バレティックス株式会社代表取締役、CEOの平野喜一郎でございます。私は神奈川県鎌倉市出身で、
全く医療には関係ない大分地からスタートして、大学卒業後に株式会社つむらという漢方製薬会社に入社をしまして、
大体20年ちょっとですかね、そこにおりました。そこでは営業ですとかコーポレートコミュニケーション、広報宣伝、それから最終的には経営企画というところを担当して、その後独立をしました。
2021年の3月にこのバレティックス株式会社を設立をしました。そんな経緯でございます。
ありがとうございます。医療系、ヘルスケア系の企業家さんって親族にご医者さんがいたりだとかというケースが非常に多いかなと思ってまして、
新卒でつむらさんに入られたっていうのも、これは漢方に何か元々ご縁があったとか、どういった理由で漢方と出会われたんでしょうか。
あまり多くの方に話したことないんですけれども、2つ理由があって、
1つは私幼少期にアトビー性皮膚炎で悩んでいた時に漢方治療で良くなったという経験が結構ありました。
もう1つは私の父がつむら従社という、2代目ですかね、つむらの2代目の社長、実は仲が良くて、ヨットでつながってました。
ヨットって海のヨットですか?
ヨットです。
ヨット仲間なんですね。
うちの父はヨット界では割と有名な人でして、つむらさんとヨットを一緒にやっていた時に、私は小学生ぐらいですかね、
ジュニアのヨット教室に通っていたので、たまたま連れて行かれて、小学生の時につむら従社さんに、実はちょっと可愛がってもらったという。
そんな色んな経験があって、会社に入る時に、何か新しい文化を作りたいなということで色々会社を探していて、
最初は航空代理店を考えていたんですけども、美大出身でもないので、どうしたら営業になってしまうという話を言われて、
だったらメーカーで宣伝とかやりたいことをやった方がいいよっていうのを伝通ノービーみたいな人に言われて、
それでメーカーで宣伝とかマーケティングをやろうという風に考えて、それで先ほどの経緯もあって、そんなに打ち出した経緯ですね。
日本で漢方って最近特に偏向の意識が高い方々、やっぱり女性が多い気もしていますけれども、に使われ始めている印象はあるんですけど、
この漢方の普及っていうのは今日本でどんな感じなのかであったりだとか、あと漢方って東洋医学で中国系のイメージがすごく強くて、
一方で日本で西洋医学で漢方ってそんな昔からあったのかなって思ったりもするんですけど、その辺りの歴史とかも含めながら少し教えていただけると嬉しいです。
はい、漢方は非常に実は今多くの人に浮世されているっていう実態があります。
中国のイメージってどうしてもついて回ると思うんですけども、解体新書って杉田玄白、前の料理。
あの時に乱学、つまりオランダから今でいうとこの西洋医学が入ってきたわけです。
それまでは何かっていうと日本の医療は漢方だけだったんです。
それは平安時代に、もう言い伝えによると元人が持ってきたと。
そこから日本に入って独自に日本で発展をしてきたと。それが漢方ですね。
乱の国から来た医学を乱方と呼んだのの対比として、昔漢の国から来た医学、だから漢方っていう名前がついた。
漢方っていうのは日本から見て漢の国から来た医学っていう意味なんですよ。
だから中国では漢方って言わずに中医学、中国の医学、中医学とか中薬っていう言い方をします。
なので漢方薬、漢方医学は日本独自に発展してきた日本人のためにカスタマイズされた医学。
なるほど。
意外と知られてないんですけど。
知らなかったです。めっちゃ面白いなと思って聞いてたんですけれども。
今話を聞くと、やっぱ漢方自体は日本から昔からあって、ある意味それって文化にも一つなっている。
医学機関にも使われているわけですので。
という意味では、日野さんがもともと思われた新しい文化を作りたいってところと少しギャップがあるのかなとか。
あるいはここに対して漢方ってものをもっと普及させていきたい。
既存の漢方に対する課題感とかがあったから投入されてるんかなと思うんですけど。
その辺りをもう少し教えていただけますか。
そうですね。こんな感じで知らないじゃないですか。
漢方って要は数千年前からあるんで、情報が少ないというよりかは情報が蓄積されて多すぎるんです。
なので要は既成の思い込みだとか既成の言い伝えみたいなのがありすぎて。
それで漢方の真の姿がなかなか伝わらないっていう状況が起きてるんですよね。
なので新しい文化を作るっていうのは何もゼロイチではなくて、今まであったものをポテンシャルを広めていくみたいな。
もっと日本人の生活だとか、日本のインフラみたいな形に漢方っていうのがなっていってもいいのではないか。
そういうことで、特に私が会社員時代、宣伝の責任者をしている時に、
当時は漢方っていうとちょっと古臭い、お年寄りの方が飲む薬っていうイメージがあったんですけども。
20代、30代の若い女性に漢方っていうのを広めていこうっていうキャンペーンをやって。
それで女性誌の編集長、副編集長、ライターさんなんかを集めて勉強会をやったりとかして。
そこから徐々に若い方々にも漢方っていいんじゃないかっていうのが広まっていった。
当時それを一つのライフワークとしてやってきたというところがありますね。
古い歴史があるお薬っていうところなんですけど、
そうすると今発売されているお薬っていうのは割とずっと前に承認されたお薬が使われているよっていう形なのか、
それでも今でも新薬って出ているところなのか、
現代のお薬の状況っていうのはちょっと教えていただけますでしょうか。
最後にあったテクノロジーの活用について、ちょっとこれも後編にかぶるかもしれないですけれども、
漢方とテクノロジーって本当に対極になるというか、歴史観が全然違うのも含めて、
今まであんまり愛入れてるケース見なかったなって気もするんですけど、
この辺りってどういうふうに捉えられてるのかっていうところだけ最後伺ってもいいですか。
実は漢方とテクノロジーはとても相性がいいんです。
なぜでしょう。
なぜかというと、漢方ってどうしても皆さん漢方薬のことが頭に最初イメージ浮かぶじゃないですか。
だけど申したように、漢方薬っていうのは正しい漢方理論、漢方医学に基づいて使われないと
効果がないだけではなくて、不作用の危険性もあります。
この漢方医学、漢方理論っていうのはどうやってできていたかっていうと、
別に神様みたいな人が昔いて、こう使いなさいっていう伝承というか占いのように述べただけでは当然ないわけですよね。
まさにたくさんの調子の悪い人、不調の人に薬草だとか、そういったものを利用して効いた効かないっていう実験と言いますか。
そういったものを積み重ねながら、こんな体調の人にこの漢方薬を使ってみた効いた効かない。
要するに統計データなんです。
それの積み重ねで漢方薬は、例えば石でも空石と湿った石、風の初期の石とちょっと前足の石とか、いろんな種類があります。
空石ですごく風邪をひいてから時間がかかってしまったような石、これにはバグ紋同等がいいですよ、みたいなことが漢方の書籍には書かれている、伝承されている。
それは統計データなんですよ。こんな人にはこれがいいよっていうのを積み重ねでできてきたものですね。
なので、例えば漢方の専門医だとか、漢方をすごく使える人って仙人みたいなイメージとかって皆さんお持ちかもしれないんですけども、
決してそういうことではなくて、そういう伝承、その人の体調をどれだけ把握して、それに対して的確な漢方薬を選べる力、使いこなせる力、これが重要なんですね。
なのでこれは統計データ、そしてアルゴリズムでまさにテクノロジーとかAIだとか、いわゆるデジタルトランスフォーメーション、我々漢方をDXするといってますけども、デジタルトランスフォーメーションをすることによって漢方はもっと進化するのではないかというふうに考えています。
漢方って仙人のイメージすごくありました。けどもそうじゃなくて、ちゃんと統計データだとかアルゴリズムとか、そういった情報、データがたくさんある中で正しい情報を扱えればより最適な情報ができるし。
ここで今はそこがうまくできていない部分もあるので、テクノロジーシステムとしても担当していただきながらお医者さんをサポートしていくというところをやられてらっしゃるんですね。
決しておまじないだとか占いだとか、そういうものではないですね。
なるほど。めちゃくちゃ興味深かったです。ありがとうございます。
そうしましたら前編はここまでとさせていただきまして、後編ではそんな平野さんが展開される事業をかかわりしながら、今後の展望も伺ってまいります。ありがとうございます。
ありがとうございます。