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こんばんは、うつみあさです。この番組、忘れてみたい夜だからは、私うつみが夜中にぼんやり考えていることをお話しする番組です。
さて本日のテーマは、高校野球だけが特別ではなくなってしまった話です。
先ほど、選抜高校野球の中止が報道されました。
延期でもなく中止だそうです。
選抜に出場が決まっていた学校や球児、また高校野球関係者にとっては、コロナウイルスを恨んでも恨みきれない結果になったと言えると思います。
うつみとしては、そのことが、くしくも3月11日に発表されたことに対して何とも言えない気持ちが湧き上がりました。
9年前の3月11日、うつみは高校2年生の3学期の期末試験最終日でした。
うつみの学校では、試験期間中は部活動禁止だったので、試験が終わって午後からようやく3月末の全国大会、
うつみたちにとっては引退試合になるはずだった試合に向けて練習を始めることを学校から許可された日でした。
早速半々に別れて、ラインダンスの練習をしている時に、ラインダンスを見ている仲間たちの顔が真っ青になっていくのを見て、
えっ、休み明けとはいえ大会2週間前とかなのに、そんなにうちらヤバいラインダンスしてますかね?と
内心ヒヤヒヤしつつも、音楽が止まるまでは踊ることをやめることはないですから、
ラインダンス部分のパート練習を終えて、音楽が止まった瞬間、動くのを止めた瞬間に、
とても大きな地震が起きていることに気がつきました。
うつみたちの高校は首都圏にありましたが、それでも随分と大きく揺れました。
そしてもう一回大きな揺れがありまして、
その時初期微動と主要動、P派とS派ですよね、その間に
結構な時間がありまして、それによりみんな
震源が遠いこと、少なくとも首都圏ではないということに気がつきまして、
続々と混乱していながらも情報が入ってきて、
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その日は主要な交通機関がストップしたことから、基本原則として学校に泊まるということになって、
教室でテレビをつけていたら、震源が東北であること、
それから大規模な津波が発生したことっていうのを知りました。
あの時、私たちが出場を決めていた全国大会は延期になりました。
先輩たちを見ていても、引退試合が延期になるなんてことはこれまでにないことだったので、すごく理不尽に感じたのを覚えています。
中止になることも想定していたので、中止にならなかったことに対しては安心した反面、
校舎の修復のために部活動が原則禁止になって、
引退試合なのに大会に向けて十分な練習が行えなくなったこと、
それから引退試合が延期されて、その時期が5月上旬になってしまったことっていうのは、
私たちのチームにとっては十分な理不尽でした。
私たちのチームっていうのは、同期7人のうち3人が国公立医学部を首謀していて、
そんな国公立医学部首謀の現役の受験生にとっては、約2ヶ月のアディショナルタイムっていうのはちょっと長すぎたんですよね。
9年前の理不尽は宇住たちを結構変えてしまいました。
新学校ゆえの練習時間の短さとか、ほとんどのチームが1部門にしか出場していないのに2部門は出場していることとか、
そういったことを負けを許す言い訳にしたことなんて3年間一度もなかったのに、
全国大会優勝っていう目標を曲げたことなんてなかったのに、
4月の頭、5時間にわたるミーティングの末、
もう優勝できなかったら死ぬみたいなの、もうやめようよっていうことと、
目標は3位以内が妥当なんじゃないかっていうことを決めました。
実際に大会を終えて出場した2部門、両方とも2位だったんですけれども、
あのミーティングで、それでも2部門とも全国大会優勝っていう目標を曲げなかったら、
私たちは何か変わったかなって気持ちを残しつつも、
まあ目標を達成できて良かったねって話した帰り道。
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この気持ちは一生忘れることはないなって思っていたんですけど、
思ったよりか忘れ出ますね。
9年前のことなんですね。
うつみはいつまでもあの春と同じ気持ちでいられるわけはそりゃないよなって思います。
そりゃそうだわな。いつまでもあの春を生きられるはずがありませんでした。
まあその2011年、9年前、あの時選抜高校野球は開催されました。
それを当時うつみの心は幼くて、どうして高校野球だけが特別なのか飲み込むことができませんでした。
引退試合に向けての自分たちの準備とか、自分たちの気持ちっていうのが、
選抜高校野球に向ける高校球児の取り組みや気持ちと比べて劣るとは全く思わなかったですし、
自分たちの大会、自分たちの引退試合も延期ではなく普通に開催することができていたら、
少なくともチームで意思がバラバラになるようなことはなかったのになぁとか、
自分たちの3年間をすべてかけたその引退試合は延期になったっていうことがニュースにすらならないのに、
選抜甲子園はNHKをつけると、それで引退するわけでもないのに毎日放送されていることとか、
そういうことの一つ一つがまだ高校生だったのと、うつみがシンプルに心が幼かったので、
上手に飲み込むことができなかったなっていうのを思い出します。
一応補足をいたしますけれども、うつみは高校野球がとっても大好きで、
ダンス、チアダンスを始めたきっかけも高校野球で、
部活があっても春、夏、秋と県大会ベスト8以上の試合は部活とかと重ならなければ都合が合えば必ず見に行くような高校野球が大好きな高校生でした。
だから、あんな気持ちを知りたくはなかったです。
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ただ曇りなく高校野球のことが特別に大好きな高校生のままでいたかったです。
まあそんな特別な高校野球が、特別な甲子園という舞台が今回中止になりました。
今回のコロナウイルスでも、世の中にどんなに理不尽があふれ返っても、高校野球だけは特別で無観客だろうと何だろうと開催されるってうつみは思ってました。
9年前だってどこでも賢でも理不尽はあふれ返っていて、それでも高校野球だけは特別で通常通り、
通常通りとはいかないですけど開催されたんだからきっと今年もそうなるだろうって信じていました。
まあそんなこんなで本日は高校野球だけが特別ではなくなってしまった話でした。
これ以上理不尽が誰かの心を痛めつけないように願っています。
それではおやすみなさい。