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2021-01-06 09:35

89. 木星に落ちた隕石のハナシ【君の名は。】

26年前に木星に衝突した隕石をご存知ですか?

そのおかげで木星に水があることがわかりました!

隕石のせいで吹き出した水蒸気の量を、

18年間もモニターした結果を大解説!!


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元論文

https://arxiv.org/abs/2007.05415


note記事

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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、木星に衝突した隕石が巻き上げる蒸気についてお話ししていきたいと思います。
今回結構シンプルというか、かなり想像しやすいような内容になっているかなと。
単純に想像してください。太陽系にあるデカい木星に隕石が衝突するという事件が十何年か前に発生したと。
今回はそれの経過観察報告みたいな論文ですね。
そちらについてやっていくので、近くの惑星のお話だし、隕石が落ちるって結構地球でもありえそうなお話だと思うので、想像しながら聞いていただけたら嬉しいなと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
そういったところで、毎日の活動報告になりますね。
今日も白紙論文をずっとやっていたわけなんですが、実は1ヶ月前ぐらいとかに、もう白紙論文正直終わらないんじゃないかなと思っている時期があって、
目の前にかなりの量のタスクが積み上がっているような感覚に陥って、もう無理だみたいな発砲塞がりになっているような感じになったんですね。
ただ、そこでしっかりと自分の立っている位置とか、あとはその抱えているタスクっていうのをしっかり小分けにしていって、
何を必ずやらなきゃいけないとか、取捨選択ないし、因数分解みたいなことをして整理していくと、意外といけるんじゃないかなっていうところまで見えてきたっていうのが状況としてありました。
最近はそういうのを結局1個ずつやっていくしかないと。
白紙論文っていうものすごい大きいお仕事をやりきるっていう中で、そういう1個1個の作業っていうのはやって終わらせてやって終わらせてって進んでいくしかないなと。
積んでるなと思っても実はそうでもないことっていうのは結構あるんじゃないかなっていうのをすごい実感しております。
そんな感じで一歩一歩踏み出していかなきゃいけないなと思っている一方で、
プログラムってやっぱりすごいなって、すごい全然違う話になっちゃうんですけど、
プログラムってすごいなって思ってて、
今日とかも今まで論文の中に入れてた図とかっていうのは結構全部の結果をまとめた図とかだったりしてたんですよ。
なので1つの図の中に情報がギシッと入ってるものだったんですけど、
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いろいろ指導教授とかと相談していくうちに1個1個のデータ解析に使ったデータも分かりやすく載せましょうってなったときに、
載せなきゃいけない画像の枚数が400枚とか450枚ぐらいあったんですよ。
そういうときにプログラムをしっかり組んでおいたおかげでですね、
その画像の体裁を整えて論文に反映できるっていうようなところを数秒でできるようになってるっていうのはやっぱりこのパソコンっていうのを使ってる強みなんだなってすごく思いました。
実際はこのプログラムは後輩に手伝ってもらいながら、
自分の方は自分の方で作業があったので後輩にこんなの作っていくみたいなので目安立ててやってもらったりとかで、
結構それで助かってる部分はあるんですけど、やっぱりこういうのを組んでおいて先日自動化みたいな話もしたと思うんですけど、
やっぱり物事の作業っていうのを自動化できるとかなり効率が上がるなと。
400枚の画像を一瞬で処理できるからどれだけの時間を削減できたのかなと思うとすごく気持ちのいい作業でしたっていう感じですね。
なのでそういうふうに基本的には一つ一つの作業を自動化していくっていうようなところっていうのは結構重要なんだろうなって思っております。
そんな感じで一つ一つの仕事をやらなきゃいけないっていうのと、
プログラムで自動化できるところはしていかなければいけないなっていう両方実感したお話でした。
それでは早速本題に入っていきましょう。
今日の本題は木星に衝突した隕石が巻き上げる蒸気についてのお話です。
で、皆さん18年前、違うな、26年前か、26年前に木星に水星が隕石に衝突したっていうお話ご存知ですかね。
1994年のお話なんですが、
多分このポッドキャストを聞いてくださっている方、
30代40代の方っていうのも結構いらっしゃるようなので、
もしかしたら知っている方も多いかなと思いますね、この木星に水星が衝突したお話。
これもし詳しく知りたい方は、
シュメーカーレビーって調べてみてください。
シュメーカーレビー、第9水星っていうのが、
シュメーカーレビーっていう名前がついた9番目の水星が木星に衝突したんですね。
それも木星に衝突して突っ込んでいく中で分裂しながら複数の隕石になって、
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木星の表面に突入していったっていうような隕石になっております。
その分裂した中の一つには地球サイズぐらいのものがあったなんてことも言われております。
その衝突によって木星とか、基本的にはこの他の星って見てる状態って、
星の表面しか見えてないわけなんですよね。
星の表面しか見えてない状態にもかかわらず、そういう隕石が衝突したおかげで、
内側のもの、今まで表面しか見えていなかったものの内側をえぐり出して見れるようになったっていうので、
こちら結構天文学的には非常に注目のイベントでした。
そしてこの水星が衝突したことによって木星の内側から吹き出たもの、
これがなんと水だったんですね。
もちろん氷とかの可能性もありますが、水、H2Oだったというところで、
隕石が当たって隕石が持ってた熱で内側の水蒸気が吹き出してきたっていうようなことが発見されたと。
これで木星に水があることが明らかになりました。
今回はそれが20何年も前の話で、今回はその水蒸気の量、吹き出してた水蒸気の量っていうのを
過去18年間にも渡って測定してあげたんですね。
その結果この18年間で吹き出してきた水蒸気の量が40%も減少していたと。
4割減です。
最初の隕石の勢いで吹き出してきた水蒸気っていうのはどんどん量が減ってるんですね。
18年間でこれだけ減少するって考えると、やっぱり惑星とかの寿命は何億年とか何十億年の話ですから、
それに考えたら本当に一瞬というか、人間で言ったら蚊に刺されるぐらいのような感覚なんですかね。
木星にとっての蚊に刺されば巨大な地球規模の隕石の衝突ぐらい。
もうちょっと痛いんですかね。
小指をタンスの角にぶつけるぐらいですかね。
そんな感じです。
とりあえず今日こちらでお話ししたかったのは、
過去に水星が木星に落ちたことがあるっていう事実。
そしてその勢いで内側に水があって、
その勢いで蒸発してきたものから木星には水があることが分かったという事実。
そしてその水蒸気は18年間で40%も減少してしまったっていう研究結果、
こちら押さえておいていただければ今回のお話パーフェクトになります。
こんな感じで今日は木星に衝突した隕石についてのお話をさせていただきました。
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それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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