよね。
その時に描いてるわけですよ。
ひまわりもちょうどその時期に描いてましたね。
ゴーギャンを迎えるためにひまわりをたくさん描いたんですけども。
ちょうどその頃に同時に描いてたのがこの羽橋なんですよ。
黄色と青とごっほらしい色使いですね。
そうなんですよ。
4つの作品を描いているということで、ちょっと4つ並べてみました。
全部ごっほですか?
全部ごっほです。
そしてちょうど同じ2月、1888年2月ですよね。
この4枚を1ヶ月の間に。
そういうことですよね。
少しずつ色が違うとかね、描いてるものが。
ほとんど構図は同じなんですよ。
時間帯?
時間帯だし、多分模写をしながら描き込んでいったという。
それぞれ収蔵されている美術館も4つあるわけですけども。
みんな違う美術館が持ってるんですか?
そうです、違います。
今回日本に来るのは1番なんですね。
そうですね。
クレラーミラーじゃなくて?
この中で色使いがそれぞれ違うものなんです。
4枚のうち1枚だけは水彩画なんですよ。
今回見られるのはバルラフ・リーヒャルズ美術館所蔵の羽橋。
アドリューのラングロワ橋?
そこは持っているコレクションから約70点くらいにすると。
ただし5個だけではなくてね。
モネとかルノワールとかセザンヌとかピサロとかコローとかミレー。
シャニックという印象派の教科書の名前が出てくるような形の作品が来るということで。
でもすごいですね、70点も作品が来日するって。
「跳ね橋」の構造とゴッホの日本への憧憬
この時期にドイツに行ったらダメですね。
そういうことだね。
皆さん気をつけてください。
それでこうやって並べてみると。
日まわりがその時に並べてみるっていうこともしましたけども。
改めて羽橋、ラングロワ橋って言いますけども、比較してみると。
ほとんど構造は同じなんですよ。
洗濯をしている、そして船がある。
たぶん習作があってスケッチをしてそれに基づいて描かれている。
知らなかったこのワルラフリヒャルツ美術館。
近所まで行ってる。
なんと。
ポケット学芸員がなかった。
ポケット学芸員がなかった。
私はこの近所の美術館に行きましたよ。
Googleで今地図を。
あれ?と思って。
この通りを歩いてた。
この通り歩きましたよ。
知らずに。
ちょっと横に入れた。
次回は行けますね。
行きます。
でも親ちゃん、ちょうどこの時期じゃない?
9月19日から11月29日。ないのよ。
ほんとだ。
いかにないかを見てきてください。
ほんとですね。
別の作品が出る。
隙間だらけだったり。
今貸し出し中。JAPANとかね。
貸し出し中かもしれないですね。
よかった。今回知って。
知っておいてよかったです。
ドイツにこんなにゴッホがあったんですね。
そうですね。
この作品なんだけども、
非常に日本を意識した。
日本にはこの羽橋ないですよ。
羽橋はないんだけど、これはゴッホが。
連作?
イメージだよ。明るい光。
ジャポニーズム?
そういう光があるところを捉えて、
そこに理想郷を作ろうというのがゴッホの願いでした。
そこになんとか来てくれたのがゴーギャン。
ゴーギャン。喧嘩しちゃったけどね。
見に来ちゃったけど。
テオがぜひ行ってくれって声をかけてくれた。
郵便配達の人が世話してくれたんですよね。
こんな感じです。
これが日本ですか?この光が。
光は確かに日本みたいですね。
「跳ね橋」の復元と構造、船の通行
今見てるのは、クレラミラ美術館版のものですね。
非常に鮮やかな。
ペンで描いたみたいな色ですね。
本当に鮮やかですよね。
もう一つ、ケルンにある美術館のアングルが違うんですよ。
確かに。
これ何かと言うと、洗濯をしている人たちの反対側から見てる感じ。
こっちは馬車で、こちらは女性が歩いてます。
でもこの羽橋ってまだあるんですかね?
羽橋ね、あるんです。
あるみたい。
あるんだけど、このまま残ってないんですよ。
だけども、この羽橋というのはゴッホが描いて、もう世界的に有名でしょ。
だからもう一度復元はされてるんだけど、これと全く同じではない。
もっと自動で今動くようになってそうな。
ちょっと後で皆さんに写真をお見せしますけどね。
こんなね。
この時代は手動というんですかね?
そうですよね。
それこそ誰かいるのかな、それで自分でやるのかなとかね。
教科書に最初見た時にそういうこと思いましたよ。
どうやってやるんだろう。
あとこの中、上にあげなくても下通れるから必要ないじゃんとかね。
そういうこと。
確かに船の大きさによっては。
穂があるような。
穂がある船。
文化として大きなもの。
でもこの橋なんてそんなに広いものじゃないわけだから。
見た感じはそんなに大きくなさそうですね。
マストがあるような船だと、当然開かないと。
でもやっぱこっちで見ててね、橋をあげてくれる人がいないと通れないじゃないですか。
そうだよね。
だからやっぱ誰かいるんでしょうね。
これはまたね、この羽橋はどういう構造で誰があげていたのか。
でもここからまた一つ、次の興味っていうのが湧きますよね。
どんな船が通ったのか。
そうですよね。
ヨーロッパの川っていうのは運河として、交通の要所として
いろいろね、これ使われてたということの現れですよね。
だからやっぱり一つのものをテーマに描き続けるっていうのはゴーフコのね、ちょっとこだわりなのかな。
ヒッチも違うし色も違うし。
そうなんですよ。
でもやっぱ味ありますね。
見てみたい、この本物の羽橋。
そうですね。
これを描くっていうのは、こだわりっていうより好きだったんでしょうね。
一番左の方は浮世っぽいですよね。
空の光り方とか。
でも一番ヒッチがゴーフコっぽいですよ。
てんてんてん。
でも水面の明かりですよね、光り方。
違うわ、これ。
こんな感じで。
銀行のカレンダーにはこれだったな。
でもこの辺の空は本当ゴーフコの空ですよね。
そうですね。
ですから一つのテーマをね、色々な方法で描き分けてみて。
これだったらどうだろうか、これだったらどうだろうか。
というような、そういう追求の仕方ですよね。
だから一枚描いて完成ではなくて、いやもっとこういう風に描いたらどうなんだろうか。
という、その試みが一枚一枚に描かれている。
ですから構図はもう全く同じでしょ。
同じですね。
洗濯をしている人がいて、馬車の位置も。
本当ですね、馬車も同じですね。
これが。
この水彩画に関して言うと洗濯をしている人は描かれていない。
描かれていないですね。
なんかこれ素敵ですね、水彩画もね。
なんか挿絵みたいで。
これよく見てもらうと、縁がちゃんと書いてあるんですよ。
書いてありますね。
これは日本の武教絵の。
技法ですか。
ちゃんと枠がちゃんと書いてあって、その中に塗り分けてっていう。
ですからやっぱり日本の技法に対して非常に影響を受けてきているという。
そんなような表れというふうにも言えます。
これゴフコですって言われても、へーってなっちゃいますね。
おかしくないですね。
ゴフコの絵を見て、誰かが描いた絵とか見せる。
でもね、そういう点ではゴフコの色の前の形を捉えるということにおいては、
これはすごく参考になるなと、そんなふうに思います。
ゴッホの「跳ね橋」と日本美術の影響
それでは古田さん、今日の音楽お願いします。
本日の曲は三階さんのプラタナスの夏です。
本日の曲は三階さんのプラタナスの夏でした。
9月19日から11月29日まで名古屋市立美術館で開催されます
ゴフコの羽橋と印象派の画家たちというところから
アルールのゴフコの絵を描いた羽橋、この話題で全員が盛り上がってきましたけども
アルールに対して画家たちの理想郷、そこに日本を見出していくというのが
ゴフコの作品として表れているわけですよね。
それに対してゴフコはどんなふうに考えていたかというのが
テオの手紙の中で、この橋を日本の風景のようだと書いているそうなんです。
水平に広がる構図とか、澄んだ青空、黄色い土、そして強い輪郭線で描いている。
これは描いているのはゴフコなんだけども、
日差しがあるということはコントラストが明確にあるということですね。
広茂の日本橋。
そうですよね。
このイメージですね。
だから当時熱心に収集した日本画の勢いの影響というのが
やっぱりベースになって風景を見たときにアルールは日本だという。
そうくるのか。
だから最初に何見たかというのがね、その印象として残ってくるということですよね。
だから橋というよりも日本のを何種類描きたいとなると、
光ですよね。そして空気。それから春の訪れのようなもの。
そんなようなものを描こうとして、それをたまたまこの羽橋をモチーフにして描いている。
ないのかな。雨の羽橋。
富士山とか描いちゃえばよかった。
でもアルールにはあるのかな。テレビみたいな。
猫とか。
猫ね。猫は。
日本ぽく。
ごっこ猫描いてないですよね。
猫いたな。
そうだよね。
ですからそういう意味では橋が描かれているんだけども、
何を描いて日本語なしで描きたいんだと。
やっぱりこの曲線は日本ですよね。
確かにそう。丸い橋。ちょっと丸っぽい橋。
だから橋は風景のあくまでも一部であって、
でも光を受けてそれがどんな風に変わるかとか。
でもこの風景を見た時に、あ、ジャポンって思ったっていうのがすごい。
似てるみたいな。
しかも実際日本に来たことないから浮世絵だけで見たんだよね。
そうですよね。
イメージですよね。
それから色彩的にも補色関係がものすごくしっかりする。
青い空に対して黄色とかオレンジ。
青とオレンジとの同色関係とかって非常にコントラストと同時に
色の関係なんかも強く描いてる。
多分パリだとかさっき言ったロンドンだとかでは
こういう色ってなかなか出せないじゃないか。
だから先ほどのブーダンのベネツィアの色。
浅いだったでしょ。
だからやっぱりここのアルールの空の色とか光の強さっていうのは
そういう色彩を強たたせる。そういう強さを持ってる。
フランス。
そのためには補色を大胆に使うことによって強い印象を与える。
それほどまで日本に憧れてくれたっていうのはすごい
日本人としては嬉しい、誇らしい感じもします。
逆に日本人がゴッホを好きなのは
何かでつながってるかもしれない。
お互い惹かれ合ってるものがあるってことなんですね。
でも私たちはゴッホの方が先に知っているから
これを見にフランスに行きたいって思っちゃいますけどね。
フランス、オランダね。
オランダにね。オランダも行きたい。
そうするとグルグルゴッホを追いかけて
そしてゴッホは日本を追いかけてグルグルグルグル
循環してる感じだよね。
見慣れてる景色ってのは
あり方見はわかんないのかもしれないね。
当たり前すぎちゃってね。
よく見ればすごいっていうのがあるのかも。
だからちょっと離れて見て改めて見るとすごいっていうのがあるかもしれないけど。
日常的にね。
だって子供の頃浮世絵なんて見ても
何がいいんだかよくわからないって思ったけど
今だったらなるほどって思える。
それってやっぱり経験とかね。
何を見てきたかとか何考えてきたか
ということの蓄積によってそれが現れてくるという
心があるのかなって気がする。
「跳ね橋」に込められた思いと文化的な繋がり
もう何しろ鮮やかな色ですよね。
作品によっては色がさまざまにね
抑えられているものもあるし
最初の水彩画なんていうのは
本当に色が抑えられていて
ある種形。
これも半顔になってもいいんじゃないかというようなね。
本当ですね。
作品なんですけども。
そうするとね、もう一つね
橋っていうものが
主役ではない風景の一部として橋が描かれているんだけど
橋ってどんな役割をするものですか?
渡るもの?
渡るもの。
特にこの羽橋って渡れない時までじゃない?
開いたり閉じたり
そこに何か人との関わりとか
人への思いみたいなのがあるんじゃないかなっていう。
例えばゴーギャンともっと繋がりたい
もっといろんなことをと思ったけど
結局ある種開いてしまった。
関係性が途絶えるということですね。
だからその辺のところの現れとして
知らず知らずにこの羽橋っていうものに対して
そういう思いが含まれているんじゃないかなっていう。
これはあくまでも私の妄想みたいなものですけどね。
ゴーギャンはタヒチにいるから会えない。
橋の向こう側で。
この段階ではまだいない。
この橋っていつも開いてるのが普通?
閉じてるのが普通?
船が通る時に開くのか、人が通る時に閉じるのか
それによって意味が変わってきますよね。
確かに。どっちなんでしょうね。
どうでしょうね。
ただ渡る時にずっと開いてると止められちゃうでしょ。
船が通る時に開ける?
通る回数の方が少ないはずなんですよね。
主要な水路として使われるとしたら
常に開いてるかもしれないけど
多分人が歩く人がそこを渡る方が多いと思うんで
機械的なものを考えても負荷はないわけなんですよ。
ずっと開けるっていうのは引っ張ってなくちゃいけないわけだから。
そういう点では閉じてるのが基本で
使う時開ける。
船が通る時だけ開ける。
というかなと思うんだけどね。
日本には羽橋ってあんまりないですよね。
ないですよね。
太鼓橋みたいにして真ん中通るように。
その上は船の大きさとかその時の構造もあるだろうし
マストがあるかどうかとかいうようなことでしょうし。
きっとなかったんじゃないですか。
太鼓橋を作る技術が。
日本のそういう太鼓橋とか石の橋の技術ってすごいって聞きました。
そこのとこだよね。
確かにトラス構造で鉄橋を作るっていうことはある。
海外の場合はあるわけだけど。
あれだけのものを木で作るっていうものっていうのはね。
それはそれでまた橋の歴史を調べていく。
世界の橋ですか。
アートカフェじゃなくてそういうメカニカルなものが楽しめそうだなと。
でもこの橋一つでも僕がどんなことを描いたのかなと思いつつも
またそれぞれが自分で気になることを考えていく。
なかなか面白いな。
高いですね。
次回予告とまとめ
名古屋で見るかドイツで見るか。
名古屋です。
ということでいろいろ語り合ってきました。
ビア・ミルスとのこの中にある次回もアートをめぐるひとときをご一緒にマスタードいただきました。
29:10
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