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2021-12-16 12:21

438. 尿路結石に悩まされる宇宙飛行士【名古屋大学】

宇宙飛行士が悩まされる疾患が「尿路結石」!?

身近な病気が無重力ではパワーを発揮する!?


名古屋大学プレスリリース

https://www.nagoya-cu.ac.jp/press-news/20211105/


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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、毎日誰でも最新の宇宙が学べる話題を、ドクター佐々木がお届けしております。
ということで、早速今日の本題を紹介します。今日は、宇宙飛行士の実験によって明らかになった尿路結石、
あの、尿管結石ともいいますね、の新たな予防方法の発見というお話をさせていただきたいと思います。
で、今回のお話は、宇宙と医学が結構密接に関わっている分野になっていて、このポッドキャストでも何度かゲストの方を呼びして、宇宙医療の話をしてきたと思うんですね。
で、そんな中で、今回名古屋大学が発表した、尿路結石っていうのが、宇宙空間でどういう働きをするのか、
そして、それの予防法っていうのが新たに確立された、そんな研究結果をお話ししていきたいと思っております。
で、実はこの尿路結石っていうのが、宇宙飛行士を悩ませる、結構大きな健康問題の一つだったっていうお話もあるので、
そういったところもしっかりと聞いてくださっている方にお伝えできればなというふうに思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
ということでですね、本題に入る前に、昨日の放送を聞いていただけたでしょうか。
昨日は、宇宙法っていうのに詳しい弁護士の大島ひなたさんを迎えてゲスト会をお届けしたっていう感じになるんですけど、
これが結構多分面白いなと思っていて、宇宙法については1回過去にも出演いただいて、
国際宇宙ステーションの中で殺人事件が起きたら、みたいな、そんななんかケーススタディ的なお話もさせていただいたりしたんですけど、
やっぱ宇宙空間に人がどんどん出ていくっていう中で、そのルールっていうのが必要になってくるみたいな、そんな背景で加速していっている宇宙開発の現場からですね、生の声聞けるのはすごい貴重だったんじゃないかなというふうに思ってます。
でこれ、今回は本の出版されるっていうところで、じゃあぜひ話に来てくださいよみたいなところから実現したコラボではあったんですけど、
ここでゲスト会っていうところが、ゲスト会というか今回のこの本のPRみたいなところとか、
企業の宣伝だったりとか、こんな会社でこんなことやってますみたいなのができる場になってほしいなっていうのが、このポッドキャストの一つゴールみたいな部分があって、
これ聞いてくださっている方にも最新の最先端の宇宙の話をお届けできるし、一番正直僕が得するというか、どういうことかっていうと、やっぱ最前線で宇宙の研究開発されている方、ビジネスの最前線走られている方ってめちゃめちゃ忙しいわけですよ。
そんな中で、一種PRの話もでき、それで30分間がっつり僕が1対1でお話を聞けるというふうになった時に、そんなお忙しい方と面と向かって、しかも自分が気になるところをがっつり聞けるなんていうのはすごい贅沢な時間だと思っているので、それは僕自身も非常にモチベーションが高くなるというところがあります。
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そんな感じなので、これからもゲスト会とかはたくさん出ていただける方がいる限りは続けたいなというふうに思ってますし、皆さんにもあまり他で聞けない最先端の宇宙開発のお話聞けるような、そんな場を提供していこうと思っておりますので、これからもぜひよろしくお願いいたします。
ということで、まだ聞いていない方は昨日の宇宙法のお話、ぜひ聞いてみてください。ということでですね、じゃあ今日は宇宙医療のお話、本題入っていこうと思います。今日の本題は国際宇宙ステーションの研究から尿炉血跡の新たな予防法が発見されたというお話をさせていただきたいと思います。
これ早速なんですけど、皆さんこれ尿炉血跡が宇宙飛行士を悩ませる病気の一つだっていうのはご存知でしたでしょうか。正直僕はあまり知らなくて、今回のこの名古屋大学から発表された研究結果によってようやく知れたっていうような感じなんですね。
そもそもなんで尿炉血跡が宇宙飛行士を悩ませるのかっていうところだったり、尿炉血跡ってそもそも何みたいな、っていうところだと思うんですけど、尿炉血跡って僕多分尿管血跡の方がなんとなく響きとしては
なんかなじみがある。なじみっていうのは変ですね。友達がなったりしてたんで、なんとなくは知っていて、これなんか世界三大頭痛と呼ばれるらしいんですね。っていうほど強烈な痛みを引き起こす疾患であるっていうところがあって、これどういうことかっていうと、簡単に言うとこの尿管、尿の通り道になっている尿管に
石が詰まる。石っていうのは体の中から排泄された、出されたカルシウムとかが尿の中で固まったりして、それが石っぽくなってそこに突っかかるみたいな、そういうところらしいんですね。で、そういった病気が実は宇宙飛行士を非常に悩ませているという状況があるそうです。
これ何でかっていうと、このポッドキャストでも何度かお話ししている通り、宇宙飛行士の方が悩まされる病気の一つに骨訴訟症っていうのがあるの。皆さん覚えてますでしょうか。骨訴訟症っていうのは簡単に言うと骨がスカスカになってしまう。で、これ何でかっていうと重力、地球にいるときは重力がかかって
一定骨にも負荷がかかっているから、骨もしっかり頑張ってるみたいな状態なんですけど、簡単に言えばね。ただ、重力から解放されたような宇宙空間に飛び出たときっていうのは骨への負荷っていうのが低くなって、骨からカルシウムが溶け出すっていうところで骨訴訟症になるというところだったんですけど、
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この溶け出たカルシウムが尿の中に流れていくから、尿路血跡のリスクが高まるっていうような、そんな背景があったらしいんですね。なので、確かに理にかなってるというか、今まで骨訴訟症の部分で止まっていたけど、じゃあ流れ出た骨の成分ってどこ行ったんだって考えると、やっぱり体外に排出されるけど、一部そうやって体の中に固まりとして残ってしまうというリスクがあったりするというところみたいなんですね。
なので、今後長期間で宇宙空間に行くみたいなところが出てきたときには、今だったら例えば長期期間って言っても1ヶ月とか、そういうところで国際宇宙ステーションに滞在するわけですけど、数ヶ月間。
そういったところとは、より一線を隠した1年間とかの宇宙航行になったタイミングで、非常にこのリスクっていうのは顕著に出てくるんじゃないかっていうところで注目が集まっている研究ではあるんですね。
で、これ宇宙飛行士が悩まされてるだけだったら別にいいんじゃないかっていう発想も全然あると思います。
ただですね、これは地上にいる私たちにも非常に重要な病気になっていて、この50年間で患者の数っていうのが実は食生活の変化によって3倍にも増えているっていう現象があるそうです。
で、これはサイズが小さければ、石になったサイズが小さければ、体外に勝手に出ていくんですけど、大きくなるとなかなか体の中から出ていけなくて、激痛を伴うっていうところがあるので、そういったところでどうやったらそれを予防できるのか、なんていうところっていうのは結構研究が進んでいたらしいんですね。
で、ただもうこれって水分を大量に取るしかないみたいな、そんな結構なんかあまり特効薬感はないような、そんな対処法っていうのが提案され続けていて、じゃあこれって有効な対処法ないんですかっていうのがずっと課題として残っていたらしいんですよ。
そんな中で今回国際宇宙ステーションに滞在している宇宙飛行士を、もう言ってしまうと身体実験みたいなものなんですけど、宇宙飛行士に2種類の状況をセッティングして、実際に尿管血跡になりそうな人はどんな感じなのかっていうところを調査した研究結果が今回名古屋大学から発表されたんですね。
これによって地上でも尿管血跡、尿路血跡の予防法っていうのが一部提案されるようになったっていうのが今回の研究結果で、どういうふうに実験を行ったかご説明すると、2009年から2016年の間に国際宇宙ステーションに約半年滞在した宇宙飛行士17人をまず対象にしたらしいんですね。
09:08
研究の対象として、そのうち骨を溶かす働きを抑制する薬、ビスホスホネード製剤っていうのがあるらしいんですけど、骨が溶け出すだったりとか骨密度の低下を防ぐような薬を飲み、そして運動を行った。骨密度低下を狙える運動を行ったっていう方を7名。
そして残りの10名はその服用せずに、ただ骨密度低下を防ぐ運動をした10名っていうところで、その10名と7名の比較を行ったっていうのが今回の研究なんですね。
その結果、薬を飲みながらなおかつ運動もした方っていうのは、通常の骨の溶け出し方に対して60%から80%ぐらいの溶け出し具合だったと。
つまり20%から40%ぐらいリスクを減らすことができたっていうのが今回の研究結果で明らかになったんですね。
逆に宇宙空間にいることによって体内の成分というのが大きく変わって、薬を服用していなかった宇宙飛行士10名っていうのは、地上にいる状態に比べて尿路血跡になるリスクっていうのがだいたい1.1倍から1.5倍になっていたっていうところがあるので、
ここから見られた考察というか知見としては、まず運動っていうのは非常に重要であるっていうところは前提としてある上で、やっぱり薬、骨が溶け出すっていうその作用を抑える薬っていうのを飲むことによって一定尿路血跡に対する予防法っていうのを張ることができる。
そんなような研究結果になってるんですね。他にもこの研究結果を応用して、例えば地上でもどんどんこう尿路血跡だったりとか、少々の予防っていうところにこの知見っていうのがどんどん使われていく可能性がある。
そして将来的には1年だったりとか2年だったりとか、地球から出て宇宙空間を滞在するっていうような状況になった時にも、こういった健康管理方法っていうのが応用される可能性があるので、ぜひこの宇宙医療の分野、特に尿路血跡の部分っていうところは今後も期待していく必要があるのかなというふうに考えております。
ということで今回は、宇宙医療の分野のお話ということで、国際宇宙ステーションの研究から尿路血跡の新たな予防法が発見されたというお話をさせていただきました。今回の話も面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォロー・サブスクライブよろしくお願いいたします。
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