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2024-03-31 06:51

【#156】速報版 三遊亭わん丈真打昇進披露・鈴本演芸場24/3/30

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#落語
#三遊亭わん丈
めちゃくちゃ楽しかったわん丈さん真打昇進披露のトリネタ『河童鍋』について、ちょっとご紹介。
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はい、シェアする落語の四家です。昨日3月30日、林家つる子三遊亭わん丈真打昇進披露興行、新宿、新宿じゃない、上野鈴本演芸場の10日目楽日、行ってまいりました。
これについてはですね、もっといつもみたいに順を追って語りたいという風に、語りたいというかね、報告しておきたいという風に思ってはいるんですが、今3月31日の0時46分です。
つまり披露目を見て酒飲んで酔っ払って帰ってきたというですね、そういう状態なわけですけど、この状態でちょっと言っておきたいことがある。素晴らしく楽しかった。素晴らしく楽しかったので、このstand.fm2回吹き込みたいと思ってるんですが、特にわん丈師匠のですね、トリネタ『河童鍋』でいいんですか?
河童鍋という改作、『寄合酒』の改作のネタを披露されたんですが、私が今何を言いたいかというと、これぞ三遊亭であるということです。
どういうことか。この河童鍋という話ですね、多分二度とやらないと思うので多少ネタバレしますが、わん丈師匠は、通常の鈴本演芸場のエレベーターで上がってくる、いわゆるソニーの38マイクの他にですね、
単一指向性のボーカルのワイヤレスマイクを、前座さんが座布団の後ろに仕込んでいたのを私は見逃さなかったんですね。これは歌うなと思ってたんですけど、いやぁ三曲も歌いましたよ。
まずB'z『ウルトラソウル』。さらにユニコーンの『メイビーブルー』。それで、三曲目がですね、ご隠居が歌うMr.Children『イノセントワールド』(フルコーラス)かな。
でね、鈴本の真打昇進披露で、鈴本の高座で、昇進披露じゃなくてもね、鈴本の高座でボーカルマイク持って三曲歌うって、もうこれだけの破天荒ってのはなかなかないわけです。が、これね、落語の中で歌ってるわけですよ、あくまで。
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ただ歌ってるわけじゃないんですよね。落語の中で歌っている、かなり強引な展開ではありますけど、落語の一環として落語の中で歌っているんです。だからイノセントワールドを歌っていたのはご隠居なんですよ。
つまりですね、これは何かというと「音曲噺」なんです。音曲噺です。今はやる人もそんなに多くはない音曲噺ですね。
で、それは例えば圓生師匠もやっていたし、圓生師匠から引き継いで三遊亭圓橘師匠も『音曲風呂』という、粋な音曲噺をお持ちであると。そして、同じ圓生一門の中で誰かといえば、川柳川柳師匠ですよ。
皆さんご存知の『ガーコン』ですよ。パフィーのやつもありましたよ。だからね、これはね、三遊の一つの伝統であり、三遊亭の流れの中の音曲噺なんです。
あの場にいた人はなんじゃそらということをおっしゃるのではないかと思いますし、僕もちょっとそう思ってますけど。でもね、やっぱり新しいことをやっていく、よりエンターテインメントとして新しい可能性を広げていくということをやればやるほど、落語の伝統に実は近づいてしまうという、このパラドックス。
これがまた寄席芸の楽しさだと思うんですよね。そういう意味で、ボーカルマイク持って立ち上がって3曲も歌うっていうのは、最初立ち上がってなかったんだよな。途中から立ち上がってですね、3曲も歌う。それも選曲がもろ、個人の好みっていうか自分の青春というかですね。
B'z、ユニコーン、ミスチルという流れは、もう本当にこんなんで大丈夫なのっていうですね、本人も「いやもう鈴本出禁だな」っていうふうにおっしゃってたんですけど、鈴本出禁だなって言っときながら、マイクの操作してたのが実は鈴本のお席でだったと。
鈴本のリハをやったんですね。歌を歌うためのカラオケ流して歌うときのバランスとか見て、もうそれ完璧でしたよ。音のバランスを見るためのボーカルのリハを、ちょっと前に鈴本に来てやってたらしいんですけど、そこで「リバーブをもっとかけられませんか」みたいなことを言ってたのは鈴本のお席亭だったそうです。
私は鈴本のお席亭をこれでもう完全に見直しました。そうやって作っていくものなんですよ。そうやってその時代に追いつき追い越し時代を作っていくものが本物の寄席芸だと僕は思うんですよ。
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だからこの鈴本の楽日に、それも鈴本に因縁のある話としてね、一つの前座時代のエピソードを膨らまし膨らましして、こんなに素敵な音曲噺をやった三遊亭わん丈師匠は本当にすごいと思いますし、本当に楽しませていただき感謝しきりでございます。
とりあえずこれが今日言いたかったことで、これ後日どんな披露目だったかっていうのは、ちゃんと語りたいというふうに思っています。シェアする落語の四家でした。ではまた。
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