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#8 CATL・BYD・パナソニックの三国志 その3  テスラをめぐる三重関係と「電池版・半導体敗戦」
2026-08-13 13:06

#8 CATL・BYD・パナソニックの三国志 その3 テスラをめぐる三重関係と「電池版・半導体敗戦」

飯田哲也さんのニュースレター『飯田哲也のエネルギー知性学』をベースに話しています。

2026年8月3に配信された、ニュースレター「バッテリー・ディケイド その4――CATL・BYD・パナソニックの三国志」をもとに、世界のEV産業で何が起きているのかを見ていきます。

 

弊社(つなはぐ相模湖)では相模原市緑区で木質ペレット燃料を販売しています。

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はい、いらっしゃいます。こんにちは。 相模原市緑区で、木質ペレット燃料、ペレットストーブ等を販売しております。
合同会社、つなはぐ相模湖代表の山口です。 この番組では、相模原市緑区の相模湖富士の津久井といった、総人口37,000人の地域を足元に、
食とエネルギー、地域経済、そしてこれからの暮らしについて考えています。 今回は、2026年8月3日に配信された環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲成さんのニュースレター、
バッテリーディケードその4、CATL BYDパナソニックの三国志をもとに、3回に分けてお届けしていた最終回となります。
バッテリーディケードその4、ニュースレターを読み解くシリーズ。 最終回は、CATL BYDパナソニックとテスラの関係、そして日本の産業への教訓を考えます。
3社はいずれもテスラと関係を持っています。 ただし、その関係は全く異なります。
まずパナソニックとテスラです。 パナソニック社とテスラ社は2010年に電池で提携し、2014年にはネバダのギガファクトリーでの共同生産に
合意しました。 2017年の本格稼働により、パナソニックは世界のEV電池の中心部隊に立ちました。
しかし深い協力関係はパナソニックのテスラへの依存も生みました。 テスラが自社生産を志向し、
廉価モデルにはCATLやBYDの安いLFP電池を採用すると、パナソニックの立場不安定になります。 技術改善の学習もテスラという一つの企業ネットワークの中に閉じ込められました。
4680セルの量産が顧客商人に左右される状況もその延長にあります。 パナソニックとテスラは深い結びつきができましたが、それだけにパナソニックが単独で選べる戦略の幅は狭くなりました。
次にCATLとテスラの関係を見ていきます。 こちらはもっとありきった取引関係です。
2019年末にテスラの上海工場が稼働すると、中国のEV産業に生酢効果をもたらしたと言われます。 強い競争相手が市場に入ることで周囲の企業も刺激され、成長が早まるという意味です。
CATLもテスラへ電池を供給しながら厳しい品質基準に応えることで、さらに製造能力を高めました。
CATLは初めに欧州のBMWとの仕事で欧州基準を学び、さらにテスラとの仕事で量と速度の基準を引き上げたと見ることができます。
現在その関係を象徴するのがテスラがネバダ州に建設しているLFP電池工場です。 工場を所有し運営するのはテスラで、CATLは製造設備と工程技術をライセンスします。
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CATLが直接出資してないため、アメリカ側は中国企業との合弁に対する政治的な監視を避けられやすくなります。
CATL側も大きな政治リスクを抱えずに、使用料やサービス収入を得られます。 生産能力は10GW毎時で、
主にテスラの系統用蓄電池メガパック向けとされています。 テスラのエネルギー事業は2025年に46.7GW毎時を展開し、120億ドルの売り上げを上げました。
CATLのチャン・イーツンがテスラのイーロンマスクについて、電池の作り方を分かっていないと評したとの逸話もニュースレターでは紹介されています。
この逸話の真偽には流報が必要ですが、互いに2人の遠慮のない関係が構築されながら、利益が一致する部分では取引をするという2社の連携がしている様子がよくわかります。
そしてBYDとテスラです。 BYDは自動車でも低地位用蓄電池でもテスラの最大の競争相手になりました。
それにも関わらず、BYDはテスラにも電池を供給してきました。契約規模や用途の詳細は公表されていませんが、競争相手に供給すること自体がBYDの強さを表しています。
テスラへ売れば生産量が増え、規模の経済が働きます。その結果、自社のEVや蓄電池のコストも下がります。
BYDはテスラへの供給者であり、同時に競争相手でもある。このねじれをBYDは自社の成長に利用しています。
BYDとCATL、そしてパナソニックの3社を並べると違いがよく見えます。
パナソニックはテスラと深く見すびつくことで成功しましたが、単一顧客への依存という技術的な代償を負いました。
CATLは多数の顧客に供給する中立的な電池企業として立ち、テスラとはライセンス方式を使いながら、知性学的な障壁を回避しています。
BYDは自ら完成車を作り、テスラと競争しながら、そのテスラにも電池を供給し、規模をさらに拡大しています。
この差の根底にあるのが経営構造です。
CATLのサン・イーツンとBYDのワン・チャンフーは、ともに電気化学や材料化学を理解する技術者であり、大株主でもある創業者経営者です。
市場と技術の変化を自ら判断し、資本を大きく動かせます。
サン・イーツンは、モジュールを羽ばくCTPによって、LFPの可能性を広げました。
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ワン・チャンフーは、収益を生んでいたガソリン車の生産・収料を決断しました。
この2つのそれぞれの会社の経営判断は、非常に大きなものとなりました。
一方、日本の大企業パナソニックでは、経営者が数年ごとに交代し、財務営業者内調整の経験が重視される傾向があります。
現場の技術者が大規模投資を提言しても、経営側はROI、つまり投資収益率の証明や取締役会の説明、複数部門との調整を必要とします。
これは、リスク回避を中心にした新調査としては、合理的な動き方です。
しかし、蓄電池のような急成長しているマーケットでは、数年の遅れが致命的になっていきます。
技術が急速に標準化し、量産すればするほどコストが下がる産業では、意思決定の速度と投資規模がそのまま競合優位性となります。
飯田さんの記事では、この状況を日本の半導体産業の衰退と比較しています。
1980年代後半から90年代、日本企業はDラムなどの半導体で強い技術と品質を持っていました。
しかし、標準化された量産品の価格競争や、巨額の設備投資競争、そして世界市場での学習速度に対応できず、日本の半導体の世界市場での主導権は失われました。
電子産業との共通点は4つあります。
第一に、上流の技術は品質で優れていても、量産品の価格競争と設備投資競争で負けることがある。
第二に、系列内の閉じた取引が外部市場から学ぶ速度を遅くする。
第三に、製作の後押しがあっても経営構造と資本配分が合わなければ勝ち切れない。
第四に、優れた製品や部品を単体で作るだけでは、産業システム全体の優位にはならないという点です。
ただし、半導体と電池を同じものとして扱うことはできません。
半導体では設計だけを行うファブレス企業と製造自宅するファウンドリー工場への分業が大きなテーマでした。
電池ではそれに加えてリチウムなどの原材料や電池の化学系、車体との一体成形、充電インフラ、補助政策までが強く結びつきます。
中国には製作と巨大な内需によって急成長したEV市場がありました。
企業はこの市場で大量に販売し、失敗し、改良し、再び量産することができました。
補助金だけではありません。
企業内での品質向上や開発者種の増加などが電池コストの低下と普及をさらに進め、その普及がまた量産学習を進めるという好循環が生まれました。
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CATELやBYDはこの好循環に乗る形で市場を設見していっております。
もう一つの重要な供給は技術の深さと事業の広さは同じではないということです。
日本の半導体企業は市場の主導権を失った後も製造装置や材料の一部で強さを残しています。
同様にパナソニックも高性能円筒型セル電池の製造品質や北米での生産体制については明確な強みがあります。
しかし優れた部品を作ることと世界市場を支配することは別です。
CATELとBYDが作った優位性は単にセルの性能だけではありません。
原材料や研究開発、巨大な内需、そして車両設計、充電方法、国内の製作、そして最終的な量産規模を一つにつないだことです。
良いものを作れば自然に売れるということではなく、その製品が勝ちやすい市場構造まで設計する。
これが飯田さんの記事から読み取れる最大の教訓として指摘されております。
これまでの3回の内容を3つにまとめます。
1つ目、2025年の世界EV電池市場ではCATELとBYDの2社だけで55%を超え、パナソニックは3.7%です。
市場の中心は明確に中国の企業へ移っています。
2つ目、勝敗を分けたのはリン酸鉄、リチウム電池、LFP電池かコーニッケル電池かという科学系、テクノロジーの問題だけではありません。
テクノロジーを理解する経営トップの決定権、車両や資源を含む産業システムの設計、多数の顧客と巨大内需による量産学習、そして適切な時期に大規模な資本を投じる力でした。
マーケットインを考えると同時に、そこに資本を投じる経営判断の速さということがポイントになってきています。
3つ目、テスラとの関係も3社3様です。
パナソニックは深い提携の代わりに顧客依存を囲え、CATLは中立的な供給者としてテスラへライセンス方式まで使い、BYDはテスラとの最大の競争相手でありながら、テスラにも電池を売る立場を築きました。
地域エネルギーの立場から見ても、この話は遠い世界の蓄電池や自動車産業だけの話ではありません。
電池の価格低下と量産拡大は家庭や事業所、地域のマイクログリッド、再生可能エネルギーの調整力や安定供給の力にもつながっていきます。
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誰が電池を作っているかということではなく、誰が資源や製造、電力市場、制御システムまでもつなぐのか、地域側も単に設備を買って使うということではなく、どのような仕組みの中で使うのかを民主的な枠組みの中で考えていく必要があると思います。
今回のシリーズの配信は以上となります。
弊社つなはぐさがみこでは、木質ペレット燃料やペレットストーブの販売、業務用バイオマスボイラーのご提案などを行っております。
バイオマス関連の機器を言頭されている方のご相談などを受けたまわりますので、お気軽にお問い合わせください。
番組への感想もお待ちしております。最後までお聞きいただきありがとうございました。
つなはぐさがみこ代表の山口でした。
ではまた。
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