1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2020-11-20 09:38

42. 太陽系の果てで何が起きている!?冥王星の大気圧が異常低下してる話

もしかしたら今の若い学生は知らないかもしれない冥王星。

2006年までは太陽系だっのに、いきなり外された不憫な星です。

そんな太陽系の最も外側の惑星で、大気圧がめちゃめちゃ下がる異常事態が発生!

その異常事態の原因を探ります。


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元論文

https://arxiv.org/abs/2005.09189


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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。今日はですね、一番端の太陽系だった冥王星の状況、現状についての研究が出ていたので、そちらを紹介してみたいと思います。
こちら、今の若い人はもしかしたら、冥王星っていう存在自体知らないんじゃないですかね。太陽系から外されてもう十何年経ってるので、知らない若い人は多いかもしれませんね。
はい、まあそんな感じの惑星のお話です。で、今日なんですけど、今日は1日中、太陽を計算で色々と解き明かしている人たちの研究をおさらいしてまとめていました。
天文学っていうのは、大きく分けると理論家と実験家っていう2種類に分かれるんですね。もちろん両方やられてる方もいるんですけど、理論をやってる方っていうのは、その星の様子であったり、あとは宇宙全体のことっていうのを計算式を使って説明してあげようとする、そんな人たちですね。
一方で、観測家とか実験家って呼ばれる人たちは、実際に望遠鏡を覗いたり、あと人工衛星で星を観測したりして、実際にその星でどんなことが起きてるのかっていうのを論理的に説明するというような感じで、天文学者って言っても2パターンあると。
っていうので、自分は観測器で星を観測して、そいつをまとめていくっていうような、いわゆる観測屋さん、実験屋さんなんですね。
で、その観測で得られた結果っていうのを結局計算の方と照らし合わせて、どういうふうな状況になってるかっていうのを想像してみたりだとか、あとは逆に理論の方の人っていうのは、あらゆる計算方法っていうのを試して、こんな感じで宇宙っていうのは表現できるよねっていうところを、
今後まだ見つかっていない現象っていうのを予測したりっていうことをするわけですよ。
で、そうすると、今までの時代いろいろ見ていると、理論的に予測されていたことが何年か経った後に実際に観測で得られるっていうパターンもあったり、あとは理論的にそんなこと考えられてなかったんだけどなっていうような実際の現象っていうのを観測屋さんの方が見つけたりっていうので、
お互いがお互い相手の先を行く研究をしては相手が追いつきみたいなところが繰り広げられているっていうような現状があります。
なので、自分は今回観測的にいろいろ見えた結果っていうのを、理論の方々がどう考えているのかっていうところを探るみたいな研究をしておりました。
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これがなかなか普段使わない脳みそを使う感じがして、なかなかこう、来るんですが、頭に来るって怒ってるわけじゃなくて、脳みそをかなり消費するなっていうのがあって、
なおかつ、執筆を進めている論文の方で指導教授にいろいろ突っ込まれて、それを説明しようと思ったら、気づいたら3時間半くらいパソコンと睨めっこをして論理構成を考えて、
長い長いレポートを書いていたらこんな時間になって毎日更新が途絶えるギリギリだったというような感じですね。
なので更新が遅くなってしまって申し訳ありません。
ではですね、緊急報告はこんなところにしておいて、
今日は最初に話した通り、太陽系の一番端っこの星だった冥王星の大気圧が下がってるらしいという研究結果が出たので、それを紹介してみたいと思います。
最初に話したんですけど、これ聞いてる方で冥王星知らないっていう方って実はいたりするんですかね。
若い方、さっき言ったみたいに知らないと思って、実は2006年までっていうのは太陽系といったら、水・金・地下・木・土・天・海・冥まで言ってたんですね。
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星で、その外側に冥王星があったんですけど、冥王星自体っていうのが、
ここの太陽系に含んでいいのかってぐらい大きさが小さかったりだとか、あとは諸々の理由で、ある時にいきなり太陽系という扱いから外された惑星なんですね。
だからといって別に星自体がなくなったとかそういうことでもないので、実際に研究の対象としてもまだ注目は密かにされ続けている天体なわけです。
今回はハワイにある望遠鏡を使って、日本が持っているハワイにある望遠鏡を使って、研究者の方々が冥王星の大気圧っていうのを調査してあげたんですね。
この大気圧どうやって調査をするかというと、実際に冥王星を見てもその大気圧っていうのはわからないんですが、冥王星の奥に見える星、何かしらの自ら光っている光線みたいなのがあって、
それの前を冥王星が通過するタイミングっていうのを狙って観測してあげたんですね。そうするとどうなるかというと、奥から来るはずだった光っていうのが冥王星によって遮られるわけなんですよ。
この冥王星によって遮られる光の状況を見てあげると、冥王星の大気の情報であったりとか、あとは単純にどれくらい暗くなっているかで、冥王星のガスがどれくらい広がっているか、広がっていたら隠す量が増えるから単純に暗くなる、奥から来る光の量が減ると。
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それはガスで隠されてっていうことですね。っていう感じで、ある星の前を冥王星が通過するタイミングを望遠鏡で観測してあげたと。その結果、どうも冥王星の表面にある大気の圧力、大気圧って呼ばれるものが下がっているっていうことがわかりました。
じゃあこれ、なんで下がっているのかっていうところがこの論文の中で議論されている内容なんですが、冥王星の表面っていうのは窒素ガスに覆われているんですね。
窒素ガスっていうのは、ガスの状態で冥王星の表面にいるんですが、冥王星の軌道が太陽から一番遠い点に行ったときで、なおかつ時点の角度によって太陽光が当たりづらい領域っていうのが出てくるわけですね。
そうすると太陽の光が当たらないと熱せられないと、当たってない面っていうのは夜みたいな状態なのでどんどん寒くなっていくんですね。
この寒くなっていくと、このガスが結局結露して水蒸気から液体になって、そうすると圧力が下がるというようなことで説明できるんじゃないかっていうのが今回の論文で紹介されていました。
ただ、こんなことは予想されてたことなので、結構数式、さっき言ってた理論屋さんみたいな人たちもこれぐらいまでは耐気圧低下するよねってガスの結露によってこれぐらい耐気圧は低下するだろうというところは予測されていたんですけど、
なんと今回観測的に見つかったその耐気圧の低下っていうのは予測されていた値よりもかなり大きかったと。
だから異常に冥王星の耐気圧が下がっているっていう現象が今回観測されて。
なので、これぐらい結露してたら一応説明はできるよねっていうような計算は載っているんですが、確実にこれだっていう原因はまだ突き止められていないっていう状況です。
なので、将来的に今回使った望遠鏡よりももっと性能がいいものがあったりだとかっていうことがあると、もしかしたら今回の耐気圧問題っていうのも解決されるんじゃないかなと見込まれております。
といった感じですね。今日は仲間外れにされた太陽系の惑星、冥王星の耐気圧について紹介させていただきました。
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ということで、また明日お会いしましょう。さよなら。
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