1. たべものラジオ 〜食を面白く学ぶ〜
  2. #178 (s21-2)【そばと落語】江..
2023-07-01 1:01:49

#178 (s21-2)【そばと落語】江戸下町を描く「時そば」の世界 前編

【キーワードメモ】 時そば、時うどん、不定時法 桂枝雀:かつらしじゃく 柳家喬太郎:やなぎやきょうたろう 柳家 小さん:やなぎやこさん 安楽庵策伝(醒睡笑):あんらくあんさくでん 古田織部(古田重然):ふるたおりべ 小堀遠州:こぼりえんしゅう 井原西鶴(いはらさいかく):好色一代男


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サマリー

江戸時代の下町の世界観を描いた落語の演目であり、目黒のさんまとの関連性もあると言われています。この演目には、「時そば」と「時うどん」という2つのバージョンがあります。まず、「時そば」と呼ばれる世界では、江戸下町の情景が描かれ、当時の風俗や文化に触れるように話されています。そして、時そばの起源や落語の逸話についても言及されています。また、「時そば」とは、江戸時代において時刻の刻み方や太陽や月の位置を基準にしており、懐中時計が航海のために発明されたことなども話されます。さらに、江戸時代に登場した面白話師たちや座敷話や髪型落語のスタイルの特徴などを紹介しながら、時そばを理解するための背景や文化の流れについても話されます。最後に、日本の落語エピソードにおいて「時そば」に関連するキーワードの解説や、そばのメニューやつゆについても語られます。

時そばの世界観
はい、では前回からの続きです。で、今回は
江戸下町を描く時そばの世界
おお、江戸下町
江戸の下町を描く時そばの世界
言っても、時そばの世界観に出てくる江戸時代のね、こういう屋台のそばですよ、メインがね
そういうのはね、もう完全に下町なんですよ
おお、下町
路地があって、長屋があってっていう、そういう世界観ですよね
いいところ、山手とかね、いいところの大会屋敷とか大宮屋敷とかがずらーっとあるところの話じゃないんですよ
そっちはね、もう違うハイソーな世界観が待ってるんで
で、そば屋さんっていうのも、もともとはじめから屋台だったわけじゃないんですね
おお、屋台ではない
どっちから、これ寿司のシリーズでもお話ししてますけど
もともと飲食店ってのは、店を構えてるところが始まり
ああ、構えてる方が先か
そうです。で、お客さん来ないじゃないですか
来ないね
なんなら寿司屋なんか、自分家のドマジ商売してたりするんで
そうすると、来てもらわなきゃいけないわけですね
で、みんな外で働いてるんで、その子で食べてもらいたいっていう意味で
じゃあ来ねえんだったら、こっちから行ったれっていう感じで出てくるんですね
それは何でかっていうと、あの、業商人がいっぱいいる
業商人
ボテフリ
ああ、ボテフリね
どういうことだよ、業商人の方がわかりやすいんじゃないのかな
ラジオの中ではボテフリがよく出てくるから
過去のシリーズね
天秤房を担いでね
いわしを売って歩いたりだとか、金魚を売って歩いたりだとか
豆腐屋さんがいたりだとか、ああいう感じなんですよ
それを見て、じゃあ料理も売ったらいいだろうなっていうので
寿司を売るやつも出てくれば、納豆売りみたいなのとか
煮豆売りみたいなのが出てきて
納豆売りいたね
納豆、納豆、納豆ってやつね
あのね、ネギを混ぜて、あとご飯にかける状態で売ってるっていうのがあったもんね
もう味噌汁に入れるだけみたいな感じだよね
そうそう、だいぶ初期の話だけど
もうファーストシーズンやね
ファーストシーズン
そこはね、印象に残ってる
ああそうか
消費期だよね
ああそうかね、そうだね
もうね、とにかく売れるために商人ですから、皆さんいろいろ工夫するわけですね
こういうのを見ていると、やっぱりそばも待ってちゃいかんなというのもあるし
何しろね、店を持つっていうのはなかなか大変なわけですよ
まあそれは今もそうだね
建物を買わないといけないんですからね、借りるなりなんなりしなきゃいけない
で、車を買うわけじゃないので
屋台って言ったって
コストの面で言ったら、店を持つよか屋台のが手軽なわけです
ということで、だんだんと屋台そばというのが増えていく
この屋台のイメージなんですけど、ちょっと違いますからね
違う
僕らが今知っているラーメンの屋台、もうほとんどないですけど今ね
おでん屋台とか、あれケットラじゃないですか
ケットラとかリヤカーとか
タイヤついてないんで、担いで歩く時代なんでね
担いで歩くか
天秤棒を担ぐ感じで売っていく
まあそれはまあいいや、明日じゃない、次回やりましょう
じゃあせっかくなんで、落語の話します
おーきたね
あのね、時そばのことを知らない人がまさかのいると思ってないぞ僕は
おー
落語好きだから
あーそうか
だから、もうこの番組でもやりましたけど、目黒のさんまね
目黒のさんま
僕からすると、え、目黒のさんま知らない人がいたの?って思っちゃってますから
もうあの、俺目黒のさんま祭り行って
横に目黒のさんまの落語の場所があったんだけど
なんであるんだろうなって思ったぐらい
そこがね、びっくりなんだよね
僕みたいに落語を好きな人間からするとですよ
聞いたら目黒のさんまの落語は先だっていうのは
もちろんです
目黒でさんまは取れませんので
まあそうなんだよ、それはわかってんだけど
なんかはね、相手さ振る舞ってくれるからならんなんだよ
それがね、ラジオ初めて初めて知るっていう
ああなるほどね
じゃあ今回あれですか
ときそばという演目を知ったのはこの番組が始まってから
始まってからじゃないですかね
あのね、オチの部分とかそういうところ面白いよみたいな話を聞いたのは
ラジオが始まってから
ああそうなんですね
じゃあときうどんはご存知ですか?
ときうどん知らん
ときそばのうどんバージョンと思っていただければいいんですけど
ああそうなんだ
オチ一緒なんですよ
え、一緒?
一緒なんですよ
ああそうなんだ
だからオチ一応知らない方のためにネタバレします
ネタバレも何もね定番中の定番、古典中の古典なんで
もういいでしょ
ああ古いやつだもんね
古いやつだよね
この時代のそばとかうどんっていうのは
二八の十六問って言っても大体十六問なんですよね
十六問
金額が
金額はね
金額は十六問という単位です
で、たまたま手に持ってるのは十五問しかないんです
で、うまいことやって一問ちょろまかしてやった
しめしめっていう話なんですよ
で、一人目の男が出てきて
最後銭を出すときにお金を払うときに
銭はこまけんだ手出してくんねえ
えいこちらにいただきます
一つ二つ三つ四つ五つ六つ七つ八つと数えたところで
ところで手主今何度下台?
確か九つになりますかねって
十か九つかあとは十一十二十三十四十五十六
いこったーんって返ってくる
で、その九つを店の人に数えさすっていう
うまいことをやる
もちろんここをうまく成功させるために
その前振りがめちゃめちゃ頑張ってやるみたいなね
巧みな技があるわけですよ
で、それをぼーっと脇の方で突っ立って見てた人がいて
あんだねえやろうと
え、どっこの片髪におけねえやって
ベラベラベラベラほめちぎりやがって
あーでもねえこうでもねえって言いやがって
あんだけほめちぎるから
俺はまた踏み倒して買えのかと思った
国かと思って見てたら腹が立つじゃねえか
しっかり税に払って返ってきやがった
一つ二つ三つ四つ十六も
時うどんとの違い
それあんなやら妙なところで度胸ききやがったな
一つ二つ三つ四つ
ん?ちょっと待てよ
で、指折り数えてね
おーれ、あんなやら一文かすれやがった
うめえことやりやがったな
おーれはいいや
そば屋のやろうこれ一生気づけやしないぜって
よし俺も明日やってやろうって言って
次の日に出ていく
で、またねおもろい
ラクマってのだいたいねそそっかしいんだみんな
まったくおんなじセリフを勘コピすんだよ
勘コピ
いや覚えたなあの男もね
確かにその頭の良さをね使ってほしいよね
待って俺ざんざん聞いてるのに言い切れないのに
この二人目の人はドジなんだけど
すさまじく記憶力いいよ
勘コピすんだから一回聞いただけで
で、最後もううっきゅうきゅで
よしよしやったら手に払うから手出しくない手出しくない
税は細けえ税よしいくぜ
ひーふーびーよーいつむーななや
おやしー今何時で
えー四つでございます
いつむーって言って半べそで帰るっていう
あの時間が違ったんだね
さあ一文ちょろまかすつもりが二文多く払うっていう
そういうオチですね
これが時そばなんですけども
時そばっていうのは明治初期に柳谷子さんですね
三代目柳谷子さんという人が江戸落語にする
この元ネタが時うどんなんですよ
時うどん
髪型のね髪型っていうのは大阪のですよ
京都大阪の落語でもともとあった時うどんという演目があって
これを江戸落語に置き換えていく
ああそうなんだ
時うどんのが先なんですよ
へえ
そうなんです
でそっちはちょっと違うところがあって
時そばは一人目が出てきて
それを横で見てたやつが真似してこけるじゃないですか
鼻っから二人組なんですよ
鼻っから二人組
時うどんはね
ああそっか一人一人が時そばで
真似したやつもそもそも時うどんは一緒に
一緒にいる
最初から連れとしているってこと
連れとしている
ああそういうことね
兄貴分と弟分みたいなやつがいて
弟分がせいや腹減りましたな
なんか食うてきまへんかって言って
食うて言ったってお前銭があるね銭が
お前何本持ってんねんやって
こんなこと言ったって
当て方銭ぐらい持ってますからって
おれって言って
何本持ってんねんって
八本って
八本ってお前八本なんかバーッと捨ててしまうな
何もらえへんやないかって
せいや何本持ってんねん
そう言うからあんた持ってんねんやろなって
おれかよっけ持ってるわ見とけ見とけ
七本あるやないかって言った
七本ってわしよか少ないやないか
ちょっとコントで始めるね
時そばの時間
そう
それでうどん食いに行こうって
兄貴分のほうが言って
せいや何打てまんねんやって
うどん16本ですよって
わしら二人合わせて15本しかないのに
みたいな話になって
いや任しとけ任しとけ
その代わりお前アホやから絶対首突っ込むなよ
おれがうまいことやるから
お前だって横で見とけと
でも弟分のほうが
そしたら黙って見とくや境に
わしが八本払ってんねんやから
半分よこせと
あっとるあっとるって
頭はおれがやるから
お前残り半分食ったらええから
ちょっと任しとけって言って行く
で兄貴分がほぼ食うんですけどね
食べるんだ
ヤカラシヤカラシって言って
わかったうるさいな
おれ食えって言ったら
うどんが一筋泳いでる
いいよね楽はそういうとこあるからね
で例のやつをやって帰るじゃないですか
弟分アホやから気づいてないんですよ
気づいてない
せいや何だかんや言って
お前銭持ってたじゃないですか
しっかり16本払ったじゃないですか
アホやなお前気づいてへんのか
お前もう一回言うぞって言って
それをもう一回やって
まだ気づけへんのか
弓出してみって言ってやらして
あほんまや1本貸すりよってん
おいうまいなあ
せいやうまいなあって
おれは明日やるって
お前にできるかって
これ息止まーやって
あてかてできるかな
明日やるかなって言って
次の日にやる
また勘コピするのよこの男が
定番だね
定番でこの勘コピがまたすごくて
二人組じゃない元が
一人で言ってんのに
二人組をやるわけ一人で
だから一人で食ってんのに
横で袖引っ張られてるような感覚で
うるさいねお前立っとけ
っていうの誰もいないのにやるから
うどん屋が何してもらうの
ちょっとこうなってきたわみたいな
うるさいなお前
分かった食わすかって言って
自分でまた受け取って
うどんが一筋を入れた
あんたが食い張ってへん
笑いどころ多いね
そういうもうくすぐりポイントが
時うどんの方が多いよね
結構コクがある話になってるんでね
最終的にやっぱり四つで
二問余分に払って帰るっていうね
だいたい江戸の後半くらいに
できたんじゃないかなっていう風に
言われてる
そういう話ですね
これね大きな違いがいくつかあって
二人組っていうところもそうなんですけど
関西弁っぽくなってるな
引っ張られてる
これやるとねだいたい引っ張られるんですよ
大阪でも営業やってたもんね
僕ねいろんなので真似っこするんで
どこ行ってもね
すみませんそれ置いといて
1回目の時はだいたい時間9つじゃないですか
深夜12時くらいですよね
時間分かんないから
時間は後で説明しようかな
時そばの場合は
幕地に行く途中に寄るんですよ
幕地に行く途中
繁華町か繁華町かってあるじゃん
江戸下町の幽閣と風俗
あれをやる時間ってやっぱね
見つかっちゃいけないので
深夜帯にやるんですよ
見つかっちゃいけないんだ
なので違法だから
ああそうなんだ
なのであれでキャスされると
怖いだ怖いだ怖いだって
確かにやられてたね
新しく幕につけ
ああ時代劇ですよね
ああなっちゃうんで
こそっとやるから夜中なんですね
でそういうシチュエーションで
一人目の動画が出てくる
で時うどんの方は
新町の帰り
新町
大阪新町の幽閣ですね
大阪の新町に幽閣があったってこと?
そう江戸でいうとこの吉原みたいなとこね
あるんですよ
幽閣といえば
鬼滅の刃ね最近も出てきた
ああそうね
幽閣編あったね
あったあった
そんな感じ
ああそうなんだ
ものすごいあそこだからね
幽閣っていうのは
まあなんていうんだろうね
色事の町ではもちろんあるんですよ
ジョロを買うっていう文化が当時あったんで
でこれ語弊があるといけないので
言っときますけど
現代の感覚と違うんですよ
違う?
昔はね江戸時代までっていうのは
日本人は特に政治上にすごくゆるいんです
ゆるいの?
うん
エンタメとして楽しみとしてセックスするような
そういう感覚なんですよ
ああそうなんだ
だからもう男女ともにその辺は
もっとオーラ化で自由
そういう感覚なんで
ほう
だから打ったかったが
そんなに悪かっていうとそういう感覚は当時ない
ふつうに天満パークで遊ぶような感じか
そうそう
ただ当時から問題視されてたのは
幽閣で働く人たちの
もうほぼほぼ全ての人たちは
人身売買に関わってたりするんで
そこら辺は闇なんですけど
感覚的にはあんまり
性に対してはオーラ化だった時代
なおかつ
吉原しか細かい記録僕見てないんですけど
吉原だと吉原大通りっていうのがあるんですよ
吉原っていう天満パークみたいな限られたゾーンがあるんですよ
四角いゾーンが
で表門入ったら大通りがドーンってあるんですね
その真ん中に
なんつったらいいのかな
今でも広い道路に行くと
真ん中が公園みたいになってるとこあるじゃないですか
あんな感じで
街路樹植えてるゾーンがあるんですよ
でねここにね
四季折々の花が
植わっててすごく綺麗なんですね
でそこにアントンがずらーっと
明かりが止まっていて
夜中になってもう
あの時代にライトアップされてんだね
ライトアップ? そう草花がね
綺麗な花が
この綺麗な花を揃える
例えば春だったら桜満開の並木が
ドカーンと
100m以上ずーっと続くわけですよ
でこんなに見事に咲くんだねって
みんな思って
見に行くわけなんですけど
この桜どうやって綺麗に咲かしてるかというと
ある日から
じゃあここから春になるんで桜の時期なんで
桜に植え替えましょうっていうのを
吉原前田で決めてやるんですって
植え替える? そうなんですよ
桜の木って植え替えるもんだっけ?
そうなんですよ
吉原はね
すごいな アホなんですよ
だから明日から桜じゃーとか
来週から桜じゃーって言ったら
関わってる人たち職人さんたちが
江戸のあちこちの
桜の満開のいい感じの桜を見つけろってきて
何十本もんですよ
それを根からちゃんと漕いできて
で8gに乗っけて
ガーって昼のうちに運んできて
全部植え直す
クリスマスのツリーじゃないんだからさ
もうまさにそんな感じ
それをしきおりおりでやっていくようなところ
はー
それこそ鬼滅の刃とかね
あとドラマとか映画にもなってますけど
オイラン道中みたいなのがあるわけじゃないですか
あーオイラン道中ね
カムロが二人ついてそこに太鼓持ちがいて
鳴り物があって
明かりがついてきらびやかで
うんはいはい
これはもうエレクトリカルパレード並みなんですよ
もうイメージ俺柴崎甲だけどね
あーね見たね
あんな感じ
あれを見るっていうだけでも
その場に行くだけでもテーマパーク感があって楽しいわけですよ
うーん
娯楽少ないですから当時は
あーまあそうか
芝居に行ったりテーマパークに行ったりする感覚で
誘惑に遊びに行く
別に買うわけではなくても行く
だって
それこそ太鼓とか買っちゃうとね
一晩で百両ぶっ飛ぶような世界なんで
太鼓
オイランとかね
ランキングがあるんですよ
最上級の太鼓っていうところになると
一晩で
数百万円かな
現代で行くとね
それを一回目では
お茶飲んで帰るだけみたいな
作法があって
三日目でやっととこに着くみたいな
あーそう
三回通って初めてとこに着くみたいな
そういう世界観なんで
三日目って言ってる頃にはもう一千万ぐらい消えてますよみたいな世界観
まあそうなるよね
で中級やそれ以下の上でも
そんな簡単に店の届くわけないんですよ
その下町のね
一般ピーポーにはなかなか行かない
だからこの時うどんの二人組っていうのは
冷やかしです
見に行っただけ
見に行っただけで特に買える金もないと
だって二人は15文しか持ってない
確かに
そば食べれるかどうかも
ままだらない
こういう時代背景とかそういうところがあっての
帰り道のここのところ
幕地の行きの時そばと
新町帰りの
二人組
そういう感じの違いがありますね
これで
二人目の時もちょっと違うんですよ
ときそばの時は
多分もう店じまいするとき
店じまいするとき
四つ時なんですけど
もうもう買っちゃって
売り切れ寸前だし別にもう買ったから
いいかな買おうかなみたいな
四つ時っていうのは
十時前後ぐらいかな今で言うとね
夜の十時前
で時うどんの方は
四つとか話によっては
五つっていう風にするときもあるんですけど
五つだと八時くらいになるのかな
だから今から
オープンするのにこんな早い時間に
来ようって取ってくださいって
今から火起こしますからみたいな
八時って早いんだ
深夜帯の営業なんで
深夜帯の営業
そうそうなんですよ
このよたかそばとかね
夜泣きうどんっていうのは
深夜帯の営業を主にしてる
人たちなんですよ
もちろんそれ以外にもいわゆる
晩飯時間にちゃんと営業してる
店を持ってるそば屋さんだったりとか
屋台そば屋さんとかももちろんあるんですよ
それとは別に
よたかそばとか夜泣きそばって
呼ばれてる夜屋台っていうのがあって
それは深夜帯
ちゃんと別れてたんだ
墨焼きがされているんですよ
そんな感じでちょっと
違いがありますかね
そういうことね
実はこの時うどんにも
原型があってですね
時そばの起源と逸話
元々は
1726年に出版された
軽口初笑い
っていうね
笑い話を集めた本
小話だらけ書いたやつあるんですよね
それが元の話だ
っていう風に言われてるんですね
そうなんだ
それが元ネタになって
時うどんっていうのが生まれてくるんですけど
軽口初笑いに
掲載されてる話
タイトルは他人は食い寄り
まあ他人が食ってたよ
っていうタイトルなんですけど
こっちはね
ちょっと話がねスーパーライトなんですよ
スーパーライト
すんげえ短い
お中元
お中元って言うと送り物になっちゃう
中元っていうのはね
武家の奉公人
武家の奉公人
武士のところで働いてる奉公人がね
お使い頼まれたんで行ってきましたと
お客さんのところでいろいろと用事済ませてたら
時間くくっちゃって
腹減ったなと
じゃあ帰る前に何か食って帰ろうかなって言って
蕎麦を食べ
食べたはいいけれども
タバコ屋の中にゼリーが入ってるんだけど
あれ俺5問しか持ってねえやって
この時代はね
16問じゃないんですよ蕎麦が
6問なんですよ
5問しかないけど
負けてくれつってこの人負けてくんねえだろうな
って言って
試案した挙句に
1つ2つ3つと数えて
定種何時ぞ
と聞いて4つでござる
4つか5つ6つと数えてやった
でこの話終わり
ああ終わりなんだ うんたったこれだけのショートショート
へえ
全然話違うんですよ
時間も鼻っから4つ時だし
10時頃はちょっと遅くなっちゃったよね
みたいな感じだし
そもそも
1杯6問だし
面白いのが時うどんの原型が
食ってんの蕎麦なんだよね
あれ
時うどんの後に
時蕎麦だったよね そう
時蕎麦の前が時うどんで時うどんの前が
他人は食い寄りでこの時は
蕎麦食っててしかも
場所は江戸の神田
ああ江戸の神田 そう
なにえ
東京から大阪に
話が時うどんが行って
でまた関東に
明治時代に
時蕎麦として戻って
そうそうそう
不思議だね
そんな感じなんですよ
この時蕎麦っていう落語自体がね
ちょいちょい今
あらすじもう言わねえなやったもんな
ほんと細かいところいろいろあるんですけど
それYouTubeとかで聞いてもらったら
時そばと時蕎麦の名人たち
ガチモンがいっぱい出てるんで
超名人いっぱいやってますから
そうなんだ
おすすめはある
僕が個人的に好きなのは
柳屋京太郎さんのコロッケ蕎麦とか
かつらしじゃくさんの
時うどんとかね
かつらしじゃくさんね
前も言ったよねかつらしじゃくさん
オーバーアクションで有名な方ですね
昭和でなくなっちゃってますけども
あとね時蕎麦に関しては
柳屋一文がだいたいやってますよ
柳屋一文
時蕎麦を江戸に持ち込んだ
元祖っていうのが三代目柳屋子さん
っていう方なんですね
柳屋子さん
この方の系譜に連なる人たちは割と
時蕎麦をやりますね
柳屋流の中の
定番みたいな感じなので
持ち込んだ人が
ってことは元祖っていうことか
そうですそうです
映像ないけど
白黒写真を背景に
音だけ聞けるYouTubeとかあるんで
もういろんなパターン聞けますから
面白いですよ
YouTube流れてるなら
ここで流しても怒られないかなって
どうなんでしょうね
分かんないですけど
全部流したらあれかもしれんけど
でもちょっと落語は聞いてみたいね
聞いたことないし
そうそう
機会があったらぜひ機会を作って
YouTubeじゃなくて
寄せに行ってほしい
もう上野でもいいし
どこでもいいよ浅草行ったっていいし
地方公園あったらチケット買って
行ってもいいし
明日から行ってくる
なんでだよ
明日お客さん入ってる
そうでもしないと
行かないかなと思って
自分で行くって結構
ハードル高いの
俺は割と好きなので東京住んでるときに
頭にフラッとやってんじゃんと思って
映画館ぐらいの感じ
そんな感じ
フラッと入ってましたよ
晩旅行ってるわけじゃないけど
たまーにね
そもそも僕が楽を好きになった
きっかけってのは地方公園に
たまたまうちの店が
仕出しで出してたってのもあって
子供の頃に
仕出しの弁当持っていくついでに
落語の世界
楽屋に届けてそのまま会場に入って
演目全部見てゲラゲラ笑って
で終わったら
また楽屋に行って
弁当受け取って帰ってくるっていう
そういうことで会ったんだね
そこでサインもらって握手してもらって
ああはいはい
今の菊尾師匠とかね
春風邸小浅師匠とか
先代5代目の
遠楽さんね
商店の司会をされてた方とか
お会いしましたよ
僕が小学生の頃の話
へえ
30年以上前かな
30年以上前
の話ですけど
だから色紙がたまに出てくるんだ
もう今改装して飾るとこ
なくなっちゃったけど前は壁一面
楽屋さんの色紙だらけでしたから
そんなにあった
ありました
そんなあったんだ
どこまでしまったのかな
あるんじゃないですか
金馬さんとかツバメさんとか
いっぱい聞きましたよ小学生から中学生
くらいまでかな
なんかお店にも来てたじゃん
そうですね
会場が取れなかったので
うちのお披露目でやったことがありましたね
あの時は
誰だったかな
金馬さんの時だったかな
もちろん自分ちの店なんでね
僕は住み子でずっと聞いてましたけど
そういうのを見てるから
CDで聞いたりとかね
しても
生を知ってるからよりおもろいわけですよ
音だけ聞いてても
映像が目に浮かぶもん
そうだよね
やんないのうちに今
やるか
やってもいいかなってちょっと思って
そしたら俺行く時間を
確保しなくても聞けるじゃん
じゃあ
日を決めて希望者募って
人数をある程度確保してから
オファーしましょう
予算が合わないと大変なことになっちゃうんで
いくらかわかんない
まあそこそこしますよ
まあだろうね
ちょっと落語の思い出話になっちゃったんで
時そばという落語を
理解するために
絶対知っとかなきゃいけない基礎情報があるわけですよ
基礎情報
そもそも九つとか四つとかわかりますか
時間の話でしょ
そう時間の話
よくわかんないんだよね
数え方謎じゃないですか
そもそもこの四つ時とか
九つとか八つとか
言ってる中に123出てこないんで
確かに出てこない
そうなんですよ
夜中の12時とか
昼の12時どっちも九つです
九つが12時
まず今の
丸い時計を思い浮かべていただいて
てっぺんが九つですね
そっからおよそ2時間ぐらい
進むと八つになります
九が八になる
そう九つ八つ
七つっていう風に時が進んでいくんですね
数字減ってくんすよ
減ってくんだ
今のだいたい
6時ごろこれは六つです
ちょうど6時と6時で一緒ですね
でだいたいそっから
また2時間ぐらい経って五つ
四つでもう一度九つに戻る
九八七
六五四で
九つ
っていうこの繰り返し
だからちょうど
お昼の12時を九つとするじゃないですか
でだいたい2時間くらい
進んで八つですよね
この時間がちょうど小腹がすく時間なんで
間食をすることが多いんですよ
でこの時間に食べるから
おやつっていう
ああおやつのやつはやつどきのやつ
そうなんだ
やつどき間食おやつと
じゃあ次から3時じゃなくて2時に食べる
2時でこれがまたあれなんですよ
だいたい2時間ごとなんで
だいたい2時間
だいたい2時間ごとの刻み
今は1時間刻みじゃないですか
だいたい2時間くらいのこと
一時と呼ぶ
時ほどって言ったら今で言う1時間くらい
っていう話ですね
でも数字は飛んでるのにね
で市販時って言ったら30分くらい
4分の1になるんで
基本は2時間単位なんですね
そうなんだ
だから僕らは今24時間っていう
1日は24時間ですよね
この時代は1日は12時間です
まあそういうことか
うしとらうたつみうましさるとりぬい
でこれで12時間なわけですね
だからあれなんですよ
四六時中っていう言葉がありますよね
四六時中うんよね
ねえサザンの歌にもありますけど
四六時中も
好きと言って
ってありますよね
あのね江戸時代は本当に
二六時中って言ってますから
二六時中
もともと二六時中があって
で24時間の西洋式のに
変わったんで四六時中に変わってるだけなんで
四六時中って
そういう意味なの
江戸時代の刻み方
元々二六十二だから
はあそうなんだ
そういう意味なの四六時中って
そういうことか
それは知らんかった
が二六時中だったんだ
でこの時代の時の刻み方ってのは
さっきから大体2時間って
しつこく約とか大体ってしつこく言ってるじゃないですか
これは本当に大体で
季節によって
全然違うんですよ
基準点が決まってます
あけむつとくれむつが基準点です
朝の六時頃
そう朝の六時頃と
夕方の六時頃って言ってますけど
実際には朝の六時でもなんでもなければ
夜の六時でもない時が
いっぱいあるんですよ
これはあけむつっていうのは
日の出のタイミングをあけむつとします
っていうルール
くれむつっていうのは日の入りの時間を
くれむつとします
っていうルール
それを基準点にして
残りの部分を
12で割るって感じなんですよね
そうなんだ
なつばね
下死の時なんかは
だいぶ昼長いですよ
そうだね
例えば今回江戸川部隊ですかね
東京江戸あたりだと
朝4時半くらいには日の出しちゃいますよね
これがあけむつですよ
あけむつだね
現代の6時からしたら1時間ほど早いんですよね
くれむつは夜の
7時半頃ですよ
だいぶ長いですよね
そうだね3時間くらいずれるのか
昼の長さが
14時間半くらいあるわけですよ
これを6等分したのが
昼のあけむつからくれむつまでの間
これが夏場だね
夏場で冬場になると
そうですね
当時のあたりだったら日が上ってくるの
朝7時ちょっと前くらいですか
6時50分頃
日没といえば
4時半頃には日没しちゃいますよね
昼は9時間
10時間ないかな
9時間45分とかそんなもんですよね
これを6等分するわけですよ
これね
夏の昼の長さと冬の昼の長さで
5時間違うんですよ
これを
一時で計算すると
最大で45分違うんですね
だいぶ違うね
春分とか
秋分あたりだったらだいたい2時間
ですけど
月時の頃だと
2時間30分とか
軽くあるんですよね
冬場は逆に1時間半ぐらいしかない
これも
昼と夜がずっとグラデーションで
変わってくんでだから定時じゃなくて
不定時法っていう言い方をするんです
そうなんだ
これはね日中活動
することがメインなんで
夜ってのは明かりが必要ですから
税に関わりますんで
なのでなるべく
その時間を有効に使うための工夫
っていう風に言われてますね
へえ
6等分どうやってやったんだろうね
分かんなくない毎日ちょっとずつ
ずれていくから
分かんのかな
天文博士っていう人がいてね
それは平安時代の朝廷の中に
ちゃんと天文博士って言ってね
天文学を専門にやってる
人たちがいるわけですよ
江戸にもいるわけです江戸時代でも
その人たちが決めてるしね
そうなんだ
だから江戸だとどこだろうな
関栄寺かな柴蔵像寺かな
どっか基準になってる
時を告げるお寺ってのが
決まっていて
江戸城でゴーンってつくと
それを聞いて時を知らせる
お寺っていうのが四方八方に
六とか八とかあって
それに合わせてガーンってやるんですよ
それを聞くと
時計の精密化と時間の縛り
誤差ありますよもちろん
5分とかずれちゃうかもしれない3分とかずれちゃうかもしれないけど
いいんです3分くらいどうってことないです
6時集合ねって言ったってさ
別に5時50分に来ても
6時10分に来てもまあいいわけですよ
困んない
そういう感覚の緩やかな時間で動いてて
こんなカッチリ
日本っていうのは病単位で電車動いてますね
これはね
本当現代の話なんだよ
そうなんだ
時計がないもんね
例えば腕時計とか
これがどんどんどんどん精密化されていく
一番の理由は
航海のためなんです
航海
外海出ちゃうと陸が見えないから
場所わかんなくなるじゃないですか
しかも世界一周するとなると
何ヶ月とかなりますよね
困っちゃう場所わかんないと
で星の位置と観測したところで
自分の位置全くわかんなくなっちゃうから
星の位置と太陽の位置とかを見て
その角度を見て
計算をして
何時何分だったら
今ここにいるよねっていう計算をする
その時により精密で細かく
時が測れないといけないからっていうので
懐中時計みたいなのが
発明されていって
どんどんどんどん精密になっていく
航海してる人たちが絶対持ってるイメージ
懐中時計って
あれはね自分の居場所を知るためっていうのが
元々なんですよ
時間を知るというよりかは
同じ時間に星を観測するために
持ってる
これボイスカットとかでも
訓練やったかもしれないですけど
太陽の位置と時間がわかれば
緯度経度が測れるみたいなね
その計算をずっとやるためには
正しい時間がわからなきゃいけないっていう
緯度経度が
そうだったね確かに
まさにその話なんですよ
ああそうなんだ
全然エトの話じゃないことしますけど
あのね時計のね
由来というかもともとの目的を
初めて知った
そうそういう風になって初めて精密な時計が
できてだんだんと気がついたら
人類はその
細かい時刻に縛られるようになってきて
でも実際僕らの
日常生活ってそんなね
きちきち細かい時間割りで動いてる人いないっすよ
うちの役でもさ
今日6時に行くねって
6時ジャストで00秒に入ってくる人はいないわけじゃないですか
まあほぼいないね
だいたい前後10分15分とか
全然オッケーなわけじゃないですか
僕らはそれでもジャスト6時だねってみます
これが
人間の感覚なんですよね
それをもっと突き詰めていくと
農業が中心の社会では
太陽とか月を見てたほうが
都合がいいわけですよ
だから小読みも太陽帯印歴
っていうのを使ってる
あのちょっと全然話違うけど
せっかくだから言っとくかな
旧歴ね太陽帯印歴ってね
1ヶ月がだいたい30日やんね
全部
あれどうやって30日に決まってるかっていうと
月の満ち欠けで決まってる
で太陽は
まあだいたい1年で
365.何日っていうのありますよね
一週間とかね
これね30日をね12ヶ月やると
足んないんですよね
足りない
30日29日30日29日ずっとやっていくと
帯印帯印歴の時だと
えっと354日か
だから1年で
11日ずつずれていく必ず
結構ずれるね
3年すると30日溜まるじゃないですか
だから3年に1回うるう月を入れる
じゃないと季節がずれていっちゃうから
太陽帯印歴か
3年に1回
大祭りみたいな地域
時そばの世界
賭け川もそうですけど
あれなんで4年じゃなくて3年に1回って言うと
うるう月のある時
1年13ヶ月の年が
3年に1回来るんですよだいたい
すごくない1ヶ月丸々違うってこと
そうそうそう
だから月でやってんだって言うと
小読み数えるの大変なんですよ
今日は何日ですかって言うと
うんって皆困っちゃうの田舎の方行って
農村で生活してる人とか
ああそうか
太陽見たって日付わかんないじゃないですか
わかんないね
ところが月日はわかるんだよ
新月は1日で決まってんだから
ああそういうことね
満月は15日で決まってんだから
だからカレンダーなくても小読みがわかるから
月ベースの方が便利だよね
って言って月ベースで始まってる
でも1年がずれてくと
今度田植えのタイミングとか困るわけだ
あれなんかだんだんずれてったぞって
気づいたら1月が
真夏になっちゃった人は困るわけじゃないですか
だから3年に1回
ちょうどいいタイミングでガチャンガチャンって
ずらして戻してくっていう
そういうのを司ってずっと
計算して時々合わせてったり
っていうのをやってるのが天文博士とかね
今で言う気象庁みたいなところですけど
それがずっと小読みを持ってる
そうなんだ
だからずっと平安から江戸までずっとですよ
そういう中で
時の数え方っていうのは不定時法で
労働に合わせて都合のいいように
作られてるそういう感じの世界観で
この時そばというのが
長いタイミングだな
長いんだ
だいぶ長いね
この話なんかやったようなやったような
ないような気がするんだけど2回目だからねまあいいかな
だいぶ違う話出てきたよ
出てきましたか
行くんですよ僕の場合は
多重構造
上等なんですみませんね
でも時間に対する
考え方がちょっと変わったかな
良かった良かった
全然食べ物関係ないけど
農業っていう意味ではね
農業ベースはさ
農業の生活中心の生活の人はさ
給歴で
動くことが多いから
やっぱその辺
なんで給歴なんだろうなっていう疑問はあった
なるほどね
いわゆる24世紀ってあるじゃないですか
あの春文だとか
今でも残ってますよね
立島とか書いてありますね
あれはもうまさに農業で都合のいいように
ちゃんと組み込まれてる
システムの中に組み込まれてる
そうねみんな結構それを
指標にするよね
農業にはちょうど
良い暦だったわけですね
はいという話です
戻ってこれなくなるぞこれ落語に
だいぶ落語まで
遠くなったけど
あとはもうどうでもいい本当にね
食の話とは関係ないんで落語の話しさらさらっと
せっかくなんでね伝えとこうかな
っていう程度の話です
っていうのはね落語が分かんないと
時そば読み解けないのもあるし
僕はね今回時そばって
一体江戸の
どの辺の時代なのかなっていうのを
特定したくてですね
なんかなんとなくふわっと江戸後期だよな
ぐらいな感じじゃないですか
僕の中では文化分析頃かなと思ってるけど
いろんなキーワードがあるんで
寒いねとか
言ってたりとかね
そばの種類がこのそばの種類
だったら絶対1700年代なんか
ありえないよねとか
歴史が分かってくると読み解けていくんで
それを今回一緒に読み解きながら
そばの文化を知っていくって感じなんですけど
それと同時に落語の方も
一応どの時代に出てきて
どういう風に進化したのか
サクッと知っといた方が
時代背景分かりやすいかなと思って
ちょっと調べたんでせっかく調べたから
言いたいから言うね
好きなとこね落語
落語だからね
落語の始まりは元禄って言われてます
元禄時代
ちょっと前かな元禄のちょっと前ぐらいですね
1623年に
清水章という
本が出版されます
清水章
国境本の走りだね
あのお笑い本ね
そうお笑い話を集めた本ね
これを書いたのが
安楽安作伝というお坊さん
安楽安作伝さん
お坊さん名前かこれ
お坊さん名前
安楽安作伝が名前だな
安楽安作伝さん
浄土宗の説教師
浄土宗の説教師
いろんなところでお説教するんですよ
お説教
別にお説教って
叱るわけじゃないからね
違う違う違う
叱るほうのお説教っていうのは
もともと仏教の説教を
もじって借りてきて
使ってるだけだから
例えば皆さん
お年寄の法要とかね
行くとお墓参りかなんかでお寺に行って
そこでお坊さんがいろいろと
お話をしてくださるやつあれお説教ね
ああお説法じゃないの
まあお説教教えを説く
と書いて説教ですから
叱るんじゃないんですよ
仏の教えを
分かりやすく皆さんに伝えるっていうのが
説教なんですよ
そうなんだ
そういう話だったんだもともと
もともと
それは先生たち
学校だったら先生とかね
子供の時のお父さんお母さんだったりとかやるんですけど
一応説教してるつもりなんですけど
叱っちゃってますよねって話
違うね
これはもともとは説教っていうのは
教えをちゃんと伝えて
相手に飲み込んでもらって
ああそうかいい話を聞いた
これで私も一歩進んだなっていう
そういうコミュニケーションするのが
説教なんですね
サトスみたいな
全部教える場合もあるでしょうし
きっかけを与えて本人が気づいていく
コーチングみたいなことね
この話
教育の現場でした方がいいんじゃないの
安楽安作伝と落語の始まり
そうかな
イメージが違いすぎちゃって
もともとこういうものなんですよ
そうなんだね
説教をする時っていうのは
今言ったように
教えの中身をちゃんと
つかんでもらわなきゃ意味がないじゃないですか
もしくは本人が気づかなきゃいけない
話し方めっちゃ考えるんですね皆さん
どうやったら
この人がつかむかなっていうので
相手に合わせて話を変えていく
それこそ仏教の元祖である
ゴーダマシッタルタブッダですね
お釈迦様も相手に合わせて
話し方を変える令和を変えていく
っていうことをやってますし
他の宗教とかでも
そういうことやってる人たくさんいるんですよ
相手に合わせて相手が一番
つかみやすいところを伝えていく
っていう話し方の工夫をする
文化があるんですよね
その中で
この安楽安作伝さんっていうのは
うまいこと所々に笑いを入れたり
人情話みたいなのちょっとちょっと
入れて最後にオチをつけて
話がまとまるっていう
このフォーマットが得意だったらしいんですよ
そうなんだ
そうこうしてると
話が面白いってことになって
格の高いお坊さんなので
この人格高いんですよ
結構ね
すごい人で茶道もやっていて
お茶ね
古田織部の
お弟子さんなんですよ
古田織部っていうのは
戦の離宮の弟子ですよね
戦家ついたのは織部なんで
その
弟子として茶道をやっていて
安楽安作でも
安楽安流の茶道
作ってるぐらい
戦家ついだって何
表戦家裏戦家ってあるじゃないですか
茶道の流派で
流派の名前か
基本的には
離宮の子供たちが
ついたりとかするんですけど
それは
正統派の離宮の後継者として
仏社会でも認められてた人
ああそうなんだね
織部の後をついたのが小堀園主
小堀園主
見ましたね小堀園主が設計した庭
見に行ったじゃないですか
あの辺のクラスの人
のお坊さん
すごいじゃん
そういう人だから
仏ともつながりがあって
お説教が上手で
お話もしてくれるしということで
御伽集に選ばれて
御伽集っていうのは大名とか
そういう人たちの話し相手です
入れ子が多い
どんだけ
すごいか分かんないというか
そうだけど
分かんなかったからいいんだけど
一言進めると
今一行しか進んでないから
これで
しかもチップスの一行しか進んでないからね
あまりにも
気持ち悪そう
今日はあれだよね
宅に余裕があるからツッコミが多くて
その分解説伸びてるよね
伸びてる
まあまあいいや伸びたら伸びたで
みんなゆっくり聞いてちょうだいな
初めて英語を習う人みたいな
アイの次はアムって何
全然前進まないんだよ
ちょっと今
浄土宗の説教し
浄土宗として大名の話し相手
二分目いくよ
御伽集と国境話
おとぎしゅうっていうのは
今言ったように話し相手ですよね
夜寝るときにね
お話をして
寝るとかね寝る前に
ちょっとお話しをするとか
そういうことをする仕事が
あったんですよ
秀吉の時代もあったしその前の時代もあったしって感じなの
安楽安作伝さんは
お話がとっても上手なので
引っ張りだこでして
大名のところ行ってお話をして
京都とかでね
主にこの人京都かな
その中でたまたまですけど
当時の
京都書士大だな
京都書士大ってのは京都の
警察犬を司ってる
武士ねそういう役職があるんですよ
そこの役職にあった
板倉重宗っていう人に
語った話が
結構多くてそれが面白いねって
なってたから毎回定番
話すんだったら一回書き止めようかなって
書き止めたのが聖水書という本
やっと本に戻ってきて
ちょっとしか進んでない
これが元祖になって
この時は
別にビジネスになってなくて
おとぎ集だからね
おとぎ話ってここから来てるんだけど
あー言ってたね
おとぎ話のおとぎ集
っていうのは語り部さん
みたいな
おとぎ集が喋る
お話がおとぎ話ね
そういうのがあってその中に
国境話っていうのがだんだん出てきて
元々の大元を立たすと
たけとり物語も一部
国境話に入っちゃうんだけどさ
かぐや姫ね
ああいうところから来てるねおとぎ話っていうのね
おとぎ集が元々いて
おとぎ話があってその中に
たけとりの大きながんたらかんたらみたいなのもあって
それがだんだん面白おかしく
もじられていって国境話になって
それをまとめたのが
国境本の精髄章
ああそこだけピックアップしたみたいな
面白いとこだけ そういう感じなんです
ああそうなんだ でこれはいいや
っていうのでみんながこのフォーマットいいよね
っていうボケがいてツッコミが
いるっていうフォーマットを
誰かが生み出して漫才としてなって
みんないいよねって真似して定着する
江戸時代の面白話師たち
みたいなのがあるじゃないですか同じことが当時も
起きていてで京都で
この話面白話を専門にやる
人が出てくるんだよねそれも
説教でもなんでもなく
おとぎでもなんでもなく
ゼニを稼ぐために面白話をする人が
出てくる
例えば京都の北野とか
四条河原の大堂って
大きい広い道ありますよね
当時あったんですよ大堂っていうのが
そこにそこの辻に立って
面白話をするわけですよ
そうするとみんなが何だよ
って来ておもろいなお前
って言って器なんか
置いといてそこにチャリンチャリンチャリンってゼニ入れてもらう
ああはいはい
大堂で芸するから大堂芸ね
ああはいはい
そういう感じでやっていて
その中で一番有名になったのが
キリノゴローベっていう人がいて
キリノゴローベ
この人がね京都の大堂芸で
辻話の有名人
になっていくんですよ
ああ路上パフォーマンスみたいな
そうそう目立たないといけないからね
机みたいな台を持っていって
その上に自分がちょこんと座ってね
で御座を周りに
敷いといて聞きたい人は
この御座に座ってくださいって座らせてね
で座っちゃったらさ
あの
ただで帰りづらいからな
で税にもらって
どんどん有名になっていくっていうのが
これがたぶん話科の始まりって言われてる人の
一人かな
この人なんか有名でね
天皇の娘さんの前でもお話したことがあるぐらい
すごいところだったよね
そうなんですよ
こういう有名人が出てくると
うまいことやれやがったな
俺もやろうかなって人が出てくるわけですよ
落語だけに
もうときそばかみたいな
でこれを京都でやってるのが
やれやったなって
俺もやるって言って大阪でやる人が
いてその有名人が
米沢彦八って人がいるんですよね
全然名前なんかどうでもいいんですけど
落語の原型と座敷話
でこの人が神社の経団に
ちっちゃいホタテがやっつかしてもらって
もちろん神社に無断じゃないと思いますけどね
無断だったらやばいね
さすがに怒られる
その小屋つくって
露天じゃなくても
小屋つくったんでこの中で聞いてくださいね
っていうのでやるんですよ
でこの人がねあれです
十玄武十玄武五孔の剣
海砂利水儀の水業末運来末不来末
君寝るところに住むところとあの話あるじゃないですか
あの作った人
そうなんだ あれの原作作った人ね
へえ びっくりした
そんなところで作られたの
もう元禄時代くらいにこういうのが出てくる
元禄時代なのこれ
凄くない 凄い凄いと思う
へえ
でこれを見てた
大阪出身の鹿野
武財門っていう人ね
これは絶対
当たるやろって言って
みんなやってるからめっちゃ盛り上がったわ
これ江戸でやったら当たるやんけ
大阪の人がやったの
そう大阪の鹿野さんがね
江戸に来てやったの
そう江戸に行ってやるね
急にね
そんな文化もなんもないとこに
いきなり辻話始めても
小屋掛けさせてくれって言っても聞いてくんないじゃないですか
行く
宴会があったら呼んでくださいって
ああ宴会で
そしたら宴会っていうのは
芸者さんが踊ったり歌やったりとか
そういうことを鎮盗者がやるじゃないですか
あそこにお笑い芸人として入ってく
ああそういうことね
ちゃんと営業かけて
で芝居小屋がありますよね
ああ
ああいう演目をやってるところに
私にも出番いただけませんかって言って
ああ歌舞伎のところとかも
確かにイメージあるわ
よく今でも商店ね
テレビ番組の商店の前座で
落語じゃなくて漫才やってたりしますよね
あんな感じで入ってくんですよ
時そばの特徴と文化の流れ
それが定着していって
江戸では江戸落語の原型
っていうのは座敷話なんですよ
座敷話
そうこれね上方落語と江戸落語に
意味的な違いがあって実はこのルーツに
あるんですって
江戸の落語っていうのは今言ったように
お座敷でやるもんだから
そんなにね小人数空いてなんで
好き放題話していいし
そんなド派手なパフォーマンスやったり
コテコテのことやる必要ないんですよ
もう効きにきてるから
もう効きにね
効き満々できてるししかも宴会の場だったり
前座だったりとかしたりするんで寄せの前進っていうのは
だからあんまりクドクド
やったりもしないもうさらっといく
なるべく簡潔に
済まして
自分の演出で
さらっと簡潔に済ますっていうのが
おまかなスタイル
髪型落語っていうのは
なんせさ行き交う人々
を相手にしてるわけですよ
大阪の方はね
大阪とか京都とかね
立ち止まってもらわないとどうしようもないわけですよね
だからなるべく
自分が座ってても見てもらえないから
ちょっと高い台を
持って行ってね
そこに座ってそこの前に
膝隠しとかね
髪型落語見てもらったら
分かるんですけど台があるんですよ
台がある 江戸落語ってのは
座布団一枚じゃないですか
髪型落語は座布団に座ったら
前に台が
テーブルみたいな
猫拍子とかあとは
木の板とかね
今だったら扇子使ったりするのかな
あれで拳台を叩いてパンパンって
拍子を取ったりとか
あれで音立ててなんじゃなんやって
見てもらわないといけないから
市場の叩き売りみたいな
そんな感じ 辻で歩いてる人たちの注目を
集めるために
それをやらなきゃいけない
通行人の足を止めるための工夫で
うまく聞き手に語りかけるような
言い方をしたりとか
愛嬌たっぷりに振る舞って派手なパフォーマンスしたり
とかするから時うどんみたいに
くすぐりの笑いが
ドッカンドッカンと入ってくるわけだよ
落ちるまで長かったら
みんなどっか行っちゃうもんね
その間にずっと
ちつっこいくらいのボケとツッコミを繰り返し続けていく
みたいな感じだけど
時そばになるとなるべくさっぱり
簡潔にしたいから
コテコテの部分をどんどん担いしていくわけ
で一人でいいじゃん
筋としては
スーッと行って
最後の最後に落ちてパーンって笑かすみたいな
前半から
頭サビでドッカンドッカン
笑いに取りに行く髪型系と
江戸落語の場合は
気持ちよい軽いテンポ
ずっと行ってところどころにちょっとくすぐって
最後にパーンって終わる
漫才と
映画みたいな
クライマックスが
ちょっと笑いのスタイルが
この初期の段階から
違う
今でも違うって言われてるけど実はその原型
っていうのは1600年代にすでに
形成されている
結構早かったね
400年前に形成されてるんで
それがずっと今でも脈々と続いてますよ
という話ですね
そうなんだね
なんでこんな楽な話をしたかというと
時そばと時うどんの違いを伝えたいがために
こんな遠回りをしたわけですね
だいぶ遠回ったね
遠回りをしました
なんか関西の
ノリが畳みかけるように
話すのが漫才っぽい
だからそこの
流れがまだ残っているのかな
かもしれないですね
畳みかけて笑わせるじゃん
そういう
感じなのかな
僕は現代の落語しか
聞いたことがないのは当たり前なんですけど
それっぽいのは感じますよねやっぱり
そうかそうか
こういう時代
ちょうどね
元禄時代くらいかな
この落語の原型が
出てくる時代っていうのは割と
国境話が人気が
出てくる時代でもあったりするんですよね
それこそ
松尾伐章といえば
現代人ハイクって
呼んでますけどハイクっていう
言葉を作ったのは正岡式で明治の
人なんでもともとは
ハイカイって呼んでたんですね
正確に言うとハイカイの髪の毛
って言うんですけど
ハイカイっていう単語自体が
和歌の一ジャンルを
示す言葉なんです
和歌の一ジャンル
五七五七七の和歌があるじゃないですか
和歌の世界観で
人情たっぷりだったりとか恋愛物だったり
恋愛がすごく多いんですけど基本的には
その一つのジャンルとして
ちょっと国境話とかね
いうのを歌に読むと
いうのをハイカイという
ジャンルだったんです
ハイカイの中の紙の句だけ
下の句読みませんよ紙の句だけっていうのが
だんだんとフォーマット化されていって
その名人として
確立したのが松尾芭蕉の
ハイカイ ああそうなんだ
でちょうど原録と言えば
松尾芭蕉だったりとか
上瑠璃の
近松文在もんとかね
公職一代男っていう
あれは下作坊になるのかな
伊原細角とかこの辺りが
出てくるような時代なんですよ
へえそうなんだ
でさらっと言いますけど近松さんは
ちょっと置いといて伊原細角
教科書にちょっと出てきたから
名前ぐらいは聞いたことあるんじゃないかな
伊原細角聞いたことある
文筆家で小説家だと思ってください
簡単に言うとね
代表作公職一代男ね
公職一代男
月色一代の男
公職っていうのは
もうスケベだったよ
女たらしだよって話
子供の時から
最後里かどっかで
行方不明なのかな流されちゃうのかな
そういう人生を描いてるんだけど
ずっと女の人くどいて
どうにかなって失敗して女の人くどいて
そういう話なの
そんなのが本になるなんて今まで絶対
ありえないわけですよ
こういうバラエティ豊かで
滑稽な話面白おかしく
っていうエンタメ化した本が
出てくるのがこの時代のね
まさに日本における
庶民の文化が一番最初に
パンって開いた瞬間が
元禄と思うと落語が
出てきたのも分かるし
これを背景にしていろんな
話が出てきたその100年後くらいに
出てくるのが滑稽話を
集めた軽口初笑い
ああそうなんだ
その中に収められてるのが他人は
食い寄りで蕎麦が一杯六文で
一文ちょろまかすって話だよね
はあ
だいぶ元からいったね
本当の元からいったね
やっと戻ってきたよね
戻ってきたね
これを昨日のボツにした
収録はこれがまだ尺の
3分の1っていうわけだ
みたいな話をした
ちょっと伸びてるけどね
だいぶ伸びてはいるけど
入れ子で聞いていかないと
急にね
専門用語並べられても
分かるわけがないじゃん
だって1時間だよ今
収録して
この話を昨日15分ぐらい
ギュッて言ったわけだよ
分かるわけがないじゃないか
今日のこの1時間のやつは
カットしても多分40分とか50分
いくじゃないですか
「時そば」の世界
それはばらずにそのまま出したら
いいと思います
これ一本で聞かないと意味ないからね
ぶったけちゃうとね
しかも超入れ子構造だしね
一気に聞かないと意味わかんない
もうね
タグが落語わかんないっていう前提で
話してるからリスナーさんの前で
まずタグがわかんないといけないと思って
この話
聞かないと
昨日撮った後半の部分はマジで
分かんないからね
昨日聞いたにもかかわらず今やっと理解したでしょ
やっと理解した
昨日ほとんど分かってなかったね
なんで僕台本分割したんで
これで前半なんでもう1枚シートありますけど
それでやっと
時そばの屋台の話とかね
出てきますね
これは時そばが分かるための
まず前座の部分ね
前提中の前提背景中の背景
そうだね
今回はまた
変なとこから行くね
このペースで行くから
こんな風に
ディグっていっちゃうから
話数伸びちゃうなね
本気でやったら多分またね
佐藤並みにいっちゃうから加減しますけど
今度はあれなんじゃない
いつもこのシリーズ始まるとさ
シリーズのメインの食材がさ
ブームになりがちじゃない
うちの佐藤さんの間で
今回はそばと落語が来るかもしれん
そうかもね
ここまで解説したら
それこそ
次回以降の話になりますけど
時そばの中には
さっきの時刻の数え方もそうですけど
所々によくわからん単語
いっぱい出てくるはずなんですよ
それもちゃんと説明します
ああそうなんだ
それが結構
次回とその次くらいに渡っちゃうかな
もっと続くかな
いやいや
そばどこ行った
全部そばの話しますから
そばのメニューの話とかね
つゆがどうだとかそういう話しますんで
軸はね落語でね
落語の中に出てくる
キーワードを拾いつつ
そばの話しますからね
分かりました
ということで
今回はこの辺で終わりにしたいと思います
ありがとうございます
お後はよろしいようで
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こんにちは
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ブルルルです
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