配信の背景とテーマ
このポッドキャストは、2020年の6月から配信していますので、最近ちょっとめっきり配信ペースが落ち気味ではあるんですけど、
当初はコロナ禍ということもあって、ほぼ毎日配信していて、なので、結構2020年、2021年はかなり配信回数が多いんですけど、
トレンドとか、その時その時のファッションニュースとか、その時にリアルタイムで聞いたほうが面白い
配信回はもちろんあるんですけど、どっちかというと、時が経っても伝えられないような知識、
ファッションの情報を優先してお伝えしてきたつもりではあるんです。
なので、結構ね、初めの方の配信も未だにたくさんの方が聞いてくれているのが、すごい嬉しくて、今回も実は、第6回目の放送に対しての質問をいただいて、これもまた嬉しいですよね。
意外とポッドキャストって、初めから聞くっていう並べ替えは簡単だし、最新のものから聞くっていう並べ替えは簡単なので、
意外と中ほどのものが聞かれないんだろうなって感じはあるんですけど、そういう意味では、初めの方のものは結構まだまだ聞いてもらっているんですけど、
今日はですね、その第6回、いつ配信したかというと、2020年7月5日なので、4年ちょっと前に配信したものなんですけど、こちらもね、内容は全然、今聞いてもらっても変わらないもの。
エバーラスティングな内容になってたんですけど、こちらを聞いてご質問をいただいたので、早速取り上げていきたいと思います。
第6回目の、なぜ靴にお金をかけなければいけないのか問題というタイトル。今聞いても全然大丈夫なので、ぜひ聞いてくださいね。
ここでお伝えしたことに関するご質問のメッセージをいただいています。ありがとうございます。
久保さん、こんにちは。ポッドキャスト、興味深く聞かせていただいています。マロンと申します。第6回の放送についてお尋ねしたいことがありまして、今回メッセージを送りました。
放送では、服と靴の予算配分に関して、比率として靴の方が大きい方が良いということでした。
靴にお金をかけた方がいい理由について、靴は体を支える部分で体調・健康に影響がある。
手入れすると長く使えて、費用対効果が高い。減価率が高い。値段を上げたら質も比例して上がりやすいという点をおっしゃっていました。
上記4点、それぞれの意味自体は理解できました。ですが、靴にお金をかけることで、見た目を良くする、おしゃれに見えるという点に対して直接的に作用することはないのだろうかと疑問に感じました。
質が良くからおしゃれに見えるということはありますが、質が良いものでもおしゃれに見えないこともよくあるかと思います。
服が良ければ靴はどうでもいいとは思っていないですし、服は高級で靴はプチプラと差がつきすぎなのは良くないとも思います。
ただ、私はファッションアイテムに関して長く使える、減価率等の点以上に見た目を良くする、おしゃれに見えるという点を重視したいです。
靴の方が全身における面積は圧倒的に小さいので、限られた予算をどう配分するかとなったら、極端な差をつけすぎなければ、面積の大きい服の方に使った方が見た目やおしゃれ度に与える影響が大きいのではないかと思ってしまいます。
見た目やおしゃれの点においても、服以上に靴にお金をかけた方が良い理由はありますでしょうか。どうかご解説いただけますとありがたいです。
見た目と靴の重要性
ありがとうございます。こちらは結構語りしろというか論点がいくつかあるので、整理しながらお伝えしていきたいと思います。
ということで、おしゃれの呪いトークラジオは4年半ぐらい続いているわけですが、皆様のおかげでございます。今回で862回目の配信でございます。
この番組では、あなたに巻きつくファッションへの思い込み、イコールおしゃれの呪いをバサバサ届いていきます。服装心理学をベースにおしゃれをもって楽しみ、自分は変えるコツをお届けしています。
お相手はパーソナルスタイリストで公認心理師の木さんの梨彩です。本日もよろしくお願いいたします。
まず、マノンさんにご自身に問いかけてもらいたい。
まず、見た目が良いとかおしゃれ、何をもってファッションコーディネート、ファッションアイテムの見た目が良いとするのか。
何をもっておしゃれとするのかという判断基準は人それぞれです。
なので、私が服と靴の予算配分に関して靴にお金をかけた方がおしゃれに見えるよという表現をしなかったのは、何をもっておしゃれとなるかというのが人によって違うからなんですね。
なので、それ以外の具体的なメリットを挙げていたわけなんですよ。
質が良くなるからおしゃれに見えるということはありますが、質が良いものでもおしゃれに見えないこともよくあるかと思います。
いろいろなところを見てみると、もしかするとマロンさんにとっての見た目が良くなるとかおしゃれというのは、何かデザインが凝っているとか、あるいは流行にハマっているとか、何かそういうことなのかなという感じはするんですよね。
しかもデザインが凝っているとか、デザインが良くなる、凝っているかな、デザインが凝っているというのも、どこに対しての懲りを求めているのかというのも人それぞれなので、靴にお金をかけたからといって流行のものになるとは限らない、流行のデザインになるとは限らないし、凝ったデザイン、マロンさんが求める懲り具合になるとも限らないから
その点では多分、お金をかけたからといって、マロンさんがその点においては望んでいるものというのは多分手に入らないんじゃないかなと思います。だからそのメリットは上げていないという感じですね。何をもっておしゃれとするのか、何をもって見た目が良いと思っているのかというところをもう少し掘り下げて、誰が聞いても分かるような言語化ができるとよりいいのかなと
判断しやすくなるのかなとは思うんですよね。なので、例えば私が挙げた質を上げるということ、質が良いものでもさらに見えないこともよくあるってマロンさんは感じているけど、その逆に質が良くなかったらどんなにデザインが凝っていてもさらに見えないって感じる人もいるんですよね。
例えば、具体的に言うと質が、これも一般論ですけど、一般的に安い質って合皮とかになりやすい。どうしても合皮って本物の革の質感に一生懸命にせようと頑張っているけど、本物の質感には当然ならないから、合皮特有のテカテカ感が気にする人が見れば、あれは合皮だな、あれは本革だなって分かる。
分かる人からすると、さらに合皮のテカテカ感がダサい、おしゃれじゃないって感じる人も中にはいるから、どんなにデザインが凝っていても、あるいはトレンド感がある靴でも、合皮って言うだけであんもダメだとか、あるいは裏側が革じゃなくて、ラバーとかゴムですね。
あんもダメだ、かっこよくないわって思っちゃう人もやっぱりいる。
あとは使っているパーツ、例えば金属のパーツが使ってあった時に、やっぱりメッキみたいな感じがあったりとか、やっぱり使っているものの違いはそれを気にしている人から見れば分かるわけなので、それがちょっと嫌だなとかね。
あとはいいものだと、当然足を研究して作られていたりとか、やっぱり型っていうのは技術だし、知識力というか積み重ねなので、メーカーさんのね。
履いた時に変なシワがつかないとか、そういうことも考えてできているので、履いた時に変なシワができるのがちょっと格好悪いなって思う人もいるでしょうし、また同じ本革だったとしても、ちょっと珍しい色合いだったりとか、色合いにこだわっているっていうものはやっぱりどうしても原価がかかってしまうので、値段に比例しがち。
でも、どこにでもあるわけじゃない人の絶妙な色っていうのが格好いいな、それがオシャレに直結するなって思う人もいるので、質イコール完全にオシャレって思う人も全然いるわけですね。
だから、そういう意味では、質にお金をかけた方が見た目が良くなるよね、やっぱりオシャレだよねって思う人もいるかなと思います。
あと、もう一つ論点があったと思うんですけど、口の方が面積は小さい、服の方が大きいから、面積が大きい服の方に予算を使った方が服は目立つし良いんじゃないかっていう論点もよくありましたよね。
こちらは確かにそうとも言えるし、私がフォースタイル、パーソナルスタイルとスクールでよく教えているのは、面積の代償ももちろんなんですけども、生活するシーンとか生活スタイルによって圧倒的に靴があまり人に見られない生活をしている人がいるわけですよね。
例えば、ずっとデスクワークで座り仕事で、お客様と会うときも座ったままでテーブルの下に足がある状態で、友達と会うときも基本的にはどこか飲食店の中でお食事して、あと帰るだけみたいな、そういうライフスタイルだと確かに人に靴を見られる機会というのがかなり少ないので、そういう人の場合にはもちろん洋服に予算配分をした方がいいかもしれないので、
この辺もまた生活スタイルによってかなり個人差があるというのは正直なところがあると思います。だから、FPSSで言っているのは、ちゃんとお客様の生活スタイルをしっかり全部ヒアリングした上で、最終的には予算配分を決めましょう。
物としての価値とか、そういう生活環境の偏りがないと仮定した場合には、服よりも靴にお金をかけた方が幸せになれる人が多いかなとは思うんですけど、それはやっぱり生活スタイルによって全然違うので、厳密にはそこをヒアリングしていかないとなかなか決めがたいかなと思うんですね。
ただ、面積が大きいイコール目立つということでも実は限らないんですよね。これは人間の認知というか、心理学の領域ですけど、認知を知るとよくわかるんですけど、例えば端っこだから目が目立つという考え方もあるんですよね。
実際、例えばカラーコーディネート、色合わせの理論では、洋服とかファッションアイテムを含めて全身のコーディネートをするときに、一番上のアイテムと一番下のアイテムの色が相性が良ければ、それさえ思っていれば、その間にあるアイテムはどんなにカラーコーディネートがめちゃくちゃでも、意外と一番上と一番下が離れた、上下を相性がよく分かる。
これをまとめていれば、それが引き締めてくれることで全体まとまってみえますよ、という理論が知られているんですよね。
これって、人間が全身を見るときに端っこ、一番上と一番下、例えば帽子かぶっていれば帽子が一番上で、靴はいつでも基本的には一番下だと思うんですけど、帽子が一番上だし、帽子かぶっていなかったらビアリングとかネックレスとかトップスとかになるんでしょうけど、
その端っこを人間が重視しているからこそ、端っこと端っこさえ揃えておけば、真ん中は意外とぐちゃぐちゃでも大丈夫だよ、という理論につながっているんですよね。
それを考えると、小さいからといってなかなか侮れないなというか、靴、端っこなので、というところがあるかなと思います。
だから必ずしも、面積が大きいから絶対的に目立つので、面積が小さいものは見られないのでって思ってしまうと、それは認知的にはちょっとあまり正しくはないかなと思います。
ただもちろんこれもね、個人差はあると思います。認知の個人差、どこを見るかっていう個人差はあって、バロンさんは端っこをあまり重視しない、面積が大きい順に認知していくっていうタイプなのかもしれない。
おしゃれの定義は人それぞれ
考えていくと、私がお話ししていることは、この第6回に限らず、一般論とか、どうしても確率論になるんですよね。個別の相談をされたときには、できるだけ相談に関して個別具体的な回答をするようには心がけているんですけど、そうではないので、
見た目を良くするとか、おしゃれに見せるみたいな、人によって定義が違うものっていうのはなかなか話しづらくて、そうじゃなくて質が良いとか、世の中で貨幣経済で質の良し悪しとそれに対する価値の付け方っていうのは大体目安が決まっているので、そういったこととかなんかは言いやすいので、そういう事例で言いましたけれども、それがイコールおしゃれ、見た目が良くなったって思う人もいるので、
マロンさんはどうなのかなっていうところだと思います。だから結局はおしゃれ全般的にそうなんですけど、人の価値観と自分の価値観のどっちを重視するかということにもなってくるんですよね。
おしゃれに見えるっていうことの、その見る人、主語が自分だけでいいのであれば、マロンさんにとって質が良いこととか、別におしゃれではないなって感じるし、面積が小さいところは私はあまり気にならないからいいなっていうことであれば、多分服の方に予算を抑えた方が幸せだし、
自分がお金をかけたいところにかけた方がいいなと思う。だけど、おしゃれに見えるっていうのが、人から見ても他者から見てもおしゃれに見えるようになりたいということであれば、やっぱり違う視点も必要なので、
たまには靴にお金をかけてみるということで、違う視点が加わって、よりマロンさんのおしゃれが広がるという可能性は十分にある。なので最終的には、誰におしゃれに見てほしいかっていうところでも決まってくるのかなというふうに思いますけれども、
もしマロンさんが自分じゃなくて他者にもおしゃれに見えたいなということであれば、靴にお金をかけることは決して損にはならないし、多分結構おしゃれだなって見てくれる人も増えるんじゃないかと思いますので、その辺で判断していただければいいんじゃないかなと思います。
実際にはね、パーソナルスタイリングとかも本当にここが肝で、どういうものだったら、アパレルの業界構造的にね、どういうふうにお金を配分していけば一番得できるかっていうのかな、質っていう意味でね、質とか作りっていう意味で得できるのか、コスパがいいのかっていうのは覚えられるんだけど、
でも、それが本当にその人の幸せにつながるか、今目の前にいるお客様の幸せにつながるかっていうのはまた別問題なので、そこはやっぱり個別に、そのお客様の価値観をヒアリングするところから始めなきゃいけないんですよね。
だから、大丈夫だとどうしてもそれがなかなかできないので、こういう人だったらこうだよ、こういう人だったらこうだよっていう話をするしかないので、そういう意味では今回の村野さんのご質問をいただいたおかげでね、こういう人にとってはこう考えればいいんだなっていうのがちょっとお話できたかなと思うので、とてもありがたかったですね。
だから、パーソナルスタイリングに限ったことではないんだけど、でもパーソナルスタイリング、ファッションだとどうしてもこれが正解だっていうのがあるものだって思い込まれちゃってる部分もあるんですけど、実際には人によって全然違うので、そこを探る力っていうのが本当は一番必要なんですよね。
私がいつも言ってるカウンセリング力とか、その人が何を大事にしてるのかっていうのをちゃんと引き出す、一緒に整理する。意外とこれ、自分でも自覚できてない。もしかしたら村野さんも、みんなおしゃれってデザイン性のことを言ってるんじゃないの?って思ったかもしれない、今回。
え、違う人がいるの?質だけでおしゃれだって思う人もいるの?って思ったかもしれないけど、本当にファッションのことってそんなに人と語らない、深く語らないから、あるいは類は友を呼ぶって言うけど、友達同士って結構価値観が元々似てるから、まさか違う人がいるってなかなか想像つかないんですよね。
でも本当に、この仕事ずっとやってますけど、本当におしゃれって人によって定義が全然違うなって、つくづく思うんですよね。だから、自分にとって満足のいくおしゃれ、自分にとって満足のいくおしゃれの情報を集めたかったら、まず自分にとってのおしゃれってなんだろうなっていうことを考えることが大事だし、その情報を集めるときに、この人が言ってるおしゃれの定義と私が思ってる定義って一緒かなって確認しなきゃいけないんですね。
これが、SNSの情報を飲みしちゃまずいよっていうことが一番の理由だし、パーソナルスタイリングを受けることの価値、もちろんそのパーソナルスタリストがちゃんとヒアリング、カウンセリングしてくれる前提ですけど、その辺は一度整理することは全然まだじゃないというか、本当に大事なことだと思いますので、ぜひこれを機会にやってみていただけるといいなと思います。
靴に投資することの意義
そんな人によってこんなにおしゃれが違うんだとか、その人によって違うおしゃれをその人に合わせてどう具体化するかっていうところまで教えているのが私がやっている4スタイルパーソナルスタリストスクールなので、ぜひ関心があったら、自分のおしゃれにも全然活かせるので、ぜひご入学も考えてみていただけると楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。
はい、ぜひ考えてみてください。FPSSは来年の1月に開校分が現在受付中でございますけれども、11月20日、20日までにご入学いただくと、入学金が通常3万円かかると0位になるキャンペーンだけじゃなくて、いろんな得点がもらえるキャンペーンもやっておりますので、ぜひぜひ、同棲入るならお得なうちに入っていただきたいと思いますので、
11月20日までにお手続きしていただけると嬉しいなと思います。詳細は番組概要欄をぜひご確認ください。ということで、マロンさんご質問ありがとうございました。まだまだ皆さんからのご質問お待ちしております。ストックがだいぶなくなってまいりましたので、今なら結構すぐに取り上げられるんじゃないかと思いますのでね。
番組概要欄のマシュマロからお送りいただくか、Spotifyでお聞きの方はコメント機能を使ってお寄せください。ということでまた次回の配信でお会いしましょう。おやすみなさい。