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お聞きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
今日はですね、お便りを、DMをいただきまして、今まだ30代前半のワーママさんでいらっしゃって、
今すぐじゃないけれども、10年後には家を買いたいなと思っていらっしゃると。
旦那様のお仕事の加減で、東京なのか大阪なのか、またはたまた福岡なのか、どこで将来的に暮らすかわからないよ、と。
こういう私に、何か住宅にまつわる良い本はありませんか、というご質問をいただきました。
ありがとうございます。もう本当にね、ご質問とかね、どんどん遠慮なく言ってください。
答えるのに困るような質問とかがなければ、のぶさんあたりがね、ちょっと変わった質問とかしてきて答えられない可能性あるんですけれど、
私で答えられる範囲のことであったら、何でもお答えしたいと思うので、ぜひ何でもお問い合わせください。
今回このPさんは、住宅にまつわる本当に具体的な何か、アドバイスが書かれた本とかを希望されているのかもしれないんですけれど、
正直ね、もう本当に刻一刻と、こういう不動産とか住まいに関することっていうのは、情報がどんどん変わっていくので、
10年後とかね、まだ今すぐ買うということではないみたいなので、10年後とかになったらまたね、ちょっと多分日本の状況とか世界の状況とか、
全く変わってきている可能性もあるので、正直その書籍でね、いろんな情報収集っていうのがどうなのかなっていうのがあるので、
今回本当にPさんの要望にしっかりお答えできているかどうかはわからないんですけれど、私が大好きなこの家に関する本をちょっといくつか紹介したいなと思います。
まず一冊目が、農町美禰子の親父んですけどっていうね、これはね、自伝的、自助伝風小説っていうんですかね。
一応、個人でご自分が経験されたことを小説風に書かれているやつなんですけれどね、本当に素晴らしい本で、
これはこの人がね、作家なんですけれど、いくつぐらいなんだろう、20代のね、若い時に2,3年とかね、3,4年暮らしていた地区40年のね、古い木造のアパートで暮らしていた頃の話なんですよね。
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要所要所にね、ご自分で暮らしていた頃の写真とかが入っていて、もうなんともね、私好みの昭和のね、典型的な昭和時代のね、あのまあ、あの、下宿型のアパートなんですよね。
だから多分玄関入ったところに下駄箱があって、そこで下足してそれぞれ自分の部屋に入っていくっていうパターンですよね。
で、部屋にお風呂がついている部屋とついてない部屋があって、しばらくはね、お風呂がない部屋にね、住んでいたみたいなんですよね。
そういう場合は、近所の銭湯にお風呂に入りに行くという感じだったらしいんですよ。
で、もうとにかく木造のね、古い、この時点でね、築40年ってことは、もう今現在だったらもっとですよね。もう60年近くなってるんじゃないですかね。
野町美禰子さんは今、多分40代前半ぐらいの方なんでね。
で、まあそういう古いアパートの、だからもう冬はね、めちゃくちゃ寒くてね、隙間風邪とか入ってくるんで。
でもね、そこで暮らしてた一瞬一瞬がね、楽しくて愛おしくて、本当に幸せだったみたいなんですね。
このね、野町美禰子さんはね、私と似ていて、あのとにかくね、やっぱりレトロ建築が大好きな人なんですね。
で、私は常々このパフパフって言ってね、あの昭和のこの戦後の建物とかっていうのが、まあいかにパフパフかっていう話も結構してるんですけれど。
でもね、なんか愛おしいパフパフなんですよね。
あの昭和のね、頃の建物ってね、もううわーって一気にね、人が大量に住まなきゃいけなくなったんで、大量に建てられたいろんな家、違法建築とかね。
なんかもうそういうのとかがね、全部なんかね、あの当時のこう勢いとかね、なんかそういったものもなんかね、あの感じられるような建物がいっぱい残っていてね。
まあ見てるだけで楽しかったりするんですよね。
で、あえてこういうボロボロのね、木造のアパートに暮らしておられた時の、まあ本当に些細なね、日常のこの家の中でのやりとりとかね。
あとこの家主さんのね、あのおばさんとのやりとりとかね、そういったことをね、こうちょっと、あのなんていうかな、一話、読み切りっていうんですかね。
一話読み切りの、まああの読みやすいね、これ本ですね。
これ、だから2、3年間この暮らしてた時のことを書いた本ですね。これは素晴らしい本ですね。
これはだから野町さんは賃貸で暮らしていて、で、ある時からまあここ離れたんだけれども、ここのことはね、ずっと懐かしくね、いい思い出で残っておられて、
で、ここ出た後ね、引っ越しした後も時々このオーナーさんにね、挨拶に行ったりとかされていたみたいですね。
これすごくいい本です。
次がですね、この野町美音子さんの、実生活でのパートナーになる、同じくライターのサムソン高橋っていうね、
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あの日本人なんですけどね、あのサムソン高橋と名乗っておられるライターの方が書かれた、
えっとね、これはね、エッセイ漫画になるんですけれど、保護無職家を買うっていうね、すごいタイトルの本があるんですね。
これはサムソン高橋さんが原作で、で、絵を描いておられるのはね、熊田プースケさんっていうね、
漫画家が2人で共同執筆している本なんですけれど、これめちゃくちゃ、めちゃくちゃ面白い本で、
これはね、このサムソン高橋さんっていうのは、一応ね、すごく、あの、なんていうかな、書くのが上手いライターさんなんですけれど、
この人ね、もうなるべく働かないようにしている人なんですよね。
普段は、あの土方とかね、えっと大工とかね、この肉体労働で、まあ日雇い仕事みたいなのをして、
お金が貯まると、どっかちょっとね、アジアとかに旅行行ったりとかね、そうやってもうとにかく束縛されない気ままな生活をして、
で、野町美禰子さんなんかはね、このサムソン高橋のことをすごくライターとして高く評価してるんですよね。
だからもっと描けばいいのにって思ってるんですけれど、なんかやっぱりね、そうやって束縛されたりとか、決まった仕事をしたりするのがどうも好きじゃない人みたいで、
あの、なんかこう縛られないような働き方をされている人なんですよね。
で、その人が書いたこのね、実際にね、自宅を買うまでのことを書いたね、このエッセイ漫画は本当にこれね、多分全然売れてない本だと思うんですけれど、本当に良い本なんですよね。
これね、実際に出たのは2017年ですね。
でも多分ね、本当に知る人ぞ知る本だと思うんですけれど、これ名著ですね。
この人はこんな感じでその日暮らしでずっとやってるんですけど、子供の頃からすごく苦労していて、
左翼家庭でね、赤旗ってね、共産党が出している新聞紙があると思うんですけどね、
この赤旗を定期公読しているような、共産主義の家庭で育ったんですけれど、
すごいDVのお父さんに、お母さんが虐待されているのを見て育つみたいな結構過酷な育ち方をしていて、
お父さんはそんな感じでね、全然働かない人だったみたいなんですね。
お母さんがスナックで細々とね、食費を稼いでみたいなね、すごい貧乏な養生期を送られていたみたいなんですよね。
すごく勉強もできて頭は良かったんだけれど、家は貧乏だったと、そういう育ちの人だったんですけれど、
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自分が育ってからもですね、特にね、悪せく働くっていう方に行かなかって、
もうその時その時食べれたらいいみたいなね、本当のボヘミアンなんですよね。
この人がところがですね、ある時、こうやって日雇いバイトとかしながら、
でもね、とにかくお金を使わないので、コツコツコツコツなんだかんだ言ってね、この現金で貯蓄ができてたんですよね。
それがね、きっかり800万貯めてたみたいなんですよ。
で、ある時にふと、不動産屋の窓通りかかったらチラシが貼ってあって、そこにね、いい家がね、ポンと出てたらしいんですよね。
で、これがね、ちょうどなんか気になって、で、不動産屋さん入ったら、やっぱり色々ね、ややこしい案件だったんですよ。
つまり売りにくい物件ね、あの、教書住宅であったりとか、あとこの、なんだ、あの、建て替えができないとかね、
色々この、あの、不動産によってこういうね、いろんな規制がある物件っていうのがあって、
そういうのはやっぱり、あの、制限があるので、あの、どうしても安く、安くなってるんですよね。
で、安いのには理由があって、うん、あの、なんですけど、このサムソン高橋さんにとってはね、
なんとなくこれがピンときて、このね、ちょうど持ってた泣けなしの800万をね、ポンと出して、
この家をね、だから、ジャストこれが800万だったんで、もうこれキャッシュでね、ポンと買ったっていうね、
で、この家をね、とにかく慈しんでね、ちょっとずつ自分でDIYで直していくっていうね、
うん、すごい良い本なんですよね。だからその家を手に入れるまでのこの幼少期の苦労、
そしてこの家を手に入れてから、この家をちょっとずつリフォームしていくっていうね、
この辺りがずっと描かれているね、本当に良い本ですね。
このタイトルだけ見たらね、そんな良い本だと多分思わないんですけれど、
すごく良い本なので、もし良かったらね、これぜひ読んでみてください。
次が、次もね、また漫画なんですけれど、山岸亮子っていうね、あのすごい漫画家がいらっしゃいますね。
この人はあの、たぶん一番有名なのは、「火・いずるところの天使」っていうね、
聖徳太子のことを描いたあの長編漫画がありますね。
これが一番有名なんですが、あの実はね、あのすごい恐怖漫画をいっぱい描いてるんですよね。
えーとね、例えば塩の声とかね、あと私の人形は良い人形とかね、
あの全部ね、大体短編なんですけれど、めちゃくちゃ怖くて、
もうね、深夜ね、1時ぐらいから是非読んでほしいというね、
もう多分ね、眠れなくなるぐらい怖い漫画がいっぱいあるんですよ。
今思うとね、この人の漫画って、あの結構ね、今を予見するっていうのかな、
あのそういう漫画がいっぱい実はありますね。
あのやっぱり教育虐待であったりとか、あとこの私がね、結構言ってる中年少女とかね、
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あのこういったね、あのやっぱり管理教育であったり、
あの各家族による、そのいびつな家族関係によって人間性がね、崩壊していく、
この若者とかをね、結構たくさん描いてる漫画家だったなと、今になって思いますね。
あとね、もう一個のこの人がよく描いてる主題は不倫も多いんですよ。
あのキャリア女性と、家庭を持っているね、妻子がある男性の不倫ものもすごくたくさん描かれていて、
この辺もね、やっぱりあの当時の、やっぱり80年代、90年代、2000年代初期ぐらいのね、
あの日本のね、こういう社会情勢みたいなものをちゃんとやっぱり切り取っておられたなと思うんですよね。
そういったものを恐怖漫画とかね、そういったことで表現されていた、あのすごい漫画家の一人ですね。
この人のね、ケサランパサランっていうね、漫画があるんですよ。
これはね、コミックで2冊ですね、上下巻なんですけれど、
比較的ね、この人は昭和を代表する漫画家なんですが、
このケサランパサラン自体はそんなに昔の漫画じゃなくて、
ちょうど10年ぐらい前に描かれた漫画なんですよね。
これは一応ね、別に山岸亮子さん本人の別にエッセイというわけじゃないんですけれど、
おそらくね、自分の実体験を元に描いているんじゃないかなと思う、
不動産をね、買って、そこから家を建てるまでのね、いろいろドタバタを描いている漫画なんですよね。
これがね、やっぱりすごい面白くて、
この不動産をどうやって買うに至ったかとかね、
そこでいろいろ不動産屋さんに騙されそうになったりとかね、
あと実際にこれはって思う不動産を見つけた後、家を買ったんだけれども、
そこでね、いろいろこの木の巡りとかね、風水とかね、
この人は恐怖漫画を描く人なんでね、やっぱりこの気泡がどうだとかね、
そういったこととかにいろいろ気を使いながら、
家を建てるまでの話を描いている漫画なんですけれど、
これもね、すごい面白い漫画ですね。
不動産を買ったりね、家を建てるときにどういったことに気をつけるのかっていうのをね、
一般の実用書とかでは絶対得られない、
この山岸旅行ならではの視点でやっぱり描いているのでめちゃくちゃ面白いんですよね。
なるほどなと。
なんかね、ちょっとややサスペンスっていうんですかね、ホラー要素もね、
若干あって、やっぱり家って信じる信じないとかね、もちろんあるでしょうけれど、
やっぱりこういう長く住むものなんでね、やっぱり気になるじゃないですか。
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縁起が良いか悪いかとかね、そういったことをね、なんかちょっと面白い角度で描いているので、
こんなのもね、これから不動産買う人はね、
逆にね帯にはね、これから家を建てようとしている人は決して読まないでくださいって書いてあるんですよね。
だからもう物件決まっちゃってる人はね、これ読んだ後では手遅れなので、
これをここで山岸旅行が言ってるような注意点に今更言われてもね、取り返しつかないので、
でも買う前のね、人だったらこれは結構面白いと思うんですよね。
これもちょっとお勧めしておきます。
はい、でね、最後は、これは私が自分の今までのね、大げさですけれど、
人生の中でね、やっぱり最も影響を受けた本っていうのがいくつかあるんですよね。
そのうちの確実にもうベスト3には入ってくる本を最後にご紹介します。
それはバージニアウルフというね、イギリス人の作家が書いた自分だけの部屋という本になります。
これはもうある種のね、フェミニズムエッセイなんですよね。
これはね、何を言ってるかというと、当時ね、このバージニアウルフ自体はもう100年も前の人なんですよ。
この頃はまだ女性が選挙権がないようなね、非常にまだ保守的な時代のイギリスの女性なんですよね。
しかもこの人は今になって分かったこと、当時まだ彼女生きている頃は公にはされていなかったんですけれど、
この人自身はレズビアンだったんですよね。
なんですけれども、ウルフっていうね、性の男性と普通に結婚してね、男女の夫婦として一応体裁はね、
そういう奥さんとして生きていたんですけれど、現実にはレズビアンだったという人なんですよね。
非常に成功していた作家で、ある種の時代を先取りするようなね、進歩的な小説のスタイルを編み出した作家の一人だったんですけれど、
最後はね、まだ若かったのに、すごい壮絶な自殺をするんですよね。
ポケットの中にね、石を詰めて、足が届くね、川の中でわざと溺死するっていうね、すごい死に方をされるんですよね。
しかもこの人は水泳も得意だったということなのでね、よほどこの堅い意志がなければね、死ねない死に方をね、
自ら選択して自殺するというすごい作家だったんですけれど、
まあでもね、そういったね、この人自身のいろいろ葛藤の多かったであろうね、人生とは裏腹にね、
この自分だけの部屋っていうね、このエッセイは本当に軽やかで読みやすくて、希望にあふれている本なんですよね。
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これはね、女性が小説なりシナリオを書こうとするなら、年に500ポンドの収入とドアに鍵のかかる部屋を持つ必要があるっていうね、
すごくシンプルなテーマでね、書かれている本なんですよね。
これは何を意味しているかというと、やっぱり女性も創作活動をするべきだと、それを支えるためには年に500ポンドでいいから収入を得て、
なおかつドアに鍵をかけれるね、部屋を一つ持つと、ここでプライバシーをちゃんと確保しなさいっていうね、
ものすごくシンプルに部屋に例えながら、女性の経済的、精神的、自立、およびやっぱ想像的なね、
活動がいかに大事かっていうことをね、言っているフェミニズムエッセイなんですよね。
これはね、私はめちゃくちゃ影響を受けて、すごい勇気づけられたんですよね。
当時、男性は書斎を与えられるのが当たり前だったんですよね。
ですけれど、家族の世話をね、見なければいけないっていうね、役割が担わされることが多かった女性には、
プライバシーっていうのはね、ほとんど認められていなかった時代なんですよね。
そういった時代にも、女性も鍵がかかる部屋を持ちなさいっていうことをね、訴えたエッセイで、
すごいなと思ってね、ずっとそれはね、いつも、この本はいつも心の中にありますね。
どんなにね、結婚したりね、夫婦でいてね、子供がいたりとかしてもね、
やっぱり究極的にはね、30分でも1時間でもいいから、一人になる時間っていうのは誰にとっても必要で、
この一人になる時間の中でね、やっぱりいろんな想像力、いろんな癒しの時間であったりね、
そういうやっぱりリセットするためにも、成長するためにもね、やっぱり一人になる時間っていうのは女性にとってもね、
同じく必要だっていうね、夫には諸妻があり、子供にはね、子供部屋をある時期から与えることがあってもね、
意外に母親は自分が一人になるスペースがなかったりっていうのがね、今でも当たり前だったりするとこがあると思うんですけれど、
女性にもね、鍵がかかる部屋が必要ですよっていうことをね、言っているこの本で、
今日はこれを最後にね、ご紹介して終わろうと思います。
ちょっとね、DMでね、リクエストされていた内容はもっと実用的なね、
不動産の買い方みたいなね、アドバイスが載った本をもしかして求められていたのかもしれないんですけれど、
ちょっとね、視点を変えてこういう本を読んでみてもね、意外にあの面白いヒントが隠れているかもしれませんのでね、
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よかったら読んでみてください。
はい、今日はこれで終わります。ごきげんよう。