1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #345 動詞分類を学ぼう、英語..
2021-08-11 09:39

#345 動詞分類を学ぼう、英語編! from Radiotalk

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参考文献
Vendler, Zeno (1967) Linguistics in philosophy. Cornell University Press.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました。志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
前回のトークで、近代知春彦先生による日本語の動詞の4分類のお話をしました。
日本語の動詞は、その、動詞の持っている時間的特性によって、
状態動詞、継続動詞、瞬間動詞、第4種の動詞に分けられるってね、まあそういうお話をしました。
で、それぞれの動詞は、ているっていうのが付いた時に、まあ意味が変わってくると。
まず状態動詞っていうのは、そもそもているっていうのが付きづらいもので、まあいるとかあるとか、そういったものですね。
一方第4種の動詞と言われる、まあそびえているとか、似ているみたいなものは、
普通必ずているというものが付いて用いられるものです。継続動詞と瞬間動詞は、
まあどちらもているっていうのが付くんですけど、その意味がかなり異なって、
走るとか、あるいは読むとか、そういう継続動詞と言われるものは、ているが付くと、走っている、読んでいるっていう進行を表すんですよね。
一方瞬間動詞と言われる、落ちるとか、
あとはなんだ、決まるとか、こういった動詞にているっていうのが付くと、落ちている、決まっているっていう、
その動作の結果状態を表すみたいなことになっています。
この金田一先生の動詞分類は日本語の動詞についてのものなんですが、
英語にも動詞の4分類っていうのがあるんですね。これはベンドラーの4分類と言われるもので、
英語学を勉強する人なんかは結構目にする機会があるんじゃないかなと思います。
今回のトークはですね、前回のトークは日本語の動詞4分類をやったので、
今回はこのベンドラーの4分類を扱うということですね。
僕は個人的にちょっとベンドラーの4分類は苦手なとこがあって、
その用語がちょっとごっちゃになっちゃうとこがあるんですけど、
これを機にというかね、せっかく前回日本語の話をしたので、
その続きじゃないですけど、英語の話もね、
自分の頭を整理するためにもやってみようと思います。
理屈はわかるんですけどね、ちょっとごちゃごちゃっとしちゃうとこがあるんですよね。
それではやっていきましょう。
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ベンドラーの英語の4分類も金田一先生の4分類と同じように、
まずその動詞が状態を表すかそうでないかっていう観点から分けてます。
状態動詞っていうのは英語だと love とか no とかそういったものですね。
こういった動詞っていうのは時間軸にあんま関係ないっていうか、
割と向上的な事態を表すもので、あんま動作っぽくない動詞ということになりますね。
そういった意味では日本語の状態動詞とかなりかぶるところも多いんじゃないかなと思います。
なのでベンドラーの動詞分類もまず1つに状態動詞というものがあります。
状態動詞でないものの動詞をどういう風に分類するかっていうのは、
金田一先生のとはちょっと違う部分もあるかなと思います。
まず限界性があるかという点で動詞を分けます。
この限界性っていうのはその動詞自体に具体的な集結点っていうのが 含意されているかどうかっていうことですね。
限界性英語だとてりくとか言われたりするんですけど、
例えば、歩くとかウォークですね、あとはダンス、踊るとか、
こういったものはその動詞自体に具体的な集結点があるわけじゃないんですね。
何かやったら踊り終わるとかそういうわけではなくて、
ある意味その具体的な集結点を動詞以外で示さないと、
3時まで歩くとか踊るとかそういう風に言わないと、
いつまでもその動作をし続けるような動詞となっています。
こういう動詞自体に限界性を持たない動詞のことを 活動動詞、アクティビティーバーブという風に分類しています。
これが2つ目ですね。
次の限界性を持つ動詞が2つに分かれるんですけど、
それは到達動詞と達成動詞というものです。
僕がベンドラーの動詞4分類で苦手なのはここで、
到達と達成ってちょっと用語が似てて、英語でもアチーブメントとアカンプレッシュメントって、
何かどっちがどっちだったかなって分かんなくなるんですけど、
この2つの動詞の違いっていうのは瞬間的かどうかということです。
到達動詞の方はその動作が瞬間的に行われるというか、
変化が瞬間的に起こるようなもので、
arrive到着するとかpop弾けるとかexplode爆発するとか、
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こういったものが到達動詞と言われています。
一方、達成動詞の方は瞬間的ではなくて、
変化が徐々に起こるようなもので、
melt溶けるとかdry乾くとかfreeze凍るとか、
こういったものが達成動詞となっています。
以上まとめますと、ベンドラーの動詞分類は、
状態動詞、活動動詞、到達動詞、達成動詞と分けられるということです。
前回お話しした近大地先生の日本語の分類の場合、
テイルをつけた時に意味が変わってくるという話をしました。
英語の場合も進行形、ing形にした場合、意味が変わってくることがあります。
分かりやすいのは到達動詞と達成動詞かなと思います。
どちらも状態動詞ではないし、
限界性を持っている、つまりその動詞自体に具体的な集結点がある、
変化を表すしということで共通しているのですが、
唯一の違いは瞬間的かどうかでした。
瞬間的ではない達成動詞をing形にした場合、
これはイメージしやすい、まさに進行を表しているというか、
動作の変化が起こっていることを表します。
meltという動詞が進行形になって、
meltingのような言い方になると、
溶けるという変化が進行していることを表します。
これは活動動詞も同じで、
he's walkingだと彼は歩いていることになります。
進行を表しているのですが、
ただ、到達動詞の進行形は、
動作の変化の進行を表しているわけではなく、
その動作が起こりつつあるというか、
前の段階であるみたいなことを表します。
例えばstopという止まるというのは、
瞬間的な到達動詞ですが、
the bus is stoppingと言うと、
バスが止まりつつある、
止まりかけているみたいな意味になります。
stopじゃなくてもarriveでも一緒で、
the bus is arrivingだと、
到着しかけているという、
その目前段階みたいな意味になります。
こういうふうに、
日本語のていると同じように、
英語の場合も、
進行形というか、
ing形にした場合に、
意味の違いが明らかになります。
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というわけで、今回のトークは、
英語の動詞分類の代表的な、
古典的と言ってもいいかもしれません。
ベンドラーの4分類をご紹介しました。
この分類は英語の分類なので、
金太一先生のは日本語の分類なので、
どれだけ他の言語に当てはまるかというのは、
いろんな研究がなされています。
ひとまず今回の話は、
英語に限ったことということで、
よろしくお願いします。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
また次回のトークでお会いいたしましょう。
ごきげんよう。
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