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SciEn TALK
うーん。
サイエントークレン
まあ、諸説ありだけど、
うん。
紀元前5000年前くらいに、もう金って結構集められてたって言われてて、
うん。
まず、最低限さ、石器時代で使われるような金属って、自然発生しないといけない。
うんうん。
最低限の条件じゃないですか。
まだ加工することもできないし。
そうだね。
だから、そこら辺にその金属として存在するものって考えると、意外と少なくて、
金って結構レアなイメージあると思うんですけど、
うんうん。
まあ、わりと世界中の川底に堆積してる。
うーん。
で、自然に発見されやすいっていうものが言われてるよね。
SciEn TALK
それ自体としてっていうのは、何か加工物みたいな感じではないっていうこと?
サイエントークレン
あー。
SciEn TALK
酸化してないみたいな。
サイエントークレン
そうそうそう、とか、あと、何か岩石からさ、取り出さないといけないとかあるじゃん。
SciEn TALK
あー。
サイエントークレン
例えば、鉄だったらさ、ピカピカの鉄として落ちてないじゃん。
SciEn TALK
うんうんうん。
サイエントークレン
それ、鉄鉱石から溶かし出すみたいなことが必要になる、加工が必要になるんだけど、金って砂金みたいな感じで。
SciEn TALK
あー、そっかそっか。
そう。
そうなんだ。金、それとしているんだね。
サイエントークレン
そう、それとして見つかる。
あとは、綺麗っていうのもあるよね。
確かにね。
装飾品なんで、綺麗なものを集める、何か収集するっていうのを、すごい原始時代からやってたって考えると、金って、集めたくなるような見た目をしている。
すごいシンプルだけど。
だし、希少で、そんなめっちゃ見つかるわけじゃない。
だから、ちょっとレアってなると、若干なんていうの、物々交換みたいな感じで、お金っぽくも使えるというか。
SciEn TALK
うんうんうん。
サイエントークレン
価値が生まれるっていうのがある。
SciEn TALK
それこそ金だね。金だね。
サイエントークレン
そう、これ金の始まりみたいな話ですけど。
SciEn TALK
それは、砂金としてってこと?それとも、砂金はさ、熱加えて、金の塊みたいなのにしてたの?
サイエントークレン
そう、金はね、すごい加工がしやすいっていうのもあって、
なんで、わりと古くから叩いたり、形変えたりして加工されてたっていうのが言われてる。
で、装飾品として使ってるみたいな。
うんうん。
なんかね、一応銀も同じような感じでは、昔から見つかってて、使われてたって言われてる。
だから、金とか銀とか、そういう綺麗で、わりと価値があるようなものは、
すっごい最初に、石器時代の後期ぐらいから集められてたんじゃないかって言われてる。
SciEn TALK
うーん。
まあ、結局は推測なんだね。確固たる証拠があるみたいな感じではないよね、やっぱり。
サイエントークレン
でも、古代文明の遺跡から金とか出てきてます。
SciEn TALK
じゃあ、一番古いやつに金が出てるんだ。
サイエントークレン
そうそうそう、とか。
で、ただ、これめちゃくちゃいっぱい取れるわけじゃないんで、広く活用するのって難しいじゃん。
だから、今の僕らの社会みたいな感じで、至る所に金属使ってるみたいな状況には、それだけとならない。
だし、強度は結構弱めなんだよね。
で、じゃあ、広く使われるようになったのは?ってなると、銅なんですよ。
これさ、昔、歴史の授業とかで、青銅器とかあったの覚えてます?
SciEn TALK
あー、あったね。
サイエントークレン
あれも銅じゃないですか。
細かいこと言うと、青銅の前に銅だけの時代がある。
で、これが石器時代の終わりの方で、銅も割と自然に見つかる。
そうなんだ。
で、加工は簡単。で、金よりも強い。
SciEn TALK
金よりもそこら中にある?
サイエントークレン
金よりも量は多い。ってなると、銅を使って、例えば、槍の先端作ってみたりとか、みたいなことが可能になるね。
SciEn TALK
ちなみにさ、銅って、どういう状態であるの?そこらへんに。
サイエントークレン
銅は鉱物としてあるんじゃないかな。
SciEn TALK
あー、鉱物としてか。
サイエントークレン
で、一応、この最初に銅が使われた時って、まだ石とそんな変わらんぐらいのレベル。
SciEn TALK
はいはい。
サイエントークレン
だから、結構、この石と銅が併用される時代が続いたっていうのが言われてて。
SciEn TALK
併用っていうのは、石も使うし、銅も使うっていうこと?
サイエントークレン
そうそう。いきなり全部、銅に石で作ってたものを置き換えるんじゃなくて、
どっちも使ってたみたいな。
で、その後に、銅の鉱石とかね、岩石みたいなやつから、銅を加熱して取り出すみたいな。
みたいなことができるようになると、どんどん石で作ってるものよりも、銅で作ったもののほうが丈夫だし、壊れない。
で、ここからさらにちょっと転換点があって、さらに使いやすくするための金属がまた見つかるんですよ。
SciEn TALK
はいはい。
サイエントークレン
これってさっき言った、精銅。精銅って銅だけじゃないんですよ。
銅とあるものが混ざったものなんですけど、知ってます?
SciEn TALK
えー、なんだろう。わかんないです。
サイエントークレン
聞いたことあると思うけど、鈴。
SciEn TALK
鈴?
サイエントークレン
なんですよね。なんでいきなり鈴が出てくるかっていうと、鈴ってまず特徴として、有点が低い。
だいたい232度とか。で、銅は1000度くらいなんですよ。1083度。
この鈴と銅を混ぜ合わせると凝固点効果って、有点が下がるみたいな現象、多分聞いたことあると思いますけど、
それ起きて875度くらいになるんで、この辺だと木炭を使って到達できる温度がだいたい1000度弱くらいなんで、割と扱いやすくなる。
みたいなのがあって、銅単体だともっと頑張って加熱しないといけないけど、
鈴ちょっと混ぜると溶けやすくなるし、加工しやすくなるっていうのを見つけたの。
SciEn TALK
ていうことは、その当時からもう、鈴と銅は別物として認識、分離されてて、でも意図的に銅100%の中に、鈴何%か入れてたっていうことだよね。
たまたまさ、銅と鈴の混合物があって、その有点が800度くらいだったとかじゃないっていうことなのかな。
サイエントークレン
それは、本当に初期は、鈴がちょっと混ざった銅鉱石が見つかって、それを加熱したときに偶然発見されたって言われてる。
SciEn TALK
じゃあ、これは一つの金属かなって思ってたら、これは銅と鈴だったんだみたいな。
サイエントークレン
でもそれもよく見つけたなって思うけど、いろんな金属を混ぜてたらしいよね、銅に。
銅をなんとかして使いやすくしたいっていうので、いろんな金属みたいなのを混ぜて、火にかけて溶けるかみたいな実験をおそらくやっていた。
それで見つかったのが、青銅っていう流れっぽいんですよね、どうやら。
ここに最初に使ったのが、鉄じゃないっていう理由もある。
SciEn TALK
鉄は他のとあんまり混ざらないってこと?
サイエントークレン
いや、そもそも鉄を取り出すときに、石みたいに加熱して溶かさなきゃいけないわけですけど、鉄の有底ってむちゃくちゃ高いんですよ。
1538度。銅とかより500度ぐらい高いから、木炭とかで頑張って燃やして到達できるレベルの厚さではない。
だから鉄って初期にはそんな使われてないっていう理由でもある。
それに対して青銅は使いやすくて、しかも丈夫だし、武器作ったりとか農業の農具作ったりとかで一気に普及すると。
一応磨いてピカピカになるから装飾品とかにも使われてたし、いろいろ使われてたみたいですけど。
鈴は割とどこでも手に入るわけじゃないっていうのがあって、割と取れる場所が限られてるんですよね。
これもこれで価値が生まれるわけじゃないですか。
鈴が取れるところはそれを貿易に。
倍々が発生して、しかも鈴を混ぜたら青銅になって扱いやすくなるんだったらすごい価値あるよね。
だからそういう取れるところがどんどん発展していく。
これぐらいの時代になると、もう鈴とか銅とかをやり取りするような交通網のシステムみたいなのがもうちょっとずつできてきてて。
SciEn TALK
ちなみにこれぐらいの時代っていうのはいつぐらいの時代なんですか?
サイエントークレン
紀元前3200年ぐらいから銅は広く使われてる。
SciEn TALK
鈴の貿易が盛んになったのはいつぐらい?
サイエントークレン
鈴はそっから1000年ぐらい。
SciEn TALK
じゃあ結構、紀元前2000年ぐらいからさ、もうこういうことが行われてたんだ。すごいね。
サイエントークレン
このさっき交易システムめっちゃできたって言ったけど、これも金属使って車輪とか作り始めてるみたいな。
前にサイエントグでも車輪の歴史やりましたけど、そこと結構ここがリンクするところなんですよね。
金属で車輪が作れてめちゃめちゃ交易が発展して、さらに静銅機とかがいろんなところで使われる。
SciEn TALK
なのが紀元前から。
サイエントークレン
これが紀元前700年ぐらいまで続くんですよ。
それぐらいになると、もうちょっと技術が進んで、今度新しい金属がメジャーになっていくと。
SciEn TALK
それが?
鉄。
サイエントークレン
そう、それが鉄です。
これね、鉄のほうがね、圧倒的に地球にいっぱいあるんですよ。
SciEn TALK
地球のさ、あの元素の何番目だっけ?3、4位以内にいたような気がする。
SciEn TALK
何万年に一度のものなのか、百年に一度のものなのか、どうなんだろう。
サイエントークレン
隕石自体は日々降ってんじゃないの?
SciEn TALK
日々降り注いでる。あんまり頻度がないものだったらさ、本当にたまたまだよね。
サイエントークレン
一応隕石は、今でも1年に2万個ぐらい降り注いでると推定されてて、見つかるのが10個程度だって。1年で。
SciEn TALK
1年で10個。じゃあ結構定期的に降り注いでるんだね。
サイエントークレン
結構降り注いでる。で、そのほとんどが別に人が住んでないところとか、多分海とかが多いと思うけど、に落ちてるから。
SciEn TALK
じゃあ結構な確率でさ、人が住んでるところに降り注いでる。全然確率としては低いけど、でもそれをたまたま見つけて、で、鉄単体を使ってたんだ。
そう。
サイエントークレン
すごいね。
それが空から来たものなのかっていうことは、一応古代エジプトのヒエログリフは、確かその鉄の素材に空から来たものみたいなものが字として当てられてるはずで、
それはね、分かってたって言われてる。でも逆に中世ぐらいのヨーロッパの人は分かってない。隕石からそういう鉄が来てるみたいな。
うんうん。
だからそれぐらいなんか、昔のほうが結構分かってたっていうね。
SciEn TALK
そうだね、だって隕石落ちてくる現場にさ、遭遇してなかったらさ、これ空から落ちてきてるって分かんないもんね。
分かんないね。
普通にそこら辺にもともとあったものって思っちゃうかもしれないし。
サイエントークレン
でもそれがさ、残ってるのすごくない?
え?
残ってるか、それが分かってんのすごくない?ちゃんと。
分かってるの?
いや、隕石降ってきてるの見たこともないけど、空から降ってくるもんだ、誰かが見つけたってこと?
SciEn TALK
うん、見たんじゃない?やっぱり。
サイエントークレン
すごくない?それ。
SciEn TALK
でもさ、空から降ってきて、結構でかいやつだったらさ、結構音も光もあるかもしれないし、目立つんじゃない?
サイエントークレン
目立つか。
SciEn TALK
1年に10個ぐらいだったら。
サイエントークレン
見つかるのかだよ、でも。
SciEn TALK
見つかるの10個で、人が住んでる場所に、じゃあ1年に1個ぐらいかもしれないけど、1年に1個だったら、どっかでは見つかりそうだよね。
見つかるか。
サイエントークレン
うんうん。
すげえな、でも。
SciEn TALK
それがどこだったって言ったっけ?
サイエントークレン
一応ね、古代エジプトの。
エジプトなんだ。
うん、これもエジプトって呼ばれてますね。
まあ、記録に残ってるのがっていう感じだけどね。
SciEn TALK
じゃあ、エジプトの人がたまたま見つけたんだ。
サイエントークレン
ねえってことだよね。
すごい。
すごい。
で、さっきの話は、今までは、隕石から降ってきた鉄だけが純粋で使えてたけど、
精錬の技術が上がってきて、というか、人間がすごい釜とか作って、すごい高い温度かけるみたいな技術が生まれてきたことによって、鉄が使えるようになって、
ってなったら、鉄ってもうそこら辺にあるから、材料が。
だから、めちゃくちゃ普及するんですよ。
銅とか錫集めるよりも、鉄を加工したほうが簡単に金属製の道具とか作れる。
SciEn TALK
ちなみに、ちょっと話しとれるけどさ、普通に1500℃とか行く釜作れんのすごくない?
どうやったら作れんの?
サイエントークレン
鉄完全に溶かす必要はなくって、この1500℃までやって。
サイエントークレン
うんうん。
ただ、その1000℃ぐらいをキープしなきゃいけないっていうのは、それぐらいの温度まで加熱して、よくさ、ハンマーとかで金属ガンガン叩いて刀作るみたいなのがあるじゃないですか。
SciEn TALK
そうだね。
サイエントークレン
あれって、金属から余計な成分とかを覗いてるっていう作業なんですよ。
カンカンカンカンやって。
で、また折り返してもう一回叩いて、どんどんその純粋な鉄だけ、そこに残っていく。
っていう作業ができるようになったのが、この静銅機よりも後だったっていう感じ。
SciEn TALK
なるほどね。
サイエントークレン
だから、そういうひと工夫が必要だったっていうのが、後から鉄が普及してるっていうのも原因の一つなんじゃないかって感じ。
これね、結構まだはっきりしてないらしいんだよね。
なんで鉄の方が地球上にいっぱいあるのに、先に静銅機の時代が来たの?っていう。
これだっていう回答はないけど、これまで言ってきた加工のしやすさとかもあるし、あとは銅とかの方が天然にそのまま存在してる。
けど、鉄はそのままだと存在してない。だいたいもう錆びちゃった鉄しかないみたいな。
SciEn TALK
さっきのカンカン打つやつで、酸化した鉄を還元することもできてるってこと?
サイエントークレン
そうそう。還元もできてる。それも木炭とかで還元しながら叩くみたいなことをやってたっぽい。
SciEn TALK
なるほどね。そしたら還元もされるし、形も作れる。
サイエントークレン
叩くみたいなのをやらないままだと、結構スカスカな鉄みたいになっちゃうらしくて。
すごいもろいし、錆びやすいみたいな。鉄しかできないっていうのがあったらしいですね。
そういうものに関しては、青銅器の時代とかにもしかしたら作られてたかもしれないけど、錆びて朽ちちゃって残ってもないし。
SciEn TALK
使いづらってなりそうだね。
サイエントークレン
そう、使いづらいし、現代まで残ってないだけっていう可能性もなくはないとは思うけど。
SciEn TALK
なるほどね。
サイエントークレン
ていうので、青銅器時代の方が先という説があります。これ諸説ありです。いまだに。結構でかい問題だけどね。
SciEn TALK
そうだね。昔のことだからわかんないね。もう仮説しか立てらんないね。
サイエントークレン
でも、この鉄めちゃくちゃ地球上にいっぱいあって、精錬する。鉄鉱石から鉄を取り出してくる方法、さえ見つかっちゃえばめちゃくちゃ使えるんだけど、これ結構ノウハウじゃないですか。
SciEn TALK
そうか、精錬ってさ、私勝手にさ、形作るみたいな、カンカンして形作ることかなって思ったけど、取り出すことを精錬って言うんですか?
サイエントークレン
そう。自然に存在している金属はだいたい不純物混ざってたりするんで、それを純粋なものとして取り出す。ていうのが精錬ですね。最初に言えばよかった。
で、この鉄のノウハウをゲットした国は、ここからめちゃくちゃ強くなるっていうのが歴史上あって。
SciEn TALK
だろうね。
サイエントークレン
だって、そりゃそうだよね。武器めっちゃ作れるし、建物も丈夫なやつ作れるし、農業の道具も丈夫なの作れるから、農業も強くなる。