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あなただけが特別なの。
放課後、忘れ物を取りに学校に戻った中山幸太郎は、
誰もいない教室で眠りこける霜月しほに遭遇する、
クラスでハーレムを形成中のモテモテ男子、龍崎龍馬の大本命と噂の彼女だが、
いつも無表情で笑ったところを見た者はいない。
なのに今、その白い指が幸太郎の手を握って、
ヒロインとモブ男子の秘密の関係が始まる。
今週紹介するのは、霜月さんはモブが好きというタイトルのナロー小説になります。
作者の方は矢上京さんで、この作品ですが、
ナロー小説の連載と書籍化、漫画化もされている作品になります。
今まで紹介してきたのは、結構ファンタジーとかSFチックが多いのが、
今回初のですね、現代劇です。
異世界転生なし。
現代の日本の高校生のラブコメの物語となります。
主人公が高校生の男の子なんですけれども、
中学校の時には結構モテモテだったんだけれども、
高校に上がってから、主人公よりも魅力的な男性が現れたことで、
今までチヤホヤしてくれていた人たちが全員その人に行っちゃった。
一人の死がないモブとして、普通に学校生活を送っていました。
主人公はその時に色々悟って、俺はもう一人のモブでしかないから。
この先も誰にも見つからずに生きていくんだと。
そこまで悲嘆するのかよっていうぐらい、結構…
挫折感を抱えているわけだ。
そんな折ですね。
そういう意味だと、主人公よりも魅力的だった男の子の幼馴染である女の子。
この人が下月さん。
ヒロインですね。
ひょんなことからお話をするようになります。
周りからは特に主人公っぽい男の子からは、
病弱で無口で、子なんだよみたいな話を聞いてたんだけれども、
実はめちゃめちゃ喋る。
めちゃめちゃ喋るし、めちゃめちゃ明るい子だって。
病弱でもなんでもない。
というのが分かり、主人公と一緒に打ち解けて、一緒に行動するようになり、
そういう意味だとお互い惹かれるようになって、
これがちょっと面白いのが、
ほぼほぼヒロインの人は主人公に思い伝えてるんですよ。
そうだよね。
主人公のことが大好きっていうのは伝えてて、
主人公もそういう意味でヒロインが好きになって、
下月さんが好きになって、下月さんに告白しようとすると、
でも待って、告白をまだしないで。
なぜならば、私はあなた以上にあなたのことが好きだから、
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私と同じくらい好きなレベルになってから私に告白してきてた。
そういう制限がかけられたわけだ。
かけられて。
だから、主人公は日々下月さんをもっと好きになるように努力するし、
下月さんは下月さんで、同じようにずっと好きでいられるように努力するという、
なんだこのイチャイチャはっていう感じ。
ラブコメントね。
こういう甘ったるい作品もいいんじゃないかなと思って、
今回紹介させていただきました。
人気者のね、っていうものが非常にステレオタイプ的に、
なんか憎々しいやつとして描かれていて、
ただその彼は下月さんのことを好きなんであると。
幼馴染として。
で、俺はあいつのことわかってるって思ってたんだけども、
俺が一番の理解者だって言ってたけど、
一つもわかってなかったっていうところが、
何もわかってなかった。
非常にざまあポイントがたまっていくところだよね。
主人公体質の男の子は、
本当にもう典型的なラブコメ主人公なので、
主人公の周りには女の子が集まりで、
肝心なところは聞こえないし、
罪なぐらい、それは犯罪だろというぐらいに鈍感と。
なかなかキャラ濃いなと思ったのは、
血の繋がってない妹っていう設定も、
記号的な感じって思っちゃったんだけど。
そう。
この物語の主人公に血の繋がってない妹がいて、
その子もね、ちょっとおかしいんだよね。
お兄ちゃんを求めてる。
お兄ちゃんを求めてるから、
もっとふさわしいお兄ちゃんが現れたから、
この人にお兄ちゃんになってもらうっていう。
発想がちょっと壊れてるよね。
日本の戸籍をなんだと思っているんだって。
なんだと思ってるんだって。
しょうがないよね。
血が繋がってないイマイチなお兄ちゃんがいるっていう現実だからね。
そうそう。
その子はその子でブラコンなんでしょうね。
いろいろキャラの濃い人たちがいるので。
1章で目立ったのはその子で、
あと2人ぐらいまたハーレム要員で、
本来主人公に近しい人たちだった人っていうのがいたけど、
これは2章3章でまた書き込まれていく感じ。
書き込まれていくという。
サマー展開もありで結構面白いので、
ちょっと最近アニメになった漫画で、
バレンさんは測れないっていうお似たような、
それは全然話としては全く違うんだけど、
バレンさんは。
共通してるところがあって、
それは何かっていうと、
主人公とヒロインの距離がめちゃめちゃ近いんだよ。
今までの往年のラブコメって、
なんだかんだ言っても、
やっぱり最初距離があって、
どんどんどんどんお互い近づいていって結ばれるみたいな。
だけど、この作品はもう最初から近いんで、
惹かれ合うっていうところのプロセスを結構省略しているので、
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サクッとイチャイチャが見れるっていうのがね。
お手軽ラブコメ感っていう感じだね。
そこもまたちょっと面白いかなと。
さっき紹介したバレンさんは測れないも、
そういう意味だと、
そもそもアバレンさんっていうのは、
距離感のオンチなわけですよ。
距離感が測れないんだ。
なんかすげー遠くにいるのに声小さかったりとか、
なるほど。
とか、目薬を挿すのがすごく下手くそとか、
教科書を見せてって言って、
教科書を見せた時に、
本当に恋人同士かっていうぐらいくっついてみるとか。
アバレンさんのやつは、
主人公の男の人は男の人で、
妄想癖がすごいんだって。
っていう意味で、お互いちょっといい感じで。
ギャグはギャグかな。
ラブコメのギャグラブコメなんで。
そこはそれで面白いです。
しもつきさんはモブが好きっていうので、
距離感がね。
モブの主人公に対して異常に入れ込みがすごい。
すごい。
この距離感、距離の詰まり方がすごいっていうのは、
いいかなって思います。
これはじゃあ、どういう方に、
何を求めて読めばいいんですかね、これは。
そうね、若かりし頃のイチャイチャをまた見たいっていうところですかね。
若かりし頃、学生時代の。
だからラブコメが好きで、
もっと言うと、ラブコメで、
主人公とヒロインがイチャイチャしてるのを見るのが好きっていう人にはすごいおすすめかな。
なるほど。
しかも自分をモブだと、
認識している主人公みたいなところに、
感情移入できると、
なお良し。
またなお良し。
かつ、ザマ展開が好きであれば、それもまたね、あるので。
はいはい。
そういう方にはおすすめですね。