にっぽり館の移転と魅力
はい、シェアする落語のshikeです。
本日9月11日は私ですね、遅めの夏休みその1を取りまして、
にっぽり館の方に行って参りました。
にっぽり館はですね、林谷竹平師匠と三遊亭満喫賞のお二人が作った養成小屋でございます。
最初はあのー、日暮りのね、あのー、なんだっけ、夕焼けだんだん通りだっけ、にありまして、
こちらにもお伺いしたことがあるんですが、初版の事情により移転ということで再スタートを切ったのがですね、
上野桜木、僕はねずの駅から歩いていきました。
ちょっと離れてるんですけど、道がもうまっすぐ進んでいくだけなので、
まあ、迷わないし、今まで歩いたことない道だったんで、ちょっと興味深い建物もいくつかあったりしてね、
いい感じだなと思いまして、行ってみたにっぽり館、神聖にっぽり館がですね、
綺麗!とっても綺麗でとってもよくできています。とても親切な養成小屋になっています。
で、こちらの方ですね、椅子と、あとこう、なんか小上がりみたいな感じのさじきができていて、
下手の方ですね、舞台というか講座に向かって左側の方がちょっとした小上がりができていて、
さじき席になっていると、あとは椅子席というようなところで、こじんまりとしたしっかりとした綺麗な養成小屋でございました。
出演者の紹介と演芸
で、今日の番組はですね、竹平賞と満喫賞と、あといろんな二つ目さんと、で前座という、そういう番組になっておりまして、
開講一番前座は三遊邸楽多さん。楽多さん久しぶりですが、そろそろ二つ目かな?
もうこの人が上手いっていうのは、もう結構知れ渡っちゃってるんじゃないですかね。
なんというかもう、二つ目の楽譜やってましたね。時間もあったというところもあるんでしょうか。
掘りの内でした。掘りの内もお祖父様のところで切るような感じなんですが、
あれは満喫賞っぽかったなと思ったんですけど、なので満喫賞の方なのかもしれないですけど、
聞いたことのないくすぐりがポンポンポンポン出てきて、それが似合うんですね。
神さんへの愛を感じるっていうですね、フレーズが結構おかしかったんですけど、
こういったそのフレーズがすごくあの語り口に似合うというところと、
だんだん少年らしさが取れてきて、二つ目間近かなというような雰囲気も感じますね。
ここで武平師匠が入ります。随分浅いところで入るわけですが、
午前中にすでに学校寄せの仕事をこなしてきたと、今何も考えてないというところで、
話にどうやって入ろうかというところでぐるぐる迷うんですけど、
その迷っているところのその喋りがもう、漫談がもうピカイチに面白いですね。
話はオケチミアクに入ったんですが、
何でしょうね、この辺はなんかちょっといろいろあったんだよなみたいなですね。
そもそもオケチミアクっていうのが思い出せないっていうね。
その辺の現実と話の世界行ったり来たりするのがもうぐちゃぐちゃになっちゃうのが、
京太郎師匠とか男子師匠みたいな、もう意図的に行ったり来たりするというよりは、
もう結構めちゃくちゃですよっていう感じであるのが、
もういかにも仙台三平イズムですね。
まあこれがもう楽しい。めちゃくちゃを自由自在に操るっていうところがですね、
素晴らしいなというふうに思いました。
続いて私、初めてですね。
三雄亭けんやさん。
ネタは飲めるでしたけども、なかなか器用にこなしているのと、
声もちょっと個性的な感じの声ですけども、響きが面白いなというふうに思いました。
ただ、けんやさんはどうもこの新作が面白いという評判が立っているので、
ちょっと新作聞いてみたいですね。
あんまりね、五代面楽一門会、新作やる人って多くないと思うので、
大楽師匠と長吉師匠がちょっとやるかな。
代表の遠吉師匠もずっと自分の新作のシリーズをやってらっしゃいますけども、
そんな感じでですね、ちょっと新作聞いてみたいなという感じの講座でした。
その後が三雄亭孝孝さん。
宮戸川ですね。
ぶっちゃけこの人は、遠楽一門会若手のいじられキャラっていうか、
あんまり何やってもグダグダグダっていう感じになっちゃう人で、
大楽師匠のyoutubeチャンネルなんかでもそういう感じでいじられている人なんですけども、
枕がまとまらないのはしょうがないとして、
宮戸川は結構一生懸命やってました。
稽古してるなっていう感じはある程度は伝わってくるんですけど、
なんかね、もうちょっとウケてもいいと思うんですよね。
もうちょっとなんでウケないのかなっていうところが、
多分なんかこう、押し引きっていうか、
流暢に喋れちゃってるところが逆になんかこう、
単調に聞こえちゃってるのかな、ちょっとよくわかんないですけどね。
なんかもったいない感じしました。
でもまあ愛されキャラというところかもしれません。
お中入りがありました。
三雄亭まんまるさん。
私は煙喫師匠の回で、開講一番でよく聞いています。
藤参りですか。
存在は知ってましたけど聞いたことないネタだったんで、
どんなんかなと思ったらなかなかくったらなくていいですね。
こういう落語らしいくったらない話は大好きで、
まんまるさんは今日出た前座二つ目、
煙楽呪文会の前座二つ目の中では、
今日のできれば多分一番だと思います。
しっかりメリハリが効いている分だけ、
しっかり笑いが通ってたなというところでですね。
まんまるさんいいですね。
田辺一華さんの講談
ここでですね、飛び入りですごい人が入ってきました。
今をときめくですね。
若手講談師の注目株、田辺一華さんですね。
いやー、得した。
こういうのがあるからいいですよね。
ネタも聞いたことがない、
でも有名な、よく書かれる話らしい、出世情侣という話ですが、
これがやっぱりね、落語の寄せでも書けられるような、
コンパクトで滑稽味が強い。
それをね、明るく楽しく、
一華さんやってくださいまして、
笑いが取れるんですよ。
前座二つ目がずらっと並んだ今回の会の中で、
多分講談が一番笑いを取っているというですね。
昔たまに深夜寄せであったことだったりするんですが、
ちょっと懐かしいのみたいな話ありましたけど、
とにかくね、一華さんはね、聞いたほうがいい。
そうですね、なんて言うんだろうな、
パワフルに自分を前に出して、
ちょっとね、大げさな演出も入れながら、
講談というものを世に知らしめた神田博山先生がいて、
一方で、博山先生ほどみんなに知られているわけじゃないけど、
一流祭の人たちね。
定期先生とか、定期先生だな、みたいな、
綺麗でかっこいい講談というのがあって、
あと、愛山先生とか勝利先生とか、
そういうベテランのそれぞれの方の味があったりするわけですけども、
迷路解剖で、もうその表情を見てるだけで楽しいっていうのは、
本当に講談初心者にとっては、
僕は一華さんは本当にいいんじゃないかなっていうふうに思いますね。
こういう形で女性が頑張ってるっていうところね、
僕は女性に聞いてほしいなっていつも思ってるんですけど、
なんか講談会行っていくたんびに、
高齢な男性が多くて、それは悪い話じゃないんですけど、
もうちょっと女性が活躍するところを見てほしいなって、
定中先生とかね、いう中で、
一華さんはどこに出て行っても、
ラグの中に入っても埋もれない、
しっかりと楽しませてくれる講談をやってくれるということで、
推していたいなというふうに思っております。
この日の鳥はですね、
山油庭満喫師匠です。
コロナでですね、救援されてて休み明けらしいんですね。
もうそんなことをですね、
全く感じさせない、
相変わらずの爆笑講座でございますね。
そのコロナのね、自宅療養してた時の糖病の話もですね、
めちゃめちゃ面白かったですけどね。
子供にどう扱われたかみたいなですね、
話がすごく面白かったんですが、
そこから入っていって、そこはやっぱり巧みなんですよね。
子供の、つい最近の糖病の時に、
子供にどういう扱いをされたかというお子さんにね、
娘さんにどういう扱いをされたかという話を挟んで、
子供は面白いっていうところから、
スラッと大魅惑に入っていく。
この辺肉たらしいくらいいいですよね。
でも大魅惑がね、
面白いですね。
攻撃的なボケの角度が、
満喫しそうしかやらないような角度から、
スパンスパンスパンと入ってくるのが、
もう心地よいですよね。
若先生、
銀南くん。
銀南くんの小ボケがすごくいいですよね。
ワンタンワンタンごと全部おかしいっていう形で、
それが笑いとしてどんどん積み重なっていく。
スピーディーにそれが完成されていくっていうところでですね、
大好きです。
そんなことはみんな知ってる話なんですけど、
やっぱりニッポリガンすごいなって思うのは、
竹編とか、
満喫しそうとかの芸がこんな至近距離っていう、
日暮里館の魅力
その距離の近さに改めて感動しちゃいますね。
両国亭とかより近いですからね。
本当に素晴らしいですよ。
この後ですね、
こんだけ2つ目が出てるというのは、
どういうことかというと、
大斬りをやるというか、
大斬りをやるというか、
大斬りをやるということで、
竹編師匠が司会になって、
高校さん、
まんまるさん、
犬夜さんということで、
座布団運びが
満喫しそうというですね、
なかなか面白い組み合わせになってまして、
竹編師匠が
竹編さん、竹編師匠は
あんまり、
今日謎かけだったんですけど、
謎かけとかトンチ系のやつは得意じゃないという
立ち位置なんですけど、
とにかくこの人は昔から司会が上手くて、
ツッコミの司会がすごく上手くてですね、
しゃらくさいところでも感心してたことを
よく覚えてますけども、
3人の個性をきれいに
使い分ける、ツッコミ分ける、
一番ツッコまなきゃいけないのは
やっぱり高校さんなんですよ。
高校さんがほっとくと
自滅しちゃうので、
そこを上手い形でツッコんで料理していく
彼のナチュラル母系な
ところをですね、
上手い具合にコンテンツに変換していく
というところがすごい良いですよね。
やっぱり一番近くに置いておくんですよ。
一番近くに置いておいて、
高校さんのスキンヘッドをセンスでパンとやるというのが
そのリズム、入っていくタイミングも含めて
完璧で、
あと意外と面白かったのが、
満喫師匠が弟子のまんまるさんに甘いという設定が
なかなかね、
満喫師匠が弟子に甘いという設定って
なかなか見ないなという感じで
甘いんだよねとかって言ってたら
実家の方から梨が送られてきたから
というですね、絶妙のボケが入って
ただやっぱりなんだかんだ言って
謎かけはこの3人の中では
まんまるさんが圧倒的に上手いです。
たぶん方法論を
落語一問解だと
楽勝師匠とか上手いと思うんですけども
もう完全に手に入れている感じで
ポンポン出てくると
昔になっちゃいますね
コロナ時代、なかなか
落語解析ができなかった頃に
Zoomでですね
満喫師匠が始めたわけですけども
大喜利番組をいくつか立ち上げている中で
まんまるさんがやっぱり上手い回答
上手くてちゃんと笑わせる回答を
いつも出してくるので
他のメンバーからトンチ侍と言われていて
本人はそれをダサいっていうですね
気に入らなかったって話が残ってるんですけども
やっぱりその辺のね
才能というかテクニックというかは
大したもんだなって思いますし
話にも生きてるんじゃないかな
なんてことを感じました
ってなことでですね
これだけ盛りだくさんで
なんと2500円なんですよ
至近距離で
面白い若手真打ちの講座が聞けて
勉強中というか修行中の中で
それぞれの個性を
才能を見せてくれる
2つ目の講座が聞けて
前座に楽太さんがいて
たっぷりで2500円ということで
本当に休日にやってるなら
毎回行きたいなぐらいの感じでございます
惜しいのはね
耳取れないといけないっていうのが
勤め人にとってはつらいところですけど
そこら辺の融通がきく方なのか
何なのか分かりませんけど
お客さんも結構入っていて
かつ女性が多かったですね
ただですね僕1個思ったのは
この日暮里館の工業が今のところ
月4回しかやってないっていうんですよね
綺麗にしっかり作られてる小屋なので
ちょっとアマチュアに貸すのは
良くないかもしれないですけど
新しい落語の空間
プロには是非貸し小屋として
もっと活用された方が
色んな人が喜ぶんじゃないかなという
連着店みたいにあんなに毎日毎日
っていう風にはなかなかならないか
という風には思いますが
大阪でやっぱりベテランの芸を
見てみたいなっていうところがあって
なんか今度滝川理想師を出るらしいですね
すごいなぁ
あの距離で理想師を聞きたい
とにかく今落語がやれるところが
どんどん減ってるんですよ
ミュージック邸とは潰れちゃったし
大井戸日本橋邸は改装に入っちゃうし
国立園芸場が6年間くらいない
というところで
次々と落語ができるところが
なくなってる中で
新しい小屋ができたっていうのは
とても明るいことなので
より多くの興行が
あのスペースで
行われるというのを僕は期待したいな
というふうに思います
他にもね
向島でしたっけ
木邸であるとか
もう昔からあるのは落語カフェと
神田連絡邸ですけども
あとババンバとかですね
こういう小さい小屋っていうのが
経営は難しいと思うんですよ
だけど家賃はそれなりにかかるわけですから
大変だと思うんです
余計なお世話かもしれませんけども
日暮里館は
日暮里館の雰囲気を守りながら
もっと稼働率を上げる
土日も含めた公園を増やしていただくような
貸し小屋を含めたことを
考えていただけないかな
というのは率直に思いました
とにかく素敵な空間
日暮里館
平日だったら
休みを取っていきましょうよ
休みを取らなくてもいける人は
行きましょうよ
新しい日暮里館
落語園芸小屋だったかな
ぜひ皆さん足を運ばれてはいかがでしょうか
以上シェアする落語の式でした
ではまた