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2023-07-25 51:19

#185 (s21-9)【植物としての蕎麦】蕎麦の故郷、生息環境、蕎麦という名前

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1.蕎麦の故郷
2.生息環境がもたらしたもの
3.蕎麦という名前
【キーワード】
他家受粉 / 喬(きょう)/ 固有名詞と修飾された名詞 / 杣(そま)/ 岨(そわ)/



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サマリー

料理人兄弟は、食べ物の知られざる世界を学んでいるラジオ番組です。オリジナルTシャツが完成しましたので、今回は蕎麦の生まれ故郷や蕎麦の原産地について紹介しています。蕎麦は過酷な環境で育ち、ゆっくりと成長し続ける特徴を持っていますことが明らかになりました。水稻は蕎麦よりも初期成長が早く、成長がゆっくりと進むことを述べた後、蕎麦の特徴について説明されています。具体的には、1)早い者勝ちで栄養を取ること、2)高湿度で水分を吸収すること、3)分散して花粉が入ること、4)虫を介して受精すること、そして5)固有の名前を持つことが挙げられています。蕎麦の名前の由来や特徴、育て方についても詳しく説明されています。また、蕎麦の栽培には多くの工夫と努力が必要であり、品種改良が非常に困難であることが明らかにされています。農家の方々が頑張って育てている蕎麦は、様々な環境に適応しやすく、成長も早くて強いです。そのため、蕎麦は日本全国で広まり、蕎麦切りの文化を支えてきました。蕎麦は、日本人の食生活を支えてきた重要な作物として活躍しており、次回は蕎麦が最初に食べられ始めた頃のお話を紹介します。

オリジナルTシャツのお知らせ
たべものラジオ
掛茶料理むとう、無藤拓郎です。
無藤太郎です。
このラジオは、少し変わった経歴の料理人兄弟が、食べ物の知られざる世界を、ちょっと変わった視点から学んでいくラジオ番組です。
はい、ということで、まずはお知らせからいきたいと思います。
たべものラジオ、オリジナルTシャツ、完成しました。
できました。
西村さんが作ってくれました。
可愛いよね。
普通に着れそう。
Tシャツは、すずりで販売しております。
このエピソードの概要欄にリンクが貼ってあると思いますので、ぜひご覧ください。
ちなみに、結構な値段がするんですよ。
ですがね、一応トリブンっていう設定がすずりはできるんですけど、
どのバリエーション、Tシャツ以外もね、マグカップとか、
あと靴下とか、ノートとか、クリアファイルとかも、
いろいろチェックボタンを入れると作れるんですけど、
とりあえず全部一律利益は300円だけ載せさせていただいて販売してますので、
もしよろしければ気になる方は買ってみてください。
ぜひぜひ。
僕らはTシャツは3種類、ヘビーウェイトだっけ?
ヘビーウェイトTシャツ。
ヘビーウェイトTシャツ、あれを1種類ずつ買って、
今度のSKS JAPANで着ようかなと思って注文しました。
はい。
また感想と届き次第あげようかなと思っておりますので、
よろしければご覧ください。
これあれなんですよね。通常の食べ物ラジオのロゴのバージョンも用意はしてあるんですけど、
今回のデザインは西村さんがTシャツなどのグッズのために、
改めてオリジナルデザインを作ってくださったと。
そうそうそう。作ろうかなって言ってくれたんで。
いいっすね。
かなり労力かけてくれてる。
猫ちゃんモデルも可愛い感じのシルエットになってますしね。
そうそうそう。
え、こう来たっていうね。おにぎりモチーフでそうなるんだっていうね。
ありますよね。
あるね。おにぎりモチーフね。
おにぎりでこんなかっこよくできるのね。びっくりだわ。
最初着た時ね、ガチだと思って。ガチで作り込んできたと思って。
そうですね。
まあその辺はね、やっぱり芸術家さんだよね。
そうですね。
その辺の抜かりというか手抜きはなしという。
はい。手抜かりなく。
ちゃんと英語でね、色々書いてあるんですけど、
これもちゃんと直訳ですけど、
食を楽しく。
面白く学ぶ。
食を面白く学ぶ。
忘れちゃった。
うちのやつね。
うちのやつね。
食を面白く学ぶっていうね、英語に書いてあります。
しかもかっこよくね。
ということで、もし注文があったら喜びます。
蕎麦の生まれ故郷と原産地
ということで、本編に行きたいと思います。
では前回からの続きです。
今回は。
とうとう蕎麦の植物本体に行きましょう。
植物本体?
はい。今までは蕎麦切りの話ばっかりしてきたじゃないですか。
なのでそもそも蕎麦という植物の話をしてないなと。
確かにね。
いつもだったら、他のシリーズだったら大体冒頭でやるんですけどね。
今回全く触れずにシート6枚目に来ております。
ということで、蕎麦の生まれ故郷ね。
蕎麦の生まれ故郷。
原産地とか、蕎麦という名前の由来とかね。
その辺の話をしながら、なぜこの蕎麦という植物が日本だけでなく各地で食べられているのか。
そのルーツに迫ってみたいと思います。
ということでですね、蕎麦という植物の原産地はどこでしょう。
原産地。
原産地、中国。
中国。そうなんですよ。
たぶん今台本見ちゃってるからね。
割とね、初回の方で言ってんだよ。
言ってましたっけ?
言ってた。しっかり言ってる。
雲南省と四川省の間の山間部。
ピンときます?全然来ないでしょ。
山間部。
すっげー山の中なんですよ。
なんか、瓦礫の山って言ってなかった?
そう、瓦礫。
瓦礫か。
これ登山やる人だったらピンとくると思うんですけど、
瓦礫ってどう説明したらいいんでしょうね。
仮面ライダーでドカーンって爆薬出るシーンあるじゃないですか。
悪役戦って。
ああいう感じのところが瓦礫と瓦礫の中間みたいなね。
もっともっとね、日本だと。
四国カルストとか。
行ったことないから知らん。
逆にわからんかった。
川を上流の方にずっと遡っていくと、
岩ばっかりでっかい石がゴツゴツしてるところあるじゃないですか。
ああいう感じのところね。
植物がもっと少なくて、
両サイドが急勾配の斜面になってるようなところ。
そんなイメージですね。
これGoogleマップお手元にあったらぜひ見てもらいたいんですけど、
おすすめはレイヤーを変更して地形っていうのを入れていただくと、
勾配が見えるんでね、ちょっと面白いんですよね。
すっごく引きで見ると、
中国の北西部あたりっていうのはチベット高原が広がってますよね。
その南の端っこがヒマラヤ山脈というか、
ネパールにつながるところですよね。
その高台になってるところの東の一番端っこみたいな感じ。
今見てないからなんとなくしかわかってないからううん言ってた。
地形で見るとインドは昔ユラシア大陸にぶつかったんだなっていうのが見えるぐらいシワが寄ってるところがあるんですよ。
そのシワのエクボみたいになってるギュってシワになってるような感じのところなんだけど。
表現が。
なんか表現ミスった感じするけど。
ミスったね。
でも地図見たらエクボねって感じするよ。
エクボ。
広角上げたら串の端っこギュってシワ寄るじゃないですか。
あのシワがものすごい深い渓谷になっていてそこに川が流れている。
で岩や石が剥き立ちになったようながればが蕎麦の生まれ故郷。
そうなんだ。
およそ植物が元気に生えられるようなところじゃないだろうなっていうね。
絶対土壌悪いでしょ。
土壌は良くなさそうだよね。
確実に悪いんですよ。
でこの蕎麦の原産地の特徴ですね。
土壌が痩せていて保水力が低い。
保水力が低い。
農業やってる人からするとどうですか。
まあだいぶ過酷よね。
しかも湿度がすごく高くてだいたい天気が悪い。
でも湿度はあるんだ。
ずっとじめっとしてる。
カラッカラではないんだ。
ずっとじめっとしてる。
で気温的には年がら年中春みたいな感じ。
なんか割と心地よさそうだね。
ただ1日の寒暖差はめっちゃある。
まあ三寒分だからね。
朝晩めっちゃ冷えるし昼はそこそこ春っぽい感じにはなる。
昼だけね。
ただ天気がいいわけじゃないので想像するのは春とは言っても天気の悪い日の春ね。
まあどんよりパッとしない日ね。
それがもうずっと続く感じ。
ちょっと嫌だな。
でその状況で土壌が痩せてるんだよ。
あー過酷よね。
雨が降っても水吸ってくんないからどんどんどんどん水は抜けてっちゃうような土。
こんなとこで育ってます。
だいぶだね。
だいぶ。
そばは山の中だと思ったけどもうちょっとねちょっと原っぱみたいなとこかと思ってた。
だいぶ過酷。
過酷だね。
他の植物ほとんどないみたいな感じですね。
そうだよね。
漢方とかはありそう。
そうかもね。
薬草みたいなやつ。
多分ですけどそういう感覚で見つかったのかもしれないですよ。
だいぶ過酷で、でもその過酷な環境でめっちゃ繁殖してるんですよ。
まあまあそういうことだね。
そばだけが。
そばだけなんだ。
他にもあるんでしょうけどそばがやたら強いらしくて。
それは自然選択の結果、自然淘汰の結果。
そばだから生き残れた。
いやむしろ生き残ったのがそばだったという感じなんですけどね。
蕎麦の特徴
この生息環境のおかげでそばは大きく分けて4つの特徴を獲得しました。
4つの特徴。
まず1つ目。
だらだら成長し続ける。
植物なのにだらだらなんだ。
ずっとだらだらと茎とか葉っぱとかを伸ばし続ける。
これ無限成長性っていうらしいんですけどね。
そんな成長性あるの?
例えばイネだったりすると最初に双葉がパッと出ますよね。
で茎伸ばしまーすって言って。
で実をつけるとか花を咲かせるっていうのは伸び切って伸び切って伸び切って、
で残りの1週間くらいでパッと花咲いてパッと実つけるみたいな。
しかもそれ一斉に起こるじゃないですか。
これやるとですね。
成長の時に必要なエネルギーが隣の株と競合するんですよ。
分かります?
味方同士で取り合いしちゃう。
だからみんなだらだら伸びる。
だらだら伸びるね。
しかも1本の草っていうのかな?
個体の中でも草が分かれてるんですよね。
イネかとは違ってるから。
でいくつもの枝分かれしてるんだけど、
その枝のそれぞれの成長速度もバラバラ。
バラバラなの?
同時に花が咲くとかすると、
気候の影響だったり虫の影響だったり病原菌の影響だったりして、
ダメになる場合があるじゃないですか。
そうすると一斉にダメになるわけですよね。
だからわざとずれるみたいな。
割と賢いね。
家庭をかなり分散させている。
栄養があるとき、
土の都合か雨の都合か分かんないですけど、
栄養があるなーっていうときは、
とりあえずガンガン葉っぱと茎伸ばしておくんですよ。
その方が生き残る確率が高いじゃないですか。
まあそうだね。
花はエネルギーを食うからね。
そうそう。実を作ったりとかね。
で、花と実を作るときには、
葉っぱと茎をいっぱい伸ばしておけば、
後からなんとでもなるんで、ちょろっとやるみたいな。
葉っぱないと光合成できないからね、そもそもね。
こういう、ちょっと他の野菜とか穀類には
見られない特徴を持っているそうです。
で、2つ目。
競争力がやたら強い。
競争力が強い。
周りの雑草を駆逐するのよ。
あ、そうなの?
この蕎麦という植物が、
周りの他の植物の成長を阻害する成分を出したりとかね。
はいはいはい。たまにいるね、そういう雑草。
パルチミン酸とかボッショクシ酸というのかな?
とかファミゴンとか、そういうのを
根とか葉っぱからバンバン出すんですって。
そうすると、あまり周りが生えられないよっていう。
やっぱ蕎麦はそっちなんだね。
そっち系。最強種の方。
普通に畑にもあるよ、そういう雑草ね。
競争力が強い雑草が蕎麦。
そうだね。たまたま食べれたっていうだけで。
しかもですね、成長めちゃくちゃ早いんですよ。
早いの?
トリプトファンという成分を自分で生成するっていう能力を持ってるらしくて、
このトリプトファンという成分が多いと成長が早いんですって。
面白かったのがね、初期成長を
イネとか麦とか他のトウモロコシとかね、
そういう主要作物と比較をした実験があって、
ぶっちぎりナンバーワン。
ナンバーワン?
ナンバーワン。
初期成長のスピードに関しては蕎麦に勝てるものは基本的にない。
だらだら成長はするのに初期は早いんだ。
めちゃくちゃ早い。
栄養の取り合いになるじゃないですか。
早いものが違うんですよ。
真っ先に土の栄養を俺が取るみたいな。
ただ、唯一実験においてこの蕎麦が負けた主要作物が一個だけあるんですよ。
一個だけ?
基本的には蕎麦の勝ちなんですけど、条件を指定してあげると、
こいつマジやべえってやつがいるんですよ。
米。
米?
米が水の中、水中成長だけは例外に異常に早いんですよ。
水中成長ね。
陸稻だったら、陸稲ですね。陸稻だったら当然蕎麦の方が強いんですけど、
水稻と蕎麦の比較
水稻ね、水田栽培、水耕栽培のいわゆる僕らが知ってるあの稲ですよ。
あれの初期成長だけは蕎麦を上回る。
そうなんだ。
ちょっと蕎麦の話じゃないけど、だから米の生産性ってやばいなよ。
そういうことだね。
人工的に改良する前からそうだからね。
とりあえず蕎麦はすごいですよっていうのと、
ダラダラ成長する話したじゃないですか。
まず早い者勝ちで栄養を取っちゃいます。
なるべくダラダラと常に葉っぱとかを伸ばし続けるじゃないですか。
日陰できますよね、いっぱい。
できるね。
日陰の下って光合成できないじゃないですか。
しかも強豪植物の成長を阻害する物質も出してるんで、
周りに雑草生えないですよ。
もうこれで競争力半端ねえみたいな状態ですね。
そういうことか。
そして3つ目。
蕎麦の成長戦略
水どうやって確保してるかっていうのはこれ結構面白いですよね。
水の確保?
土の補水力がめっちゃ低いじゃないですか。
根っこからだけだと間に合わないんですよ。
足りない。
間に合わないんだ。
枯れちゃう。
だから葉っぱとか茎に付着した水分を葉っぱから吸収する。
葉っぱから吸収するの?
そう。
他にもそういう植物っていっぱいあって、葉っぱの裏側に気孔みたいな穴があって、
そこから水分を吸収するっていうのはあるんですけど、
蕎麦はその能力がむちゃくちゃ高い。
蒸散じゃないんだね。
吸収できるんだ。
普通にそこから水吸うんですって。
ジョジョかっていうね。
わかんないよね。
ジョジョはちょっとかじったくらい。
ジョジョの奇妙な冒険の中のキャラクターに、
肌から物を食べるっていうキャラクターが出てくるんですけど。
すげえウロウロだな。
見たかもしれんけど、そんなはまらんかったから。
見たことある人じゃないと絶対わからんやつ言っちゃった。
ジョジョ達ぐらいしか知らん。
懐かしいな。
ズギュンとね。
蕎麦がね、ズギュンと水を吸うわけですよ、体から。
そんなは吸ってないと思う。
これあれなんですよ。
原産地がね、さっきも冒頭で言いましたけど、
高湿度で天気が悪くて寒暖差があるじゃないですか。
湿度が高くて寒暖差があるってことは、だいたい霧が出るんですよ。
この霧を吸うための機能ね。
水は少ないと思いきや湿度はあるから霧は出るか。
土の中になかったら空中にある水を吸えばいいじゃない。
っていう感じ。
進化したね。
進化したんですよね。
進化したのか残ったのか分かんないけど。
4つ目。
分散して入る。
分散。
要はね、最強種同士なので近くにいると喧嘩するわけじゃないですか。
抑制しあっちゃうんだ。
いくつかの群れを作ってあちこちに分散しているんですよね。
これ分散しているといいことがあるのは、
疫病が発生した時のリスク対策なんですよ。
そうなんだ。
近くにいると病気にかかるとまとめて行っちゃいますよね。
離れていれば種としては生き残れるよねっていう感じなんですよ。
確かに。
これはね、高湿度で常春の環境っていうのはやっぱりね、
植物にとってはやっぱり過酷で病害が出やすいらしいんですよね。
そうなの?病害は出るんだ。
出るんですって。カビとかね。
そうか。
湿度が高いとね。
ジメジメしてて春ぐらいだと意外とカビるもんね。
普通に僕らが生きてても家とかカビちゃうじゃないですか。
カビるカビる。
ああいう環境なんで。
そういうことか。
蕎麦の固有名詞
分散しているといいよねっていうのと、
離れているからといって自家受粉しちゃうと
種の力が衰えやすくなるわけじゃないですか。
受花受粉。
要は同じ株の中同士で受粉をする。
献身交配みたいな。
犬なんかそうですよね。
自分の株のおしべとめしべで受粉できますよね。
あえて蕎麦は高受粉なんですよ。
高受粉。
他の株等じゃないと受粉できないようにできてる。
そうなの?
めしべの長さが違うタイプがあるらしくって、
めしべが長いタイプと短いタイプね。
これはめしべが長い方は、
おしべが短い方とじゃないと受粉しないし、
必ずクロスするようにしか受粉できないようになってるんですって。
へえ、そんな機能が。
これどっか別の本って読んだのかな。
生き残るための戦略の一つとして、
植物とか細菌類っていうのは、
遺伝によってどんどんどんどん体を変えていく。
それによって生き残り合戦を勝ち残っていくっていうのは、
ざっくりそういう仕組みですよ。
で、脳みそ持ってる人間とか哺乳類とか、
そういった動物ですよね。
遺伝子をどんどん組み替えて生き残るっていう戦略じゃなくて、
環境の変化に脳みそと知識で持って対応していくっていう、
そういう対応力ですよね。
大きく分けると、こういう2種類の対応力があって、
その前者の植物の方なんで、
なるべく交雑をしながら、
自分の体を改変して残っていくっていう。
まあ環境はね、結構シビアだから、
そうやって変化し続けないといけなかったもん。
そういうことらしいですね。
当然離れてるんで、ちょっと近くにいると強豪するし、
病気も伝染しちゃうじゃないですか。
離れてるんで必ず虫が間を媒介してくれないと、
受粉できませんっていう。
成長戦略的にも割と最強なのにさ、
ちゃんと病気対策もしてるんだね、自分で。
最後の最後、受粉のところが虫に頼ってるっていう綱渡りね。
確かに虫の媒介は、
虫の受粉って結構リスキーだよね。
虫がいなかったらアウトなんで。
自分はめちゃくちゃ強いのにね。
だから虫がいつ来るかわかんないじゃないですか。
だからダラダラ成長して、
いつでもどっかのフサが花咲いてるみたいなね。
いいのか悪いのか。
100分の100全部咲かしちゃうとさ、
タイミングずれるとアウトじゃないですか。
受粉ってタイミング的に虫が少ない時期だったりすると、
その花ただ落ちるだけだからね。
そうなんですよ。
だから100のフサがあったら、
常に5ぐらい咲いてますよみたいな状態を作って、
いつでも受粉体制を整えながら、
ダラダラ飲めるっていうね。
そうなんだ。
そうなんですよ。
これがまず植物としての蕎麦の特徴ですね。
次、もう今日はね、
パンパンといこうかと思ってるんですけど珍しく。
蕎麦という名前ですよ。
蕎麦という名前?
みなさん蕎麦という漢字書けますか?
俺は無理。
麦しか分からん。
麦がついてますよね。
これも一つ特徴なんですよ。
だいたいね、原産地そのものか原産地に近いところっていうのは、
大概固有名詞が与えられます。
固有名詞。
非常に重要な作物とかだと、
例えば日本だったら米とかね。
麦とか冷えとか泡とかキビっていうのはもう完全に単体で
表されてるわけじゃないですか。
これが就職語がついてるような名詞になる場合もあって、
小麦とかね、大麦とか塩箔とかありますよね。
小麦、大麦、塩箔。
麦の中のちっちゃいのだよ、大きいのだよとか、
後からやってきたやつとか、
原産地から遠いものほどそういう傾向にあるらしいんですね。
日本には幸い麦が早くから入ってたんでいいんですけど、
トウキビっていうのがありますね。
トウキビ。
トウキビか。
トウキビのトウキビとかね。
あとトウモロコシなんかもあれもともとキビですよね。
キビっていうね。
モロコシキビですよね。
日本にもともとキビという固有種があって、
モロコシという国からやってきたキビだよっていうふうに、
後からやってきたものは、
就職をつけて、もともと持ってるものの似たものだよっていうグルーピングをしていくわけですよ。
だから日本においては、もともと蕎麦の一文字で京と読むんですけど、
この京という麦だよっていう意味で、
麦の仲間という認識をしてるんですね。
意味わかんないでしょ。
ちょっと意味わかんなかった。
例えば塩箔だったら、これ説ですけど、
中国に塩という国がありました、地域がありましたとするじゃないですか。
そこからやってきた麦だから塩箔ですねとか。
そんな感じで、からしがもともとありました。
唐からやってきました唐辛子ですね。
そういうことね。
でももともとからしって赤いのを指してないですからね。
黄色いやつですからね。
黄色いやつ。
からし菜なんで。
けどとりあえず辛いから、唐からやってきたからしで唐辛子で赤いやつは唐辛子っていうジャンルをしてるんだけど、
実は種は違うよねみたいな。
そんなイメージで、もともと麦ありました。
小麦もあります。大麦もあります。
もち麦あります。
そこに蕎麦っていうのが来て、これも麦の仲間かなみたいな。
そんなジャンルを分けされてるんですよ。
で、本家本元の中国では麦という字がつかないらしいですね、もともとは。
蕎麦という名前に。
今は麦っていう文字がつかれてるのが当たり前になってるんですけど、もともとは漢字一文字らしいんですよ。
蕎だけ。
そもそもこれ蕎って甘いんだけどね。
日本語だと京って読むんですよ、音読みで。
京。
で、中国語読みだとチャオとかいう発音になるのかな。
チャオ。
で、なんかね、文献によるとチャオっていうので全然違う感じね。
もう日本人にはとても書けない読めない字があるんですよ。
このチャオっていう字が、もともとの語彙がね、盛んに茂るっていう意味らしいんです。
盛んに茂る。
遠目で見てるけど字読めんしょ、あの字。
ゴチャゴチャゴチャって書いてある。
角数オっていう字。
あそこに書いてあるのが元の京ってやつ?
そう。
中国語読みだとチャオってやつね。
チャオ。
土となんか、なんだろう羽っぽいの何かが見えるけど、それ以外がわからん。
左側にね土書いてオが2つあって、下がカンという字があって、その右側に羽っていうね。
これが盛んに茂るという意味を表してるんですって。
盛んに茂るって意味わかんないけどね。
とにかくね、もうバンバン成長してめっちゃ茂るよって意味。
おーそういうことかね。
さっきほらダラダラ成長してもうもっさりするっていう感じだったじゃないですか。
はいはい、追い茂るみたいな。
そうそうそう。それを表した字なんだよね。
そういうことね。
だから見たまんまなのよ。
すごいね、追い茂るみたいな表現は1文字なんだね。
そう、1文字あるんだって。
でもさこれめっちゃむずいじゃん、字が。
さすがにね、当時の中国古代だけど、この漢字はちょっと使いづれえなってことになったらしくて。
気づいたんだね。
やっぱり盛り上がるとか、どんどん繁殖するみたいな意味で、なおかつ音も同じチャオっていう字があるんですって。
これが京という字です。
京。
草冠がないやつね。
草冠がないやつ。
蕎麦の一文字目の草冠がないものです。
あーはいはいはい。
柳屋京太郎さんの京の字ですわ。
そうなんだ。
これ京という字ね。
これが同じ意味を持ってるんです、大体ね。
大体ね。
大体同じ意味を持ってるんだけれども、ただこれは植物を表す字ではないと。
へー。
蕎麦の名前の由来
せっかく休耕作物としても良さそうだし、蕎麦ってこれ使えるよね、みんなでこれ食べようぜって言いたい学者さんなのに、これはどっち使うか困るなということで、草冠をつけて、今の蕎麦の一文字目の京という字を作り出したわけですよ。
造語じゃん。
造語。
造語っていうかもう漢字作っちゃってるし。
いいんです。古代の中国なんですから。
もう当て字以下じゃん。
当て字以下っていうかまだこの時代文字作ってる時代なんでね。
そういうことね。
まだ小型文字から今の漢字の形にいく過程があるものなんで。
そんな前。
そんな前。日本に文字が入ってるのはここからずっと後なんだよ。
蕎麦だいぶ前だね。
だいぶ前です。
字を開発中ね。
紀元前5000年とかね。
だいぶ前だね。想定してたよりもはるかに2000年くらい前だったよ。
そうもうなんかそういう今から遡ること8000年とか7000年とか。
で遺跡上でこれは一番古いので確定だぜって言われてるのは今から5000年から5500年前だって言われてるんですね。
今から紀元前じゃなくて。
紀元前5000年なんですよ。
中国で見つかったのが。
で日本に入ってきたのが紀元前3500年から5000年くらいの間。
急に時代感ぶっ飛んだね。
日本でわかってるのが縄文禅記なんですよ。
縄文禅記。
日本の国内の遺跡から蕎麦の実っていうのが出てきてるんで。
で蕎麦って環境上遺跡を見るとこれは絶対栽培してないと無理だよねみたいな。
っていう感じのものらしいんですね。
そっから数千年前に見つかってるんですって。
植物の原型みたいな栽培のやつがね。
俺それ以前2,300年くらいとかそういう感覚でいたけどだいぶ前だった。
陰とか宗とか言ってる時代ね。
超古代。
ですです。
これがその字ができましたよっていう。
でその蕎麦の経の字が日本に入ってきた時に
これは経という麦の仲間やねって言って経麦になるんですよ。
経麦?
だって蕎麦って読まないでしょどう考えたってあれ。
確かにね。
麦という字は馬と読まないですよ。
経という字は蕎と読まないですよ。
そうだね。
あれは2つ並ぶと蕎麦って読むんであって
バラバラにすると経と麦なんですよ。
実際江戸時代の書籍でも経麦とかって書いてますしね。
そうなんだ。
もしくは蕎麦麦とか蕎麦麦って書いてたりします。
でもその頃なんか表記漢字以外あったの?
日本語はもともとは字なかったじゃないですか。
だから音として蕎麦っぽい音はあるんですよ。
だって縄文時代に日本に蕎麦が来てるから。
それを何かしらで読んでたわけですよ。
多分これだろうと言われている音がですね
蕎麦の他に蕎波蕎波蕎麦という風に
いろいろ揺れありますけどね。
すごいアジアンチックな発音だったね。
日本語なんだけど。
蕎麦蕎波蕎麦蕎麦ですね。
表記揺れというか音の揺らぎっていうのは
日本広いんで当然あると思うんですけど。
大語を思い出した今。
俺大語喋れんから知らんけど。
基本の発音記号の
あーあーあーみたいな。
あーあーあーみたいな。
あーの中国語とかね。
あれを今思い出した。
そんな漢字はしないと思いましたけど。
まあそうらしいですよ。
そういう揺らぎ的なね。
これはね語源の説があって
蕎麦。
蕎麦。
蕎麦。
これ漢字で書くと
奇変に山って書くんですけどね。
奇変に山。
これ今でも使う漢字ですよ蕎麦って。
そうなの。
たまに苗字とか地名とかで
残ってるとかありますけど。
この蕎麦というのは
もともと日本の古代から中世
だから飛鳥時代とか古墳時代
奈良時代平安時代くらいまでかな。
の間に蕎麦っていう硝煙があったんですよ。
これは何のための硝煙かというと
木材を確保するための参林。
これを貴族とかが
ここは木材のための硝煙だぜっていう風にして
それを蕎麦と呼んでいたとかね。
あと蕎和とか蕎波って呼ばれてるのは
これなんて表現したらいいんだろうね。
祖先のその字の左側の辺が山になってるんですね。
なんか蕎釈っぽいな。
まあそうね。
口にしたら蕎釈の蕎。
この本ばっかり読んでると蕎釈って結構出てくるからさ。
そっちに引っ張られちゃった。
山辺に田という字に近い感じですかね。
これが蕎和とか蕎波って呼ばれてるんですけど
これはこの漢字一文字
山の険しいところや崖みたいなところを表してる。
山の険しいところ、崖。
崖。
生息地域って多分こんな環境だよねっていうところが
そのまま蕎麦の名称になったんじゃないかなと思われてるんですけどね。
大和言葉でももともと蕎和とか蕎波っていうのが
ちょうど蕎麦の原産地に似てる環境だったと
いうことらしいんですよ。
漢字自体はもう胸麦ですよ。完全なる。
蕎麦としての特徴
どう見たって蕎麦って読まない。
中国語由来なんで。
しかも勝手に麦くっつけちゃってるし。
ここに日本人はもともと蕎麦みたいな音で読んでたんで
ちゃんとくっつけて訓読みで蕎麦って読むことでいいんじゃないっていう風になってる。
だいぶ強引だね。
しばらくの間、江戸時代の書物でも蕎麦麦とか蕎麦麦、蕎麦麦、蕎麦麦って書いてある。
ちゃんと麦は読まれてたんだね。
読まれてた。
僕の想像ですけど、蕎麦がまともに食べられるようになって料理が発展してくる。
蕎麦がきだとか、蕎麦切りだとか、蕎麦飯だとか、そういった蕎麦の料理のバリエーションが出てきたときに、
蕎麦切り、蕎麦麦切りとか言いづらいじゃないですか。
蕎麦麦がきとかね。
蕎麦麦がきになっちゃうね。
ややこしいじゃないですか。
ややこしい。
そのうちに麦落っこちた。
まあそうか。
かなっていう気がしますけどね。
他に麦がついてるやつあるもんね。
これね、ちょっと比較してみると面白いなと思うのが、漢語として入ってきたもともとの中国語ですよね。
経っていうのはもう植物本体の特徴、成長が早くてめっちゃ茂るぜの方を表してるわけじゃないですか。
日本語の方は生えてる場所を示しますよね。
なんかちょっとこの辺の特徴の抽出の仕方が違ってて面白いなっていう話。
ただそれだけなんですけど。
近所で西のおじさんとか西側に住んでるおじさんとか東のおばさんとか、場所で言うやん。
山のなんとか山のおばさんとかなんとか山のおばあちゃんとか。
そのうちおばあちゃんとかおじいちゃん飛ばしてさ、なんとか山の、なんとか山行ってくるって言ったらたぶんおばあちゃんを指してるとか。
確かに確かに。
なんかそんな感じなのかね日本ね。
かもね。
なんかね、ヤゴもそうだよね。
そうだね、木下さんとかって木の下だしね。
そうね。
川上さんとかね、まんまやし。
そうそう、丸八とかね。
そっかね。
丸八さんとか行ってくるって苗字ではないけど言ってる。ヤゴよそれみたいな。苗字は?みたいな。名前は?っていう。
そういう地域まだたくさん残ってますからね。そうかもしらんですね。
他にもいろいろ日本の特徴なんだろうか。
その視点は面白いですね。
そうかもね。
そういう感じにとった。
なんかこう民族学的にとかね、その分析してる人がいたら聞いてみたいとこですけどね。
あるかもね。
まあね、麦っていうのがねもう総称すぎて、こう他の麦もいろいろ刺しちゃってるから別になくてもあかんじゃねっていう感じだもんね。
そうだね。
さて、ここまで名前はさておき、全体的に植物としての蕎麦を説明してきましたけど、これは人間から見るとどうなんだって話ね。
人間から見ると?
要は作物として育てる、利用する側の人間の視点ですよ。
ああ、はいはいはい。農業従事者というか、農家さんから見るとね。
そう、農作物として蕎麦という植物はどうなんだって。
はいはい。
これもう端的に言うとめっちゃ優秀なんだけどクソーとめんどくさいっていうね。
ああ、そうか。
あのね、そもそもダラダラ成長するわけじゃないですか。
一本バコって抜いたら、うわあフタフサしか実がついてねえやみたいなね。
もうバラバラなんすよ。
確かに。
しかも、じゃあフタフサついてるからもうちょっと実がなったらにしようかなと思うと、初めのフタフサは脱流しちゃってね、地面に落っこちるわけですよ。
そうか。あの、実になるタイミングもずれちゃうのね。
そう、全部バラバラだから。
その、一本の苗でね。
うん。めっちゃ収穫しづらいのよ。
しづらいねそれは。
しかも、そのガレバみたいなところでダラダラダラダラ茂るように生えるわけじゃないですか。
茎がめっちゃ伸びるわけですよ。
はいはい。
でね、茎を太くしてるエネルギーよりもとにかく覆い尽くすことに命かけてますから彼ら。
うんうんうん。
茎細いんだよ。
風あると平気で倒れやんね。
そうか。
で、柔らかい。
ああ、まあ確かに。切った時柔らかかった気がする。
あの、最近は食べないようになっちゃいましたけどもともと蕎麦の葉っぱとか茎って食用だったんで、
まあそういう意味では細くてよかったんでしょうけど、収穫するときめっちゃめんどくさいっぽいですね。
ああ、それはめんどくさそう。
でね、しかもね、日照時間が長い場所、要は土壌が良くて日照時間が長いとこね。
あんまいいとこに置くと、あのね、どんどん茎と葉っぱ伸ばしようねあいつら。
早く花咲いて見つけてくれって言うんだけど、どんどん伸びていくよね。
ああ、さつまいもみたいだね。
ああ、そうかもね。
あれは栄養ありすぎるとね、草ばっか、葉っぱばっか伸びちゃってね、実がならんっていう。
まあ実って言わないけど。
うん、ある程度のとこでこう栄養あった方がいいんだけど、ほどほどにこうバランス取るっていうのが農家さんとしては大変らしいね。
うんうんうん。
自然に対してはね、強いんだけどね。
蕎麦の育て方と品種改良の難しさ
そう。
人工的にこう管理しようと思うと非常に面倒だね。
こうやってね、自然に放置しとくとそれはそれでね、身の付きが悪かったり。
ああ、そうなんだ。
やっぱね、それなりに身を付けるっていうのはエネルギーが必要なんで、そのタイミングでちゃんと花とかね、身を付けるためにちゃんとエネルギーを入れてやってほしいらしいんですけど。
まあまあ、それはね野菜草か。
うん。で、こういう面倒くさいところがあるんで、人間様のことですから、品種改良したいじゃないですか。
したいね。
選抜とかね。
非常に今までの流れではね、したいよね。
無理。
無理なの?
無理。できん。
え、なんで?
もう長年これにね、携わっている方々がいろんなチャレンジしているわけ。
うん。
なんだけど、まずそもそも分散していて、2種類のタイプ必ずクロスしないとダメなわけじゃないですか。
そうね、交配前提だもんね。
しかも虫ですよね、媒介するのが。
はいはい。
ってことはね、例えばハウスの中に閉じ込めて2種類だけ繁殖させます。
こっから交雑種作りますってやるとなると、その中に虫も入れて、虫が絶対出れない、入れないっていう状況を作らなきゃいけないわけですよ。
はいはいはい。
で、なんとかしてできたとするじゃないですか。
AたすBでCできましたって言ったら、Cを繁殖させるためには、何と交雑させますかみたいな話になるわけね。
あーそうか。
じゃあAとBじゃないやつからCダッシュみたいなの作って、それ交雑させたら次またDできちゃうじゃん。
うん。
だから、無限にCを作り続けるためにはずっとAとBをキープし続けなきゃいけないんですよね。
うん、ちょっと難しいねそれはね。
だいぶむずいっしょ。
ってことは、まあ多分人間でやったらだいぶコストかかるね。
そうなんですよ。
蕎麦の広まりと成長
で、研究者の方がね、蕎麦という植物を研究するために世界各地に分散している蕎麦の亜種ね、これを日本に持ってきて実験的に栽培をしたと。
はいはい。
そしたらね、近在の蕎麦農家さんたち、長野とかでやっちゃったもんだからめちゃくちゃ怒られたらしいよ。
交雑しちゃったら戻んないから。
戻らないね。
そうか。
常に変化していかないといけないもんね、この場合だと。
外来種来ちゃったからさ、AとBしかなかったところにC持ってきちゃったからもう二度と戻りませんみたいになっちゃう。
そうだね。
そうね。
だってAから始まったとしても、Zまで行ってもまたAに戻ることはありえないからね。
遥か子孫だもんね、それ同じ人間ができますよって言ってるぐらい結構、
無茶話だよね。
AとBしかいない状態だったらずっとCができますみたいなことはね、閉ざされた環境か、
日本という国にはこの種類しかありませんってパターンこんなもんですよねってなるんですけど、
海外から違う種類持ってきた瞬間にもうむちゃくちゃ種類増えてしまう。
っていうのでめちゃくちゃ大変らしいんですよね。
確かに。
これをね、急行作物として育てて、江戸時代には夜泣き蕎麦、夜高蕎麦みたいなので、
もうみんな庶民が食べるようになるわけじゃないですか。
すげえよマジで。
これが江戸100万人の火袋を満たす、日本全国に広がるあの蕎麦切りの文化を支え続けてるわけですよね。
農家さん超頑張ってた。
いやマジ収穫っていまだにどうやってやってるんだろうね。
映像で見ましたけど、バサッとカットして、バサッと乾燥させて、
もう普通に脱穀器みたいので叩きつけて煮落とすっていう。
じゃあある程度ピークっぽいなっていうところで刈り取るんだね。
みたい。
全部じゃないけど、大体ピーク今回このぐらいかみたいな大まかな。
そういう感じらしいです。
大変やね。お米みたいにここは今だって言って全部が一緒ってわけじゃないもんね。
ないんですよね。
絶対ずれるもんね。
これ逆にねメリットちょっと言っておきましょうか。
めちゃくちゃ早い。
早い。
成長くっそ早いんで、
芽が出ました、植えました、芽が出ましたっていうところから収穫まで
大体75日程度。
2月半ですよね。
めっちゃ早いね。
めっちゃ早い。だから裏作もってこいなんですよ。
そうだね。
だって茄子とかでも結構かかるよなんだかんだ。
これが主食級の穀物になるわけですからね。
なかなか優秀な休耕作物ですよね。
確かにね。これ穀物だもんね。
しかも土壌選ばないんで。
まあまあ。
山の中全然オッケーなんですよ。
崖っ端とか。
大体元ががればなんで。
そうね。
これ書いてあったらすげえと思ったのが土壌の土の質としては
ダメなのは10年土はさすがに無理。
10年土。
重い粘土質の土ね。
さすがにこれは根っこ入っていかないじゃない。
まあそれ以外は大体問題ないらしいよ。
まじで。
あとなんでもいけるっぽい。
すごいね。
しかも野菜とかだとさ
こっちは弱酸性がいいとか弱アルカリ性がいいとか中性がいいとかあるじゃないですか。
これ幅広くて弱アルカリ性から強酸性までオッケー。
まあ強酸性ってことはだから山で育つの。
なんでもいいよみたいな感じ。
雨じゃんじゃん降ってる場所でも全然平気なんだ。
余裕。
酸性だもんねがっつりね。
じゃあ道路場と育てられるよそばは。
全然いける。
おいしいかどうかかね。
うまいかどうかは大きい。
とりあえず育てるだけいけるけど。
余裕。
へえ。
しかも寒いとこいける。
寒いもんね確かに。
平均気温大体ね17度くらいまで下行っちゃっても全然平気。
へえ17度以下まで全然いける。
すごいねそれね。
日本で言ったら例えば長野県の標高1500メートル級とかね。
結構寒いよそれ。
ひまらや山脈で言ったらね2400メートルから4300メートル級とかね。
余裕で生えます。
ひまらやって思ったより寒くないんだねその下の方って。
結構ね寒いんだけどまあ井戸とかね日照時間の問題でそこそこいける。
井戸が高いもんね。
井戸が低い。
別にそんなに高くはないですよ。
日本よりちょっとちょっと南にあるかなーくらいですね。
そんな変わんないです。
行ったことないからさ。
無理行けない。
行けないかな。
ちょっと行ってみたいけど。
行ってみたいけどね。
高山病とかになってみたいけど。
寒いとこだと北緯58度なんでだいぶ北の方まで行けますね。
北緯58ってどこなんだ?
だいぶ北。
だいぶ北?
北海道か上。
だいぶ上だね。
蕎麦の栽培の利点と困難
だいぶ上。
そんな行けんのね。
全然行けます。
へえ。
北欧とかポーランドとかあっちの方でも栽培されてるわけですし。
ロシアでも栽培されてますんで。
ロシア料理で蕎麦使った料理ありますからね普通に。
北欧にうってつけなんですよこれ。
そうだね。
あんだけ過酷な状況なのに育てられるってのは結構少ないもんね。
農作物としては。
面倒くさいんだけど育つだけ。
おいしいとかたくさん摂るとか考えない。
後の落穀とか考えなければほっといても育つんで。
めちゃくちゃ強いんですよ。
さっきも言ったけど雑草に負けない成長力があるじゃないですか。
病害とか虫にも強いんで虫害のリスクも低いし。
とりあえずほっとったらとりあえずできるだけはできるよみたいな。
ああそうか。
じゃがいものを買いのときにねちょっと高野町での二仏講って話しましたけど。
休耕作物として最強クラスっていうのが蕎麦なんですよ。
はあそうなんだ。
畑切りられたらとりあえず蕎麦まいとけばなんとかなりそうだよね。
実際今平成くらいからそういう蕎麦畑というかね。
宮殿とか使ってない田んぼとか畑なんかにとりあえず蕎麦まいとけみたいな風にやっちゃってるんで。
手を入れなさすぎて収穫量落ちてるとか品質下がってるとかいう問題はあるらしいんですけど。
まあまあまあ確かに。
わりとその田んぼの近くって土壌いいからさあんまり高野にしちゃうと肥料多すぎるんだよね。
日本だとね。
そうですね。
割とこう肥料の少ない山を探すのがまず意外と難しいのでは。
ただね日本全国の例えば蕎麦の有名な地域全部じゃないですけどね蕎麦の有名な地域特に産地として有名な地域っていうのは
だいたいほぼイコールで米があんまり取れない地域が多いですね。
米が取れないか。
長野なんだけど山勝ちなところとか新潟なんだけどすげえ山の方とかね。
まあまあ新潟が穀倉地帯になったのはだいぶ後の時代なんであれですけど結構古い時代だとすごい山の中でも蕎麦がみんなの胃袋を満たしてくれた。
で冷え泡麦蕎麦みたいな感じで固めしにして食ってた。
固めしね。
そう混ぜてね。
そうね。
飯か。
飯として食べてるもんね。
脱穀めっちゃ大変らしいですよ当時ね。
原麦、玄米みたいな感じで原麦つって要はもみ殻ついてるじゃないですか。
あれ下手にこうバンバンついたりとか叩いたりすると中の身が割れるんだって。
割れるんだ。
割れやすい。
そこは麦と一緒なんだね。
そうなんですよ。
麦ほどじゃないけどちょっと割れやすい。
だから叩きつけて取り外してで割ってそこから風で飛ばして重さで粉っぽい部分、粒の部分、ゴミの部分って分けるっていうのはもうかなり古い時代からされてるし。
だいぶ新しい時代になってくると一回塩茹でするんだって。
その原麦のまま。
原麦のまま塩茹で。
原蕎麦か原蕎麦のまま一回茹でると。
そうすると周りの蕎麦殻、枕のやつに使う蕎麦殻がパカッて口開くんだって。
そのタイミングでザーッとあげて一回乾燥させると。
そうすると殻割りやすい状態になってるじゃん。
これでパキパキパキパキって頑張って割るらしい。
ピスタチオ状態。
そうそうそうそう。
いった時のパカッて先端空いてるけどめっちゃ硬いやつ。
あれを片っ端からパキパキパキパキ取っていくらしい。
手でやるの?
今商品化されてるもので蕎麦米とか言ってさ、蕎麦の実だけ売ってたりするじゃないですか。
しかもすげえ綺麗な形になってるの。
あれ割とね、今は機械なんでしょうけど、元は手作業で綺麗に剥いちゃったらしい。
すごいね。
すげえよね。
蕎麦、今回蕎麦切りの話中心でしたけど、これ今回ずっと読んでて、
人間ってさ、現代人はめんどくさいと思っちゃうけど、
一日のうちの大半を食べ物の獲得に頑張ってたんだなと思う。
すげえ手間かかってるもんこれ。
確かにね。
冬を越すためにね、冬の前から秋はほぼ収穫と貯蓄で冬自宅で終わるわけじゃん。
昔の人って。
冬を越したらやっと春だけど、今度夏の作物やってまた冬が来るから、
また秋に向けて収穫を蓄えていくみたいな。
ずっと食のために生きてるみたいな。
そんな感じ。
まあまあそもそもあれですけどね、人口のほとんどは農民ですけどね。
近代以前までは。
近代以前というかつい最近までですね。
つい最近まで。
つい1世紀くらい前まではほとんど農業従事者。
1世紀前ってまだ100年だもんね。
100年とか150年前では明治の工業化みたいなのがバーっていくくらいまでは
普通に農民の方が多いですからね。
そうなんだ。
日本って。
世界中そうなんですけど基本的に。
そうなんだ。
元々ね。
産業革命以降ですよ。
先進国が偏ってたのは。
それで食料危機に陥ってるってなんかね。
そう。他国に作ってもらって買うっていうスタイルですね。
でも他国が裕福になれば同じように先進国になると農業従事者減るっていう。
そうそうそうそう。
このサイクルをずっと人類は繰り返してる。
そう。なかなかだね。
蕎麦の歴史と食の役割
そのスケールがちっちゃかったエリアだったのがどんどんどんどんでかくなって
とうとう地球規模になりましたねっていうのが現在今ここ。
分かってたよね多分ね。
分かってたと思うよ。
一部の歴史をちゃんと見てきた人たちは。
歴史を見れば一目瞭然です。
そうだね。なるべくしてなったって感じだよね。
ちゃんと陰を踏んでますね。
いらない陰踏んだけどね。
歴史は繰り返されが陰を踏むってのはまさにこういうことを言いますね。
食の陰だけは踏んでほしくなかったけどね。
すごいことになってますけど。
蕎麦はそんな中でもあらゆる貴金のタイミングで日本人の食を救ってくれた。
いわゆる急行作物としてこの後古代から活躍をし始めるわけですよ。
でそれがいつしか蕎麦気になってみんなの大好きな蕎麦になっていくわけですね。
やっとね。
ということで次回は日本で一番最初に蕎麦というものが食べられ始めた頃のお話いきましょう。
日本で一番最初に食べられた蕎麦。
蕎麦霧が生まれる以前の話です。
まだ以前だね。
ついにあれですよ。ずっと落語の時蕎麦の話してきましたけどついにいつもの食べられになりましたよ。
久しぶりにちゃんと学術的なところを聞いた気がする。
次回もそこから行きたいと思っております。
心なしかテンション低いのはそのせいかな。
俺?低い?
喋り方の違和感
落語に比べて?
落語の口真似とかをやってたら音が繋がってて編集しづらいってめっちゃ怒られたんで。
喋り方だいぶ気をつけてるんですよ今日は。
そういうことね。それでちょっと淡々としてるんだ。
リズム取り戻せてないまだ。
落語やりすぎたね。
言っちゃうのが映ったりするんで。
まあそうね落語の真似した後ずっと落語口調で行くからね。
提案で口調っていうか。
なのでちょっと気をつけながらやってます。
そういうことね。
そういう違和感ね。何か違和感があるなと思いながら聞いてたよ。
そういうことだね。
頑張ります。
次回の予告
じゃあ次回はもう少し慣れてるかもしれないですけどね。
できてるかな?
いいかな?
ということで今回はこの辺で終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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