スピーカー 1
くらぬきです。中山です。ザッソウラジオは、くらぬきと学長こと中山さんで、僕たちの知り合いをゲストにお呼びして、雑な相談の雑草をしながらイルコシャビリしていくポッドキャストです。
今回で、なんとザッソウラジオ90回目ということで、記念すべき11月のゲストは、大正13年創業、木村石堅工業株式会社代表取締役社長の木村祥一郎さんです。よろしくお願いします。
スピーカー 2
よろしくお願いします。木村石堅の木村です。
スピーカー 1
始めにいつも通り木村さんをご紹介してからお話に入りたいと思います。
木村さんは1995年に大学時代の仲間と起業されて、約18年間商品開発やマーケティングなどを担当されてきたと。ITの会社ですかね。
その後、家業の木村石堅へと入社されて、2016年9月からは4代目の社長に就任されたということですね。
木村さんの会社、木村石堅工業株式会社は、大正13年に創業した石堅のメーカーであり、2018年に規模は小さいけれども可能性を秘めた企業を発掘するフォーブズシャパンの主催のプロジェクト、スモールジャイアンツアワード2019のベスト7社に選定されたということで、
職人の方たちが昔ながらの手作業によるかまたきで石堅の製造を行っていることも特徴だということで、
今回木村さんゲストに出るという話で、木村石堅さんのサイトを見て、
ちょうど雑草ラジオで冷蔵庫の話をしていたときで、製氷機いいよね、みたいな。
製氷機に洗浄剤あるんだって教えてもらって、これ使おうと思って買って使ってたばっかりの、ついこの間洗浄したところでした。
スピーカー 2
ありがとうございます。
スピーカー 1
今回はあれですね、実は僕と木村さん初めましてで、学長と木村さんつながりで来ていただいたということですけど、
学長との慣れそめ的なところからいきます?
スピーカー 2
行っても学長と会ったの多分15秒ぐらいですね。
対面、リアルでお会いしたのに多分。
スピーカー 3
ICCというビジネスカンファレンスですよね。
それで僕が、コロナになってからリモートでワークショップをやらせてもらっていたときに、木村さんそこに多分参加してくれたのが最初の。
スピーカー 2
そうですね、実行させていただいて、そのときはリモートだったので、まだリアルにお会いしたことなくて、やっと今回の京都のICCで初めてすれ違った。
すれ違って、木村さんだって言って。
スピーカー 3
学長だ。
移動中だったんですけど、こんにちはって言って、ちょこっと喋ったときに、今度雑草ラジオのゲストどうですかって言って、いいですよって。
でっかい泣くをいただいた。
スピーカー 2
その会話だけを。
スピーカー 1
じゃあそんなに昔じゃないですね、コロナになってからだから。
スピーカー 3
ちゃんと喋ったのもなくて、今日が初めてちゃんと喋る。
そうですね。
スピーカー 2
ほぼじゃあ初めましてじゃないですか。
友達と知り合いと言えるのかってちょっと思ってたんですけど、申し訳ないな。
スピーカー 3
初めましてです。
スピーカー 1
僕はもう完全に木村さんとは初めましてですけど。
スピーカー 3
さっき始まる前の楽屋トークで、木村さんがソニックガーデンはだいぶ前から知ってたっていう。
スピーカー 1
学長より先に知ってました。
スピーカー 2
一方的に学長より全然先で。
多分木村さんが戻る前ですね、ITの会社をやってたときに納品をしない自宅開発っていうのに。
僕らも自宅開発やってたので、すごいサービスだなと思って。
興味津々で見てて、ちょっとかなりうらやましかったんですよね。
スピーカー 2
もういいなと思って。
で、本も読ませていただいたりして。
本当にもうなんか、自宅やってるときのいろんな悩みが、そういう解決方法というかそういう形で解決してるんだなって思って。
上手くいくといいなと思ってました、その時は。
スピーカー 1
いやー嬉しい、嬉しいな。
僕らが2011年に創業なので、木村さんが2013年に木村設計に戻られたっていうことなので、本当だからIT業界で2年ぐらい重なってたっていうのが。
スピーカー 2
そうですね、ギリギリ重なってるタイミングで。
今現状は自宅やってないんですけど、今の元の会社っていうのは。
当時は結構自宅がメインでやっていて、自宅のサービスってやっぱり結構ジレンマに陥ることが多いなと思って。
人月でやっぱりビジネスをもらったりとか、あるいは僕らでいくとサイトの規模とかページ数とか、そういうので売り上げとかが決まったりとかするじゃないですか。
でも実際には、なんかコースを減らしたりとか、例えばページを減らすとか、なんか機能をもっとシンプルにしたほうが良かったりするものもあるのに、なんか逆にそれやると僕らの売り上げは減る。
スピーカー 1
売り上げ下がっちゃうっていうね。
スピーカー 2
なんかそういう矛盾が。
スピーカー 1
本質的には作らない方が良い提案も本当はしたいけど、自分の形を首を絞めるような提案になるのでやりにくいみたいな。
それは人月の世界の苦しさはありますよね。
スピーカー 2
そういうののジレンマを抱えてた中で、結局自宅はやっぱり大変というか、難しいねってことで自社プロダクトに変えていって、今は自社プロダクトの会社になっちゃったんですけど、
ニックガーデンさんが全く他では見たことのないようなモデルを提唱されたんで、すごいなと思ってびっくりしました。
スピーカー 1
いやー嬉しい。その時に知ってもらったのがこの10年ぐらい経って、
スピーカー 2
ついに。
スピーカー 1
雑草ラジオに来ていただいてくださったという。
スピーカー 2
ありがとうございます。嬉しいです。
スピーカー 3
しかもあれですよね、今木村石堅さんって自立型組織みたいな切り口で。
スピーカー 2
そうですね、はい。
木村さんの書かれた最初の本あるじゃないですか、最初のかな、組織マネジメントしないとか。
管理しない。
あれとかはかなりいろいろ参考にさせていただいたり。
スピーカー 1
嬉しい嬉しい。
僕も今回ゲストで来ていただくっていうことで、初めましてなので、
なんか情報見たいなと思って探したら、ノート書かれてますよね。
で、結構なんかちゃんとノート更新されてて、
あれでした、僕自身最近書いてないからちょっと身につまされながら読みましたけど、
やっぱりそのさっきの自立型みたいなところとか、
話題になった記事で言うとあれですね、
自己申告型給与制度みたいなやつとか、
とかっていうのが、何でしょうね、木村石堅っていう、
言ってみたらそのITでもない全然違う業界というか、
そのITの業界でね、自立型とか割とスタートアップのところでは言ったりもするのかなと思うんですけど、
昔ながらの会社の中で自立型をやってきたっていうのは、
なんかやっぱりすごい面白いなと思って、僕も拝見してたところではあるんですね。
スピーカー 2
全職時代の、なんか自分の成功体験なんで、
ビジネスとしては、立ち上げた後から10年ぐらいしてから、
僕がいた時期で言うと後半にあたる10年から18年ぐらいまでが、
ビジネスとしては上手くいってきたタイミングですけど、
実際組織の成功というか、すごい楽しかったのは立ち上げから10年ぐらいまでの方がめっちゃ楽しくて、
その時って組織は逆になかったんですよね、全然。
もうそれぞれが自分の知り合い連れてきて、どんどん人が増えてきて、
誰が何やってるかもあんまりよくわからんけど、
みんな同年代で結構楽しくやって、
何か指示とか命令とか、こういう組織のルールとかなくても、
すごくみんなでうまくやっていけてた感覚がすごくあって、
それが人数増えてきてやっぱり組織ちゃんと作らないとなってくると、
事業はすごくうまくいき始めるけど、
スピーカー 2
組織の人間関係とか、組織部門間の調整とか、
そういうとこにすごい時間が取られたりとかするようになったなと思ってて、
木村石堅に戻った時って、人数的には立ち上げた頃のぐらいの人数サイズ、
20人ぐらいだったので、できればそういう自分の成功体験の時の、
何やっててもこのメンバーでやったら楽しいなみたいな、
そういう感じになるといいなとかっていうのが最初でしたけど。
スピーカー 1
学長的には木村石堅さんというか木村さんのどこが面白いみたいなのはあったんですか?
スピーカー 3
僕はそんなにまだ木村さんのことを詳しく知ってるわけじゃないんですけど、
例えばツイッターとかでちょっと前に組織図とか作るの苦手だなみたいなこと書かれてましたよね。
クラルキさんとかも組織図どうしようかなって。
毎回作るたびに途中で挫折してますよ。
今日2人で組織図ってどう考えてるみたいな話とか面白そうだなって思ってたんですよね。
普通のよくある形のピラミッド的な感じで作りたくないしなみたいなことですよね、きっと。
スピーカー 2
そうなんですよね。ちなみにクラルキさんとかは組織図っていうのはあるんですか?
スピーカー 1
ないんですよ。
スピーカー 3
ミロで作ってなかったでしたっけ?
スピーカー 1
ミロで作ろうと思って、組織って箱を作ろうと思ったんですけど、
兼務してる人がいっぱいいるんですよ。
そうすると箱を作ってもうまくいかないなみたいな。
じゃあもうちょっと人の顔を並べるかって並べだして、
この人とこの人つながってるよねとかっていう風になってて、
ネットワーク図みたいになって、
スピーカー 2
ネットワーク図?
スピーカー 3
だから全然組織にできなかったんですよね。
スピーカー 1
最近また人も増えたのでようやくなんかできるかなと思ったけど、
なんかちょっと動きの違うイレギュラーなやつが出てきて、
これ図にできないなみたいな。
になりますね。
スピーカー 2
ちなみに組織図作った方がいいなって思われたんですか?
スピーカー 1
いや、人が増えたので見やすくするために把握しようと思って、
なんか組織図みたいなのできないかなっていうのを考えたんだけど、
うまくいかなかったですね。
スピーカー 2
うちも5年ぐらい前に組織図なくしたんです。
なくしたっていうか、もともとはそれっぽいものがあったんですけど、
更新して社内で発表するみたいなことをやめてしまったんですよね。
なので人によって部門書いてる名前が全然違うっていう、
同じ部門っていう概念もあんまりないので、
昔からの名前があったことを書いてる人もいれば、
勝手に好き勝手書いてる人もいて、
ちょっとかなりカオスな感じになっちゃってて、
さすがに大概的にも分かりにくすぎるし、
あと新卒とかが今入ってきて、
よくわからんっていうのが一応整理して、
なんかそれっぽいものはちゃんと作った方がいいのかなって思ったりとかして、
やっぱり表現できないんですよね。
結局なんか、兼務も多いし、
この部門はこれやってるみたいな感じで整理をつけれないし、
逆に整理を完璧につけたくなっちゃうじゃないですか。
組織図を書こうとすると、
あまりにも曖昧なやつ作りたくないなと思って、
ちゃんとしたやつ作ろうとして、
ちゃんとしたやつ作ろうとすればするほど、
現実と全然違うっていう。
でもそれは諦めようと思って、
とりあえず気持ち悪いとかいろいろ言われるんですけど、
もう気持ち悪いのに耐えろっていう。
スピーカー 1
それがいいですね。
そうなんですよね。
組織図とかもそうだし、
作っても変わっちゃうんですよね。
僕らの会社も、
一時作ってもスナップショットでしかなくて、
その時の2023年9月の組織図はこうですけど、
でもこの組織図で行くぞみたいな感じじゃなくて、
やって口になんかちょっと違うとかつって、
勝手に現場でうまいこと最適化されてって、
あれあそこの組織でどうしてたのとか、
今動いてないですとか。
じゃあもうやめようみたいな感じになったりするのが起きたりするので、
なんかこれで行こうって決めるというよりは、
その時のスナップショットとして図を作るくらいはするっていうのと、
あといいなと思ったのは、
僕らも似てるなと思ったのは、
気持ち悪いとか難しいとか分かってないっていう状態じゃないですか。
もう分かってないとか決まってないくていいよねってするっていうか、
それを受け入れていこうっていう感じに、
今スタンスとしてはなってますね。
スパッと精度決めたりすると、
多分判断しなくてよくなるか、
効率は良くなるんだけど、
例えば経費いくらまで使うとか、
有給する時はこういうルールでとかって、
ルール決めると考えなくなるんだけど、
あまり決めすぎないと、
ふんわりしておくと境界決めないと考えなきゃいけなくなるので、
効率は悪いんだけどみんな考えるっていう、
考えるのしんどいけど、
もうしんどいけど考えた方が良くないって言い続けるみたいな感じでやってますね。
スピーカー 2
なんか気持ち悪いかもしれないけど、
結構その気持ち悪さも受け入れた方が、
スピーカー 2
実際は元々は組織図っていうのは、
あるようでないような状態だったんですよね。
人数も少ないし、
みんな営業と開発と製造みたいな、
もう分かりやすく分かれてるんで、
特にそんな組織図とか考えずにも、
一応動けてた。
それに僕が入って、
むしろ新しいことを取り組むのにチームを作ったりとかして、
組織図みたいなのが必要かなと思って、
やり始めたんですけど、
うまく表現できなくて、
もういいやと思って取っ払った。
取っ払ったら取っ払ったで、
なんかやっぱり気持ち悪いっていう人が出てくる。
どうしようかなというのを今悩んでたところで、
雑草ラジオでもソース原理とかの話とかもありましたけど、
なんかほんと組織って、
一瞬だけ切り取ってもあんま意味ないなっていうのもすごい思って。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
組織化ってかずっと変わっていってるじゃないですか、常に。
そうそうそうそう。
スピーカー 3
作った瞬間に劣化していきますね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
そこをスナップショット取るってね、
スピーカー 1
組織化するっていう状態を続けていくっていうのは組織ですよね。
組織を作って終わりではなくて、
組織作りはずっと続いてるっていう感じがあるので、
いやだとしたら組織図で決められないじゃんみたいな話と、
これももしかしたら今回どっかの話で、
その評価の話、自己申告型の評価の話、
あれも結局過去をベースにしないで未来の期待でやりましょうって話だと思うんですけど、
その考え方って組織にも同じことが言えるのかなと思って、
要は組織図を作ってしまったら、
過去のものをベースに作ってしまうってことになり、
過去のもので作ったもので未来が縛られるって、
結構もったいないことですよねっていう話なので、
でも未来は確定できないから、
未来の組織図なんて作れないとしたら、
結局組織図って作れないんじゃないっていう、
スナップショットか今を把握するためのものでしかないのかなっていう話は、
今聞いてて共通点というかこの後の話にも通ずる、
木村さんのOSの一端が知れた感じはありましたけどね。
スピーカー 2
組織図を作らないっていうのは、
それと未来に向けたものだという話はやったことなかったので、
そこを結びつけて考えてなかったんですけど、
それめっちゃいいなと思ったので採用させていただきました。
ありがとうございます。
スピーカー 3
あと僕組織図で思うのは、
それこそ自立型の組織を作りたいとかしていきたいみたいな話が出たときに、
なかなかうまく進まないことが多いと思うんですけど、
それってみんなが組織図って従来の分量された、
資格と資格が離れて書かれていて、
みたいなイメージで組織っていうものを捉えているから、
あのイメージを持っているままだとなかなか難しいよなっていうのは
すごい常々思ってるんですよね。
それで育成の本質っていう本を一緒に書いた
サッカー指導者の菊原志郎さんが言ってたんですけど、
志郎さんも育成年代の選手とかに、
サッカーのポジションを婦人を伝えるときに、
大体よくあるのって選手がマグネットで置かれて、
自分のポジションここなんだなみたいなふうに
みんなが考えるわけなんですけど、
それをやると人と人との間が空いちゃうことになって、
それを意識してもらうために、
ゾーンで描くって言ってました。
一人一人の選手を点じゃなくて、
スピーカー 2
ゾーンとして、お互いの、
スピーカー 3
だから全てのグラウンドの部分が
誰かのゾーンの中に入っている。
スピーカー 2
お互い重なり合ってるみたいな書き方をするって言ってました。
スピーカー 1
おもしろい。
スピーカー 2
なるほど、すごいおもしろいですね。
スピーカー 3
それで人の意識って多分絶対違いますよね。
変わりますよね。
スピーカー 1
ホワイトボードにマグネット置いたら、
そこにしかいない感じしますもんね。
スピーカー 2
なるほど、そうですよね。
なんか組織図はやっぱり、その組織図に
やっぱり思考も結構支配されますよね。
あれをイメージして動くのと、
やっぱり上下関係みたいなことはやっぱりあるし、
当然情報のシェアの範囲とか、
仕事の範囲みたいなのも結構それにかなり影響を受けて
勝手に決めちゃうところはあるかなっていうのはやっぱり
思いますもんね。
スピーカー 1
いやー、なんか早速第1回としては十分な時間になったということで。
スピーカー 3
早いですね。
スピーカー 1
おもしろいですね。
ということで、この調子で第2回に続けていきたいなと思います。
ということで、今週はこの辺でした。
また来週。