その中で自分ご自身で授業をやられている森に返すっていう、ほうじちくりんを使った竹ペレットのお話があって、それについてお聞きしたいっていうのもそうなんですけど、森に返すの話を先に聞いたほうがいいですよね。森に返すってどんな授業ですか?
森に返すの授業は、ほうじちくりんの竹を使って、その竹だけでペレットを作って、そのペレットを猫トイレの砂として販売している授業ですね。簡単に言うとそんな感じです。
なんで猫砂にしたんですか?
もともと私、竹のトイレットペーパーを販売する授業をやっていて、ふとある日思っちゃったっていうか、もしかしてそのトイレットペーパーってトイレに森を流しているってことなんじゃないかって思い始めたら。
面白いですね。
気になっちゃって。
まあいろいろ調べたら、日本のトイレットペーパーは優秀で、6割はコシなんですよね。
残りの4割がパルプで、でもパルプは残念ながら日本の木じゃなくて海外の木が使われていたりするんですけど、ユニオンされて持ってきて。
まあ日本はその4割しか使われていないとはいえ、やっぱり木を切って伐採した木がパルプになって、そして紙になっていくんだよなみたいなその工程を考えたときに、
もっと竹とかって切っても切っても生えてくるから、木よりもこっち使ったほうがいいじゃんみたいな、単純にそういう話とか。
その時、ゴミの分別すごい楽しくて、17分類ぐらいかな。
個人で。
そう、暇なのって話なんですけど、本当に楽しくなっちゃってやってたんですよね。
でもそんなに頑張ってるわけじゃないんですよ、普通の17分類です。
誰でもできる、新聞とか段ボールとか缶とか瓶とかそういうのも一つに入れて17なので大したことじゃないんですけど、
ビニールとかを洗って乾かして、洗濯ワサビでこうやってキッチンで吸って乾かして、それでビニールはビニールにみたいな感じにしてて、あまりにご包装が多いのに気になって、
このゴミを何とかしたいなとかってずっとずっと思ってたんですよね。
なんかそういう興味の中で、例えば自分が使っている化粧水を顔につけるわけですけど、
その時にコットンを使ってたんですが、コットンの使い捨てじゃなくて、洗って何回でも使えるものがあるって調べててわかったので買ってみたらバンブーって書いてあったんです。
竹ってどういうこととかって思って、なんかそれで竹に興味を持って、竹の素材のお弁当箱とかもいろいろあるんですけど実は。
竹の紙とかもあることがわかって、その竹というものに興味を持って、竹ってなんかいろいろ使えるんじゃないかと思って。
中国の竹を使って、中国の工場でトイレットペーパーを作って、日本に持ってくるっていうのをやり始めて。
ただその時は、中国の竹とはいえ、日本のトイレットペーパーがパルプが4割であることとか、
でも他の素材も紙になり得ることとか、こんなに知ってる人いないだろうなとか、紙の白って実は当たり前じゃないよねみたいな話もあるなと思ってて。
それは無漂白なので、ほんのちょっと茶色っぽい色だったりしたんですけど、なんかそういう当たり前のことを疑うことをやってみたいなと思って始めて。
だけど日本にも竹あるよねっていうのをずっとずっと気になってて。
その竹を使えるんだったら使いたいんだけど、日本の製紙会社ってなかなか難しかったんですよね。
例えば原料宿をパルプを使ってるんだったら、そのパルプを使ってるラインを1回止めて中身を洗浄して、竹の原料を入れ直してってやるのってすごい手間がかかるんですって。
その洗浄とかで空いている時間で何百万とかってコストがかかってしまうっていうか損失が出てしまうって言われた時に、これはなかなか大変だぞって思って。
なんだろうな、他の竹の使い道はないのかなって考えた時に、竹って消臭力とかがあるじゃないですか、あることが知られてるじゃないですか。
なので、ペットのトイレの砂とか作れたらいいなって思って、それでやり始めた。
素晴らしいですね。
すごい。
それが聞きたかったというか、チャレンジした人の元にしかない情報っていうのは大事ですよね。
それで竹、それこそ放置竹林の問題と竹の成長力の話と、あと誰でも切れる。
ノコギリでも切れるし、電動チェーンソーだって切れるしっていうのを考えた時に、こんなに取り扱い、取り回しのいい原材料ないなと思う。
僕も思うんですけど、でも放置竹林の問題とか、竹のプロダクト買って全然うまくいかないのは何でなんだろう。
どこにネック工程あるんだろうなって、それに関してはチャレンジしてないから僕はよくわからないですけど。
だから紙化するののパルプ屋さんが大規模すぎて、ロットも合わないだろうし、そこを一回止めようとするだけですげえコストっていうのはめっちゃわかるんですけど。
竹ってもっと使えそうなもんだよなって僕も思うんですが、いろいろやってらっしゃる中で何で使いづらいのですか。
竹を昔は暮らしの中でたくさん使われてきましたけどね、農業でも漁業でもとにかく収穫するなら竹のカゴに入れてきたわけですしね。
建物だって壁材の基板には竹が組まれていたりとか、だけど使われなくなって以降は私たちは使い方を知らなくなっちゃったんじゃないかって思っていて。
プラスチックにとって変わられてしまったんだと思うんですけど、確かにプラスチックは便利だけど、プラスチックに変わる何か新しい使い方みたいなデザインができていないだけで、もしかしたら他にももっとあるんじゃないかなって思ったりしますね。
現代の暮らしの中でも本当は使えそうなものは私が思いついてないものできっとあるような気がするんです。
そうですね、めっちゃあると思うんですけど。
例えばホウチチクリの問題で取り組みとして思いつくのは例えば畜炭、バイオ畜炭とか、あとは飯田とかでやってるのは竹の船、あれは何て言うんだろう。
竹の船。
イカダみたいなやつ、イカダクダイガーを天竜川でホウチチクリを使ってそれを大剣に変えてみたいな、ただそんな量使わないし長持ちしちゃうしみたいな感じ。
あとはたぶんやれてないけど竹の歯ブラシとか、あの辺はわかるんですよね。竹の歯ブラシとかは絶対絵の生成に歯ブラシの値段がついてこないってことが最大の問題だろうなと思うんですけど、
そう、それこそチップ化する燃料、燃料にしてもやっぱり熱源がカロリーが低いとかが出てくるんだろうなとか思いつつ、もうちょいやれそうじゃないですか、思うんですけど。
炭とかでやってる人とかもいるしね。
でもあれも量的には人力でボランティアの人たちで集まって、みんなで竹を整備して炭化するみたいなぐらいだから、
まあ量はね。
で、それを手間に応じて、手間分ほどは稼げない。で、ジェイクレジスト発行してもそんなに量が量にならないっていうのがあるんですけど、やってらっしゃるパンスムラさんの中でもそういう竹プロダクトっていうのは結構難しいなっていう印象ですか。
難しいのが一個あるとしたら運搬ですかね。運搬コストだと思っていて、竹ってチップにして…
空洞だから。
空気運んでるようなもんだっていう話もある。
確かに。
チップにして運べばいいんでしょうけどね。切り出すのは誰でもできるし簡単でも、チッパー機みたいなものを持ってる人がどれだけいるかみたいなことを考えると、運搬の部分で若干ハードルが上がるみたいなのはあるかもしれないですね。
そっか、確かに。質量という点で少ないんですね。
いっぱい重ねたところでね、ぎゅうぎゅうになってないもんね。
面白いですね。別の問題が出てくる。だからやっぱりチッパーごと移動しながら整備して、そこでチップにしてっていうのは機械通しと合うほど竹林がでかくないみたいなのもあったりしそうだから。
そうですね。
やっぱこれこそスケールの問題ですよね、きっと。この中位スケールでも使えるし、ちゃんと使用量も必要みたいなのが日本中にあるけど分散してるんだろうな。問題の竹林はいっぱいありそうですけど。
そうなんですか。
そこはちょっと不思議だったんですよね、なんとなく。こんな使いやすい材料、成長早いしみたいな感じで。やっぱ使われないのには理由がありましたけどね。
あとやっぱあれなのかね、元々は山に生えているものを使わせてもらっているっていうところで効率化をそもそも考えて作られたわけ、場所も含めてね。とかっていうのもあるのかもね。畑のように竹を育ててた人ってきっとそんなにはいないだろうなって思うし。日本国内でね。
なんか京都とかね、多分石川、それこそ石川とかの子だといると思うんですけど、いい竹林とか高級竹ってあるからですね。でもホウジチクリンの問題も結構わかりづらくて、なんでダメなんですかみたいな話が理解しづらいなと思うんで。
それこそ心配性じゃないけど、一回行ってみなさいよホウジチクリンの中に。入れないよみたいなね。そうそう。こんなこれは自然なのか不自然なのかわかりませんみたいな感じ。
でも面白いですよね。面白いというか不思議ですね。竹は明らかに人間との共生みたいなのをデザインされているとしか思えないような広がり方をしますよね。
そうですね、本当にそうですね。家の裏にもともと誰かが植えたんでしょうけどね、その里山、奥山とかに生えているものではなくて必ず里山にあるものだと思いますし、人間との距離が近いはずなのに使われていないっていう不思議だなと思います。
そうですね、やっぱり無尽蔵に伸びて枯れて根を張ってみたいな感じなんで、こいつら一人で生きていくつもりあんのかみたいな。山植えたのはごめんってなとしてもですけど。
そうですね、その辺は。自然のものはだいたい放っとけば自然に帰るって思うけど、実際そうでもないなっていうのは結構面白いですよね。面白いって言っていいのかわかんないですけど。
確かにね、帰らないんで。侵食されるという。
帰らない、なんか。
そうだよね。
そうですね、確かに。自然のサイクルがうまく回って完成してるとこだとそれでいいのかもしれないけれどみたいなのはだいぶ長い時間かかるっていうことなんでしょうね、きっとね。
ありがとうございます。
はい。
なんで森に帰す、猫捕りで興味ある方はぜひ調べてもらえたら嬉しいなと思います。
これも何人かで一緒にやられてるんですよね。
そうですね、原村にある長野県の原村の公務店さんアトリエデフさんたちと一緒にやってます。
いやすごいですよね、アトリエデフも本当に素晴らしい。
はい、じゃあ最後にちょっと自然消耗のどうしたらいいですかって。
どうしたら。
1100回聞いて、いろいろアドバイスをすべにいただいて。
いやいやもうそもそも100回も続いているし、素晴らしいと思ってるんですけど。
いや別にこれ打ち切りとかない実習授業。
ほんとそうだよ。
やってりゃ100回いくっていう話なんですけど、なんかこうしたらいいんじゃないみたいな率直な編集視点があれば。
そうだよ、そもそも何を面白いと感じてもらっているかとかその辺も聞いてみたい。
まあでももしかしたら個人個人で違うかもしれないですけど、私は植物生態学とかめちゃくちゃ面白かったですかね。
その生存戦略みたいな話とか。
種と雇用と。
例えば学校の教科に例えると、社会と理科の間とか縦割りの教科ではなかなか入ってこなかったみたいなところがいっぱいあると思ってて、この自然資本論って。
確かに。
そうですね。
全然意識してなかった、そんなことは。
でも確かに歴史性とかと機能性みたいなところとかが掛け合わさってくるとそういうふうになってくるのかもしれないですよね。
そうですね、それこそビジネスの視点とか、社会の仕組みとかっていうことと、自然の動き方みたいなのが合わせて喋りたいなっていうのは常にあるんですけど。
本当は始める前はもっと勉強をしながらやろうぜっていう。
意気込んでたけどね。
意気込んでたけど、勉強できへんっていうのはありますよね。
じゃあやっぱり高橋さんにもちょっと勉強していただくしかないのか。
ちょっとずつね、やりますやります。環境も変わったし。
なんかこう、ちょっとした変人を見つけてくるっていうのがいいなって思っていて。
例えば、この間知り合ったっていうか教えてもらったのが、本当に木とか樹木が好きすぎて、一時期は北海道で勉強してたんだけど、今ニュージーランドで勉強を続けている男の子がいるみたいな。
なんかそういう本当に好きな人の話って、なんていうんだろうな。
この人本当に好きなんだなみたいな、そういうのってすごい伝わるなと思っていて。
そういうのが伝播していくといいよなっていう気がしてますね。
なんか普通の人なんだけど、めっちゃ好きな人みたいな。
ちょっと変人の域に入っている人を見つけるみたいなことが面白そうだなとも思いました。
いいですね。そういう人はどこに行ったら見つかるんですかね。
普通の変人見つけて一番大変そうだよね。
普通の変人と経験豊かなおじいちゃんおばあちゃんを探すのは難しい。
そうだね。
難しいね。出会いたいね、本当に。
うん、うん。
そうですよね。
出会ったらおつなぎします。
ありがとうございます。
でもそれこそあれですよね。
たぶん今まで僕たちがうまく引き出せるかっていうのもあるんですけど、
ちゃんと自伝書本論っていうものがそういうものを拾ってくる面白いメディアとして存在していると出てもらいやすいなっていう感じはしますよね。
例えば、だから全然みんなには知られてないけどっていう話になるじゃないですか。
で、そうしたらサムネイルというかで再生されないっていうことが起こり得るんですけど、
そこをちゃんと自伝書本論が見つけてくるならきっと面白いだろうみたいな状態を作らなきゃいけないのはハードル高いなって思いますけど。
そうね、実習事業で頑張ってやっててもね、なかなか伸びがね、小さな伸びだからね。
そうですね、小さく。でも小さいのいいじゃないですか。
でもそれで面白がってくれる人たちがたくさん出てきてるわけだから。
私はやっぱり僕これ100回続けたのは本当に数字見なかったからなんですけど。
そうね、KPI、KGIとかないからね。
なくて楽しく話そうって。でもちゃんとそのコンテンツ意識はあるんですけど。
だけどSNSって結構いいねがわかりやすいじゃないですか。でもポッドキャストっていいねわかりづらいから面白かったのか面白くなかったのかわかんないんですけど。
それが良かったんだと思ってますけど。
コメントもすごい来るわけでもなくて。でもたまに聞いてますって言ってくれる人が出てくるみたいな。
街で会うと。いたんですね。存在したんだ聞いてる人ぐらいですけど。
じゃあちょっと本当に好きな偏愛と熱狂を持った人。そういうシリーズで書いちゃえばいいのかな。偏愛と熱狂シリーズって。
じゃあ偏愛スペシャリストを探したいなと思いますね。
募集しよう募集。
募集するのもいいか。募集しましょう。
あとは本当にね、やりたいことはいっぱいあるし。
菅野さんにもこんな人いますよってご紹介をいただいてる人たちに出ていただけるようになったらいいなという感じですよね。
ちょっと恐れ多すぎるメンバーもたくさんいらっしゃって。あれだけ無理だ。そういう方々にも出ていただけるように頑張りましょう。
全然みんな面白がって出てくれると思いますよ。
本当ですか。じゃあその言葉を信じてアタックしていきましょう。
どんどんしましょう。
ありがとうございます。
松村さん今はこれから何かお知らせじゃないですけど、今今こんなことを考えてますよみたいなのあったりしますか。
そうですね。今ちょうど前の回でノトに行きましたけどみたいな話をしましたけど、
そのノトに行った時のインタビューをまとめて、グリーンズの業界としてタブロイド誌を発行する予定がありまして、
ちょうど配布先のフォームが回っていますので、もしよかったら配布できるよとか配れるよみたいな人はフォームに記入お願いできたら嬉しいです。
ありがとうございます。いつ発行なるんですか。
12月ですかね。もうだいたいできてるんですけどね。
ちょうどいい。ぜひじゃあシーズとキラボシにも置いてもらいましょう。
ぜひお願いします。
それ何か石川のアノットの取材の中で、そのタブロイド誌で伝えたいことはタブロイド誌を読めよってことなんですけど、何か一つご紹介していただくとしたらどんなことがありましたか。
ずっと取材に行くたびに思うのは、ノトの話だけではないんですけど、
例えば離島って物理的に本島と距離が離れているので、自分たちで何かあったときのためにエネルギーを賄っておこうとか、
何かあったときのためにやっぱり食料は自分たちでちゃんと確保しておこうみたいな、そういうリスクというか危機感みたいなものをちゃんと持っているような気がするんですよね。
半島っていうエリアはすごい面白いなと思ってて、地域性とか私すごい惹かれるところがあるんですけど、
本島と物理的につながってはいるんだけど、例えばノト半島だと日本で一番大きな半島なんだけれども、
神奈川っていう大きな都市圏から車で2時間以上かかったりするみたいな、まあまあ遠いみたいな感じですよね。
青森県の例えば下北半島とかも、青森市からやっぱり2時間みたいな相当な距離があるわけで、
何かそういう半島の地域性って、もともと私たちが持っていた本当は失わない方が良かったものみたいな、
そういうものを色濃く、まだギリギリ何とか残しているような地域なのような気がしていて、
何かそれを、例えば震災が起きて、震災の復興する中でこぼれ落ちてしまうことがないようにしたいなって思ったんです。
私がそんな復興のデザインをできるわけじゃないんだけれども、
その希望というか願いとしてすごい強く思ったので、何かそういう気持ちをもとに対してみんなで向けられたらいいなというふうに思っています。
いや確かにそうですね。復興のデザインって話がありましたけど、多分めっちゃ大事ですね。
そういう歴史の溝みたいなところに、いろんなものが失われる文化的なものってありそうな気がするので。
そうなんです。集約論というか、人が少なくなった地域はどんどん閉じていってみたいな、
そういうことだけではない残し方がきっとあると思うんですよね。
そうですね。そういう時に自分たちが何ができるんだろうって日々思いますけど、それはきっとタブヨリド誌に書いてあるんだと思うので。
まずは読もう。