わん丈新作祭り
はい、シェアする落語のshikeです。
今日はですね、日曜日なんですけども、亀江堂名屋敷に三友邸わん丈さんの独演会、独演会.comさんの主催ですね。
わん丈新作祭りという会に行ってまいりました。
わん丈さんは、新作の中高の祖である三友邸炎上書の最後のお弟子さんですから、新作はいっぱい作ってるんですけど、新作だけの会をやるっていうのはすごい珍しいなと思ったら、関東で初めてだそうです。
最初にまとめて言ってしまうと、めちゃくちゃ面白かったですね。炎上書のところに弟子入りをされているので、入門した時からずっと新作落語を作り続けてるんですよね。
これがね、一つ一つが面白くて、わん丈さんはもうすぐ親打ちなわけですけど、前座の頃、二つ目になったばっかりの頃とか、そういう過去にやった新作を結構今日は放り出してたんで、今日はなんと5席やってるんですよ。
前座の頃の回、ネタとかも結構書けたわけですけど、昔その10分に収まる、枕含めで10分に収まるように書かれた落語も、今日どんどん伸びてるんですね。
伸びてるっていうのは全然悪い意味ではなくて、会話をこうした方がこういうふうに面白くなるっていうのを講座で思いついちゃってるんですよね。
あんじょうさんは今日おっしゃってましたけども、割と講座で落語を作っていくタイプの新作落語家としてはそういうタイプ、コテもそうなのかな、というところがあるんですが、その中で改めて思うのは一つ一つの話の土台がものすごくしっかりしてるってことなんですよね。
そこはやっぱり炎上師匠の方法論があって、それを直接しっかりと教え込んでるなっていう、背中を見て講座を見て学べみたいな感じではなかったんだろうなっていうことがすごくよくわかるんですよね。
だからその話の構造、土台がしっかりしているので、その上にどんどん思いついたくすぐりを乗せていけるんですよね。もう本当に今日のわんじょうさんのギャグセンスのすごさっていうのは、ちょっと空恐ろしいぐらいなレベルです。
要するに死ぬほど笑えるんですけど。だからその土台に、自分が作った新作落語のプロット土台の上で遊んでるっていう感じですよね。もうそれが本当に楽しくて、お客さんのちょっとした反応も話の中にどんどん入れていっちゃうんですよね。
この辺がもう生の落語の楽しみっていう感じで、ちょっと京太郎秘書に似てきたかな。なんかそういう気もしてきましたね。
最初前座の千鶴子さんとトークがあって、千鶴子さんの前座として鈴が森があって、一席目が小平瀬親分という、ヤクザコントモのみたいな感じの話ですけど、これもよくできてて。
最後のこの話のぶん投げ方、何の解決もせず終わる感じがまた落語っぽくていいですね。
新作落語のプロット土台
2席目が自殺屋さんという、山友庭園女子賞にベタ褒めされた、当時前座だったのかな、話で。
まあこれも面白かったですね。ただこの自殺屋さんがネタ出しだったんですよ。自殺屋さんやりますよって言っちゃってたんですよね。
そしたら最前列に小学生の男の子が2人並んでて、この自殺屋さんって話が後半ほぼドシモネタの連続っていうところがあって、そこを謝りながら、照れながら、でもネタ出ししちゃったからやるぜっていう感じでやって、しっかり笑いを取るワンジョさんはやっぱすごい良いですよね。
単純にこの自殺屋さんめちゃめちゃ面白かったですね。
中襟を挟んで、3席目が、これはね、うちの会でやっていただいた、去年かな、やっていただいた、おいらの野望というですね、話で。
これはね、1回聞いたんで話は知ってるんですけど、ほぼ2人しか出てこないんですけど、この2人夫婦なんですよね。
で、ご主人の方が王が一前で、奥方の方が元おいらんっていう。この組み合わせ考えただけで大体勝ちじゃないかと思うんですけど。
で、これでおいらんの方がですね、元おいらんの方の奥方がおさばきをしちゃうっていう話で、まあ面白いですよね。
古典的なテイストもちょこちょこっと残しつつ、どっちかっていうと今の漫画とか、コントはやっぱ漫画に近いのかな。ワンジョさんはそんな漫画読まないのかもしれませんけど。
いいですよね。キャラクターの作り方が本当に上手で、1回そうやってあらすじなりキャラクターなりを健康に作っちゃってるんで、もうその上でも楽譜の上で散々遊んでるっていう感じがもう何とも言えないですね。
で、さらに続いて来場恩礼というですね、これは僕が聞いたときは、前に僕が聞いたときは楽譜のお客さんのエチケットを啓蒙、啓発する。
よく映画館の中で流れてますよね、前の椅子蹴っちゃいけませんよみたいなのを面白おかしくやってるのがあると思うんですけど、そういう感じのネタとして使われてましたけども、そこにお母さんにいろんなエピソード挟んでくるんで、まあもう一通り面白くなっちゃってるっていうですね、話でしたね。
五つの新作の披露
これは最後に喋ろう。で、最後5席目。もう5席やってるんですよ。だって中入り後だけで3席ですから。これはね、プロポーズという。これはもう昔から、結構昔からですね、まんじょうさんが得意ネタとして作っていたというですね、披露してる、たびたび披露してる、たびたびかけているネタですね。
改めて聞くと本当によくできてる。古典の構造の上に最新の風俗を載せていくみたいな感じですかね。でもね、なんかね、全体的に流れるムードがね、暖かくて好きなんですよ。
でも一番笑うのは、竹田哲也のドラマから撮ってきた絶叫するセリフなんですけど、これはもう聞いたことなしではぜひ聞いていただきたいんで、内容は伏せておきます。
で、トータルでですね、さっきも言った通り、三遊亭湾城という人がもうここまで、自分の昔作った新作落語のストラクチャー構造ですよね、その強さを自分自身で実感した上で、やっぱり芸人なので、
お客さん目の前にした時に、ここにこう一個セリフ足しても流れは悪くならないし面白くなっちゃうなっていうのをどんどん本能的にやってるんで、話のプラットフォームみたいなところ、度合いとなるところっていうのは逆にしっかりできてることがすごくよくわかるんですよね。
だから自撮屋さんはちょっと場所を選ぶかもしれないけど下ネタ入るから、こじらせ親分にしてもですね、5席みんなそうだな、それぞれの新作が他の人がやってるところもちょっと見てみたいかなっていう感じがしました。
ただそれは湾城さんと同じぐらい、この話の構造のすごさを理解した上で独自のギャグを足していくだけのセンスを持ってる人じゃないと絶対に湾城さんを超えられないので、そこは難しいところかなっていう気もちょっとしますよね。
いずれにしてもですね、湾城さんやっぱり古典画もすごい上手なので、古典落語を鍛えされた顔づけの中に行くケースが多く。
昨年はボタン道路を3時間半で全編描けるなんていうですね、かなり革命的なことも古典落語の世界の中でやられてたんですけど、
改めて湾城さんの創作能力っていうのを、普通ね、同じ人の新作5席聴くのって結構苦痛ですよ。これがね、5席とも面白くて、客はガンガン上手く受けてるっていうのがね、すごい。
アドリブもすざましいのをどんどん入れてましたし、なんでしょうね、やっぱり僕は何度も見てるんですけど、新討ち昇進決まってから2つ目ってすっげぇ伸びるんですよね。
湾城さんはもともとすごい優れてるから、腕達者だからこそ、人気も実力もあるからこそこうやってバッテキ新討ち、来年3月昇進ってことになってるわけですよね。
だからもともと上手いんですけど、それを現状維持じゃなくて、メキメキとまたここに来て腕を上げられてるっていう感じがたまんなくいいですよね。
来年3月ですので、来年3月の新討ち昇進披露になったら行こうと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、
私はこの今、もう角度70度80度ぐらいの角度で急成長している、新討ち昇進披露に向けて急成長している三油天湾城を聞くっていうのが結構いいんじゃないかと思いますよ。
またね、仕事多いから公式サイトで検索すると、公式サイト行ってもらうとですね、いっぱい貝出てるのがわかると思いますんで、地方も含めてね、行ける貝があったら今の三油天湾城聞いておくっていうのはすごくいいんじゃないかなっていうふうに思いますね。
広めももちろん大事だし楽しいんですけど、昇進前の三油天湾城を見ておく、聞いておくっていう、その今のうまいうえにまた急速に腕を上げられている姿を目に焼き付けておくって言ったらいいんじゃないかなぁ、んなことを考えました。
とにかく楽しい回でした。三油天湾城3、ぜひ聴いてみてください。シェアする落語のしけでした。ではまた。