2024-01-13 23:44

#185 トーキョー・ゴースト

~ トーキョー・ゴーストが、アンタらを皆殺しにする。
~ 今回の配信はいつもと違うところがあるのですが、リスナーの皆さまはお気づきでしょうか?
~
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港の空の色は、秋ちゃんねるに合わせたテレビの色だった。
あなたはそこで古びたカセットテープを発見する。
ラベルには、そのカセットの内容を示すタイトルが記されていた。
日本語で書かれていたその文字を何気なくあなたは読み上げます。
邦訳アメコミ雨あられ
あなたはそのテープを再生することにします。
こんばんは、邦訳アメコミ雨あられです。
この番組では、毎週一冊の邦訳アメコミを紹介しております。
まずは、このコーナー、エンタメ千人からです。
このコーナーでは、カスミを食べて生きる千人のように、
エンタメばかり食べている人間が、今週、面白かったエンタメを紹介しております。
今週は、YouTubeチャンネルを紹介します。
名前は、ホイホイホイフォー実況、ゆっくり歴史解説、です。
ちょっと名前の正しい読み方がわからなかったので、もし間違っていたら、申し訳ありません。
このホイホイホイフォー実況って、いわゆる歴史解説系YouTubeチャンネルです。
ゆっくり音声で歴史を解説するという、よくある動画ですよね。
これ、完全に個人的な偏見なんですけど、こういう歴史解説系YouTuberって、
教科書には載っていない本当の歴史とか、古代日本はこんなにすごかった、
あるいは、世界から尊敬される日本みたいな、
なんというか、ある種の人々の救いになるような動画がすごく多いイメージがあったんですね。
ただ、このホイホイホイフォー実況は、そういうボンピャクのチャンネルとは違います。
こんな動画があります。
もし、日本が東南アジアを植民地にしていたらどうなっていたか。
もし、226事件が失敗していたらどうなっていたか。
つまり、このチャンネルって、我々が生きるこの世界とは違う歴史を辿った世界の人間が、
歴史のイフとして、仮の世界として、
我々が生きるこの世界の史実を解説するっていう仕組みの歴史解説系YouTubeチャンネルなんですよ。
例えば、もし226事件が失敗していたらどうなっていたかっていう動画だと、
この世界では、日本は226事件が成功したんですね。
成功した結果、陸軍が権力を握ることになって、
現代でも陸軍の行動派を中心とした天皇制社会主義軍事独裁国家になっているんですね。
だから人権や表現の自由というのも制限されているし、YouTubeも特攻が監視しているそうです。
そういう世界で作られた歴史イフの解説動画なんですよ。
これ面白そうじゃないですか。
この動画によれば、226事件が失敗した日本は、きっと軍部が権力を独占することはないだろうと。
そうすると、日本でも議会制民主主義が存続することになる。
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そうすると、第二次世界大戦では日本も連合国側で参戦することになるだろうと。
そうすると、日本陸軍はアメリカやイギリスと一緒にヨーロッパで戦っていることだろうと、
教科書に載っていない本当の歴史を教えてくれるわけですね。
現実とは違う歴史を辿った世界から、我々の歴史を相対化する。
単なる歴史解説を超えた魅力みたいなのがあって、私はすごく面白かったんですね。
いつかこういうのを作ってみたいなと思いましたね。
これ以外にも、面白い別の宇宙の歴史イフが見られるので、機会があれば、
ぜひ、ホイホイホイホー実況ゆっくり歴史解説を見てみてください。おすすめです。
さて、今日取り上げるアメコミは、東京ゴースト。
簡単にあらすじを紹介します。
企業のネットが星を覆い、電子や光が駆け巡っても、国家や民族が消えてなくなるほど情報化されていない近未来。
ロサンゼルスのファン館、デビー・ディケイとレッドデンとは相棒であり恋人でもあった。
デビーはテクノロジー依存症に苦しむレッドを救うため、世界で唯一テクノロジーの支配から逃れた都市、東京に潜入する。
ライターはリック・リメンダー、アーティストはショーン・マーフィーです。
サイボーグとか、脳と直接つながったネットワークとか、セックスやドラッグ、そうしたものに彩られたジャンルとしてはサイバーパンクSFですね。
ちょっと広角機動体っぽいなっていうシーンもあったりして、このジャンルが好きな人なら絶対にハマる作品だと思います。
特にショーン・マーフィーのアートが素晴らしいです。
ショーン・マーフィーは以前このラジオでも紹介したバットマン・ホワイトナイトでもアーティストを務めていたんですが、
彼のすごく緻密な描き込みっていうのが、大背的で薄汚れて、暴力的なサイバーパンクの世界観に大きい説得力を与えてくれてるんですね。
サイバーパンクって、嘘みたいに巨大な権力を持った大企業とか、怪しげな東アジアの都市とか、変な食べ物とか、ちょっと一歩間違えるとギャグになってしまうジャンルだと思うんですよ。
でも、このショーン・マーフィーのアートっていうのは、このコマの隅々にまで描き込みをすることで、このサイバーパンクの世界が確かに存在する。
その世界で生きる人々の生き様とか、価値観とか、文化みたいなものが確かにあるんだっていうことを感じさせるような、そういう説得力を生み出してるんですね。
ですから、このサイバーパンクSF、いろんな作品読んできたよっていう人ほど、ぜひ東京ゴーストも読んでみて、比較してくれると面白いんじゃないかなって思いました。
あと何よりも、ストーリーが素晴らしいです。
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サイバーパンクって、そもそもサイバネティクスとパンクが合わさった言葉じゃないですか。
私自身は、ついついこの表明的な部分、サイバーの要素ですよね。
近未来の最新テクノロジーみたいな描写に注目しがちだったんですが、そもそもサイバーパンクはやっぱりパンクなんですよね。
東京ゴーストでは、このパンクっていう部分に重点を置いた物語になってます。
大企業とか資本家とかテクノロジー、そういう私たちを支配するものに対して、一体どういう風に立ち向かっていくのか。
読めば読むほど、読み進めるほどテンションが上がる、めちゃくちゃ熱い展開が待ってます。
だから、結果としてサイバーパンクやSFに興味がない人でも楽しめる作品になってるんです。
自分の思い通りにならない運命とか宿命にどう立ち向かうのかって、普遍的なテーマだし、誰しも共感できると思うんです。
そういう運命に悩む全ての人が楽しめる、そんな内容になっています。
これからネタバレも含めて内容を喋っていくので、電子版でも読めるので、ぜひ買って読んでから続きを聞いてみてください。
さて、みなさん読んでいただけましたでしょうか。いやー面白かったですね。
そう、この作品ってラブストーリーなんですね。
私は正直、サイバーパンクとラブストーリーの組み合わせって意外だったんですね。
ただ、よく考えてみるとサイバーパンクの始まりって、SF小説のニューロマンサーという作品です。
このニューロマンサーっていうタイトルは、ニューロン、ネクロマンサー、そしてニューロマンスっていう3つの言葉を合わせた造語なんですね。
ですから、サイバーパンクってその歴史の始まりからして、ニューロマンス、つまり愛や空想っていうのが大きなテーマだったとも言えると思います。
だからそういう意味では、東京ゴーストがサイバーパンクでラブストーリーを描くっていうのも当然なのかもしれないですね。
あと、このSF小説ニューロマンサーつながりでちょっと個人的に面白かったのは、東京が自然豊かな都市として描かれているところですね。
ニューロマンサーの第一章ってタイトル、千葉シティブルースっていうんですね。
ニューロマンサーの世界では千葉市がサイバー技術の最先端都市として描かれているんですね。
これに対して東京ゴーストだと、東京がサイバー技術のないある種の理想郷として描かれているっていうのは対比が効いててちょっと面白かったですね。
さて、この作品は大きく三部構成に分けられていました。
第一部で描かれるのはこの世界とキャラクターの説明です。
アメリカのサイバー都市、ロサンゼルスで活躍する保安官デビリディケイと相棒レッドレンとの活躍。
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この世界では体中を改造することが一般化していて、ほとんどの人間が24時間インターネットに脳を接続した状態で生活しています。
その結果、面白いコンテンツ、面白い動画、広告が絶えることなく目の前に表示されているので、誰も現実世界に興味を持たなくなってしまっている、そんな世界ですね。
そこで、数少ないノーテック、ネットへの常時接続をしていない人として生活しているのが保安官のデビリ。
彼女はネットの動画を通してではなくて、この世界そのものを見ようとするキャラクターですね。
彼女の相棒がレッド。
彼は身体改造を繰り返して強靭な無敵の肉体を手に入れたのですが、その結果としてテック依存症という病気になっています。
これはネットの面白いコンテンツを見ることを止めることができないという病気ですね。
だから、たとえカーチリストをしている最中でも、彼の視界には猫の動画と広告しか見えていないんですね。
これちょっと仕事中、動物動画とか見ている私と全く一緒でゾッとしちゃいましたね。
もともと二人は幼馴染で身体改造とも無縁の生活をしていたんですが、ある時動画配信者が二人をいじめて、しかもその動画が大バズりするという事件が起こるんですね。
その結果、レッドはデビリを守るために身体改造を繰り返すようになる。
そして無敵の肉体を持った、誰よりも暴力的な保安官になっていくんですが、同時にテクノロジーに支配されてしまう。
逆にデビリは、自分のせいでレッドが身体改造にはまって、テック依存症になってしまったんだということに追い目を感じていて、
なんとかレッドのテック依存症を治療したい、テクノロジーの支配から解放してあげたいという風に思っているんですね。
この二人の始まりからして少しすれ違ってしまっているラブストーリーが、この物語の大きな軸になっていきます。
第1部はアクションシーン満載で、読んでいて楽しいんですけど、私が特に好きなのは、スポーツスタジアムに犯人を追い詰めるシーンですね。
ほとんどの人間が現実に対する興味・関心を失っている世界なんですけど、そんな世界でも唯一人気のスポーツがある。
それは何か?デスレースなんですね。
重武装した車に乗って、選手同士が殺し合ってレースをする。もちろんその結果、観客も大勢巻き添いになって死んでいく。
そういうレースがこの世界で一番の娯楽なんですね。
現実はあまりにも退屈すぎて、誰かが死ぬか、自分が死ぬことくらいしか娯楽がなくなってしまっているんですね。
ただ、そういう世界であっても犯罪者は追わなければいけない。
この画面、この世界、東京ゴーストの世界の持っている価値観とか文化みたいなものの存在を感じて、私すごく気に入ってますね。
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そしてここで追われている犯人、それこそがこの物語のもう一人の主人公ともいえる悪役、デイビー・トラウマですね。
彼は人生をゲームというふうに考えていて、彼は自分のテクノロジーを自由に操る能力を活かしてネットに繋がった人間をハッキング、自分のゲームのコマとして思い通りに動かしながら犯罪を繰り返す、そんなキャラクターです。
この3人、テックフリーのデイビー、テック依存症のレッド、そしてテクノロジーを操る、テクノロジーそのもののようなデイビー・トラウマ、この3人の関係性、そして対立が後々大きな事件へと繋がっていくんですね。
第2部では、保安官2人がいよいよ東京を訪れます。そこは豊富な水と食料に囲まれた場所であり、デイビー・トラウマが生まれた場所でもあります。現在では、そこでは全てのテクノロジーや電子機器が使えない代わりに独自の価値観、ネオブ指導に基づいた政治が行われていました。
このネオブ指導という思想は私にはちょっとわからない部分もあったんですが、要するに自然に敬意を持て、他者をリスペクトしろということが大切らしいです。
物や情報、人間の命とか感情といったあらゆるものをデータ化して商品として消費していたサイバー都市ロサンゼルスに比べると、他者に敬意を払えということは正反対の考え方にはなりますよね。
ここで、デイビーとレッドはテクノロジーの支配から完全に脱して、ネオブ指導に基づく生活をすることで、レッドはどんどん依存症から立ち直っていくんです。
ただその代わり、彼は強靭な肉体と無敵の力も失ってしまうんですね。
今回東京ゴーストを読んでて改めて感じたんですけど、私、このキャラクターが成長して弱くなるっていう設定めちゃくちゃ好きですね。
例えば、妖怪を倒すことで本当の肉体を取り戻して人間に近づいていって、結果弱体化してしまう。
ドロロの百鬼丸とか。
人間世界で過ごすことで魔力を失って弱くなってしまう。
魔人探偵、能神ネウロとか。
めっちゃ面白いんですよね。
あとアメコミだと無敵のコピーキャラなんだけど、愛する人との思い出が増えるほどコピーした戦いを忘れてしまって弱くなってしまう。
タスクマスターとかね。
めっちゃ好きなんですね。
だからこの東京ゴーストでも無敵の体を失って、ただその代わりに別の強さっていうのを身につけていくレッドの姿。
最高でしたね。
ただ幸せっていうのは長くは続かないもんですね。
テクノロジーの支配から逃れた人々が世界中から東京には集まっていたんですが、
その中にレッドがかつてロサンゼルスで殺した人間の兄弟がいたんですね。
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ロサンゼルスにいた時代のレッドは大いに人を殺していたので、その人の顔も覚えていないし、その弟の顔も覚えていないんです。
ただ弟にとってはたった一人の兄弟を殺した相手でもある。
過去からレッドは復讐されるんですね。
彼の攻撃でレッドは傷つくことになるんですが、自分のため、そして何よりもデイビーのため、レッドは傷を癒やそうと再接続をしてしまう。
ネットに繋いだ結果、レッドは依存症を再発してしまうし、さらにデイビートラウマに体を操られて東京でお世話になった人を殺し、あるいは東京という都市そのものをめちゃくちゃに破壊していってしまうんですね。
このシーンはすごく悲惨で、そこまでのある種理想郷的な生活というのをダイニングずっと積み上げてきたので、それを最後に全て破壊してしまうというシーンはすごく印象的な、嫌な気持ちになるシーンでしたね。
こうして、テクノロジーから離れた自然を大切にするデイビート、テクノロジーそのものでもあるデイビートラウマ、そしてこの二人の間を、両者の間を揺れ動くレッド、自然対テクノロジー、こういう対立事項を示したところで第2部は終わっていきます。
いよいよ最後、第3部ですね。
東京が崩壊した跡地では、テクノロジーを最大限に活用した新東京リゾートの建設が始まりました。
これ、アートの素晴らしさだと思うんですけど、この新東京リゾートで描かれるトンデモ日本描写が、ネオブシドウが存在していた時代の東京のトンデモ日本描写と方向性が違うんですね。
どちらも、要するに侍忍者の日本描写で、こんなんねえよっていう感じなんだけど、ただ、ネオブシドウの描写にはですね、リスペクトがあったんですね。敬意があったんです。
でも、新東京リゾートに出てくるトンデモ日本描写にはリスペクトがないんですね。
これ、セリフでは全く説明されていなくて、本当に絵で、アートの中で感じ取れる部分なんですけど、
例えば、ネオブシドウに出てくる手裏剣と、新東京リゾートで出てくる手裏剣の使われ方というか、持ち入れ方みたいな、
そういう描き方からリスペクトの欠如とか、商業主義のいやらしさというか、
価値観とか文化を商品として扱う収穫さみたいなのが伝わってきて、面白かったですね。
こういう表現もあるんだなって思いましたね。
さて、そんな新東京リゾートにある正体不明の襲撃者が現れます。
その名も東京ゴースト。
大地から奪ったものを返せ!私は自然の精霊だ!と言って、
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テクノロジーを無効化して植物や動物を自由自在に操りながら、この街の支配者を打ち倒していくんですね。
その正体はもちろん、レッドを失ってしまったデビーです。
東京での経験で彼女もパワーアップしました。
自分がノーテックであるだけじゃなくて、あらゆる人間をテクノロジーの支配から解放しようとするんですね。
一方、デビートラウマ。
彼もまたパワーアップしています。
彼は全ての人間を思い通りに操る能力を身につけて、それを使ってあらゆる人間を自殺させようとしているんですね。
みんなが一度死んだ後、その精神をデジタルスペースでよみがえらせれば、
データとしてよみがえらせれば、みんなが永遠に幸せな世界で生きることができる。
これが彼の狙いですね。
現実をゲームのように考えてきた彼が、その考えを一歩先に進めて、
現実それ自体をゲームそのものにしてしまおうという考え方ですね。
大自然の女王とテクノロジーの王。この戦いの結末や怒り。というわけでね。
まあ面白いですね。熱い展開ですよ。
私は思いました。きっと最後にはデリーが勝って、人々をテクノロジーから解放して、めでたしめでたし。
ファイナルファンタジー7のエンディングみたいに、最後自然に包まれた東京を描いて、ハッピーエンド。
よかったねって感じでね、終わるかなって思いました。
違いましたね。東京ゴースト。予想を完全に超えてきました。
てっきり私はこの作品を自然と文明の対立、大自然とテクノロジーのどちらを選ぶのかっていうストーリーだと思ってた。
思い込んでたんですね。
でもこの作品、思い出してください。そもそもサイバーパンクSFでしたね。
そう、パンクなんです。
反体制、支配からの解放っていうのが一番大きなテーマだったんですね。
自然と文明の対立そのものに対して意味はなかったんです。
確かに多くの人々はテクノロジーによって支配されていたし、レッドはテック依存症に支配されて、それを何度か克服しようともがき苦しんできたわけですね。
でもレッドを解放しようとしてきたデビーもまた別の大きな力によって縛られた存在でもあった。
彼女が何によって支配されているかっていうと、それはレッドへの執着です。
死んでしまったレッドと一緒にいたいと思う。レッドと一緒にいられれば幸せになれるって考えてしまう。
その考え方もまた、自分の幸せを誰かに委ねて自分の人生を生きられていないんだ。
その意味で彼女もまた支配された存在なんだっていう方向にこのストーリー進んでいくんですね。
これすごいなって思いましたね。
この戦いの中でデビートラウマはデビーを誘惑するんですね。
この世界でお前のことを気にする人間は誰もいない。
お前もデジタルスペースに入ればレッドと共に生活することができるぞ。
依存症を克服したレッドと永遠に幸せに過ごせるんだろう。
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そういう風に誘惑を繰り返すんです。
そして最後にはデビーがそれを受け入れるんですね。
デビーの心は屈してしまうんです。
でもそこでデジタルスペースに保存されていたレッドがデビーに話しかけるんですね。
世界を救え、俺を捨てろ。
ここでレッドとデビーが言葉を交わすシーンは本当に素晴らしいですね。
この部分でこの瞬間にレッドとデビーの関係性が逆転するんですよね。
ここまでデビーはレッドをテクノロジーの支配から自由にするために頑張ってきたんですよ。
でも本当に最後の最後になって
救えなかったレッドの言葉によってデビー自身が救われていくんですね。
レッドのテック依存症は治療できなかった。
東京もネオブシドウも守ることはできなかった。
でもそれは全て無駄ではなかった。
デビーが自分を支配しているレッドへの執着から解き放たれて
デビートラウマに打ち勝つ。
トラウマを乗り越えていく。
本当に最高にパンクなラブストーリーとしてこのストーリーが終わっていくんですね。
もうちょっと泣いちゃいましたね。
というわけで東京ゴーストでした。
最後のエピローグでデビートラウマの復活が示唆されて終わりますが
これは多分自然こそが最高、テクノロジーは必要ないって結論付けてしまったら
人々の支配者がテクノロジーから大自然に変わっただけで
人間が支配されていることは変わらないからだと思います。
そもそもレッドがデビーに声をかけることができたのも
テクノロジーあってこそですからね。
大切なのは自分を支配するものが何かではなくて
その支配と戦い続けるパンクの心っていうことなんでしょうかね。
わかんないけど。
そういう意味で最高のサイバーパンクSFだったと思います。
東京ゴーストぜひ読んでみてください。
おすすめです。
来週はDCコミックアクアマン王の遺産を紹介します。
先日映画アクアマン失われた王国も公開されましたし
映画の話も絡めてお話していけたらなと思います。
それではまた来週。さようなら。
バイバイ。
やっぱりパンク精神って大事だなと思いまして
今回いろいろ新しい試みもやってみたんですが
正直めちゃくちゃ疲れましたね。
次回は通常通りに戻します。
あとバットマンキリングタイムもまたいずれやります。
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