第百四十一話『学ぶべきものはいつも目の前にある』-【奈良篇】宮大工 西岡常一-
2018-05-12 11:40

第百四十一話『学ぶべきものはいつも目の前にある』-【奈良篇】宮大工 西岡常一-

新しい環境で4月を迎えたひとは、あっという間にひと月が過ぎたのではないでしょうか?
気がつけばゴールデンウィークも終わり、本格的な勝負のときがやってきます。
でも、体と心がバランスを崩し、いまひとつ、うまく波にのれない。
そんな焦りや不安を抱えているひとも多いかもしれません。
ここに、ひとりの棟梁がいました。
法隆寺や薬師寺にたずさわった、最後の宮大工、西岡常一(にしおか・つねかず)。
彼は、祖父、父のあとを受け継ぎ、昭和の大修理など大事業を成し遂げてきました。
伝えられる技は、書物でも手紙でもなく、口伝え。
いわゆる、口伝(くでん)。祖父や父から直接、口頭で教わったのです。
祖父は、常一に農業をさせました。
大工なのに、農業?常一はとまどいます。
農学校を出ると、いきなり田んぼで米づくり。
彼は一生懸命、本を読み、勉強して農作業に取り組みます。
なんとか収穫もできて、ほめてもらえると思ったら、祖父は常一を叱りました。
「おまえは本とばかり話し、肝心の稲と対話しておらん。稲づくりは、稲や土と話し合って決まるもんや。ええか、大工は木と話せなければ、仕事にはならん。目の前のものと対話でけへんやつは、一人前の仕事はできへんのや」。
西岡常一は、気づきました。
「そうか…ひとは、目の前のものから学べばええんや。本に書いてあることを頭で覚えても、体にしみついていないもんは、あっという間に消えていく」。
まず、目の前のひと、もの、事実と対話する。
そこから始めることでしか、不安はぬぐえない。
宮大工棟梁・西岡常一が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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