00:01
こんにちは。今回は、青菜という落語を勉強してみたいと思います。
話はですね、植木屋さんがお客さんの庭で作業をしているところから始まります。
お!植木屋さん、お年寄りがいますね。どうも旦那ですか。植木屋さんは酒を上がりかな。
よかったら、こっちでお休みにならないか。いいんですか。そうしたら、言葉に甘えて。
さあさあ、こちらへどうぞ。おい、奥屋。お酒を持ってきてあげてください。
旦那が声をかけると、奥さんは酒を持ってきてくれました。
これはね、大阪の友人から届いた柳陰です。
ちなみに柳陰というのはね、みりんと焼酎を一対一で割った甘口のお酒。江戸では直しと呼んだそうです。
それでは早速いただきます。これはうまいですな。
いつもらうと嬉しいよ。この鯉の洗いもどうぞ。いただきます。
これもよく冷えてておいしいな。爽快爽快。
特に植木屋さんは菜をおあがりかな。菜っ葉ですか。
ああ、実は大好物なんで。それではご馳走しよう。
奥屋、菜を出してあげてください。旦那様。
ん?なんだ。
黒山山より牛若丸が出てきまして、その名を黒半岩。
ああ、では吉常にしておきなさい。
いえいえ、植木屋さん。
すまないが、菜はもう食べてしまってないそうだ。
ほんまことに失礼したな。
いえいえ、それは全然かまわないんですが、
さっきお二人が言っていた黒山山とか吉常とかって何のことだよ。
ああ、あれは私と家内で使っている隠し言葉だよ。
菜はもう食ってしまったから、家内は菜は黒。
菜は黒と教えてくれた。
だから私は吉と家という意味で、吉常にしなさいと答えたわけだ。
なるほどね。
菜は黒。ああ、吉常。
あ、旦那、足の柳陰も吉常になりましたんで、この辺で失礼します。
おお、そうかい。どうもご苦労様。
こうしてですね、植木屋さんは自分の長屋に帰ってきます。
ああ、帰ったよ。お帰りなさい。
今日の晩飯は何だよ。
いわしだよ。
いわしか。
さっき旦那の家でご馳走になった。
えらい。違いだ。
お客さんのところで何かいただいているのか。
ああ、それだよ。がっかしくしかじか。
ここでね、植木屋さんは妻にですね、先ほどご馳走になったこととか、
例の隠し言葉のことを話してみます。
03:02
菜は食ったから菜は黒。
ああ、吉ときなさいで吉常にしなさい。
常にしなさい。
ああ、ねえ。お前にはそんな芸能できないだろ。
あたしだってそれぐらいできるさ。
ほんとか。
ああ、向こうから熊の野郎が来やがった。
ああ、熊、熊、熊。
ああ、あいつ酒に飲まれてさっきの隠し言葉やろう。
吉ときなさいよ。お酒は高いんだからケチケチすんな。
いいかい。お前は俺が呼ぶ前で次の間にいるんだよ。
この長屋は人部屋なんだから次の間なんてないじゃないか。
そしたらおしりに入ってろ。
いやだよ。こんな暑いのに。
いいから早くしろ。
ああ、熊が来てしまうだろ。
こうしてですね。
妻を無理やり押入れに入れさせた植木屋さんはですね。
友達の熊ごろに声をかけるんですね。
やあ植木屋さん。精が出ますな。
おお。
植木屋?
おお、植木屋お前じゃないか。俺は大工だ。
ああ、そうでした。そうでした。すみません。
なんでその喋り方。
やあ、とにかく精が出ますな。
いや、実は精なんか出てないんだよ。
さっきまで昼寝してたんだ。
ああ、そうですか。
時に熊さんは酒を上がりかな。
なんでわらたまって俺が酒を好きなの。お前も知ってるだろ。
これは大阪の友人から頂いた柳陰です。
どうぞ。
いいのか。
いい。
柳陰ってこっちで言うところの名を知ってるだろ。
じゃあ遠慮なく。
これ普通の酒じゃねえか。
まあまあまあ。
この鯉の洗いもどうぞ。
鯉の洗い?
どっからどう見てもイワシじゃねえか。
まあまあまあ。
時に熊さんは名を上がりかな。
俺は名は嫌いだ。
え?
子供の頃から名は嫌いなんだよ。
ひでえじゃねえか。
酒飲んでイワシを食って今更名は嫌いだなんて。
嘘でも好きと言ってくれ。
なんでだよ。
分かった分かった。
名は好きだ。
じゃあ御馳走しよう。
奥屋。
名を出してあげてください。
奥。
そうや。
今日は奥さんは留守なんだな。
いやいや。
奥屋。
植木屋に呼ばれた妻はですね。
満を持してお仕切りから出ています。
旦那様元気な。
びっくりした。
そんなとこに入って何してんだよ。
朝もびっしょりじゃないが。
暗山山より牛若丸が出てきまして。
その名を黒半岸義経。
ん?義経。
あのえっと。
そしたら弁慶にしておけ。
ちゃんちゃん。
いやーこれ難しいですね。
難しいなこれ。
なんのことか分かんないですね。
最初から言うんだがね。
えっと。
だじゃれなんですよ。
だじゃれ。
だじゃれ。
だじゃれで。
だじゃれなんですよね。
だから。
縄食ったから。
なっぱ。
なってなっぱのことなんですよ。
縄食ったから縄黒。
縄黒。
奥さんは縄ないよっていうことを。
06:01
言いたくて縄黒。
じゃあ良しときなさい。
良しときなさい。
良し常にしなさい。
それを真似ようとしたわけです。
植木屋さんがね。
ところが奥さんは。
奥さんは言っちゃうわけですよ。
くらまより牛若松露が出てきました。
その名を黒半岸よしつね。
全部言っちゃうわけですよ。
しょうがないから。
じゃあ便器にしておきなさい。
いやーこれ。
これはなー。
これはちょっと。
なかなか。
難しいですね。
難しいな。
あの。
だからあの。
いかに。いかに。
いやーこれ難しいよなー。
えーとですね。
まず。
よしつね。よしつね。
よしつね。
の話から。
しないといけないですね。
ちょっとこれは。
やるかどうか。
わかんないですけど。
まずはですね。
植木屋さんが。
植木屋さんが。
旦那さんと話してるわけですね。
旦那さんが。
旦那さんが。
時に植木屋さんは。
何をおあがりかな。
なっぱですか。
実は大好物です。
それではごちそうしよう。
奥屋。何を出してあげてください。
旦那様。
何だ。
暗山山より牛若丸が出てきまして。
その名を黒半岸。
ではよしつねにしておきなさい。
暗山山より牛若丸が出てきまして。
その名を黒半岸。
これ。
これ意味わかりますかね。
あの。牛若丸。
あの。
よしつね。
昔。
鎌倉幕を作った人の
牛若丸っていうのは
弟ですよね。弟。
だから
その話から
09:01
しないといけないですよね。
牛若丸って
結構
今時
知らない人もいるかもしれないですね。
いるのかな。
よしつね。
源って
最近NHKやってたのかな。
ちょっと僕もね。
よしつねってパッと言われて
昔
柴利太郎さんの
よしつねの本を読んだことがあるな。
くらま山より
牛若丸が出てきて
その名を黒半岸。
では
よしつねにしておきなさい。
いや、うやきさん。
すまないが、もう名は
食べてしまってないそうだ。
ことに失礼した。
それは全然かまわないんですが。
さっきお二人が言っていた
くらま山とか
よしつねって何のことです?
いやいや、あれは私と
一緒にやっている隠し言葉だよ。
というのはですね。
名はもう食ってしまったから
家内は名は黒。
名は黒。
黒。
急にろ。
と
名は黒。
名は食ったみたいなことを
かけて
私に教えてくれたわけですよ。
だから私は
よしとけという意味で
よしつねにしなさいと答えたわけだ。
あー
なるほどね。
ちょっとこの辺難しいですね。
えー
で、ちょっと
一度ですね
台本
台本を作ってみたい
と思います。
これはね、だからね、なんだろうな。
お金、お金、お金持ち
お金持ちっていうか
要は落語って
ちょっと
上手くいった人を
真似るわけですよ。
ちょっと
間が抜けたみたいな人がね。
ところが
真似るから全然上手くいかなくて
それで
ちょっと
おかしいなっていう
感じなんですけど
なかなかね、これを表現するのって
難しそうではありますよね。
はい、えーっとですね。
今日はですね、ちょっと青名という落語をですね
ちょっと
やってみました。
やってみましたっていうか
これでちょっとあの、今の話を文字起こしして
台本にしてみたいと思います。
いやー難しいかな。
でもまあ
とりあえずちょっと
はい、失礼します。