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2024-10-13 11:57

【#208】両国寄席24/10/12 好の助『中村仲蔵』

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『紀州』のような地噺に仕立てることで、落語らしい軽みのなかに登場人物たちの心情がくっきり浮かび上がる素晴らしい『中村仲蔵』さすが三遊亭好の助師匠。
あと、なぜかこの日は動物ネタが続きました。なんか狙ってたのかな?

#三遊亭好の助
#中村仲蔵
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サマリー

両国寄席で三遊亭好の助が『中村仲蔵』を公演しています。多くの芸人たちのパフォーマンスを通じて、好の助師匠の落語の深さとスピリットが際立ち、特に観客の心に残る瞬間が強調されています。

両国寄席の雰囲気
はい、シェアする落語の四家です。神田連雀亭に行った後の10月12日土曜日、今度は両国、両国寄席に久しぶりに行ってまいりました。お目当てはトリの三遊亭好の助師匠。
開口一番は三遊亭けろよんさん。けろよんさん達者ですね。これはちょっと先が楽しみ。続いて三遊亭萬次郎さん。
根問ものでしたね。これってどうなの?創作なの?誰?もともとあるものなの?あんまりよく知らないんですけど、『魚根問』みたいな感じで、根問がずっと続いていくんですけど、ネタが全部動物っていうですね。
『動物根問』という話でした。やっぱうまいんですよね。この人はね。早熟の人だというふうに思いますね。高校卒業中退でもう6代目円楽師匠のところに入門したわけですから、もうそれなりの人ですよ、やっぱり。
『元犬』。諸般の事情により感想は伏せます。
察してください。栄豊満さんでもね、すごい
滑らかに喋るんで、これもまた期待の、ちょっと薄く期待しておきたいなって感じですかね。
で、両国寄席は五代目圓楽一門会ですけども、ゲストがいろいろ入ってくる。
この日はね、三遊亭丈二さんでした。
久しぶりですね、丈二さん。まくらが全然変わってなかったですね。それは全然いいんですけど、でもこの人はやっぱ新作で聴きたいかな。
両国寄席そんなに新作やる人多くないんで、ここは丈二師匠に新作やって欲しかったなっていう感じはあります。面白かったですけどね。
ネタは『高田馬場』(たかたのばは)でした。ここでね腹話術"ポンちゃん一座"というですね。一座って言っても一人しかいないんですけど、一人しかないと言いつつ、人形は、今日は、おばあちゃんとドナルド・トランプと2人出てきましたんで、計3人ですか。
仲間たちのパフォーマンス
一番いいなって思うのは、そういうことを狙ってるんじゃないかと思うんですけど、自分の芸が悪目立ちするより、その全体の雰囲気を考えた芸をされているので、落語・落語・落語って続いた時にちょっと1回呼吸を整えるというか、
1回お休みをした上でまた次の落語に行くっていう体制を凄い整えてくれる感じの芸ですね。腹話術というクラシカルな芸ではありますが、
なんかいろんなことをね、ちゃんと考えてやってる感じがします。 嫌いじゃないね。好きかな。
続いて三遊亭円福師匠。 この方はね、正直そんなに上手くもなければ、
強烈な個性があるわけでもなく「サゲーっ」というですね、不思議なフレーズを使う人という印象だったんですが、
なんかやっぱ年月を重ねるに従って、なんと言えぬ良い味わいが出てきたなって感じがしました。
なんか膝が悪いっていうことで、 釈台を出して、その後ろでアグラをかきながらの芸という。
柳家喬太郎師匠はね、ずっとそんな感じでしたよね。 そういう感じだったんですけども、
しっかりと落語の面白さを前に出し、なんかね、こういい感じの味わいが感じられて、
ちょっと他のもね聴いてみたいなっていうふうに思いました。 ネタは『動物園』でしたね。
ここで仲入り。 仲入り明けの食いつきは三遊亭楽大さん。
この人はね、フラもあれば力もあるという感じでございますね。
『牛ほめ』なんですけどね。こんな面白い『牛ほめ』久しぶりに聴いたなぁという
感じで好きですね。ちょっとトリの時、聴いてみたいですね。こんだけできるんだからね。
ここで色物入ります。ケンメリ。 元Wコロン木曽さんちゅう先生、お元気ですねっていう感じです。
何だろうな。もうちょっと爆発力を欲しい感じはしますけども、
寄席の漫才としては僕は嫌いじゃない雰囲気です。 もう1回聴いてみたいですね。
で、トリがお待ちかね三遊亭好の助師匠の『中村仲蔵』。
よかったですね。 素晴らしかったですね。
本当に良かった。
中村仲蔵っていう噺は名人伝の一つですよね。
それをね、普通に捉えてしまうと、人情噺的になっちゃうんですよ。
三遊亭好の助の演技
そこを好の助師匠は、地噺で
自由にギャグを入れながら、中村仲蔵の役者としてのドラマをね、
役者としての才能を開花させるドラマを、見事に描き上げるんですね。
合間合間に、地噺ってそういうもんですから、このくすぐり・ギャグをバンバンバンバン入れていくんですけど、
それがね、終わってみると全部繋がってる気がするんですよ。
そこに落語家、三遊亭好の助師匠が浮かび上がってくる気もするし、
だから好の助師匠と中村仲蔵の関係もなんか見えてくる。
まあね、そういう深読みをすることもできるし、
そんなことを考えずに、フワフワと軽い、いかにも落語らしい。やっぱり落語家の仕事として中村仲蔵をどうやるかって考えると、
これはね、僕の中ではベストですね。
上手い人いくらでもいますよ。いくらでもは言い過ぎか。ま、いっぱいいますよ。
中村仲蔵をね人情噺として語る人はね、いると思うんですよ。
でもね、落語家の仕事ってこういう仕事なんじゃないかなーっていうことをね、すっごい感じました。
この中村仲蔵、僕は好きです。
で、冒頭まくらでチラッと言ってましたけども、神田伯山先生がこの中村仲蔵を非常に得意としていて、
これはね、もう迫力満点の、もう人間の心の奥底にあるものをガーッと前に出してくるんですよ。
で、実は僕ね、伯山先生が真打昇進襲名披露興行の浅草演芸ホールで聴いてるんですよ。
まあ実にね、伯山先生らしい生々しい中村仲蔵だったんです。
これはね、もうめちゃめちゃ受けてましたよ。
いい高座でした。
チバテレビのね、浅草お茶の前寄席でしたっけ。
でね、流れましたけどね、いやーこれは心に残る噺でした。
ただやっぱこれはね、講談のベストなんですよ。
で、やっぱ落語でやるっていうことを考えるとね、これが一番かっこいいんじゃね?っていうのを
僕は今日好の助師匠から見せてもらえたなっていうふうに思いますね。
三遊亭好の助っていう人はね、落語家としてのかっこよさがね、ある。
落語家としてのかっこよさをすっごい感じますね。
それがね、もうフルに出てきたのが、この日の中村仲蔵だったというふうに思います。
そこにはね、ダンディズムがあり、落語なんだから、軽く、重さをあまり持たずにその心にスッと入ってくる感じがいいし、
終わった後に心の中に重いものを残さなくてもいい、残さない方がいいみたいなね、感じがありつつ、
でもちゃんと仲造の世界になっている。なみの力量じゃないですね。
そして時間もぴったり好の助師匠としてはね、30分って結構長い高座なんですけど、ぴったり30分に収めてやり切るというね。
三遊亭好の助はかっこいい。落語家としてかっこいいです。
もっと多くの人に聴いてほしいなぁ。こういういい落語ができるんですよ、この人は。
もっと多くの人に聴いてほしい。特に今日の仲造は聴いてほしい。
なんかツイッター見たらね、もう10年ぐらいやらないって言ってましたけど、いいっすよ。
生きていれば11年目に聴きたい。
持ちネタ多いんで、いろんなネタをね、やると仲造はまた先にやりますって話でもあるのかもしれないですけどね。
いやでもね、かっこいい好の助師匠が聞けて私は満足でございます。
ということでシェアする落語の四家でした。ではまた。
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