そもそものところで堆肥を畑に入れるっていうのが、
化成肥料に対して有機堆肥みたいなことで、
化成肥料だと1ソリン酸カリが1キロあたり何比率で入ってますよってことで、
計算をして入れると思うんですけど、
堆肥はその化成肥料に対して科学的ではないけども、
養分を土に入れたりとか物理性を改善したいっていうことだと思うんですけど。
そうですね。養分的にはやっぱり化成肥料ってすごくだいたい高いんですよね。
めっちゃ高いですね。
3%以上は絶対入ってるんですけども。
5だったかな。
オール14なんて言ったら14%14%14%入ってるし、
555というだけでも5%ずつ入ったりとか、
磷酸少ない肥料とか、いろんな種類を自由自在なんですけども、
有機の堆肥の場合は、例えば高いものだと、
低粉堆肥なんかだと窒素が4%ぐらい入ってたりとか、
そういったのもあるんですけども、
牛粉だと1%かそこら辺しか入ってないし、
全然肥料の含有量少ないんで、
例えば化成肥料のオール14だったら5体でいいのに、堆肥だったら同じ量入れようと思ったら、
トラック2杯分入れなきゃいけないとかなるんですけど、
これでもいいところはやっぱり有機物からできてるんで、
微生物の餌になるんですよね。
この微生物の餌を土に入れることで、土の中で微生物がそれを食べて、
食べるときに糊みたいな物質を生み出すと。
糊?
この糊みたいな物質が土の中の細かい粒子をくっつけることで、
土の中にいろんな大きさの粒を作り出す、
弾流構造って聞いたことはもちろんあると思うんですけど、
これを作り出すと。
これによって土の物理性ですね。
単的に言うと、足で踏んだときに柔らかい土。
化学肥料だけを使っていると、この弾流構造っていうのがどんどんなくなっちゃうんで、
土が硬くなっちゃうんですよね。
餌にならない、微生物の。
そうなんですよ。
化学肥料をやると土が死ぬとかっていうのは、土は死なないんですけども、
もともと土が生きてないという。
これは構造がだんだん崩れていっちゃって、
カチカチになっていっちゃうっていうのを死ぬとかっていう言い方をするんですけど、
対比は、医療分もあるし、微生物の餌になって、
その土壌を柔らかい状態にしてくれるっていう役割もある。
化学肥料の場合は、直接植物が根っこから吸収をするみたいなイメージだということですか、その肥料を。
そう、植物が直接吸えるような形までかなりピュアになっているものもあるし、
その直前ぐらいのものが結構多いので、微生物も喜ぶんですけど、
微生物にとってみるとおかずだけなんですよね。
おかずだけ。
ご飯がないんですよ。
なるほど、炭素原とかそういう一番大きいものが体を成長させたりするのに必要そうなものがないおかずの部分だけ。
エネルギー源になる炭水化物がご飯がないんですよ。
なるほど。
だからおかずばっかり来ちゃうから、メタボになっちゃうっていう。
そうなんですか、微生物もメタボになっちゃう。
だから、やっぱご飯とおかずがセットになった対比っていうのはすごく理にかなってるんですよね。
持続的な農業をやっていくにはやっぱり土作りながら、
医療分を供給してっていうのが必要なので、
セットになっているご飯とおかずがバッチリセットになっている対比っていうのはやっぱりすごく大事ですね。
なるほど、意外ですね。
これもちょっと勝手なイメージかもしれないんですけど、植物が大きくなるのにもすごく炭素原が必要だと思ったんですけど、
それだからほぼ光合成だけでまかないってしまってるってことか。
そうですね、根っこからも吸収あるんですけども、基本は植物は独立で栄養を作れるんで、光合成で炭素原は糖を合成して、
そのエネルギーを使って根から吸収した窒素でまた体を作るっていうのができるんですけど、
微生物の場合はおかずばっかり来てもそんな困っちゃうっていう。
なるほど、そうか。土の中の炭素原が足りなくなるとかっていうことになるんですね。
そうなんですよ。だから対比っていうのはある程度炭素分も含んでいるので、未熟であろうと完熟であろうと。
ただご飯入れすぎるとそれはそれでまた弊害があるんで、ちょっとそこら辺がね、どの程度のものをあげるのかとかも大事なんですけども。
めっちゃ面白いな。
それで対比をなぜ入れるのかみたいな話を一旦さらっと言ったんですけど、そこからやっぱり有機対比。
なんか対比の存在感って難しいなって聞いてたんですけど。
そうですね。
だからさっきの窒素リン酸管理とかは、そういう何で対比を作るかによって規定されるというか、
それを自分たちの中でこういう対比にしようというのを考えて作られるってことですよね、きっと。
そうですね。それはもう変えられるので。
例えば牛糞だと窒素少ないんですけど、すごくカリが多いんですよね。
だから牛糞だけやり続けていくとすごくカリが溜まっちゃうと。
そうするとカリって植物の緑色の溶力対応構成元素であるマグネシウムとか、あとカルシウムの吸収と結構するんですよね。
カリがいっぱいあるとマグネシウムとカルシウム吸わないので、カルシウム吸わないと病気にもなりやすくなるとかっていうのもあるんで、
牛糞対比ずっとやり続けるとやっぱりダメだし、系糞はすごくリンが多いので、系糞ばっかりやるとリンって溜まりすぎると、それはそれでいろんな問題があるんですけども、
だからここは材料を多用にすることがすごく大事で、例えば系糞とモミガラだけで対比作るんじゃなくて、
系糞と牛糞とモミガラとワラトとか、いろんな材料を使うことでバランス整えていったり、微生物の多様性も上がるんで、組み合わせることがすごい大事ですね。講座みたいな。
でもそこだなと思うんですけど、それこそ対比、僕がめちゃめちゃ感動したんですけど対比に対して、それこそ対比って結構未完熟なものが世の中多いから、臭いっていうイメージがどうしてもあるじゃないですか、牛糞対比にしても系糞対比にしても。
高谷さんのお師匠さんでもあると思うんですけど、橋本さんのところに僕も行ったときに、レシピを作るんだっていうふうにおっしゃってて、その時に地域の中で未利用とされてるもの、未利用資源を書き出して、
例えば落の丘がいるんだったら牛糞あるよねとか、米の丘がいるんだったらもみがらあるねみたいな話で、そういう使われてないもの、僕らは森のことやってたから、じゃあ落ち葉とか枝葉あるなっていうことで、
じゃあそれをどう組み合わせたら良い対比ができるかっていうのを考えるんだっていうことをお聞きして、その時ちょうど生ゴミの問題とか、生ゴミがどんだけエネルギーロストに対して影響を与えてるかってこととかを。
でもそれすごい大事で、結局ないものを遠くから持ってくるのってやっぱすごい大変なので、なるべくその地域の資源回すっていうのは僕もすごい大事なテーマにしてるんですけども、ここ山の中から山の資源いろいろ手に入るんですけども、
山の資源というよりは僕の場合はですね、お豆腐屋さんから出るオカラを引き取ることになってて、オカラだったり、あと普通にお米の産地なので米の丘が出てもみがらがあり、あとは山に行って落ち葉を拾って、あと土を入れたりとか、そんな感じで対比作るんですけど、
海の近くの人だったら魚の粗とか、本当は僕もあれば入れたいみたいなものもあるんですけど、なかなかここじゃ手に入らないので。
魚の粗入れたいんですね。
それをずっと考えたら、たまたまこの地域にあるスーパーが、しだし弁当やってるんですけど、毎日魚の頭が3つぐらい捨ててるって言ってて。
3つ?
すごい掴む、でかいな。
そうなんですね。
そこのお世がれが消防で僕一緒だったんで、高谷さんのところで処理しないですかとかって言われて、やったーっつって、今は持ってきてもらってるんです。
お弁当の配達の時に、うちの代表者の方にポンって入れててくれるっていう。
すごいね。
それはいいですね。
やっぱり地域で無理矢理入れてるわけじゃなくて、今まではゴミに全部捨ててたんですけども、それも地域で循環するみたいなのもいいなって思いますね。
使えないもの、しかもやっぱり僕らもテーマとして見るようなものをいかに使うかって森の木材とかも含めて考えてきてるわけですけど、それとはまた一段違う難しさじゃないですか、多分そういう。
そうですね。
だからほんと対比が超急静止感あるなと思って。
めちゃくちゃありますよ、それ。
ですよね。
使えない、全く価値が出せないものを有用な有価物に変えられるってすごい面白い。
生ゴミなんかも結局焼却処分されてるわけで、
60度まで微生物の力で上がるっていうのがまずすごい。
すごいですよね本当に。
人間40度でヒーヒー言ってるのにさ、微生物って本当にすごくて、特に納豆菌って言われるような微生物、細菌なんかはすごく分解能力が高くて、温度もものすごい高い温度が好きで、温度を上げながらバンバン分解していくっていう、すごいですよね。
納豆菌、そうですね確かに。僕食品メーカーに以前勤めてたんですけど、工場によく行くことが開発側だったんであって、納豆だけは朝食ってくるなって絶対。
強靭な。
そう、何に変えても納豆だけは食ってくるなって最初にめっちゃ注意されました。のはめっちゃ覚えてます。
凶暴なんで。だって酒蔵とかも確かダメって言いますよね。
そうですね、多分ダメですね。
食べてきたらダメって言いますね。
冬食べられなくなる、トウジさんはもう仕込み中食べちゃいけない。
そう、納豆禁止。
結局、麹カビっていうのは、納豆菌がその麹カビ、麹カビ自体がタンパクでできてるんで、好物だから食べちゃうんですよね。
すごい。
だからやっぱダメですよね。
対比っていうのは、微生物が有機物を分解して仕切った状態が間軸対比っていう形になる?
仕切ったっていうと、完全に無機物っていうような状態まで持ってったら仕切ったっていうとすると、ちょっと手前ぐらいなところなんですけども、
要は最初はすごくタンパク質とか澱粉みたいに大きな分子だったものを細かく刻んで結構低分子化していくっていうのが対比化の中である作用なんですけども、この低分子化どこまで進めるのかで言うと、
未熟なものとかっていうのは高分子なものがまだいっぱい残ってて、美味しいし食べやすいものがあるんですけど、低分子になっていくとそんなに食べやすいものはもう残ってなくて、っていうような状態で急激な微生物の爆発的な増加とかが土の中で起こらないような状態が間軸した対比ということになります。
なんかあれですよ、その炭素原とかって最後、その微生物が発酵し続けたら食われ続けちゃうじゃないですか。
そうですね。
だから何だろう。
減ってきますね。
そうですよね。だからそれがどの辺で止まってんのかなっていうのが結構疑問だったんですよね。何回か切り返して作られてるっていうのは知ってはいたんですけど。
これは結局呼吸による二酸化炭素として大気に放出されていくんですよね。
だから対比作ってる間ってだんだん炭素が減って、窒素が相対的に残るんで、窒素はほとんどが。
そうなんで最初の炭素と窒素の割合からすると後半の方にくると窒素の割合がぐーっと高い状態になるんですけども、それが狙いでもあると。
そうか、一定量は減らしてるって感じなんですね、ある意味。
炭素がいっぱい入ってると、結局またそれ土に入れると土の中でわーっと微生物が増えちゃって。
なるほど。
それもあまり望まないので、程よいところ。
面白いですね。急激な変化がダメなんですかね、以前にしても。
急激に増えるっていうのは、どっちに触れるかよくわからないんで。
コントロールカーじゃなくなっちゃうんだ。
リスクも高いっていうことなんですよ。いかにリスクを無くすのかっていうのが、完熟した堆肥のすごくいいところなんですよね。
そういうことですね。
ちなみに、大体完熟堆肥作られている、奥田さんもそうだし高谷さんもそうなんですけど、作る堆肥は一種類。
いろんな地域の資源を集めて、それをひと混ぜにして一つの堆肥を作るみたいなイメージなんですか?
うちの場合は4つぐらい作ってますね。目的に合わせて肥料切れしにくい堆肥とか、空気含みやすいやつとか、微生物の多いやつとか。
なるほど。
それぞれ目的別で。
じゃあそれは野菜とか土とかによって、目的によって変えてるのか、それを。
そうなんです。
なるほど。めっちゃ大変そうですね、4つ作るとか。
それが楽しいんですよ。
皆さんもお気づきじゃないでしょうかっていう、農業むずすぎ問題っていうのは。
いやでも堆肥がね、むちゃくちゃ大事。僕堆肥だけで栽培してるんですよ。なかなか珍しい。
やっぱ土造りに堆肥を使って、肥料分は別なものっていう考え方が一般的だと思うんですけど。
僕はもう堆肥だけで全部をやってて、これが面白いんですけど、堆肥の種類で野菜の味って全然変わるんですよ。
聞きたい。
だからこれを今試験というか試験区を設けて、うちではやってるんですけども、胸ごとに堆肥の種類を分けたのを7種類作って。
すごい。
ほんとめんどくさい。すげー大変なんですけど。堆肥も全部別だから。
そっか。
でもねこれを食べると全然違うんですよね。
具体的にどういう風に差が出るんですか?その旨味とかなのか甘みとかなのか。
まず結構香り。
香り。
下に乗せた瞬間のこの最初の感じがね、特に今ズッキーニができたんで、それを食べたら全然違うんですよね。
で、こう噛むとまた味わいも違うし、後味がね結構違ってて。
それがねやっぱりすごく面白いなと思って。何が美味しくて何が美味しくないってわけじゃなくて、こういうのを求めてる人もいるし。
素敵。
かたやなんかパンチのあるのが欲しい人もいるし、なんかアサリしたのが欲しい人もいるし。
最高に楽しい。
これはね結構楽しいんですよ。
勇気対比の中で違うってことですもんね。
違いますね。
肥料の雰囲気を変えてじゃなくて、勇気対比内で違うってことだから。
すげえ面白いけど。
いやいいですね。
なんかそれこそ前回の話の時も、循環の中でいかに土の中に微生物がいい感じにいる状態を作って野菜が成長していくようにするかみたいな話がありましたけど、
僕結構対比の講座とかの中でもおっしゃってると思うんですけど、野菜が水の入れ物だから土がいい状態じゃなかったら、その野菜を満たす水が良くないとなっちゃうよねって話。
さっきの味の話もまさにそこなんだろうなと思うんですけど。
いやもうほんとそうだと思います。野菜って結局大根とかだと90%ぐらい水なんですよね。
細かい網の上の袋に水がいっぱい満たされているような状態なので、畑の水の質っていうのがすごく野菜の品質を変えてくるんですよね。
そのまんま畑の水が野菜の中に入っているわけではもちろんないですけども、やっぱりその違いっていうのが味の違いを生むし、あと結構棚持ちに対する影響もすごくあって。
棚持ち?
腐りやすいとか腐りにくいっていうのが。
なるほど。家の棚で持つ時間ってことですね。
そうそうそうそう。買ってきた野菜がすぐに腐っちゃうのと、有機のって割と腐りにくいんですけども、ここら辺もすごく水の質に影響するし、
この水っていうのは畑の中に入れた堆肥によって、僕らは堆肥ができたら完熟テストっていうのをするんですけど、瓶に堆肥入れて水入れて10日間ぐらい置いておくんですよ、常温で。
で、開けて匂ってどんな匂いするかで、完熟してるとほとんど匂いしないんですけども、やっぱこう未熟なやつっていうのはもう鼻近づけると目がチカチカってするくらいに凄まじい匂いがするんですよね。
これは畑の中で起きてることと一緒で、畑の中でそういう水があったら、やっぱり病気とか虫とかも呼び込んでしまうっていうことにもなっちゃうから、畑の水をいかに綺麗にするかっていうのは、凄いこの堆肥の質にかかっていて。
それを考えると、衛生的な堆肥っていうのがめっちゃしっくりくるんですよね。
確かに。やっぱね、匂いもしないし、触っててもサラサラしてて。堆肥者行くとわかりますよね。うちの堆肥者もそんなに匂いあんまりしない方だと思うんだけど、やっぱプンプンしてるところっていうのはなんかベチャっとしてるし臭いし、まだ衛生的な状態ではないだろう。
ないですね。で、僕らが住んでるところはやっぱ楽能地帯なんで、未完熟な牛糞堆肥すごい巻くんですけど、やっぱり出る量に対して堆肥を発酵させたりする技術がないっていうのも一個ですけど、容量と時間がないみたいなのもかなりできる人なんですけど、高谷さんのところだと、その堆肥を作るのにどれぐらい時間がかかるもんですか。
うちはすごくしっかり熟成させるので、だいたい10ヶ月ぐらいかかるんですよ。仕込み始めから。なので、すごい長い期間、部屋をね、塞ぎますよ。だから、本当にでもその上に種をまいても発芽するぐらいまで完熟してるので、それでバイオードを作ったりもするんですけど、
やっぱり家畜の方でみんながこれをやるっていうのは土台無理な話なんですよね。現実的ではなくて、やっぱり農家もこの堆肥の質がいろんなものがあって、それぞれ使い方にもポイントがあるみたいな、そういう堆肥のリテラシー上げていかないと、やっぱり完熟じゃなきゃダメだとかって言ったら使えるものはもうあまりなくなっちゃうし、値段的にもやっぱり僕の堆肥だと高いので、
そこはやっぱりみんな使い分けていくべきだし、家畜粉ってもう日本でも最大の有機物として出てくるものなんで、これをいかにうまく使うか、そしてちょっとでも質のいい畜粉堆肥を作るような環境というか仕組みですね、社会の仕組みを作るのっていうのは僕結構今何回やれることないかなって思ってます。
いやーめっちゃ重要っすね。高谷さんの10ヶ月っていうのは長い方ってことですよねきっと。
まあ長いですよね。
一般的でいくとどんなイメージですか。
家畜粉だったらもう本当にね短いと1ヶ月とかで出してるんですけども、それはだいたいもうなんかちょっとこう乾かしてできたって言ってるだけみたいな。
ほぼほぼ粉。
やっぱりね3、4ヶ月ぐらいはかかんないとそこそこのものにならないんですよ。ただもうヤードもないし、また堆肥っていうものがものすごく安い値段になっちゃってるんで。
モチベーションもないですよね。もうどうせただみたいな値段なのにそんな労力かけられないしって言って、どんどん次から次に出てくるからもう早く出てってもらわないとみたいな。
4ヶ月以上で最大10ヶ月ぐらいの間で堆肥作り。