2023-12-12 33:25

#023 初めての犯罪白書〜日本の犯罪は増えてる? 減ってる?〜

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「刑事司法の未来を創る。新たなゴールへのチャレンジ!」

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<トークテーマ>

・年末といえば…?

・あなたにとっての『白書』は?

・犯罪白書とは

・犯罪件数は減少傾向?

・犯罪白書を見る方法

・犯罪白書が出来るまで

・犯罪白書では分からないこと

・暗数とは

・再犯率と再犯者率のカラクリ

・再犯は本当に増えている?


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

『チ。-地球の運動について-』

著者: 魚豊

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サマリー

犯罪白書についてのトーク番組では、犯罪の全体像や再犯の問題について話し合われています。犯罪白書は、日本で起きている犯罪に関する統計を含む報告書です。例えば、覚醒剤取締法違反の逮捕者数や起訴率などが重要な項目となっています。また、犯罪白書は公式統計として把握できない暗数の存在も示しており、実際に起きている犯罪と検挙されている犯罪との差異が明らかになります。犯罪白書の問題は、公式統計には載らない犯罪情報を表すことができないことです。犯罪被害者調査の結果からは、犯罪不安度は高まっていますが、実際の犯罪件数は年々減少していることが分かります。統計のリテラシーは犯罪白書を通じて重要であり、ニュースを見る際にも考慮すべきです。

犯罪白書とは
ところで皆さん、年末といえばあれですよね。
私、わかりました。年末といえば大事なことあるんです。
ありますよね。
来年の手帳の選択ですよ。めっちゃ大事。
学生の時はそうやったけど、今でもやります?
やりますよ。来年どのカバーにしようかなとか、ペンはこれでいいかなとか、シールどんなんがいいかなとか。
すごいアナログですね。スマホとかではやらないんですか?
いや、してますけど。
してるんや。
してますよ、もちろん。スケジュールはスマホですけど、手帳はやっぱ年に1回、年末といえばでしょ。
山口さんは?
私も手帳派ですね。
手帳派なん?年末は何?ってことを振りたかってんけど、手帳派を答えたら。
私の手帳は10月始まりなんで、年末の行事ではないです。
さすが、賢い人ですね。ってことは9月ぐらいにそわそわするわけ。
で、俺がそれを年末にそわそわするのはあれですよ。犯罪白書の時期だからですよ。
やっぱ白書って言ったら犯罪白書でしょ?
アスナロ白書ですよね。
アスナロ白書来る?
悠々白書ですね。
悠々白書も来る。
イチゴ白書かもしらん。
すごい幅広く今、リスナーの年齢層を取ろうとして全部言いましたね。
かなりいけたでしょ、今の。確かにいくら私でも、罪な話でアスナロ白書について語るってことはないのはなんとなくわかりますよ。
あれ、なんで白書にしたんでしょうね。
それはまた今度考えましょうか。
わかりました。じゃあ今日は犯罪白書の話をします。
まるちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
刑事政策犯罪学を専門とする立証大学教授で、
一般社団法人刑事司法未来の教授です。
丸山康弘です。
同じく、刑事司法未来の山口ゆきです。
同じく、南口ふみです。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、
これまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
というわけで、いろんな白書の話出たんですけど、
今日は犯罪白書ということで、丸山さんはそんなに犯罪白書来たでって感じですか?
これやっぱ年末だとそわそわして、そろそろ来るかな、そろそろ来るかなっていうのがドキドキ感があるんですけど、
犯罪白書、そもそも何か季節感ないですか?犯罪白書の話などと。
山口さんどうですか?
そんな何か、年末来たぜっていうような感覚はないですけど、確かにそうですよね。出る時期だなっていうのは思います。
やっぱ思います?
はい。何かあの、ほら。
ニュースになりますよね、必ず。
うんうんうん。
検挙率減りましたとか、何か上がりましたとか、そう言われたら年末感あるかなって感じはするかな。
あるでしょう。一応犯罪白書っていうのは、その年末に大体出る。まあ、見る時もあるんですけど、ドキドキね。大体年末に出て、その前の年の1年間分のデータが出るんですね。
で、僕もこれ毎年楽しみにしてるって言ってますけど、それ楽しみにはしてるんですけど、もうなんかルーティーンの義務のような、これが出たらこれを見ないといけないみたいな生活になっちゃってるんですよ。
お仕事ですもんね。
まあ、確かにね。
まあ、でも。
専門ですからね。
仕事になる前から、そう、学生の頃って、なんか指定図書みたいな授業で。で、犯罪白書って。
ありましたね。
ありましたでしょ。
家に何冊かありますよ。
あ、でしょ。その時に買ったやつでしょ。それ以来、だから僕は毎年ずっと買い続けてるわけじゃないですか。
結構幅取りますね。
むっちゃ取ってます。しかも、高さもあるしね。
そうですね。大きいんですよね。
で、その中の犯罪白書の大事なところっていうのは、毎年決まった数字を取っていくってことですよね。
はい。
再犯をテーマにした犯罪白書
こういうルーティーンの部分で取っていかないといけない部分と、で、もう一つは、その年その年にテーマっていうのが決まっていて、その時々の注目されるテーマが取られていくんですけど、その年代に何が問題になってたかっていうのがよく出てくるんですが、ここ20年ぐらい見ると、基本的には、もちろんバラバラなんですが、再犯防止とか再犯に関連するところ。
例えば、再犯だけを取り上げてるのもあれば、窃盗と再犯とか、性犯罪者と再犯とか。
うん。
こんな、いろんなものと絡めて、再犯の問題が出てくるんですね。
私、それ、実はちょっと調べてきたんですけど、言っていいですか。
もちろんです。お願いします。
今は、第5編に再犯、再非行っていうのが、もう、編として立ってるんですけど、これいつからできたんかなと思って。
素晴らしい観点っすね。
調べてきたんですけど。
いいですね。
私、調べによると、平成29年以降を、
いいですね。
この編が、もう特集だけじゃなくて。
特集だけじゃなくて、編ができてる。で、その前は、今丸山さんおっしゃったような、なんか結構頻繁に特集組まれてるんですよね。
うん。
で、この平成28年が、再犯の現状と対策の今ってやつで、その翌年から独立したという展開じゃないかというふうに思います。
素晴らしいっすね。
これね、でもね、犯罪白書がなんで再犯ばっかり取り上げるようになったと思います?
これ、山口さんに振るわ。
えぇー。なんで再犯ばっかり。
なんでやろ。
再犯防止計画みたいな。
あー、再犯防止推進計画。
はい。
それでも、だいぶ最近の話やで。でも、いいですね。いいですね。
そうじゃない。
国がやろうとしてるから、ちょっと白書でも、がっつり取り上げようかなとか。
そんなちっちゃい声でしゃべるもん。
自信がないから。
これはだって、俺も正確に、こういう理由でやったんですねって聞いたわけじゃないか。ただ想像でしかないけど、基本的には皆さん、ぜひこれを機会にですね、ネット上で犯罪白書見れるんで。
あ、全部見れますね。
なので、ちょっと見てもらいたいんですけど。
で、犯罪の認知件数とか、検挙率とか、こうグニャグニャ動き出す頃ってあるんですね。それがだいたい平成で言うと11年とか12年とか、西暦で言うと2000年前後なんです。
で、この時にガーッと認知件数が増えて、で、検挙率が下がった。で、この時になんかこう、日本の治安が悪化したんじゃないかとか、犯罪が増えたんじゃないかっていうのがバッて盛り上がったんですが、そんな後こう急激に下がっていって、今、ものすごい勢いでいろんな犯罪が減ってると言われてます。
うん。
うん。
うん。
となると、じゃあ次何が問題かって、やっぱ裁判の特集に行くしかなかったんじゃないかっていうのが僕の読みですね。
だから、減ってますって言ったら、まあちょっと言い方あれですけど、盛り上がらないというか。
そうそうそう。
やっぱり危機を我々に教えたいっていうのが、伝えたいっていうのが多分あるから。
危機なものを考えるに、裁判、まあそれが本当に危機かはちょっと今日後で話していただくとしても、そういうのが取り上げられだして、確かに記事でもそういうの出てると思うんですよね。
ですよね。
犯罪の減少と裁判の問題
より安全になっていってるし、住みやすい社会になっていってるはずなので、それはそれでいいものとして伝えればいいんですけど、やっぱり犯罪が減っていく中で、裁判者率がどうとか、裁判の問題はどうとか、初犯の人が減っているから、じゃあ裁判の問題はどうするかっていうと、
しかもそれを個別犯罪ごとに、窃盗と裁判とか、製犯と裁判とか、こういうのをいろいろ見ていくっていうふうにシフトしていってるんだろうなっていうふうに思ってるんですよ。
丸山さんすごく、丸山さんがこの犯罪白書について熱いことは、今めっちゃ伝わったと思うんですけど、ちょっとそもそも犯罪白書って何ですかっていうとこから聞いてもいいですか?
ちょっと巻き戻すみたいであれなんですけど。
巻き戻しますか。はい。
まず一番最初に、毎年大体12月ぐらいに、昨年度。
そうなんですよね。の犯罪の全体像についての件数とかが出るっていう話だったと思うんですけど、まずその同じ項目をずっと取り続けてるとかのあたりから、ちょっとそもそもの話をしてもらえたらなと思うんですけど。
例えば、その年の犯罪って年末に出したらまたそれ年末続いてるんで。
そうですね。
例えば、2023年の犯罪を2023年中に発表はできないですよね。
そうですね。
なので、2023年に出る犯罪白書は、
うん。
2022年の1年間の犯罪をまとめたものが、2023年の年末に出るんです。
ってことは、犯罪白書でわかる最新のっていうのは、1年前の1年間の犯罪ってことになります。
で、例えば、捕まった人がどのくらいとか、それが全体の検挙率っていうやつですよね。
とか、そういう警察のことの数字だったりとか、裁判のことも載ってますよね。
確かに。僕はちょっと専門的な話しすぎた感が今の質問でわかりました。
で、犯罪白書自体は、法務総合研究所っていうところが、
そういうことです。
そういうことね。
そうです。
法務総合研究所っていうところが、あらゆる省庁とかから出てる公式統計をまとめていくものなんですよ。
で、さっきおっしゃった通り、だから犯罪白書が全ての元データというよりは、もちろんそこで特別に調査されるのもありますけども、
もともと、例えば警察庁の統計からこういうことが言えますとか、
強制統計年報からこういうことが言えますよとか、検察の統計年報からこんなことが言えますとか、
個々の統計年報からこんなこと言えますよって、それぞれの公式統計で出てるものを編集されてるんです、見やすいように。
そう、なんか分かれてますもんね。捜査段階、警察のやつ。
で、裁判の現状がどうですか。一審判決はこんなん出ましたとか、こういうのが増えてますとか、
それで何人ぐらいが実刑になりましたとかがあったり、施設に入った人が強制の項目みたいなのがあって、
刑務所にどのくらい人が入りました。
とか、出ましたとか、お亡くなりになりましたとか、そういうのが承立されて載ってるんですよね、毎年ね。
そうだ。なんかその今20数年前の、なんだこれはとこの初めて犯罪白書を開いたときの気持ちが今質問されてよく分かる。
あまりにもルーティンすぎて。
そう。ちなみにすごくカラフルなので、よかったらネットでぜひPDFで見るか。
大きい本屋さんだと出るかな。
大きい本屋だとありますね、その年の。
高額のとこに出たりするから。
なのでぜひこれを聞きながら。
犯罪白書のネットで見れるので、それを見ていただきながらとか、思い切って今年は犯罪白書買うぜと、手元に置いて聞いてみるっていうのもありだと思います。
丸山さん、ちょっと一言言っときたいんですけど、犯罪白書って結構なお値段するんで、なかなか買ってくださいは難しいかもしれないですね。
もちろんそれを本屋さんで購入していただくっていう時もあるんですけども、それもそんなに高いかと言われたら人それぞれだと思うんですが、
もう一つお手頃に日本刑事政策研究会っていうのがちょっとマニアック。
犯罪白書の重要な項目
マニアックな話をしますが、日本刑事政策研究会っていうのを入会しますとですね、ここが発行している罪と罰っていう機関紙が届きつつ、犯罪白書も少しお手軽に手に入るっていうようなことがあるので、もしこれ興味あるなと思ったら入会してみるのはいかがでしょうか。
まずその入会がお手頃じゃないけどね。
入り方がってこと。
入ることが。
そう、ハードル高いってことですか。
なるほど。
でもそういうのもありますよと。
これちなみに、法務総合研究所に僕一回講演。
講演に呼ばれてね、行ったことあるんです。
法務総合研究所の同じビルの中に刑事政策研究会のオフィスあって。
あ、そうですか。
こんなとこにあるんやってすごい感動しましたね。
そうですか。豆知識でしたね。
そうですね。この感動は誰にも伝わってないですね。
それで犯罪白書の話に戻していいですか。
どうぞどうぞどうぞ。
それでいろんな統計が、私たちが興味を持つような犯罪周りの統計が毎年出るんですよね。
はい。
で、最初に同じ項目をずっと取り続けてるのがすごく大事っていうふうにおっしゃってたんですけど、
例えば丸山さんの視点からいくとこの辺の数字がずっと毎年取ってるって、毎年ちゃんと見たいなみたいなのはどういうのがあるんですか。
これ僕はいろんな犯罪今は研究してるので、すべての項目見ようとはしてるんですけど、
でも必ず最初に開くのは、例えば覚醒剤取締法違反で検挙された人が今年は何人になったかとか、
それによって起訴された人は、
どれぐらいか、起訴率はどれぐらいかとか、
っていう、なんかこの全く同じ定義で、同じ数を毎年取って、同じ数というか同じ定義で数字を取っていくっていうのがすごく大事で、
これ実は統計とか数字を見るときの一番根本なんですけど、
例えばですよ、いじめが今の方が増えてるとか、昔より減った増えたっていうときに、
いじめの定義変わってると、何年前よりいじめが増えた減ったって言いにくいんですよ。
例えばですね、僕らの時代に、
無視するとかはまだいじめの定義にギリギリあったかもしらんけど、
からかうとか、いじる、
しかも関西人にとっては、
自分でいじってもらって全員がバッて笑いになったら、むしろ嬉しいとかっていうのがあったりするけど、
あり得たね。
でしょ。
でも他の地域だと、いじってみんなが笑ったら、すごい嫌な気分になって、
これがいじめの定義になったりすると、
そうすると、50年前と20年前と今と20年後と50年後で、
同じ定義で数字を取らないと、
増えた減ったって言われても、
それはいじめの、含むいじめのカテゴリーが増えてたとしたら、
それはいじめは増えるんですよ。
ってことは、同じカテゴリーで、同じ基準で数字を取っていくことに、
だから50年前の覚醒剤取締法違反はどうだったかとか、
同じ定義での数字取得の重要性
30年前の覚醒剤取締法違反はどうだったかっていうことを、
毎年同じ定義で取っていくことがすげえ大事。
なるほど。
とりあえず、
この熱量の差が激しいぞ、今日は。
そう、ちょっとちゃんと聞いてるんですよ。
圧倒されて。
そんなになかなか毎年、
そこを気にして見るっていうのも私はないので、
聞いてくださってる方多くもないのかなと思うんですけど。
ちなみに山口さんは犯罪関係なく、
毎年どういう変化があるのか気になってるってあります?
私も薬関係は、
見るようにしてるって言うと大げさですけど、
見てます。
すごい。
犯罪白書の話じゃないのを振ろうと思ったけど、
犯罪白書でも見てるわけ。
ね、見てるんで。
ポケットロッポの話ですか?
ポケットロッポを見てるの?
すごい。
それ聞かせてよ。
毎年買うって言ってたもん。
ルーティーンなんですけど。
ロッポ買うのがね。
私も学生の頃に初めてポケットロッポを買ってから、
特に今年買わなくてもいいよなっていう年あるじゃないですか。
法律も変わってなくって、
去年の使っててもいいよなみたいな時でも、
毎年10月になると、
そろそろポケットロッポが出るってなって。
これはね、気持ちが非常に良くない。
さっきの言った通りですよ。
ルーティーンとして、
もしくは義務的に買うんですよね。
犯罪白書はもちろん数字は変わっていくから、
毎年いるもんなんだけど、
なんか無意識に買ってしまうんでしょ。
買わないとソワソワするっていうか、
ずっとコレクションがあるので、
今年のとこが抜けるのは嫌だ。
なるほどね。
これ朝起きて顔を洗う。
夜寝る前に歯を磨く。
暗数と犯罪白書の関係
年末に犯罪白書が。
こういうルーティーンですよ。
すごい大きい単位で今ルーティーンの幅変わりましたけど、
大体ザクッとそういうことですよね。
そしたらですよ。
ちょっと中身の話いきましょう。
そういう同じ項目を取り続けているのを丸山さん注目されているってことなんですけど、
これそもそも先ほどの話だと作っている人たちのことも丸山さんご存知っぽいんですけど、
どうやって作っているとか。
これ法務総合研究所っていうのがいろんなパターンがあるんですけど、
それぞれの例えば法務省の保護局とかいろんなとこから何年間か法務総合研究所に移って、
その犯罪白書を作ったり、
また自分のポジションに戻っていくとかいろいろなパターンがあるんですけど、
一回薬物関連のことを講演に呼んでいただいたんです。
それはそれで僕がお話ししてたんですけど、
僕がどんだけ犯罪白書が好きかっていうことを語ったんで、
じゃあ狭いところですけど、
作業しているスペース見に行きますかと。
へえ、よかったですね。
こんな嬉しいことないでしょ。
浦安にあるんですけど、
ちょっと近場に夢の国が見えてるんですけど、
僕にとってこっちの方が夢の国だと。
よっぽどね。
こんなに犯罪白書が好きだと。
ということを見せてもらってですね。
確かにそんなに大きいオフィスではないんですけど、
すごい一生懸命されているのが目に見えて、
すごい何段の棚にもいろんな付箋が貼った資料がだーってあって、
これだから年に1回だけ出るって言っても、
これを7回も8回も構成されるんですよ。
あ、そりゃそうですよね。
しかもさっきも言った通り、
いろんな省庁からいろんな統計出てますよね。
そこの数字を取るだけじゃなくて、
それぞれの文章に対して、
この言い回しでいいかっていうのを何回も確認取らないといけない。
そうですよね。
なので、この作っていくときに、
こう直してください、直してくださいみたいなのが何回も訂正が入って、
構成しないといけないって大変だっていう話を聞きました。
山口さん、我々これからもう少し重みを持って、
犯罪白書でしょ。
真剣に見た方がいいなって、
今まで別に適当に見てたわけじゃないですけど、
その重みを持ちたいですね。
これこう言っていいか分かんないですけど、
例えばね、さっきも南口さんが、
裁判の編がいつからできたのか、
調べてみましたとか、
こういうのめっちゃ喜ばれるんですよ。
本当ですか。
僕がね、平成何年から何年に、
この表がこう変わったのが見にくくなったとか、
平成何年のこの図がこう変わったんで、
もうちょっとこうした方がいいとか、
熱く語ったんですよ。
そしたら、その犯罪白書を作って、
このメンバーの人たちが、
うっ、ってなって、
こんなにね、何回も何回も構成して、
一体誰が見てるんだと思わないことはないかったが、
こんなに犯罪白書を愛してくれてる人がいるなんて、
これはやりがい。
やりがいありますよって言ってくれたんですよね。
いや、結構いますよね。
僕らの界隈では犯罪白書めっちゃ見る人いるんですけど。
出たらめっちゃ話題になるし、
それはぜひ届けたいですね、この思いを。
でしょ。
これ言うか迷ったけど、
言ってしまいましたんで。
これは届けたい。
この話の流れで、
ちょっとでも私聞きたいことあるんですけど、
すごく何が書いてあるかを、
もちろんお話ししていただけたらいいなという気持ちはありつつも、
書いてないこと聞きたいんですけど、いいですか。
確かに。
書いてあることは、
見よう、みんなで。
真剣に。
書いてないこととして、
丸山さんとして気になる数字とか、
犯罪白書で全部わかるわけじゃなくて。
そうなんですよ。
それも大事ですよね。
犯罪白書って、
とりあえずさっきも言った通り、
前の年の1年間の犯罪に関すること、
それこそ捜査から逮捕行って、
検察庁の話とか、
裁判の話、
刑務所の話、
保護観察所の話、
出所後とか、
いろんなことがテーマで書いてあるんですけど、
当然これが日本で起きている、
犯罪現象のすべてを表しているものではないんですよ、
これが。
あれですか、
暗数ってやつですか。
暗数の話をしましょうか。
お願いします。
実際に起きている犯罪と、
検挙されているものには差はあるわけですね。
で、
世の中に実はでも、
暗数ってどれくらいあるのかって結構、
これは難しい。
どんだけあるかってわかるのが。
そもそも本人が犯罪と気づいてない場合もあれば、
届け出たけど、
捜査に乗っていかないこともあったりとか、
いろいろあるんです。
例えばですよ、
ここには、
目の前にお二人しかいないんですけど、
ここのスタッフの方たちにも対象に聞いていくと、
ビニール傘持って、
雨が降ったり止んだりするときに、
入り口のところにね、
コンビニとか、
ファミレスとか、
ビニール傘置くじゃないですか。
で、買い物します。
出てきました。
やーん、私の傘ないやーんってなったことある人。
はーい。
ここの中で4人いるんですけど、
警察に届け出た人。
はーい。
これは0人でしょ。
暗数4件なんです。
このブースにいる。
5人のうちの4人が、
もう暗数として4件出てるわけです。
というように、
暗数って、
暗いっていう字に数字の数を書きまして、
法学部で刑事政策の授業で、
結構最初の方に習うやつですよね。
わからない件数、
その公式な統計として把握できない数が、
犯罪というのはたくさんあるんですよ、
みたいなことで習うんですよね。
そうです。
で、これが公式統計として、
さっきのいろいろなところから集めてきますって言ったのは、
結局警察庁とか、
犯罪白書の問題
検察の統計とか、
強制統計年報とか、
刑務所とかですね、
っていう公式統計を集めて編集してるもんなんですけど、
そもそもそれは犯罪白書の問題というよりは、
公式な統計として載ってこないものがあって、
それはさすがにやっぱり犯罪白書でも、
それを表すことはできないですよね。
そりゃそうですよね。
ただ、それだけじゃなくて、
それを公式統計としてそれぞれの捜査機関が取ってるやつなんですけども、
犯罪被害者調査っていうのもあるんです。
これは年齢を置いて、
で、行われるもんなんですけど、
これ結構世界中でも行われてて、
インタビューというか書き込み方式で、
ランダマイズに、
あなた、どんな犯罪にあったことありますかってことを聞いていく調査があるんです。
で、これちょっと面白いのが、
実際にこの犯罪にあったことも聞くんですけど、
犯罪不安に対することとかも聞いていくんですね。
で、一時、それこそ2000年代入ってすぐぐらいって、
日本の認知件数がすごく増えて、
検挙率がめちゃめちゃ下がった時期があって、
で、日本の治安はとても悪くなったって言われた時代があったんですよ。
で、この時にものすごくワイドショーとかで毎日のように、
犯罪のニュースが流れていって、
みんなの不安が高まっていったんですね。
で、この時の犯罪被害者調査で出たのが、
治安が悪くなっているとか、
一人で歩くのが不安だとか、
家に誰かが入ってくるかもしれないみたいな不安度ってすごい高まってたんですよ。
ただ、じゃあ実際あなたこの1年にどんな犯罪にあったんですかって言うと、
年々、
下がってたんですね。
これが被害者調査の面白いところで、
私はあってませんよ。
私はあってませんけど、
日本の治安は悪くなっているんですと。
みんなが信じてた時代っていうのが、
こういう被害者調査だと分かってくる。
あの頃って、
テレビの報道とかも、
そういうことをすごく言ってた印象がありますね。
なんか最近あんま聞きませんね、そういえば。
もうだって本当すごい勢いで今犯罪が減っているので。
なんかちょっとさすがにそれはね、
UFOもどうかと思うんでしょうね。
なので、
犯罪被害者調査の結果
今の注目は再犯をどうするかってところに光が当たってきているということですね。
最近ニュースとかで再犯率が上がっているっていうのを聞いたりするんですけど、
それってどういうことなんですか?
これね、日本の公式統計で再犯率っていうのはちょっと、
いろいろ計算式とか複雑でそのまま出てくるものではなくて、
よくマスコミも含め多くの人が間違って乗って、
再犯率が出ているんじゃなくて、
再犯者率っていうのが出てるんですよ。
この再犯者率、
再犯者率が今49とか48とかパーセンテージでいってて、
これが唯一に近い右肩上がりなグラフなんですね。
いろいろさっき見たとおり犯罪がガンガン減っているって言ったんで、
右肩上がりになっているのって何やってた?
この再犯者率が上がっていっているから、
報道で再犯が問題ですっていうのが出てくるんですけど、
この再犯者率っていうのは結構クセモノで、
クセモノっていうか、
からくり知ったらそんなことかっていうことなんですけど、
実は再犯者率って、
その年に検挙された人のうち、
何割が初めての人で、
何割の人が再犯の人ですかって聞いているんです。
のを表している数字なんですよ。
ってことは、
例えばですよ、
1万人今年捕まりました。
で、5000人が初めて捕まった人でした。
で、5000人が再び2度以上犯罪をやった人でした。
半々じゃないですか。
ってことは再犯者率は50%なんですよ。
高く感じますね。
でしょ?
はい。
ただ、
その翌年に5000人が全体で捕まりました。
そのうち2500人が初犯でした。
2500人が再犯でした。
これも50%なんですよ。
でも人数としては半分になってる。
減ってるでしょ?
再犯の問題
みたいに、これよく見たら、
ぜひこれをきっかけに犯罪白書のこの図を見てもらいたいんですけど、
確かに再犯者率って右肩に上がっていってるんですけど、
よく見たら再犯の総数って減ってるんですよね。
なるほどね。
で、再犯大変やっていうイメージあります。
だけど、
初犯の人の減りが激しすぎて、
だから今までは初犯の人が3分の2ぐらいいた。
で、再犯の人が3分の1ぐらいいた。
これで33%じゃないですか。
再犯者率って。
けど、初犯の減りがえげつない減り方してってて、
で、再犯もほんと減ってるんですけど、
初犯者の減りよりゆっくり減ってるんですよ。
なので、半々になってきたんで49%になったり48%になったり、
だく半分が再犯の人です。
さあ、その通りなんですけど、
その年、
1年で捕まった人の約半数が再犯の人だ。
それはその通りだが、
うん。
再犯の総数自体は減ってるんですね。
うん。
だからここを再犯率って見ちゃうと、
いや、半分の人が犯罪。
うん。
まあ、言葉の意味的には半分の人は確かに再犯の人なんだけど、
うん。
でも、総数は減ってきてるので、
じゃあ、再犯がそんなに問題かと言われると、
まあ、初犯の人の減りよりは遅いから、
初犯の人の減りぐらいに再犯の人も減っていけばって言えば、
そら、その通り。
だから、増えているのかっていうと、増えてませんっていうことなんですよ。
なんか、再犯率と再犯者率って、こうやって聞けば、
うん。
あ、そうかって思いますけど、
うん。
ニュースで見てたら、
うん。
分かりにくい。
うん。
よね、なんか。
で、その再犯率っていうのを、まあ、そのものというよりは、
近しいもので見ると、例えば、刑務所に再び戻ってくる人、再入所。
あー。
の可能性、例えば、何年に出た人が2年以内に、5年以内に、
うん。
戻ってくる確率とか。
うん。
これを、なんか、こう、再犯率って、また見る方が、もちろん、そのままイコールじゃないんだけど、
うん。
いろんな、まあ、それに当てはまる計算とかが必要なんですけど、
うん。
まだ、これの方が、皆さんが想像している、
うん。
再犯率に近いものがあって、再び犯罪するようなのが再犯率だと思いません?普通にこう考えたら。
そうですよね。
なので、この人が、じゃあ、再び刑務所に戻ってくるっていうのはどう見るか。で、再犯をどこで見るかって結構むずいんです。
うん。
起訴されたとこなんか、起訴されたとこなんか、そこでもう無罪判決出るかもしれないじゃないですか。
そうですよ。
そうすると、基本的には、刑務所に戻ってくる人だってことになるんでしょうけど、そうなると、さっきの刑務所再入所率とかが、たぶんみんなが想像するような、まだ再犯率に近いかなっていう感じですね。
うん。
なんか、ちょっとそこは、ニュースで見たときに、これ何の話してんのかなとか、で、じゃあ、犯罪をした人って、半分ぐらいがまたやるんやみたいな受け取り方をしないように、
うん。
気をつけてみたいですね。
そうですね。
さてここで、犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
はい。今日のおすすめは、漫画の知ですね。地球の運動について。この知です。
知は、魚人さんが15世紀のヨーロッパを舞台に描く、禁じられた真理を探求する人々の物語です。漫画大賞2021第2位の人気作ですね。
で、ちなみにこれ、12月に第1巻が出てきました。
1巻が出てたらしくて、なので2022年も5位に入っています。で、少し詳しく中身をご紹介します。
知の舞台は15世紀のヨーロッパです。異端思想がガンガン火あぶりにさせられていた時代ですね。で、主人公はシンド・ラファウ。ものすごく優秀で、飛び級で入学する予定の大学では、当時一番重要とされていた進学の専攻を皆に期待されていました。で、合理性を最も重んじるラファウにとって、
それは当然の選択で、合理性に従っている限り、世界はちょろいはずでした。しかし、ある日、ラファウの元に謎の男が現れます。その男が研究していたのは、異端思想ど真ん中のある真理。で、それを知ったラファウは…というお話です。
ありがとうございます。詳しくお話いただいて。で、この時のテーマとしては天動説とか地動説とか、当たり前にみんながこうだろって信じきっているものに対して、これは合理性で説明できるかとか、統計を取ったりとか、
観察したりとか、あらゆるデータを集めていって、で、これみんなが信じているものはちょっと違うんじゃないかとか、それだと説明つかないんじゃないかとか、自分の信念に従って、さらにそのデータを取って、いろんなものを解明していこうっていう時の、周りとは違ったけど、データを取っていくとどうだみたいなことを一生懸命やる漫画なので、今回のテーマにも沿っているなと思って、ぜひお勧めしたいと思いました。
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご登録ください。
ぜひご投稿ください。
一冊持ってるんですけど、この白書は表紙真っ白で黒絵文字で。
それね、むちゃくちゃマニアックなやつで、そもそもこの白書で出していいですかっていうのを先に掲げてっていうか、出すのよ、国会のところで。で、それです。
逆に私は、本屋さんで売ってるやつは確かに白いけれども、犯罪白書って白字に書いてあって、カラーのお写真が載ってますね。
あ、じゃあちょっと私はレアな犯罪白書を持ってるっていう。
ということですね。
だいぶレア。
買ったことないってことやな、さっきは。
ずっとネットで見てて、唯一いただいた年があって、あ、これが白書か。
むちゃむちゃマニアックなやつを持ってるってことね。
今年は本屋さんで、ぜひ本物をね。
はい、ちょっと拝見したいと思います。
まず言いたかったことは、表紙は白くて重々しいけれど、中はカラフルだから皆さんもお手に取ってくださいっていうのが言いたかったんですけど、私が持ってたのはちょっと違ったようなんで置いといて。
感想に移りたいと思います。
お願いします。
犯罪白書に書かれてる数字って、表面だけ見たらダメで、一つ一つその母数だったり、何をどういうふうに見てるのかっていうのをきっちり見ないといけないんだなっていうのを今日学びました。
なるほど。ちょっとそうですね、私もなかなかでもですよ。犯罪白書のことを自分が真剣にそんな数字見れるかっていうと、結構ちょっとハードル高くて。
だから、なんか毎年丸山さんが。
語られるといいですね。
これを?
出てから、今年の犯罪白書を語るとかさ、罪の話でするかともかく、なんかそういうのもあってもいいかなってちょっと思いながら今日は聞いてました。
なるほど。そのテーマっていうか、そのコーナー作らせていただけるなら、すごいありがたいですね。
罪の話でやるかはまたちょっと考えたいと思います。
これでもおっしゃった通り、実は統計ってあらゆるものが、もしくはあらゆる人が何かを訴えたいから統計って使うんですね。
で、数字自体は。
統計の使われ方と重要性
仮に嘘をつかなくても、使う人って嘘つけるんで、ってなってくると統計のリテラシーってむっちゃ大事になってきて、犯罪白書が何か嘘つくっていうんじゃなくて、ただ犯罪白書も当然にすごくクオリティは高いけど伝えれるものの限界はあるから、で、さらにそれを加工して人は犯罪白書よりってこう説明するんですけど、それをそのグラフとか図表を使って何を言うかって結局そこに人の話が介入してくるから、
ってことはこの人の話を。
で、統計はどういうふうに使われてるか、これはちょっと大事なところなので、そういう意味でもこれって何の表なんだろうか、どこからデータが取られてるんだろうか、これからこんなこと言えるんだろうかってことを犯罪白書だけに限らず、世の中に出てきたデータが出たときにちょっと考えてみるっていうのが今日のテーマにもあります。
それだとニュース見ながらとかでもちょっとだけ気がけるとかできる気がしますね。
でしょ、なんかサラリーマンに聞きました。新橋でなんでやねんみたいなのあるじゃないですか。
そうですね。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。Xではカタカナでハッシュタグ罪な話をつけてポストしてください。
はい。ここでいただいたメッセージをご紹介します。
ハンドルネームみさきさん。
法律について中学高校の政治経済と私自身の専門分野に関連する部分をかいつまんで勉強しただけで社会に話せます。
あたれようとしている地方大学6年生です。内容、1回分の長さ、単語レベルが初学者に優しく、移動中や家事に楽しく拝聴しています。私も関西出身だからか、イントネーションも心地よいです。これからも配信を楽しみにしています。
いや、めっちゃ嬉しいですね。
第3回のやつを最近聞いてくださったみたいで、3回のところにメッセージいただいたんですよね。
なるほど、なるほど。
本当にありがとうございます。
ありがとうございます。
番組の裏話と参加の呼びかけ
毎月第1、第3火曜日の夜9時30分から、Xのスペースで、罪な話で裏話を開催しています。
ポッドキャストで話しきれなかった内容や、スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしています。
また、私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも、犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
では、またお会いしましょう。
お会いしましょう。
お相手は丸山康裕と、
山口ゆきと、
南口ふみでした。
33:25

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