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2023-06-09 19:31

972. 死んだ星の周りを回る幽霊惑星

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。 今回は、星が死んだ後にできる小さな星の周りを回る惑星、
こちらが発見された、そんなお話をしていきたいと思います。 でっかい星は、死ぬ時に大爆発を派手に起こす。
しかし、ちっちゃい星、僕たちが住むような太陽みたいな星っていうのは、 だんだん膨れ上がって
地味に終わっていく。ただ、その地味に終わっていく中にも、まだ僕はついていきますよっていうような、ある惑星が初めて発見されたんですね。
こんな状況、過去には全然なかった。 一体どういう状況なのか、そのあたり詳しくお話ししていこうと思っておりますので、 ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、イギネション、
2023年6月9日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが972話目を迎えております。 なんとね、もう1000話目の前。
1ヶ月後には1000話を迎えてるっていうところで、 なんか大きい節目を迎えるなぁと個人的にはすごい思っているので、
そのあたりぜひ楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。 一緒に盛り上げてください。
ただね、こんなにエピソードたくさんありますけど、 基本的には1話完結っていう形でお話ししております。
なので気になるトピックとか、そういったところから聞いていただけるのがいいんじゃないかなと思ってるんですけど、
ちなみに前回、前回のめっちゃ聞きやすいんじゃないかな。 無重力でフライドポテトを作りたい。
そういうね、なんか人間の欲求ど真ん中。 かつ、未来の宇宙での生活っていうところをイメージするのに、
ものすごくちょうどいいお話だったんじゃないかなと思っているので、 そちらから聞いていただくとかでも全然いいかなと思っております。
そんな感じで結構ポップな話してきましたが、 今回は結構天文っぽいお話ですね。
今回は、太陽みたいな星が死んだ後の星に注目したら、なんとそれの周りに惑星があった。
そこには生命が住めるのかもしれない、住めないのかもしれない。 そんなお話をしていければと思っております。
なかなか宇宙っぽくて、そしてちょっと複雑そうな雰囲気を感じている方もいるんじゃないでしょうか。
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でもね、そこを切り崩していくのが宇宙話の役目かなと思っているので、 まあ一個一個紹介していきたいと思います。
でこれ、紹介しようと思ってたコメントどっか行っちゃったんですよね。
ポッドキャストに寄せられていたコメントで、断片的に覚えているものがあって、
超新星爆発とかの話をしたじゃないですか、こないだ。
そうしたらそれに対して、じゃあ太陽みたいな星ってどうなるんですかっていう質問いただいたんですね。
でこれ、ポッドキャストで何度かお話もしている部分ではあるんですけど、 新しく聞き始める人なんかたくさんいることわかってます。
だから全然気にしないでこういう質問ガンガン飛ばしてほしいですね。
でまさにそこの話が今回メインになってきます。
ちょっとね、コメントを名前で紹介できなくて本当に申し訳ないです。
で今回は、その死んだ星の周りに惑星が回っていることを発見したっていう研究なんですよね。
死んだ星って何なのかっていうところで言うと、
宇宙空間には自ら輝いているその光星と呼ばれるような星が存在しますね。
この光星たちっていうのは、周りに例えば惑星とかを持っていて、
もしかしたら地球以外にも生命体を持っているかもしれないというところで、
太陽みたいな星とかそういったところを諸々指しているわけなんですよ。
でその中でも結構重い星、
重さで言うと太陽基準にすると太陽の8倍ぐらい重い星ですね。
8倍よりも重い星っていうのは、星が死ぬ時に人生最後の大花火ぶち上げてやるぜみたいな感じで、
超新星爆発って呼ばれる、英語にするとスーパーノヴァ。
こちらを起こすんですよ。
ここ関連の話は1週間前ぐらいかな。
これから言うと6個、7個、8個ぐらい前のエピソードでたくさんしてるんで、
ぜひそちら聞いていただきたくて、
じゃあ逆に太陽ぐらいの重さの星、
8倍以上だと超新星爆発っていう爆発を起こすなら、
8倍以下はどうなんだろうっていう風に考えられますよね。
そこで最終的にたどり着く星の形っていうのがこれ、
白色惑星と呼ばれる天体なんですよね。
白色惑星。
白色っていうのは白い色で白色です。
惑星、この惑星っていうのは、
このYっていうのはY小とかのYですね。
とにかくYって確かちっちゃいって意味があるのかな。
っていうような、そういう天体、つまり白色のちっちゃい星。
ざっくり言うとね。
っていうのがこれ白色惑星って呼ばれるものになるんですよ。
この白色惑星っていうのは、
そもそも太陽っぽい重さの星からできるものになっていて、
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もう1回繰り返し言うと、
太陽の8倍以下の重さの星がなるんですよ。
太陽って中で水素の核融合っていうのを起こしてるんですよね。
その核融合っていうところを起こしながらエネルギーを放出してるから、
あんだけ輝いていると。
あれ自体もものすごく重力強いんですけど、太陽とかね。
それはそうですよね。
地球とかを周りをぐるぐる回すぐらいのパワーを持ってるのが太陽ですから、
一定重さがあるのはなんとなくイメージできると思うんですよ。
その重さで、星って潰れちゃいそうな気もしません?
自分の体が大きすぎて自分の重力で潰れていっちゃうみたいな。
それに対して中で核融合を起こしている、
その核融合のエネルギーが外側に向かって光とかエネルギーを放出していて、
そこが釣り合ってるっていうのが実は星の状態として、
安定した状態として見えてるんですよね。
だから大きさも変わらず一定の大きさで丸く見える。
これが太陽とか星とかそういったものなんですよ。
水素の核融合っていうのを起こし続けている。
これ、一生のうちの9割ぐらいの時間を水素の核融合の輝きの時間として使ってるんですよね。
恒星っていうのはほとんどがその状態で迎えていると。
そこからどんどん進化していくとヘリウムとかっていうのに移行していって、
前ちょっと話しましたよね。1たす1は2、2たす2は4みたいな。
そういった感じで水素が終わったらヘリウムで、みたいな感じでどんどん重くなっていくと。
そうなった中で最終的には中の燃料っていうのを使い果たしちゃって、
使い果たすとどうなるかっていうと重力もあるけど、
外側に向かって放つ力もだんだん最終的にはガーって強くなるんだけど、
ヘリウムとかになってね。
その時って星の中心の温度1億度とかに達するんですよ。
ってなるけどだんだん恒星は大きくなっていくが、
中のエネルギーっていうのを使い切られてしまうので、
最後外側の外層っていうのが吹き飛ばされて、
それで中心の部分だけ残るみたいな。
爆発は起こさないけど一定周りに物を吹き出していって、
最後だから星は大きくなっていきながら、
自分の周りのガスを吹き飛ばして白色外星だけ残るみたいな。
そういう状態ですね。
これが太陽みたいな星が辿る最後の部分になります。
この膨れ上がるっていう現象を知っている人からよく来る質問で言うと、
太陽が膨れ上がっていくと地球って飲み込まれちゃうんですか?
みたいな、そういう話とかがよくありますね。
そういったところにも注目するのもいいんですけど、
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あと確か吸い込まれるんだったかな。
吸い込まれるか吸い込まれないかギリギリぐらいだった気がする。
どっかのポッドキャストで話した気がするけどちょっと忘れちゃいました。
とにかく星は大きくなっていって、
最終的には真ん中にあるちっちゃい核みたいなのが残ると。
これが白色外星って呼ばれるものなんですよね。
今のこの過程をいろいろ経て、
なんなら最終的には星の外装になっている、
一番外側のガスとかは外に吹き飛ばされていってしまうんですよ。
だから中心のものだけ残るってなるから、
例えばもともと太陽っぽい星があって、
その周りに惑星がもしあったとするんですよね。
その惑星があった場合、真ん中の星がどんどんどんどん年老いて進化していって、
どんどんどんどんでっかくなっていったら、
そのでっかくなっていく過程である程度被害を受けそうじゃないですか。
近くの惑星もね。地球が吸い込まれるみたいなそんな感じで。
それに加えて最後、その星の一生を終えるときに、
外装を吹き飛ばすっていう行為もあるから、
よりもし例えば吸い込まれなかったとしても、
周りの惑星とかっていうのは、
実際に被害を受けてボロボロになるんじゃないかっていう風に考えられていたんですよ。
実際にこれまでも、その星が成長していく中で、
最終的に惑星が破壊されて、
ちっちゃい欠片しか残っていないみたいな、
微惑星と呼ばれる状態の星も見つかってきてたりするんですよね、観測的に。
なので、そう考えると、
今、惑星をたくさん見つけるっていうフェーズになってますけど、
それでそこから地球外生命体発見しようみたいな流れになってますけど、
真ん中の星が死んでしまったら、
周りにある惑星もそのまま一緒に破壊されちゃうっていう風に思われてたんですよね。
これが一応、星が巡る一生の奇跡だったりするんですけど、
そんな中で天体の観測を行っていってあげたら、
なんと、星が死んで、白色外星と呼ばれるような残骸になった周りに、
普通に存在している惑星が見つかったと。
これ結構すごいことですよね。
つまり、星の死骸の周りをある惑星が回っていたっていう発見が今回されたんですよ。
この発見は結構センセーショナルだったからこそ、
Natureっていう論文に掲載されるぐらいのものになっているんですよね。
この天体どこにあるかっていうところで言うと、
太陽系からだいたい80光年ぐらい離れたところにある白色外星の周りで見つかったと。
この惑星は中心の白色外星っていう太陽が死んだ後にできる地下アイデンテイですね。
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これがだいたい1.4日でその星の周りをぐるぐるぐるぐる回っていて、
大きさは木星とほぼ同じ。
ただ質量は木星の14倍以下っていうような上限ぐらいしか得られてないんですけど、
そういう状態のものが見つかったと。
っていうところで、この発見かなりすごくて、なんでか。
簡単に言うと、惑星がそのまま残っているっていう状態って、
宇宙の中でどれだけ特別なことなのかどうかっていうのを、
今後議論を巻き起こしてくれるっていう意味で重要な天体なんですよね。
つまり元々はそんな例があると思われていなかったのに発見できたっていうような、
まさに観測の醍醐味ですよ。
多分この研究してた方たちとかはびっくりしたと思います。
研究してて、あ、惑星見つかったっぽいぞ。
あれ?でも真ん中の星死んでるよな。
死んだ星の周りに普通に惑星いることなんてないから、
これ、データダメなんじゃないの?って発想に至っちゃう可能性もあるんですよ。
だってありえないと思っていたから。
ただ、そんな中でちゃんと分析してあげたら、
いや、これ普通の惑星の可能性十分あるなっていうところで論文になっているってことなんですよね。
あくまで今回のこの研究では、
木星っぽい惑星が周りを回っていることだけ分かったんですよ。
じゃあ、それが中心の星が死ぬときにその惑星にどういう影響を与えたかとか、
あとはそもそもその惑星自体が特別なのかどうかみたいな、
そういったところまでは今回の研究では全然深掘りできてなかったんですね。
ただし、今ってジェームスウェップ宇宙望遠鏡って呼ばれるような、
めちゃめちゃ性能のいい望遠鏡が打ち上がってます。
そうすると、この観測をすることで、
例えば惑星、その白色外星の周りを回っている惑星の大気に一体どういう情報が含まれているのか、
なんていうところまでアプローチできそうらしいんですよね。
具体的に実は見積もられていて、
ジェームスウェップ宇宙望遠鏡が5回これを観測すれば、
これ惑星の大気に水蒸気と二酸化炭素がどれぐらいあるかが分かると。
それをさらに25回繰り返せば、酸素だったりオゾン素みたいなものだったり、
生命の兆候と呼べるような物質も発見できるかもしれないっていうような、
そういうところまで一応計算してくれてるんですよね。
ここまで言われて、ジェームスウェップ見ないわけにはいかないと思うんですよ。
だからちょっとここの観測がこれから行われて、
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どういう研究結果出てくるかっていうのは、
これね、しっかりとカバーしていければいいんじゃないかなと個人的には思っていたりします。
もしかしたら、太陽みたいな星の周りに生命を探していたけど、
死んだ星の周りにも生命がいるかもしれない、
いる兆候が得られるかもしれないっていう、
そういう研究結果出てくるかもしれないんですよね。
そんなワクワクする研究結果出てきたら、
これはもう宇宙の中の大ニュースだと思うので、
宇宙話でいち早く取り上げていけたら嬉しいなと思っております。
こんな感じで、ちょっと不思議な観測結果に関する研究紹介させていただきました。
面白いですね。
太陽みたいな星の死骸の周りを回る惑星のお話でした。
これからの観測、超期待っていう感じですね。
ありがとうございます。
こんな研究を出してくれて嬉しいな。
そんな感じで、本題はこんな感じにしておいて、
寄せられているお手紙を紹介させていただこうかなと思います。
今回は、実はいつもTwitterでコメントをくださるある方のコメントを紹介させていただきたいなと思っております。
Twitterでハッシュタグ宇宙話つけてつぶやいてくださいっていうのに対して、
よくコメントをくださるテンテムさんからのコメントです。
これあれですね、科学系ポッドキャストの日の観測に関するコメントです。
月のイベント以外は、詳しい人がセッティングしてくれるやつ以外でしか見ないな。
高層階から見下ろしているタイミングで人工衛星に見えたら面白いなっていうコメントをいただきましたね。
ありがとうございます。
そうですね、これ月のイベントは確かにみんな注目するところかなと思いますね。
天体観測の中でも、僕今回人工衛星の話と流星群の話したけど、
確かに満月、むしろに日本人って満月を結構見て今まで過ごしてきたよなと思うので、
この目線は確かに面白いですね。
特に回帰月食とか、回帰日食とか、ここら辺が実は一番天体の天文現象としては一番見られている部分なんじゃないかなと思うので、
ぜひ皆さんもそういったコメントもしあれば、じゃんじゃん教えてくれたら嬉しいです。
ここね、結構みんなからいろんなこういうのやったことあるっていうコメント来てたんで、すげー嬉しいなと思ってます。
あと、そうだそうだ、これ、てんてむさん今日お誕生日ということで、いつも本当にね、毎エピソード感想くれるのが嬉しくて、
そしたらてんてむさん今日たまたま誕生日っていうのを見つけたんで、
これてんてむさんのコメント紹介しないわけにはいかないと思って紹介させていただきました。
本当におめでとうございます。
これからもね、ぜひ宇宙話の感想たくさんお寄せくれたら嬉しいですし、
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他の皆さんにも、ぜひSpotifyの方のコメントもそうですけど、
Twitterもぜひコメント出してみてください。
それこそ昨日のアンケートとかっていうのもやってたりするし、
最新のエピソード更新されたらツイートしますし、
あとTwitterだと僕直接返信とかできるんですよね。
Podcastだとやっぱどうしてもエピソードに1個2個コメント採用させていただくみたいな感じになっちゃうと思うので、
そういった感じで交流もさせていただけたら嬉しいなと思っております。
ありがとうございます。
そんな感じでですね、今回のエピソード以上にしていきたいと思っております。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリでフォロー。
フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、
Twitterのハッシュタグ宇宙話し、
またはSpotifyのQ&Aコーナーからじゃんじゃんお寄せいただけたら嬉しいです。
ということで、次回はですね、
宇宙でできた最初の星、この情報を探っていくかなり面白い研究出てまいりましたので、
こちら紹介していきたいと思います。
宇宙で一番最初の星、一体どんな星なのか解説していきます。
ぜひ明日楽しみにしておいてください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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