で、2ヶ月半探検というか遭難した結果、最後に島にようやくたどり着くんですよ。
無人島、首都島っていう島なんですけど。
あるんだ島。
実際にある島なんですけど。
ただそこに上陸した後、わずか数日で、ずっと記録されていた日誌の記録が失われていて、どうやら全滅したらしいということが。
2ヶ月半、過酷な氷の上で遭難したのに生きてたのに、島に着いた途端に死んでるんですね。
その後30何年が経って、偶然彼らの冒険日誌が見つかって、ここで全滅したらしいということが分かったんですね。
そしたら彼らの探検隊のソリンは、食料が山ほど載せられていたし、温かい服とか動く重弾とかもたくさん残ってたんですね。
だから冬を乗り越えられるし、冬が終わればまた氷の上を歩いて陸地にたどり着くこともできたんです。
でもそれができなかった。ソリンの二時すら終わっていなかったらしい。
はあ、謎がそこにあるわけだ。
そう。じゃあ一体何で全滅したのか。厳重に梱包された日誌だけが残ってたんですね。
その日誌を読み解くことによって、彼らの何が起こったのかを分析していくというお話。
これが面白い。
ミステリーだ。
まずこの冒険小説的な面白さですね。北極で遭難した時に何が起こるのかというのがあるし、
同時にこの作者のベア・ウースマンという人が何十年もかけて、とにかくこのアンドレイ探検隊の謎を追い続けるんですよ。
この推理小説的な面白さ。
このアンドレイ探検隊の真実を明らかにするために、確か女性なんですけど、
彼女はですね、博物館に何回も足を運んで、彼らが残した服とか日誌とかを何回も読んでですね。
あるいは彼らがボンケットのために買った商品の領収書とか、あるいは恋人にあった手紙とか、
あるいは子供の頃に書いた犬の絵とか、そういうのを全部調べて一体何があったのかを調べる。
なんかわかるの?それで犬の絵で。
無駄足を踏むこともあるんだけど、でもわかることもあったんですよ。
最後に霊媒師とかのところに行って、
オカルト方面からも。
呼び出してもらって話を聞いたりとか。
とにかくいろんな手を尽くして調査をしていくんですね。
これが面白い。
と同時に、発見された日誌、冒険日記がですね、これが面白いんですよ。
結構細かく本の中にも引用されてるんですけど、
その日に何を食べたのかとか、どうやって移動したのかとか、
探検隊の隊員にどんな不調があったのかというのを細かく書いてあるんですね。
本当だ。北極グマ肉とか。
朝食、コンデンスミルクを入れたココア。
ビスケット、シロップ水。
昼、北極グマ肉のステーキ。
海水に1時間つけたら美味しかった。
あざらしの血入りパンケーキ。
凍った血275gを少々のイースト粉と塩。
塩水大さじ3。肉片200g。
あざらし油150gを混ぜたものをしっかり焼いて食べる。
非常に美味。
そういう細かい日常を冒険記に書いていて、これも面白いんですね。
正直、内容について言っちゃうと、
アンドレ探検隊ってかなりずさんな計画をしていたそうで、準備不足だったんですね。
北極でどうやって生き延びるかっていう準備も全然してなかったし、
水素気球の飛行テストみたいなこともしていなかった。
水素ガスもすぐ漏れ出していて、絶対失敗するって最初から分かっていたらしいんですが、
国家の威信をかけた事業でもあるし、
なかなかやめられなかったんじゃないかっていうふうに考察はされていたんですが。
実際、不時着した後も荷物をまとめて陸上を目指していくんですけど、
持っていく荷物もかなりわけわかんないものを持って行っていて、
例えば百貨辞典とか、絹のスカーフとか、テーブルクロフツとか、画鋲とか、
そういうものを持ち出したりしている。
ワインとかシャンパンとかね。絶対使わないだろうっていうのを持って行く。
不時着した後も結構無駄なことを繰り返していて、
全然ホッキャクに関する専門知識とかないのに標本集めとかしたりするんですよ。
そういうのをしているのに。
氷を集めたりとか、カモメの目玉を集めてみたりとか、測量してみたりとか。
専門家的には多分何の意味もない標本集めらしくて、
本当は遊びみたいなものだったらしいんですが、
それをやりつつずっと移動していくんですね。
でもある種の探検隊の愚かさみたいなものに対して、
すごく作者が優しい一戦と言われていて、それもすごく良かったんです。
作者もいろんな調査をするんですけど、やっぱり無駄足なんですよ、基本。
霊媒人の話を聞いたところで何も分からないし、犬の絵を見たって分からないんですよ。
実際、アンドレイ探検隊の他人が住んでいたアパートまで行ったりしてるんですけど、
そこで何が分かるかっていうと、何も分からないんですよね。
彼女は実際にこのクビル島かな、島を目指して探検隊にも同行するんですね。
実際の事件現場に行くために。
彼女は北極に行く途中何をやったかというと、毎日毎日空の色を記録して、
その空の色をプリンターで印刷するっていうことをやってたんですね。
探検隊にはアーティスト枠みたいなのがあったらあるらしくて、
そのアーティスト枠として載ったので、こういう記録を残していたらしい。
アーティスト枠があんの?
芸術家として同行。
無駄じゃないですか。意味ないし。
でもそういうのをアンドレイ探検隊のエピソードを並べて書くことによって、
実際に人間ってこういうもんだよなって感じるんですよね。
人間の営みってこういう無駄なものの積み重ねだよなってすごく思うし、
でもそういうものこそが人間が生きてきた証なんだなって思う。
だんだんこのアンドレイ探検隊のことが好きになってくるんですよね。
無駄なことを繰り返したわけですよ、アンドレイ探検隊は。
自分たちの写真いっぱい撮ったりとか、婚約者への手紙を書いたりとか、
誕生日を祝ったり、北極浜の美味しい食べ方を研究したり、
ワインとか飲んだりしながら、今日は誕生日だからワイン飲もうぜ。
そうなるした探検隊のやることとしては間違っていることなんですけど、
そういう無駄なこととか失敗の積み重ねこそがやっぱり人間の本質だよねって思うし。
最後いろいろ調査した結果、作者はこの探検隊の最後に一つの考察を示して終わるんですけど、
これもすごく良くて、人間参加というか、人間ってやっぱいいよねって思わせてくれる最後の考察をしていて、
それも含めてすごく良かったですね。
確かにアンドレ探検隊は準備不足だったし、計画性もなかったし、冒険は失敗した。
でもその失敗したことと、その当事者にとって価値があったかどうかっていうのは無関係だよね。
っていうところに上手く落とし込んでいて、上手くいかなかったとしても、
そこで味わった感情とか出来事っていうのはかけがえのないものだし、
やっぱり人間どんな苦しい環境であっても、それなりに楽しく過ごすことができる。
そのしたたかさみたいな。人間っていいもんだなって思わせてくれる。
いやマジで、正直あんまり本屋で見かけて、全然知らずに読み始めた本だったんですけど、めっちゃ面白くて。
なんでこれ手に取ったの?
なんか面白そうじゃない?遭難した北極探検隊の謎を知りたいなと思って。
そうか。
北極って言ったらね、やっぱスーパーマンの孤独の要塞が有名ですし。
まあ確かに確かに。
それ以外何も知らんなと思って。面白かったです。
なるほどね。いやいいな、今話聞いて面白そうだなと思ったけど。
自分が本屋に行ったら手に取らないタイプの本なんですね。
冒険少数面白いですよ。ぜひ皆さんも機会があったらぜひ。
小説じゃないんでしょ?
そう、ノンフィクションに近いのかな。かなり独特な本ではあるんですが。
なんかちょっとパラパラってめくっただけで、いろんなページがあるね。
そうそうそう。その真意をがですね、分かってないんですよ。
その真意を一つ一つ検証して、これはあり得る、これはあり得ないとか。
考察していく、まあ推理のパートもあるし。
なるほど。まあそうね、推理だね。
死体の一部でも見つかれば、その真意が分析できるってことで。
その探検隊の死体、まあ何か仮想されちゃったらしいんだけど、
その死体の一部が残ってないかって方法を尋ね歩くシーンとか。
結構面白い。なんかそういうリアルな推理小説じゃないけど。
なるほど。
面白かったです。
お時間あればぜひ皆さんも読んでみてください。
はい。
今週どうでしたか?
今週、まあちょっと過ぎちゃったんだけど、3.10。
高楽園ホール。バーブ・ササキレフェリー25周年記念興行。
クレイジーフェスっていうのができましたね。
なるほど。
バーブ・ササキっていうのはプロレスのレフェリーなんですけれども、
いろんな団体のレフェリングをしてきて。
特にデスマッチのレフェリーをやることで有名な人で。
それから、メジャーの女子プロレス、スターダムっていうところにもよく上がってるんだけど、
そのバーブ・ササキがですね、レフェリング生活25周年ということで、
いろんなところお世話になっている団体の選手を集めて興行をやるということで。
全試合、いわゆる特殊ルールによる試合が組まれてですね、
そういう興行がありまして。
これは面白いもの見れるだろうということでですね、期待感もすごく高くて。
チケットも即完売ですね。
私は運良くチケット取れまして。
なんかもう転売動画すごいされてましたよ。
良くないね。
良くない。
良くない世界だな。
そういうことでですね、クレイジーフェイス行っていきまして。
まあ面白かったですね。
デスマッチっていうと、やっぱりちょっとあんまり残酷なイメージとか。
めっちゃある。絶対私見に行こうって思わない。
あったりすると思うんだけど、やっぱり痛みであるとか戦いであるとかっていうのをすごく端的に分からせる仕掛けだとは思うんですよね。
やっぱり怖いじゃん。
怖いよ。
でもそれでも戦うんだっていうところがさ、一つ魅力なのかなと。
なるほど。
もちろんそういう血が出たりするような試合だけじゃなくて、本当にいろんな試合が組まれていてですね。
例えば、第一試合に当たるやつはですね、高橋博文&植木孝之組対バラモン兄弟っていう試合だったんですけど。
バラモン兄弟っていうのは、昔はですね、双子の兄弟なんですけど、イケメンコンビとしてやってたんですけど。
今はですね、オチムシャみたいな髪型してですね。
以前、とある工業では虫を巻きながら入場してきたことがあります。
うわー、最悪。
もう本当に最悪なんですけど。
最近は虫はもうやめて。やっぱ怒られるからね。
水まいて登場する。
うわー、最悪。
そこそこ前の方の席だったんで、うわーこれ水かぶるかなと思って。
100均でレインコート買って、水かぶらず。
もうお客さんもね、鍛えられた人ばっかりなんで。
バラモン兄弟の入場曲。
バラモン、バラモンっていうのが流れた時にみんなゴソゴソとこう。
レインコートを着出す。
甘く着るんだみんな。
今回すごかったですね。バラモン兄弟。
南側のいわゆる座席の方、上の方まで上がっててですね。
そこで水まいてたんで。
お客さんもさ、ここまで来るとは思ってないから。
傘さしてましたね。
面白えー。
いやーすごかったですよ。
びちょびちょになってましたね。
もう観客の客席の荷物とかもびちょびちょになったりしてね。
最悪ですよね。
一方でバラモン兄弟と戦った高橋博文っていうのは、
新日本プロレスっていうメジャー団体のスター選手なんですけども。
それがドインディーのバラモン兄弟と戦うっていうのがまたすごいことですよね。
ここでは到底言えないような酷い目に会いまして。
でも結果高橋博文が勝ったんですけど。
高橋博文がバラモン兄弟に向けてですね。
いやまだ決着がついてないと。
決着は宇宙大戦争ですけよって言ってですね。
宇宙大戦争っていうのはグレーとサスケとかがやってる、そういう名前の興行があるんですけど。
あーあるやつなんだ。
意味のわかんない興行なんですね。
どのくらい意味がわかんないかってのはネットで調べていただいて。
そういう超メジャーの本当にスターの選手が本当にインディーのわけわからんプロレスにそういう世界に入っていくっていう非日常空間。
これが見れただけですごい良かったなと思う。
やっぱりハードコア、狂気持ち込みokだったりデスマッチだったりっていうのが多かった中でですね。
女子プロレスのスターダムから選手が6人参加した3対3の6人タッグマッチ。
こちらアイテム持ち込みが自由。
エニエラホール、リング内外どこでもホールが取れるっていうルールでやったんですけど。
これに登場したセーラーメイ選手がですね、持ち込みアイテムとしてデバ墓地を持ってきまして。
おーすごいね。
さすがにレフェリーにそういうことじゃないって言われて。
募集されてましたね。
あー面白い。
結構デスマッチ系とかノーディーキューって言うんですけど、反則最低のない試合っていうのがあるんですよ。
レフェリーが特に危険と見出したもの以外は反則にならない。
完全決着ルールっていうか、ヒールと戦う時なんか最後ノーディーキューになったりすることが多いんですけど。
初めて見ましたね。レフェリーが特に危険だと判断した場合。
あー基準はそこにあるんですか。デバ墓地はダメなんですかね。
カミソリボードとかは全然あるんですよ。
全然あるんですけど。
芝刈り機とか見たことありますけど、デバ墓地はさすがにダメなんだな。
デバ墓地はダメなんだね。厳しいですね。
厳しいですね。
その試合はすごくよくて。
セーラーメイ選手も、それからタッグパートナーのアズミ選手、スターライトキッド選手も、すごく女子プロらしいハイスピードでテクニカルなプロレスやってくれるんで見ごたえありましたし。
あと岩谷選手っていう今女子プロのすごくエースの選手いるんですけど、昔全然勝てなかった若手時代があるんですよ。
その時にタワシーズって、カメノコタワシをリングに持ち込んで、痛いじゃんタワシ。
あれをやることで、勝つっていう小ずるいことをやってた。エースになる前まではそういうことをやった時代もあったんだけど。
ひとりで岸ありですね。
今回タワシを持って入場しまして、もうそれだけで長く見てたファンは嬉しいじゃないですか。
今こんなに立派になったけど、まだタワシの時のことを忘れてなかったんだ。
最後、岩谷選手が対戦相手ですね。トップロープから飛んで、ボディープレスをして勝ちを取るんですけど、誰かが寝てる相手選手の体の上にでかいタワシを置いたんですよ。
それを見て岩谷選手、飛ぶの一回やめるんですよね。
そしたら客席からブーイングが飛んで、嫌だなーっていう顔をしながら、タワシの上に自分でボディープレスをして、お互い痛いわけですよね。
勝ちました。
特殊ルールですね。
特殊ルールですよ。
メインイベント。これがですね、蛍光灯&ガラスボードデスマッチ。
リングに蛍光灯がくっついていて、端にガラスボードが置いてあって、その中で戦うんですけど。
蛍光灯なんかもうね、あれですよ。自分で割りますよ。
試合がカーンって始まった時に、これ3wayマッチで、笠井潤、竹田、エルディスペラードというですね、3人で戦ったんですけど。
もう始まった瞬間、お互いこう、蛍光灯を設置されているところが取り出して、自分の頭とかで割ってましたね。
へー、そういうもんなんですか。
そう。もうそんなもんですよね。
エルディスペラード選手っていうのは、これも新日本プロレスの選手なんですけど、今IWGPジュニアヘビー級のチャンピオンなんですよ。
IWGPっていうのは日本のプロレスの中でも最も格の高いベルトと言っても差し支えないと思うんですけど。
そのチャンピオンが、現役のチャンピオンがデスマッチっていう大邪道をやるっていうのはですね、これまたすごく刺激的なもので。
ほー、なるほど。
それで、エルディスペラード選手はマスクマンなんですけど、秒速でマスク破られてですね。
あ、面白いな。
もう中身が見えて、血まみれになって顔が真っ赤に染まるので、逆にまあ見えないかと。そういう感じでね。
もう砕けるガラス線、蛍光灯の上でですね、飛んだり跳ねたり、投げたり投げられたりするわけですよ。
もう体がズタズタになって、みんな真っ赤の血だるまになって。
最後、カサイジュンがエルディスペラードを倒して終わるんですけど。
もうすごいですね、そのいわゆるジュニアヘビー級の中では日本でトップだと言えるエルディスペラード。
デスマッチルールではデスマッチのカリスマ、カサイジュンにやっぱ負けちゃうんでね。
最後、主催者のバーブ佐々木が出てきて、マイクをカサイジュンから受け取ってですね。
どうですかみなさん、これがデスマッチの力ですと。やっぱ日本のデスマッチはすごいんだっていうことを結構バーブ佐々木が言って。
これが世界最高のデスマッチです。この試合を見てくじけた心が燃え上がりませんか?
この試合を見て明日からも生きていけませんか?おーそうだそうだって。
満員の後楽園ホールが揺れてですね、終わっていくわけなんですよ。すごい良かったですよ。
あのやっぱデスマッチ嫌だなーとか見たくないなーとか下品だなーとか。下品とは言いませんよ、私は。
ちょっと暴力的だなーとか思う人いると思うんだけど。
まあでもそういうものによってしか勇気を与えられない人とか、そういう生き方がしかできない人とかっていうのも。
勇気づけられる人もいるだろうしね。
絶対見ろって言ってるわけじゃないじゃん。だからそっとしておいてほしいよね。
でもデスマッチ、数十年したら見れなくなるんだろうなと思うよ。
時代の流れ、社会の流れとして難しくなっていきそうだよね。
よく許されるなと思ったもん、見ながら。
令和の時代に。
こんな持ちまふれになったの。
ねえ、ちょっと間違えたら死ぬじゃん。
そうだよ、死んじゃう死んじゃう。
いやーよくやるよなーと思いながら。
まあ大興奮ですね。すごい面白かったですね。
やっぱり痛みが伝わる。戦ってるってことが伝わるよね。
お客さんは何を思いながら見てるの?うわ痛そうって見る?
いやなんかね、これもう説明しにくいんだけど。
別にね、残酷なことが好きなわけじゃないんだよね。
なんだけど、やっぱり一種の感動があるんだよね。
だって、かっこよくない?意味わかんないじゃん。
意味はわかんない。
死ぬかもしれない。
死ぬかもしれない。
命かけて、何のためでもなく、命をかけて戦ってる人が目の前にいるっていう面白さじゃん。
日常のプロレスとはまた違うんですか?普段の日常のプロレスってあんまり。
まあだから通常のプロレス、もちろん通常のプロレスもそうなんだけど、より濃度が濃いっていうかさ。
本当に命のやりとりみたいなところまで持っていけてるっていうのがデスマッチのすごさなんじゃない?
なるほどねー。えーなんかすごいな。
だから、笠井潤ってのはもうとにかくすごいデスマッチファイターで、エル・デスペラードはすごいジュニアヘビー級の選手で、
竹田雅史っていうもう一人の選手も、これもう本当に、なんつーだろう、クレイジーキッドっていう二つなんだけど、
イカれてる人なんですよ。
あのー、すごい布を切るようなでかいハサミあるじゃないか。
ハチバサミみたいなやつ。
ああいうので人攻撃してるんですけど。
まあエル・デスペラードの仮面はね見事に剥がされて。
こんなすごい選手ばっかりいて、誰もなんて言うんだろう、空気にならなかったもんな。みんなすごいっていう感じだったし。
戦いっていうものはそこにあったよね。
デスマッチ面白いんですよ。
こんなに体張ってるのに別に大金がもらえるわけでもないしさ。
そうだね、確かに。
まあなんつーだろう、いわゆる名誉っていうものがもらえるわけでもないしさ。
でももう血を流して戦ってんだよ。
なんか格好良くない?
血流すところまで行かなくても良いのではってちょっと思っちゃうな。
そうね。だから血流さなくても良いのでは?こんなことしなくても良いのでは?っていう世の中の中でやってるってことがいいんじゃない?
なるほど、社会から完全に外れたところで戦ってるっていうところか。
戦ってるところに勇気もらえるっていう側面もあるよね。
普通にガラスボードに突っ込んでガラスボードの上に落とされたりするの嫌だもんね。
嫌だよ。
俺も嫌だよ、痛いの嫌だし。別に血も見たくないんだけど。
デスマッチは面白さあるんで、興味があるんだったら見れなくなる前に見といた方がいいと思うんですね。
伝統芸能みたいな感じの貢献者がいなくなってしまう。
蛍光灯がそろそろこう、蛍光灯デスマッチってやっぱデスマッチの中でも花だなと思ってて、割れた時の音?
それから割れた後はやっぱり破片になって傷つくし、見た目もやっぱいいよね。視覚効果的にもいいと思うんだけど。
今ほら、蛍光灯も全然使わなくなっちゃった。
全部LEDだよね。
そうそうそう。LEDだとやっぱりガラスの割れ方違って危なくて使えないんだよね。
普通の蛍光灯も危ねえだろって話なんだけど。
もうプロの話だからわからんが。
とにかく蛍光灯が使えなくなると、ちょっと代わりのものってなかなかないんだよね。
だからもう本当にここ10年ぐらいで蛍光灯デスマッチとか見れなくなっちゃうし、
デスマッチ自体も倫理的にっていうかさ、世の中のモラルとか道徳的に、いつ見れなくなってもおかしくないと思うんで。
確かに。
だって、自分が会場を持ってて、貸さないよ。デスマッチやる人に。
ここでよーくないよね、確かに。汚れるし。
まあ汚れるし。人死ぬかもしれないし。なんでそんなことするんですかって。いやーっつって。
確かに。
だから本当に興味ある人は早く見に行った方がいいと思う。俺もできるだけ見に行こうと思ってるよ。
なんかすごい世界ですね。
さてさて、この番組では毎週一冊の翻訳アメコミを紹介しております。
今回はアメコミではなくてバンドデシネだっけ?
たぶんジャンル的にはバンドデシネコーナーに置かれているはずです。
今回漫画を書いたのはフランスのバンドデシネ作家ですからね。以前も一巻を紹介しましたね。
はい、紹介しましたね。
漫画サピエンス全史。一応3巻でいいのかな?
今日は使うのは3巻ですね。
歴史の覇者編ですね。
我々が前回扱ったのは第一作目ですよね。人類の誕生編だったかな。あれもめちゃくちゃ面白かったんで。
めっちゃ面白かった。
続編やらなきゃねって話をしていたんですが、気づけば2巻が出て3巻が出てということで、今回は2巻飛ばし3巻です。
2巻も私ちゃんと読みましたよ。文明の正体編。
あれも良かったですよね。
1巻が人がどうやって、何種類もいたね。人という種が。どうしてホーモサピエンスだけが反映したのかと。
それをフィクションが鍵だったんだっていうような説明をするんですよね。
居心を信じる力があったから、家族や友人だけじゃなくて、より大きな集団を作ることができた。
国家とか企業とか、貨幣とか法律とかかな。そういう居心を信じることで、同じ居心を信じる人が仲間だって認識できるようになって、大きな集団を作って力を発揮できたんだというお話でしたね。
2巻の文明の正体編っていうのは、なぜ大規模な社会、国家、文明を築くことが可能だったのか。
ということで、濃厚、特に小麦に注目をして語ったのが2巻でしたね。
そうですね。2巻も良かったですね。
後ろの2巻ちょっとこれ読む前に読んだんですけど、まあ面白かった。
サピエンス全史自体は私読んでないんですけど、やっぱこの漫画版ってさ、漫画の面白さがあるじゃないですか。
そうなんですよ。
1巻でゾーイちゃんっていう作者の芽一個が出てきて、その芽一個に教えるっていう体で話が進んでいくんだけど、いわゆる本物というか、漫画じゃないサピエンス全史にはゾーイちゃんは一切出てこないですからね。
多分いないはず。
漫画としてちゃんと作ってるんですよね。
すごいよね。
リアリティーショーのパロディーにしてみたり、それこそスーパーヒーローみたいな。
そうですね。ドクターフィクションっていうキャラクターがね、2巻では大活躍してましたが、この漫画的な仕組みみたいなのに詳細貢献してるのは素晴らしい。
2巻でもさ、小麦の話、農耕の話と、畜産、動物を飼う話と、あとは寒涼性とかの話が結構立て続けに3つ出てくるんですけど、
共通するテーマとしては、ホモサピエンスって種として繁栄できたけど、それって個別の幸せとは無関係じゃないっていう感じで進んでいくんですよね。
ああ、そうでしたね。
確かに小麦を作ることによって人類はたくさん数を増やしたことができた、種としては繁栄できた。
でも、狩猟最終生活をやめたことで、体の不調が生まれた、腰痛になるようになりました。
あるいは小麦を作ることで財産という概念が生まれて、貧富の差が生まれて、差別とかそういうものが生まれてしまった。
畜産とかもそうだよね。いっぱい人類が増えたし、あるいは鶏とか牛とか豚っていうのはたくさん数を増やしたけど、
でも彼らの生育環境ってのはすごく劣悪で、これって動物にとっては幸せじゃないよね、とか。
結局食われるしな。
そうそう、結局最後食われるしね。生まれてからずっと狭い小屋に入れられて、とかさ。
いやー、ほんと2巻面白かったよ。
2巻めっちゃ好きなんですよね。
なんか、やっぱり狩猟最終生活の方が栄養価も高かったし。
いろんなものをちょっとずつ食べるから良かったみたいな話だったよね。
働く時間もね。やっぱ農耕っていうのは本当にもう月切りでやらなくちゃいけない。
忙しないといけない。
狩猟最終生活だったらまあ3時間とか働けばいいんだもんね。
食べる分だけ取ればもうおしまいって感じだったのが。
まあ私、今サラリーマンやってますけど、日々こうやって労働に追われる生活をしているのは、全部文明が悪いって。
いやー、そうです。文明が悪いですよ。
ねー。
ということは、つまりこの文明を生み出したフィクションがよくないんだということですよね。
いやー、ほんとね。だからさ、個々の幸せと種としての幸せ、そういう確かにお話でしたね。
狩猟性の話もさ、人類は文字っていうのを発明して、山ほどの情報を処理できるようになったと。
でもその結果、文字を適切に処理する必要が生まれて、文書主義が生まれて、人間性がない狩猟性みたいなものが生まれてしまった。
っていうのがお話として描かれて。あいつ出てきたよね。虫に変身する小説を書いた人。
カフカ?
カフカ。カフカが出てきてさ、カフカもなんかその狩猟性テーマにした小説。
はいはいはい。
城だっけ?忘れちゃったけど。
城。うん、あるね。
多分それでカフカを登場させて、カフカにその狩猟性の問題点というか、語らせるシーンとかあって。
うわー面白えー。
で、2巻のラストは、ドクターフィクションを弾劾するっていうシーンで終わるんですよね。
こんなふうに、人間性を軽視した、個々の幸せを軽視した社会になったのは、あなたドクターフィクションのせいじゃないのか。
って批判するっていうシーンでさ。
で、ドクターフィクションのその展開もやっぱ良かったですね、最後の。
なんか、ドクターフィクションで見た目完全にスーパーマンなんですけど、それしか言うんですよね。
いや俺がやったわけじゃないんだと。フィクションというのはあくまで虚構なんだ。物語に臭いないんだと。
だから、あなたたち人間がどんなフィクションを信じるかによって、この世界は変えられるんだよっていうオチになってて。
本編というかサピエス伝誌読んだことないけど、めっちゃ良いオチだなって思いましたね。
やっぱこれね、漫画版としての脚本の腕が冴え渡って。
冴え渡って、もうめっちゃ尖ってるよね。
読み物として面白いんだ。
面白い。
表現も良いしな。
そうそうそう。
で、第3巻ですよ。
はいはい、第3巻。
第3巻、今日は使う文明の正体編ですね。
実は私これ、
文明の覇者か。
文明の覇者編、ちょっとちゃんと読み切れずですね。
あら。
すみません。なのでちょっと教えてください、どんなのだったか。
えっと、私もそんなに完全に理解してるかちょっと分かんないんですけど。
今回の物語のテーマとしては、社会とか歴史を動かしてきたものは何なのかっていうところですよね。
始まりの部分はフィクションであると。
ただ、とりあえず現状今、現実世界はこうなってると。
その始まりから現実こうなるまでの過程に一体何があったのかっていうのを考えていこうと。
そうすればこれから先の未来も分かるんじゃないのか。
っていうような話が一つのテーマですよね。
歴史を動かしてきたものは何か。
よく言われるのは、歴史の動きは完全なランダムじゃないかと。
ほうほうほう。
いやランダムじゃないんだ。
じゃあ一体何が起こしてるのか。
みたいな感じで話が進んでいきますね。
物語の構成としては、バラエティショーって言ったらいいのかな。
クイズ番組みたいな。
様々な概念をキャラクター化したゲストが登場して、
いや俺こそが歴史を動かしてるんだっていうプレゼンをするんですね。
そのプレゼンを聞いた後、審査員たちが本当にそれで正しいのかっていうふうに分析を加えて、
10点満点で評価していくっていうのが基本的な構造ですよね。
人類の歴史には大きな流れがあって、
数千年とか数万年単位で考えると、一つの方向に向かって進んでるんだって言うんですよね。
それはどういう方向かっていうと、グローバル化であると。
かつては人間の社会っていうのはたくさんの世界があった。
あーはいはいはいはい。
1万5千とか言ってたかな。
つまり人間は移動手段とか通信手段とか昔はなかったから、
ある村で生まれたらその村の中で世界が活躍していた。
そしてその村が本当にもう1万個とかあったんだ。
ところがだんだんだんだん人類が発展するにつれて、数千年数万年単位で発展するにつれて、
だんだんその個々の世界っていうのは融合していって、数を減らしつつある。
現代ではほぼそれは一つになってるでしょ。
確かに宗教的な対立であったりとか、政治的な対立、社会の分断とかね。
最近よく言われてるけど、確かに社会や国家が分裂したり分断を起こしたことがあるけれども、
でも繋がりを立ったことは今なかつて人類の歴史でないんだ。
例えば政治的主張が違ったとしても、彼らが同じiPhoneを使ってるっていう点は同じだろう。
あるいは言語が共通だったりすると。
そもそも相手が見えるっていうことがもう。
そうね。分断が分かるっていうことは繋がりがあるから分かるわけだもんね。
ということで全体の流れとしてグローバル化っていうのがあるんだ。
じゃあそのグローバル化を進めてきたものは一体何なのか。
これ流れ分かりやすいよね。
バラエティショーでは3人のゲストが登場しました。
1人目が帝国主義者。レディ・エンパイア。
もうパッと見ただけでね、ダース・ベイダーのパロディキャラだってのが分かるんですけど。
面白い、分かりやすい。
なんかこう私サピエンス全史もう読まなくていいかなってやっぱ思っちゃいますよね。
ああ本物の方ね。
でも多分読んだ方がいいんでしょうね。
まあこれ読んでから読めば読みやすいんじゃない?
そういうことか確かに。
でまあねこれ三つのゲストがけんけんがふがふ議論を交わして誰が選ばれるのかということなんですが。
全員採点されるんですが32点。
同点。
同点ということで決着がつかないんですね。
一応話の説得力的には宗教がまあ強そうな感じにはなるんですよね。
まあ出てきた順番的にもね。
そうやっぱオチで宗教が出てくるんですが、ただじゃあ現代において宗教がそんなに力を持ってるのかですね。
いや確かに熱心な方っていうとちょっと難しいな宗教に関して。
宗教は普遍的なものであると信じてそういうふうに行動してる人がたくさんいるんだけれども。
じゃあ例えば子供が病気になった時に寺や教会に行く人が現代にいるか?
それはやっぱいない。病院に行く。
雨が降らないっていう時に雨漕いの踊りを真剣にする人が現代にいるのか?
というとやっぱ少ないわけですよね。
そう思うとかつてのように宗教の力っていうのはなくなってきている。
じゃあ一体何が地に動かしているのか?
最後のオチで出てくるのがスパイダーマンみたいなやつ。
サイエンティフィックですね。
サイエンティフィック。つまり現代の社会でグローバル化を進めているのは科学である。
科学という概念がグローバル化を進めている正体だったんだ。
じゃあどうやってグローバル化を進めたのか?
それは時間に続くということで。
こいつの立ち姿マジでスパイダーマンっぽいんだよな。
宗教の姿勢。膝曲げるあの座り方ね。
というわけでね。
これやっぱ面白いというか。やっぱ頭良くなった気しちゃうよね。
する。なんか社会の成り立ちを知った気がする。
知った気がする。
気がするってどうしても言っちゃうのかっていうと、あまりにも分かりやすすぎて、あまりにも筋が通り過ぎてて、現実ってそうじゃないだろうって気持ちがどうしても出てしまう。
こんな単純か?
こんな分かりやすくて面白くて単純なものなのかってどうしても思っちゃうから。
そうね。
めっちゃ面白いんだけどね。
なんかやっぱいいよなサピエンス全史。なんか本当になんか賢くなった気になるもんな。
みんな読んでほしいわ。
本当にね多くの人に読んでもらって。
あとやっぱ漫画としての面白さっていうのをちょっと。
そうね漫画としての表現の面白さとかありますし、ストーリーがあるっていうのがやっぱ面白いよね。
多分本だとストーリーがあるっていうか物語があるのがいいですよね。キャラクターと物語がある。
そうそうキャラクターと物語。キャラクターが出てくる。擬人化されてね。
多分ね本編というか元の話ではミスタードクターフィクションのね、キャプテンダーラーも出てこないはずですから、それ思うと彼らの存在がすごく読みやすくなってるし。
漫画で学ぶシリーズとかいっぱい本屋に並んでますけど、その中でも最高峰の作品なんじゃないですかね。
本当本当。電子でも買えるんでね。
私は電子で買いました。
ちなみに紙の本はめちゃくちゃでかくて分厚いんで。
びっくりしたわ今見て。
まあでもなんだろう、本棚に置くには子供とかいるんだったらいいかもね。知らんけど。
まあアメコミのサイズでもあるからね。アメコミ本棚にきっと入るサイズ感です。電子でも買えます。
おすすめです。
セールしてるんじゃないかな。
電子?
ほんと。
じゃあぜひぜひ。
皆さん買って読んでみてください。
読みましょう。
はい、というわけでサピエンス全史、歴史の覇者編でした。
まさか次に続くとは思わなかったんで、今後も要注目ですね。
これ前何巻なんだろうね。
サピエンス全史って最後どういうふうに終わるんだろうね、元の話って。
でも上下巻ですよね。
上下巻で。
また次が出たら早めにやりたいと思います。
来週は。
来週は?いやーいつものお願いしますよ、その前に。
はい、いつものやりますか。
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はい、頭の良くなる、頭が良くなりそうな本とか漫画。
頭良くならないだろうな、自分の頭が良くなることはないだろうなってことはなんとなくわかるので、良くなった気になる本を見たいですね。
そこだよね。なんか、なんかサピエンス全史すごく面白いんだけど、サピエンス全史読んで何かわかった気になって話すやつはやめるっていう。
そうね。
サピエンス全史めっちゃ面白いけどこれ読んで何かわかった気になるのはやばいですね。
こういう話もあるよってことですね。
だからやっぱ世の中は、貨幣経済で繋がっている世界もあるし、デスマッチ、デスマッチで元気をもらえる世界もあるし、そういうこと。
どんなフィクションを選ぶかはあなた次第だ。
1巻の、あ、2巻の終わり。
2巻の終わりでドクターフィクションも言ってたんで、みんなの信じるフィクションを教えてください。
来週なんですけれども、今月の新刊でしたかね、スパイダーマンの大型イベント、ダークウェブをやりたいと思います。
前回と言いますか、以前ですね、フローンコスピラシーだっけ?
やりましたね。
グウェンが生き返ったやつですね。
ジャッカルっていう、スパイダーマンのヴィランがいるんですけど、これの正体が、新しいジャッカルっていうのが出てきてね、これの正体がピーター・パーカーのクローン、ベン・ライリーだったっていうやつですね。
ベン・ライリーがヴィランになってるの嫌なんだけど。
ああ、そうか、そうですか?
悲しい。
まあ確かに。
ねえ。
彼のクローン・サーガーを読んだ身となって。
クローン・サーガーであんな悲しみを背負ってたベン・ライリーがさ。
うーん、でもきっと何か事情があるんじゃないですか。
そうか。
彼なりの事情がきっと。
ということで、あのクローン・サーガーの因縁はまだ終わってないぞ。
まだ終わってなかったと。ベン・ライリー擦りますよ肌が。
ダークウェブ。
ダークウェブ楽しみです。
やりたいと思います。
まあ新刊なんでね、本屋さんに行けば手に入ると思いますし。
電子も多分出てるか。
はい。
ということでね、みなさんまた読んで来週も聞いていただければと思います。
はい。
それではまた来週さよなら。
バイバイ。
本日3月22日は日本でラジオ放送が始まってちょうど100年。
おーほんと。
記念日だそうで。
あらそう。
はい。NHK始め様々なところで記念特番がやられていたと思います。
あれ今年って昭和100年だっけ。
あ、そうか。
ねえ、ってことはそうか、そういう感じなわけですね。
ですよ、念じすべき年です。
100年前はスーパーマンもバットマンもいなかったわけだね。
ああ確かに。
ねえ。
これも思えば。
これも思えば。まさかねえ、日本で最初にラジオやった人も100年後こんなことになってるとは思ってないだろうね。
こんな奴らがいるとは思ってないでしょうね。ざまあみやがれてるから。