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2021-01-05 11:17

88. 星の赤ちゃんが作る巨大な腕のハナシ

星の赤ちゃんが作り出す巨大な構造「スパイラルアーム」。

その周りに惑星がある可能性があることまで指摘されました!

惑星ができる環境に関する重要な研究!要チェックです。


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元論文

https://arxiv.org/abs/2007.04980


note記事

https://note.com/ryo_sasaki/n/nb403221aa0a8?magazine_key=mf3c4bc47b5da

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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。
普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします。こちらのポッドキャスト。
本日はですね、できたばかりの星が持つスパイラルアームっていうものを紹介していきたいと思います。
これ正直、名前がすごくかっこいいので言ってみましたが、あんまりメジャーなお話でもなくて、結構ニッチなお話になると思いますが、
生まれたばかりの星でなおかつ、それの周りに惑星がありそうだっていうお話、ここら辺が今回のメインのお話になりますね。
なので、スパイラルアームっていうもののお話だったりとか、そこら辺についても紹介していきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。よろしくお願いいたします。
毎日の恒例の活動報告みたいなものになりますが、相変わらず白紙論文毎日毎日やっております。
すいませんね、毎日同じような活動報告になってしまって。
ただ、やっぱり一つのことにこれだけ集中してずっとやるみたいなことっていうのはなかなか今後あんまりないのかなと思うので、結構貴重な経験をさせてもらっていると思っております。
自分自身の話をすると、そもそも白紙課程に進学した理由っていうのが、結構この一つのことを集中してやってみたいっていうところが大きな理由としてありました。
というのも、大学の学部生の頃からインターンとか行ってみたり、あとは修士課程とかまで進んでみて、研究っていうのをかじってみたりっていうのをしながら、将来どんなことしようかななんて考えていたときにですね、
今までの人生、たかが20数年ですがやってきた中で、ある程度のことは7割8割ぐらいは結構そつなくこなせるタイプなんですよ。個人的にそう思っていて、よく周りにも言われると。
ただ、何か一つ抜け出た能力があるのかとか、何か一つの専門性に長けているのかっていうと、そうではなくて、そういうところが実はちょっとしたコンプレックスだったりもしたんですね。
なので、実際に大学院でちょっと研究してみて、面白いなと思ったところをきっかけに、白紙を取得するっていうのって、結局その分野のスペシャリストになる。なおかつ世界レベルで認めてもらえるような専門家として扱ってもらえるわけじゃないですか。
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もちろん白紙を取ってからが研究者としては第一歩目みたいなところはあるんですけど、個人的にはまずそこを目指してみたいというのは、勉強も基本的にはある程度そこそこできるみたいな。
やろうと思えばそこそこできるみたいな状態だったけど、そうしたら今まで見たことない頭がいいと言われる人たちに少しでも食い込めるんじゃないかなっていうような理想を抱いて白紙課程に進んだっていうのが大きくあるんですね。
なので、そういう白紙課程に進んだきっかけというか、一つのことを極めたいと、一つ自分の武器になるような能力っていうのを身につけたいっていうところを考えて入ったので、今実はそれが叶う直前だと言ったところで、一つのことに集中して仕事をしていくっていうのは悪い経験ではないのかなと前向きに捉えております。
ただ、しんどいものはめちゃめちゃしんどいんですよね。
なので、少し弱音を吐いたりはすると思いますが、最後の最後ラストスパートだと思って頑張ってやっていきたいと思います。
といったところで、早速今日の本題に入っていきたいと思いますね。
今日の本題は、星が持つスパイラルアーム、ねじれた腕ですよね。
なおかつ、それができたばかりの星であって、その星の周りに惑星ができてるんじゃないかっていうようなお話をしていきたいと思います。
今日紹介するのは、MWC758っていうあんまり特徴のない名前の星なんですが、こいつかなり若い星なんですね。赤ちゃんの星だと思ってください。
星の年齢、赤ちゃんってどういうことなんだろうっていうと、星がどうやって生まれていくかっていうのを少し説明しておくと、
星は宇宙に漂っている塵とかガスの中で生まれます。
ある一箇所に集中したその塵とかガスっていうのが、お互いの重力とかそういうので引き合い始めて密集して、どんどん一つの塊になっていくと。
密集して大きくなっていくと。
そうすると、ある程度の重さになると、それで強い重力が発生して、その中心で核融合が起こる。
これが簡単に星ができる流れなんですね。
つまり、星が生まれるときっていうのは、まだ密集しきってない塵とかガスみたいなのが中心で核融合が起きたときでも周りに存在しているということが十分あり得ると。
むしろそういうのが一般的な星の生まれる現場です。
しかし、中心では星が誕生して巨大な重力を持ち始めている。
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なおかつ、その星っていうのは地球とか太陽とかみたいにぐるぐる回り始めてるんですね。
そうなるとどうなるかっていうと、その強い重力を持って核融合を始めた星の赤ちゃんの周りの塵っていうのはだんだんその重力に引っ張られて、またさらに星の表面に落ち込んで始めるんですね。
ただ、星自体回ってますから、回りながら引っ張って自分のところに引き寄せるって考えると、だんだんその円盤みたいなのを作っていく。
これが星の赤ちゃんが持つ土星みたいな円盤の特徴なんですね。
そんな円盤なんですけど、その円盤、実は明るさの村というか、チリとかガスの固まっている領域とそうでない領域みたいなのが結構分かれているものが見つかってまして、そういうのをスパイラルアームっていうんですね。
こいつ、全然規模は違うんですけど、渦巻きを作るような銀河みたいなのと同じような形をしてます。
気になる方はぜひ調べてみていただけると嬉しいんですけど、スパイラルアームとか渦巻き銀河とか調べていただけると結構綺麗な画像がいろいろ出てくると思います。
こんな感じで銀河レベルの渦巻きもあるし、若い星の周りにできる渦巻きっていうのも存在すると。
こんなことでできるスパイラルアームと呼ばれるものなんですけど、
これにはいろんな説があって、中央のこの星が作る重力にムラがあるから周りの円盤の部分にもムラができるっていう説とか、
あとは塵がもともと偏ってたから円盤にムラができるっていう説とかいろいろあって、
今回の研究でその重力のムラみたいなものは実際あまり関係なくて、結局は塵とかガスっていうのの偏りがそのまま円盤のムラにつながってるんじゃないかなって考えられてるそうですね。
ここら辺は専門的すぎてあまりピンとこないんですけど、
今回面白いのは、今回のこの研究でこの赤ちゃんの星の周りに惑星がある可能性っていうのが指摘された。
これが結構面白い話で、この惑星の詳細っていうのはまだあるっぽいっていうお話だけでまだわからないんですが、
だいたい木星の5倍くらいの重さの惑星があるなっていう目星がついたそうです。
本当に生まれてちょっとしてなんで数億年とか、数億年も経ってないのかなってくらいの星で惑星を持ってるって考えると、
惑星っていうのはできたとき、初期からずっとあるんだな、星ができてすぐから惑星っていうのはあるんだなっていうのがわかりますね。
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これって太陽が46億歳なんですよ。
太陽は46億歳で、地球の年齢って実は45億歳って言われてるんですね。
なのでこれの差ってたった1億歳なんですよ。
つまり太陽系とかも太陽ができて1億年後とかには惑星が周りにできててみたいなことも全然あり得るんだろうなっていうところが今回の研究からわかりますね。
ただこちらのこのポッドキャストでも今まで何度かお話ししてる通り、まだ太陽系がどうやってできたのかとか、
太陽系ができたときにどういう環境が太陽の周りにできてたのかっていうところっていうのは実はまだわかっていなくて、
そういう研究も例えば3日前ぐらいに話した流星天文学であったりとか、
あとは結構前に話した海洋星、冥王星とかに行こうっていうお話につながってくるんじゃないかななんて思っております。
なので今後の宇宙開発のキーポイントになる1つっていうのはまさにこの惑星系ができるときの星の周りの環境っていうところなので、
今回紹介したこの星の周りのお話っていうのも実際将来的にすごい役に立つかもしれないといったような感じですね。
といった感じで今日は星が持つスパイラルアームでその赤ちゃんの星の周りに惑星があるっぽいっていうお話をさせていただきました。
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それではまた明日お会いいたしましょう。さよなら。
11:17

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