2023-04-21 40:20

vol.58 伝統の佐官職人の技術はどうすれば伝わるのか? ゲスト:蒼築舎 松木さん

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蒼築舎/佐官職人/日本の伝統技術/島国だからこそ研ぎ澄まされる/見て格好いいが重要/半年間のプロセスを見せる/良い状態で伝える/探究心を育てる/ワークショップで一緒に土壁を施工する/ワイン箱に土壁を作る「野菜蔵」/伝統的な保管の技術/野菜にいいものは人にもいいもの/持ち運べる竈門「コヘッツィ」/壁では伝えきれないものを体感してもらうプロダクト/関西は砂が多く、東海は土が多い/土質のエリア性/地域ごとの技術が進化佐官職人の作る壁にある1/f揺らぎ


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株式会社東京チェンソーズ / 森デリバリー担当

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奥田悠史

株式会社やまとわ / 森林ディレクター

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株式会社やまとわ https://yamatowa.co.jp


00:10
東京チェンソーズ、やまとわの自然資本論
東京チェンソーズの中橋です。
やまとわの福田です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回に引き続いて、三重県の四日市に来て収録をしているんですけど
佐官職人の松木さんをゲストにお迎えして、前半もめちゃめちゃ面白かったですね。
めちゃめちゃ面白いですよね。若くして海外の仕事までこなして。
本当に日本の一般的には知られない産業だけど、日本の伝統技術が詰まっているような仕事が佐官の仕事ですよね。
変な現象が起きてますよね。外の人たちは評価して、中の人たちは知らないみたいな。
そこは変えていきたいな。
松木さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
関係ないところは別の話なんですけど、12月くらいにかやぶき職人さんの仕事を拝見する機会があって
その時もかやぶき職人さんが、日本だと屋根吹きが多いので
そのイメージで、しかもめちゃくちゃ屋根の吹き替えがお金がかかるから
すごい大変な世界観だなと思ってたんですけど
兵庫県の佐官文二さんというところが、むしろ海外の仕事をやったりとか、アートと組み合わせたりして
面白い感じなんですね。
壁とかテーブル、重機の周りをかやぶきでやってたりして
それめちゃくちゃかっこよくて
本当に繊維が、かやぶき職人の断面が見えてるような
そういうのを見ながら
やっぱり日本が培ってきたものっていうのが
本当に編集し直したり、ちゃんと届けるだけで
本当に素晴らしい可能性を秘めてるんだなっていうのが
すごい理解した瞬間があったので
今日も本当に
しかもかやぶきに関しては、海外でも
デンマークが佐官だっていう、オランダとかが言ってたんですけど
土地壁に関しては、むしろこの佐官業に関しては
日本がトップランナーなんだろうなって
そうですね、逆に言うと板地みたいな
土地柄かというと
03:00
別ルートで
別ルートで進んでる感はあるかもしれないですね
そういう意味では
韓国と違う技術を俗説に磨いていったり
やっぱり島国だからなのかなっていうのは
やっぱり伝来してきて
もともと中国から伝来してきてると思うんですよ
それをいかに良くしていくかっていうのを
し続けてるのが日本人の変態さというか
それが多分大きいかなと思うんですよね
その島国の磨かれてきた感性みたいなのを
マジで見直した方がいい感じがすっごいしますね
そうですね
本当そうだと思いますよ
ガラパゴス化したがゆえに
突出した技術が出てきてるっていうことが
意外と日本の国内で分かってないというか
そうですね
僕らは木工で
狂技ってご存知ですか
木を薄く削った
鬼靴を作ったりするんですけど
それもやっぱり世界にはない技術
それは刃物文化とすごい紐付いてて
あんなに薄く綺麗に削るほど
研ぎの技術が進んでる国はないっていうことが
そこに到達してるんで
やっぱり僕らはそっち側にめちゃめちゃ
リスペクトを払い直さないと
そうですね
テックとかもボロ負けですよね
向こうからの技術を導入するしかない
買うしかなくなる
そこで一番怖いのが
ウッドショックとか色々ありましたけど
素材がなくなっていってるんですよね
それが一番やばいんですよ
メイドインジャパンって言ってるだけで
素材は外国産みたいなのがめちゃくちゃ増えてきてる
それが一番の問題ですよね
土産業でもそういうことですか?
土に関しては全部日本産なんですけど
海藻の糊
遅延剤として使うんですけども
そういうものが外国産に変わりつつあったりだとか
それこそ高齢化
土作ってれば後を継ぐ人間はいないんですよね
なぜなら仕事がないから
土壁の重量が減ってるんで
そうなると今までその金額でやってこれたんですけど
そういうのがなくなってくると
自分たちで作るってなったらもっとコストがかかってくるんですよね
その意味で素材をいかに守れるかっていうのが
とても大事になってくるのかなと
最近は今までは地域のものづくりって大事にしたんですけど
今は日本全土で見た上でのものづくりをしないと
やばい時代まで来てしまったのかなっていうのは感じますね
素晴らしい
企業本当に一番出口側が衰退すると
周辺の産業が先になくなって
立ち行かなくなりますよね
06:01
それだけはやっぱりそういう人たちがいたから
僕たちの仕事が一番大きいので
つい得た後に復活させる難しさね
本当ですよね
一回技術がなくなってしまったら
誰も告げないというかね
復活させられないですよね
それは絶対守らなきゃいけないなって思いますよね
そういう意味では今もね
前半でも後継者の話をしてきたと思うんですけど
後継者、盛んにやりたいですって言ってきた人は
なるべく取ったりとかもしくは紹介したりするって話があったんですけど
そういう人たちっていうのは肌感として増えてきてるんですか?
増えてきて
スタートと言うとかなり減っちゃったんですよね
グーッと減ってしまって情報も増えて
後卒で中退したら職人みたいな
時代ではなくなってきてるんですね今って
後卒で就職して職人になるとか
中卒なんてのも減りましたよね
実際はね
だいたいそういうルートがあったんで
父は中卒で職人やったんですよ
ミニアタイプとかそっちの皆さんは
そういう感じですよね
それがグーッと減ってきて
最近は20代後半からの就職っていうのが増えてきましたね
いろんなものを見てきた中で
盛んに面白そうって思ってくる方が増えてきた
そこは総築社さんみたいな会社の存在って
めちゃめちゃ重要で大きいと思います
盛んに面白そうだなって思わせてくれるもの?
かっけーとか
そうですね
やっぱりある種かっこよさが一番大事だと思うんですよね
本当に
女性も3名くらいの方で
去年の10月のことどき退社で
退社してしまったんですけど
そういうのもやっぱ大事なんで
もちろん技術がすごいっていうのも大事だと思うんですけど
見てかっこいいとか素敵とかなんか感じるっていうものを
まずは作らなきゃいけない
それで人が集まってくると思うんですよね
もともと
そこに対してより時間を使う人生もあると思いますし
つながってくると思うんですよね
探求していくことによって止まらずに
伝える
さっきちょっとお話させてもらった中で
なかなか伝わらない
伝わってなかったってお話もされてたんですけど
それ伝えるに
松木さんがどういうふうにチャレンジを
そうですね
まず一つ目に挑戦し始めたのが
見せるということにしたんですよね
実際その現場とかって結構アウトボックスなところなんですよね
ブラックボックスか
ブラックボックスなイメージで
09:00
何してるのかまずわからない
かつ今って写真とかがすごいんで
出来上がったものしか見てない
ただ盛んの壁っていうのはとんでもない
何かを押してるんですよ
階段に
半年間かかる
そうそう
プロセス
そこを見せないことには伝わらないなと思って
面白い
なのでいきなり一丸レフを買い
Mac Proを買い
動画を撮ろうと
それでいて
次に1枚必ず1年間かけてやったんですけど
新しいあまり見たことない壁を作り出そう
ということから始めたんですね
やっぱりカメラの目標で見せるっていうことは
ちゃんとiPhoneで撮るとかじゃなくて
ちゃんと伝えなきゃいけない
そういう部分で中途半端にしちゃいけないっていうと
職人としてそういうのもいいものを残していきたいっていうのもあったんですよね
カメラの方もしっかり覚えて
その上で特に大事なのは
月で1枚作ってたほうが
今でいうとアートの壁になったっていう
その時の意識っていうのはまだまだ
どうしたら土壁がかっこよく見えるかっていうところを追求していくだけだった
その時は本当に
それは今もそうなんですけど実際
そこをやっぱりすっ飛ばして
ただただ伝統的な技すごいだろう
を見せても何の意味もないんですよね
いかにグッと引き寄せるものがあるかとか
そこに今まで僕らが見せてきてなかったプロセスのどこか
もっとフォーカスしたもので作ってみるとかすると
同業者の人から見ても
あいつ何しとんやろうかって
見られて
その人がそれを見てこんな感じで作っても面白いかもと思えば
業界自体もちょっと変わってくるんじゃないかって
それはあります
その上でただ材料のプロセスっていうところ
何を何を何パーセント入れとるとかまでは見せれないんで
同じものはきっと作れないんですよね
そこで自分のオリジナリティをちゃんと残す
っていうことをまずは続けていったんですね
でそういう壁を生み出し続けていって
もちろん特にねやっぱり成り手になる子たちといえば若い子の
これからを作っていく子たちになってほしいので
そういう人たちが見てかっこいいとか
壁を作ろうと思って
そういうものを頑張ってやったというところがスタートとしてありました
素晴らしいです本当に
結局僕らもプロセス
人形も全く同じなんですけど
ブラックボックスがひどい
そうですね
何も見えない
のをいかに届けていくかっていうのは
でもやっぱり難しさも簡単には届かなかったりとか
するんですけど
そこからどんどん広がっていきつつあって
作ってきた作品によって
12:00
ここで働きたいみたいな人が増えてくるっていうのはすごい重要
そうですね
あとは今は現場を朝から現場に行って
夕方帰ってきて
で若い職人さん帰ってから作ってるんですよ
で昔ならですよ
昔なら朝行く帰ってくるで
いわゆる兄弟子に近いんですよね
とか雇い主親方というポジションになると思うんですけど
残ってたら残ってたんですよ
なるほど帰るまでは帰れない
帰るまでは帰れないとか
それをやめたんですよ
よくないですよ
帰るようにした
で朝来たらなんかできてるわけですよ
その子たちから見たら
なるほど
違う仕事がされてるわけですよね
それを逆に僕は意識して見せようと思ったんですよ
逆に帰るな帰るな帰るなといって
目立つところがその子たちがどこかは分からないんですけど
やっぱり僕が甘えてちゃいけないですよね
今の仕事だけこなしてっていうんじゃなくて
どんどん探求して生み出してかなきゃいけない
っていう思いを伝えるのは
もちろん外にも伝えるのは大事ですけど
内側の人に伝えても大事じゃないですか
大事めっちゃ
意識を持った人たちが育たないと産業自体がやっぱり残っていかない
そうなんですよね
そういうのを伝えていくのは
多分言葉ではないかなと
やっぱり強要するもんじゃないじゃないですか
そうですね
そうじゃなくて
僕が苦しんどる姿を見て
しんどそうになったら苦しんどる姿を見て
でもそこまでやっとるからできるんだとかっていう
そういうものを感じて欲しいなって思ったんですよね
その時に
そこもちょっと一つ内側の方での
どういう風に育っていって欲しいかっていうと
自分たちがそういうことができる職人になったら欲しいんですよね
それは強制じゃないですよ
ただそうやってちょっと自分で考えて
こうしたらどうなるかだとかっていうのを
ちょっとでも考えていって
それが現場であったりとか
こういうパネルとかアートのもので
反映できるようなチームを作っていきたいなという
考えが強いですね
素晴らしい
他の会社さん、創築者さん
松木さんみたいな活動をしている方っていうのは
相当少ないのは
そうですね
日本だと他に全然いらっしゃる
芸術の世界で
そういうものを芸術として使ったりとか
結構有名な方とか
たくさん
今の例えば真田丸の
表紙で土壁を使って作られた方とか
そういう方もいるんですよ、実際
その方とか
大体10人ぐらいの
10人じゃないな
5人ぐらいですかね
見えるんですよ、実際
その方々ももう50代、60代に立ちかかってきていて
そうなんですよ
15:01
次世代がね
次世代のっていうのが少なくなってきていて
ただもちろんいるからといって
真似もできないんですよ
極力見ないようにしてますよ
そっちはそっちで
ただ僕たちも
そこまで僕が慣れるかどうかは分からないですけど
挑戦しないことには
その投票にすら立てないっていうのもあると思うので
一つの例になればなっていう形ですかね
話を聞いて思ったんですけど
やっぱり産業として残していくっていうのと
アートの世界の方に振って
強く見せるっていうのが
ベクトルがちょっと別の話だったりすると思うんですけど
最初に1本目で話をしていた後期が半年ぐらいかかって
現場見せてもらった時にお話いただいたと思うんですけど
お金がどうしても一般の
今いわゆる普通に建てる家と
本当の伝統工房でやる土壁の家は
全然お金が変わってないっていうところで言うと
やっぱりそこの金額的なところのハードルとかも
めちゃくちゃ出てくると思うんですけど
そこの
どうしてもそれって結局お金持ってる人しか作れないものをやっちゃうと
産業としては残りづらいじゃないですか
一般的にはしづらいと思うんですけど
その辺のアプローチっていうのはやってられてることとか
そうですね
なので例えばワークショップでお客さんと一緒に塗るとか
っていうことはしたりしてます実際に
伝えるっていうこともある
かつ工事が進むんで
なるほど
僕たちが教えてかつ後ろからこうしていけばって言ってやってあげると
安く上がることもある
じゃあその本当に施工する仕事
そんな大きいものじゃないかもしれないけど
それを一緒に作る
それは確かに面白い
そうなんですよね
慣れてきたらまた自分たちでやりますって言ってもらえれば
それですることももちろんありますし
大事なのはやっぱりそこで
家でこういう材料が塗られることが大事だと思うんですよね
まずは
そこで負担だっていうことであれば
今流行るDIYでやるっていう人ってやっぱり手だと思うんですよ
それをどうぞやってくださいじゃなくて
一緒にまずやってみましょうか
慣れてきたところで私たちだけでやりますって言って
やれる方もいますし
それやった上で一筆はご家族がされたと
それ以外は僕たちがやるとか
っていうことをすると金額的にまず抑えていける
っていうのがまずあります
一個として
もう一個は
こうやってなるべく知名度とかもちろんあると思うんですけど
確かな実力がちゃんとあるっていうことを知ってもらいたいんですよね
もちろんアートでいうと高いものになるかもしれないんですけど
それをする
ちゃんと技術がまずあるということを知ってもらいたいんですよ
18:00
っていうのも最近って職人さんを指定って減ってきてるんですよ
なるほど
そうなんです
お客さんの方からこの職人さんにやってほしいっていうケースもあるんですけど
例えばコンムテンさんとかハウスメーカーさんだと
職人誰が入るかなんて分かんないんですよ
お客さんは
ってなった時に
この職人さんはこういう人でって
説明してもらっていけば
それだけで安心してもらえるじゃないですか
この人だったらお金払ってもいいかなという
気持ちになってもらえると思うんですよね
そういう側面も
さっきの日本柱の最終到達にはあって
もう一個は
要は壁塗るの高いじゃないですか
さっきのとおり
なので
違うもので性能を感じてもらおうっていうのを実はやってるんですよ
なるほど
そういう意味でプロダクトとして実は
この箱の中に
土壁を塗りまして
それを
野菜蔵って呼んでるんですけど
やっぱ蔵ってもともと
日本にもある蔵ですよね
土だったね
20センチぐらい
20センチ土みたいな
で外が漆黒になるとって
やっぱあそこの中に寝とる物も
持ちが異常にいいんですよね
とか何か貯蔵するのにとても適した倉庫なんですよね
実際
確かにそうですね
実際米とか
ああいう物がちゃんとあって
藁とか宝もそうですよ
お酒もそうですよ
そういう物が
実際ちゃんと保管できたんですよね
日本で実際
でもその技術は今はね
蔵作ると1個何億円とかする
あはははは
多分高いんですよ
それこそ1年なんかで立たないんで蔵は
はいはいはい
そうなんですよ
もうとんでもないです
今材料も上がってきてるんで
できないんですけど
その少しでも土壁を体感してほしい
っていうのがあって
野菜黒という物を弊社で作りました
それは本当に野菜
特にコンサイル
土の中で育った野菜を
貯蔵するのに適していて
ジャガイモであったりとか
玉ねぎ
実際木だけの状態と
土壁を塗ってある状態で
1週間ちゃんと実験したんですね
そうしたら木だけの方は目が生えてきてたりとか
ちょっと傷んできてるんですけど
土の中にある物はしっかりと
その形を維持してるんですよ
傷まず
最近やっぱ
昔ほど多分暮らしの中で
外に干すとか
だからできたからできると思うんですよ
かつ冷蔵庫に何入れていいとか
っていうのも全然難しい話じゃないですか
入る量も限られてるんで
かつあんまり入れない方がいい野菜もあるじゃないですか
ジャガイモもそうですし
玉ねぎもそうだと思うんですけど
そういう物をちゃんと保管して
野菜にいい物だったら
人にもいいんですよね
そういう環境下では
人間が育ってきてたっていうことを
知ってもらえたらなっていう
思いもあるんですよね
面白い
そうですよね
壁にもちろん塗るっていうのが
21:01
一番の最終目標だと
我々としても
そこに行けない方もたくさん見えるので
そういうところで土の良さを知ってもらいたい
っていうのもありますね
それは重要ですよね
その良さを
何となくではなくて
ちゃんと知ったら
多少高くても
使いたい
その時に多分時代の変化もあると思うんですけど
今大きい家を建てるんだったら
コンパクトで
そういう家の方がいいとか
間仕切りをたくさん作るより
家族みんなで過ごす
人までいいんじゃないみたいな
価値観が戻ってきてるような
感じはするので
やっぱりまずは
機械ときっかけと
エモーショナルの部分を
伝えていくことで
広がる部分って
意外とありますよね
そうですね
例えば
坂安っていろんなところに仕事していて
かまどとかも実は坂安が作ってるんですよ
なるほど
ああいうものもやっぱ
もともとはみなさんのお家にあって
釜炊きのご飯って美味しいじゃないですか
美味しいじゃないですか
ああいうものも今の時代に
釜1個据えて煙突から
引いてあげていいのかってなったときに
できないじゃないですか
そういうのもちゃんと持ち運べるような
コヘツイっていうシリーズを開発して
かつそのいいとこが出てくるんですよ
まずは燃えないんですよね
燃えたらテラポッターになるので
基本的に
まず蓄熱
蓄熱性も実はあるんですよ
火を入れると
輻射熱っていう中で
火が乱反射して美味しく焚ける
っていうのもあるんですけど
そういう
壁では伝えきれないものっていうのを
たくさん伝えるものが
あるんです本来は
もっとこういうところもいいんだよっていう
でもそれは体感しないとわからないものだと思うんですよね
実際
そういうものをこれからも
アートとはまた別軸のプロダクトとしての
販売っていうのは
いく必要性があるのかなっていう風には思っています
小ヘツイって
小さい
かまぞう商品で
それこそかなり有名な
商品だと思うんですけど
あれは
家で
薪を薪で焚くんですか?
薪を使うこともできますし
固形燃料でも焚けるんです
室内だったら煙なしで焚けるんですよ
そうなんです
今の言語のシリーズの
小ヘツイはじめっていうシリーズは
三角形イメージしますよ
だいたい
三角形で頂点が
とんがっている方の時は
お米を炊くスタイルやと
これをひっくり返すと
底辺のものが手にくるので
七輪型に変えれるんですよね
間口が広くなるんです
両面で使えるんですか?
そうです。くるっとひっくり返すことで
狭い方ではご飯を炊いて
二層構造にしたんですよ
24:01
すごい!
片方、どっちかというと
ドーム型になっている方が
普通の使い方なんだと思っていたけど
両方使えます
七輪に行けるのいいですね
お米炊いて
三枚焼こうみたいな
これも実はもともと
小ヘツイはじめっていうだけあって
もともと1・2・3でシリーズ化したんです
父の代ですごくいいものを
作っていたんですけど
小ヘツイシリーズが
世の中に出たんですけど
全部を最高級にしたんです
その時に
例えば火の木も
大合わせの火の木を使うとか
鉄は桑の鉄工場さんで
この釜に合う
かまどに合う釜を作ってもらうとか
左官の仕上げも
最高級の仕上げにするとか
結局価格がすごく高いものになったんですね
それはもちろん
左官の美として売るものなんですよ
ただその機能面であったりとか
もうひとつ
手の取りやすいものを
作らなきゃいけない
まさにエントリーモデルを
作らなきゃいけないんだと
そうすることで
もちろん父の作ってきたものも
ハイエンドなモデルとして生きるし
まずは使ってみたいっていう人が
その時3号サイズしかなかったんですよ
1号から
じゃあ作ろうと
そうすることで
木とか炭にも使えるし
っていう風な流れを
作ってあげたら
もう少しこのかまどの火の文化っていうのは
まだまだ伝わっていくんじゃないのかなと
そういうアプローチっていうのは
やっぱり心を見てます
素晴らしい。招致具合ちゃんと用意して
人が年々
誰でも手に取りやすいようにしていく
大切ですよね
もちろんそうやって
価格も安くできたし
木残してももう十分無いものであると
高いものじゃかまどは売らないのかって言ったら
でもそれこそが日本の美の部分
なのでここは大事にしなきゃいけないんですよね
売れるものを作ればいいっていうのはもちろん
もちろんありますよ
ただその上でちゃんとそういうきちっとしたものも
用意するっていうのは
とても大事なんじゃないのかなっていう風に
それはたぶん壁も一緒なのかなと
思ってます
招致具合を用意して
左官の
いろいろ話を聞いた仕上げ方によっても
手を抜くわけじゃないけど
途中の段階で
商品としては完成ができるくらいの
状態にまで持っていけるというのと
ハイエンドなもので
商品ごとにでも
左官の仕事が伝えられるというのも
めちゃめちゃ面白いですね
ハイエンドモデルは
基本左官というと
荒壁というものがあって
荒壁で大直しという工程があります
中塗りで仕上げがあるんですね
美容工程じゃないですか
これが最高級です
基本的に
今回の始めというシリーズは
荒壁大直しで終わっているんですよ
この二工程で進んでいるので
27:01
かといって荒いものかといったら
決して荒いものじゃないんですよね
そこにはそこの良さがあるし
そこで納める技術を持っているので
それはこっちで調整してあげたらいい
ということなんですよね
そういう努力をして
お客さんにちょっとでも伝わるような
お客様に分かってもらえるような
商品作りというのを
今後も続けていかなければなと思っています
ありがとうございます
四日市でやってらっしゃるというのは
もちろん
出身というのもあると思うんですけど
この辺が焼き物も有名じゃないですか
そうですね
そういう土が結構いい地域でもあるんですか
実はですね
この土は
この辺で採れたものではないんですよ
なるほど
あれのすごいところは
産地のものじゃないんですけど
それにプラスアルファして
バンク焼きでしかできない工法を
生み出したんですよ
これってすごいことだと思いますね
そうですね
地のものだけじゃなくて
地のものじゃなくても
ここだけで作られた工法が
本当にすごい
これは
ある種の僕たちの
シンパシーというか
この四日市って港地帯で
土があるかといえばない地域ではあるんですよ
実際多分空襲とかで
壊れたエリアもたくさんあるエリアですし
そういうところで
ナチュラルなことをやる
っていうのは
必然というか
ちょっとシンパシーというか
偶然なんですけど
逆に言えばそういうところでも
どんどんチャレンジできるっていう
だってちょっと走れば
自然はたくさんあるわけで
今の日本で
近いもんじゃないですか
北海道も沖縄も実際
そういう垣根みたいなのを
越えていかなきゃいけない
その上で逆に三重県は真ん中で良かったな
それはすごく逆に思いますね
そういう意味では
三重県で良かった
伊勢神宮さんでやったりとか
文化が残っている場所なんですよね
山があり
海があり
食も美味しくて
意外と良いとこですよね
出身なんで
言えるんですけど
あんまり若い時には
その良さをわからない
湿気多いな
って思ってたんですよ
いい場所ですよね
山もあって海もあって
いいじゃない
山の上で遊びに行ったり
いいですよね
こういう上の方なんで
工業地帯ですけど
エリアでだいぶ違うんですね
見えてくる世界が
結構広いですよ
三重県
熊野なんて三重県の人も行かないですもんね
ほんと端っこも端っこですもんね
しかも
海沿い通って
本当に遠いんで
伊勢で半分行ってないですからね
30:01
伊勢半分行ってないですね
行ってないと思う
3分の1ぐらいの
そういうところで
できるっていうのはとても
嬉しいと
思いますね
関西やっぱり関西地域
東海は良いもの
昔ながらの結構残ってますよね
そうですね
ただやっぱり一つ言えるのは
この東海エリア関西もそうなんですけど
この辺が良い土が取れるところになることは
絶対ないんですよ
日本でも土壁が塗られている
エリアなんですよね
未だに
琵琶湖がもともとなかったとき
あの辺が
良い土が取れる山脈やったらみたいなんですよね
その残りで
琵琶湖がブーってきてきて
残った土たちが
瀬戸の層ですし
美濃とか茂木とか
ちょうどあのエリアなんですよね
ここは逆に
土の本拠地じゃないですけど
まだ植物を支えてますし
壁も良い
物がたくさんあるエリアでもあるので
壁土の
土の種類って
例えば焼き物って結構シビア
それに比べると
もう少し選択肢が広がる
やっぱどうしても
瀬戸物とか砂が多かったりすると
砂が爆裂したりとかっていうリスクがあるんですけど
僕たちは
砂が多すぎる場合は
思い入れずに藁だけで対応しようとか
逆に全く持って
粘土だけの状態だったら
砂を足してそこに藁を足して
ブレンドとかしていければ
比較的に
できちゃったりするんですよね
コントロールはしやすい
ただ本当にシビアで難しい
コントロール自体が難しい
もう本当に悔しい思いも今までも散々
やっぱり
ちょっと材料土多いかな
大丈夫かと思ったら失敗しますよ
本当に
ちょっとのことなんですよ
あと本当に
手ですくった砂を入れてあげれば
問題がないぐらいのレベルなんてする
でもちょっと
硬いかなやめとこうかな
いやでもいけるかこれぐらいだったら
それが分かるのに
5年かかるんです
これはでかつ
やっぱ5年経っていくと技術がついてくるんで
いろんなことができるようになってくるんですよね
でその
サッカーの仕上げにもランクってあるんで
5年経ったらこの仕上げができるようになる
でも10年ぐらい選手の
仕上げができるかってできないんですよ
なるほど
そういうのがあるので
覚えることはずっと続いてくるんですよね
自分の幅が広がってくる感じです
終わることのない
変なところに乗ってしまったなと
それが一番面白いと
思うんですよね
そうですね
土質の違いみたいなものって
土質の違いみたいな話をしてもらいましたけど
北海道から沖縄まで
それこそ全然
気候も全然違うと思うんですけど
その日本の中の
33:01
エリア制で
土の違いみたいなのは
どういう感じなんですか
この東海エリア
東海エリアに関してはとても粘土性が高い
粘質性が
ほとんど繋がないような
土がたくさん取れるエリアなんですよ
逆に関西
京都とかは
砂がすごく多いんですよ
基本的に
あっちの人たちは
藁で割れないように工夫する
っていうやり方をとるんですよね
に対して
この近辺が特に土が良い
土がこのエリアしか取れないんですよ
取れるエリアでいうと
関西は砂が多い
東海は土が多い
これだけでも
結構大きな違いがあるんですよね
そういう意味でも
例えば砂の多い土だから
あまりベースには使わないほうがいいから
土はこっちから持って行ったほうがいいかもな
っていうことも考えたりもできますし
そういうのも
やっぱり
現場での経験値なんですよね
結局
そこでしかやってなかったらそれが当たり前になっちゃうと思うんですけど
逆にこの三重県という
ど真ん中で結構全国で
いろんなとこ行って見てきた中でも
いろんなやり方とか
工法とか調合とか
見てきたんですよ
そういうのも相まって
その
固定概念はなくなりましたね
あの土だからいい あの土だからダメだとか
もちろん仕上げによってはある場合もありますよ
だけど
土は土や
という
原点に戻ったところは
ちょっとありますかね
素晴らしい
あの
今の京都と東海の
土質が違う
今は日本全国
流通がもうしっかりしちゃっているから
各地の土を
ビックスして選んで
使うことができると思うんですけど
過去は
馬で運ばれていけないとか
地域ごとの技術が進化してますよね
そうですね
絶対あったと思います
むしろ多分もしかしたら
家が建つ前の土を掘り起こして
そこに藁を入れて
作ってたとかも全然
考えられますよ
その場所で作れるんです
そこには
レシピがあるわけですね
そうすれば持つぞっていうのは
それはもう何年とか
ないと思うんですよ
何十年何百年
そこでやってる人がいるわけじゃないですか
暮らしてる人が
暮らしてる人って
あんなとこにどうやって家を建てたんだろう
みたいなのがあるじゃないですか
決して新しくはないわけじゃないですか
それがあるっていうことは
そこで作れるってことなんですよ
めちゃくちゃ面白いですね
僕たちもそこでしか
作れないってなったら
そこで作ることはできるんですよね
現地調達を
藁を持ってこないといけないわけじゃないけど
36:01
他は水と土だけだから
藁軽いしね
持ち運びができる
別に例えば
東京とか
県とかで作ってほしいって言われた時は
藁だけ保管しといてください
と言って
藁を寸断してもらいますと言えば
割いてもらえるんですよね
もちろん僕たちで割くこともできますけど
そこだけで
完結するものづくりというのもできるので
そういうところも
今後はやっぱりしていきたいというのも
一つは
土壁で
家建てたいですね
ありがとうございます
僕が
大地合先生という
建築の先生が
いるんですけど
その方に聞いた話で
F分の1揺らぎって
自然界の
火の揺らめきとか
自然の中の
揺らめきがあると思うんですけど
左官職人が塗る土壁っていうのも
F分の1揺らぎらしいんですよ
なるほど
今この目の前に見えている壁も
そういう感じしますよね
素人が塗ったら
F分の1揺らぎではない
バラバラらしくて
やっぱりその手のリズムが
自然と調和していく
自然物になるんだ
すごいですね
いい話だな
F人技じゃないと
F分の1揺らぎがならない
最近アートとかも
作っている時とかも
逆にそこを大事にしているんですよ
やっぱり
僕のやったか
いかにもこれやったなっていう風に
やっちゃうと自分自身も
全然気に食わないんですよ
そういう自然の揺らぎな部分で
やったりとか
そういうのを入れていかないと
僕たちの目から見ても
僕たちって強に
F分の1の揺らぎの壁を追い求めているわけじゃないですか
要は
それはたぶん心地がいい
伝わると思うんですけど
そこでいきなり別物のデザイン的な壁をした時に
それは損なうと
もう見れないんですよ
僕たちには
今の家とはまた違う
アートという世界でやる上でも
その概念ってすごく
大事にしなきゃいけないというのは
本当に思っています
松木さんたちが常にF分の1の揺らぎを
自分で生み出せるからこそ
判断がよりできる
そうですね
最初からアートとして作ろうとすると
狙っちゃうだけだから
逆に言うと分かんないかもしれない
今やっているものとかは
基本的に何も
もちろんビジョンもある程度持ちながら
よしじゃあやろう
基本ノンストップで
2、3時間で作り上げるんですよ
そこのいわゆる水加減でやったりとか
下手に乾いてない時に
39:01
盛んのできる範囲内での
作品を作る
一発勝負の
すると自然とコテも走るんですよ
かつそこで水を持っている中で
材料を投げつけたりとかしても
水の吸い方っていうのは
すごい自然なんですよ
壁を塗った中でクーッと水を吸われるのと
絶寒の状態のところに投げつけた壁とは
全く違うんですよ
乾き方が
いかにも水にガンと吸われて
これやったなみたいなのが見えるんですけど
そこに自然の要素が加わると
不思議と馴染むんですよね
クーッと
こういう感覚っていうのは
おそらく盛んやってなかったら
身についてなかったのかもなって
今思いました
新たな発見
いやいやでも本当に
今回貴重なお話を
お伺いできて
柵についてもいろいろしようことができて
本当に楽しかったです
ありがとうございます
自然資本と生きていくの
どうするんだっけみたいなのを
僕らもいろんな分野で考えているところなので
またいろいろ
協力していけたら嬉しいなと
思っております
ということで今回こんな感じで
終わりたいなと思います
ありがとうございました
40:20

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