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質問がたくさん届いています。来るときはドサッと来るって前言ったじゃないですか。やっぱりドバドバっと来ておりますよ。ありがとうございます。
徐々に、一つずつ順番にお答えしていきたいと思いますので、気長にお待ちいただければと思っております。
今日はということで、これからしばらくは質問への回答の回が続くと思いますけれども、早速本日のご質問を読んでいきたいと思います。
久野さん、こんにちは。いつも楽しく聞いております。かっこいいと申します。ファッションを論理的に解説しつつ、背中を押してくれる久野さんのラジオが大好きです。
特に160回目のおしゃれは自己満の回が大好きで何回も聞いています。さて私のお話なんですが、古着屋さんにて去年アクアスキュータムのコート、今年いわゆるオールドコーチのトードバッグを購入しました。
良いプロダクトはこんなに毎日を楽しい気分にしてくれるものかと感動しています。一方、私が古着でハイブランドを購入してもブランドは1円も儲からないわけで、それは果たして正しいことかと思ってしまいます。
いつか正規品をとも思うのですが、今は学生なので手が届きません。しかしブランドにきちんと還元しないことには、ある種プロダクトをズルーして楽しんでいるような感じがして、もやもやしています。
また最近ツイッターで自称ファッションオタクの方々を見ているのですが、そういったハイブランドに詳しい方々は、某ルミネ系ブランドのこの商品は某ハイブランドのパクリじゃないか、某プチプラ通販ブランドはどこかで見たデザインばかりということをよく言っておられます。
確かにデザイン投用は良くないことで、なるべくパクリデザインを出すブランドさんからは買いたくないなと思います。しかしそういった情報はハイブランドに詳しくないとキャッチできないし、だったら元ネタであるハイブランドのプロダクトを買えばいいという話でもないので、もやもやしています。
質問の手をなしていませんが、よければご回答をお願いいたします。かこいさんありがとうございます。それでは本日はこの質問に回答していきたいと思います。それではスタートです。
はい、ということで始まりましたおしゃれの呪いを解くラジオでございます。本日169回目の配信でございます。この番組ではあなたに巻きつくファッションへの思い込みイコールおしゃれの呪いをバサバサと解いていきます。服装心理学をベースにおしゃれをもっと楽しみ自分を変えるコツをお届けしています。お相手はパーソナルスタイリストで日本服装心理学協会代表理事の久野梨沙でございます。
今日もよろしくお願いいたします。ということでかこいさんありがとうございます。いろいろありますね。ファッションにおける正しさ、これがテーマなんですかね。大きく2つぐらいテーマというか話題が書かれていたと思うんですけど、毎度のごとく前文はマシュマロからいただいた質問に関しては前文を読めるリンクをこの概要欄に貼っておきますので、よろしければそちらもご覧いただければと思います。
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かこいさん、古着屋さんを通じてちょっと良いブランドのプロダクトに触れて、その良さに気づいたと感動したということで、それはすごく良い出会いだったんじゃないかなって思うんですよね。
やっぱりいろんなものに良いものに限らず、いろんなものに触れるっていうのが価値観を広げる上ですごく大事で、でもそれを阻んでしまうのがやっぱり値段じゃないですか。どうしても使える値段って限りがあるので、自分が買える価格帯のものしか上限としては手に届かないんですけど、
でも古着っていうものを通じると、その価格帯をね、自分とこれまでの購入価格帯と同じものでも質として良いものが手に入ったりするので、やっぱりその価値観の広がりっていう意味ではすごく良い機会だと思うんですよね。
その上でですよ、その正しさ。 今日はね、実は裏テーマは正しさファッションの話っていうよりは、正しさとどう向き合うか。 自分の正しくありたいっていう気持ちとどう向き合うかって問題だと思っていて、実はこれ加古江さんが送ってもらったのがすごいタイムリーだなって私思ってて、
その正しさ、自分の中にある正義感とか正しくありたいという気持ちとどう付き合うかっていうのって、今すごい大事なんじゃないかなって思ってるんですよね。で、正しいことって一見こう一つしかないようでいて、実はいろいろあるわけですよ。正しさって人によって人の数だけ正しさってあるんですよね。
ある人から見た正しさが、違う人から見たら間違っている正しさではないこともあるわけですごい難しいなって思うんですよね。
例えば古着屋さんでブランドものを買ったときに、ブランドが1円も儲からない。だからこれは正しい。この消費活動は正しいのかって考えちゃうということなんですけど、確かに古着を買った時点で古着を買ったからといって、例えばコーチのね、オールドコーチっていうのは昔生産されたコーチっていうブランドのものを総称してオールドコーチと言われるわけですが、
そのオールドコーチを買ったところで、現在のコーチ社には1銭も確かに入らないんですよ。だけどさ、もうすでにその製品を販売し終わった時点で、そのメーカーが儲けるべき金額が儲け終わっているわけですよ。
それ以上メーカーが儲けようって思うのは、正しいか正しくないかって言ったら正しくないじゃないですか。だからいいじゃないですかって話になるんですよね。ことほど左右に正しさっていうのは見方によって、すごく飴場状に変わるって思った方がいいのかなっていう気がしますよね。
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だから、もうそのコーチの新製品を販売し終わった時点で、コーチ社は得るべきものは得ているわけですから、これ囲いさんがその古着、それを誰かが使用したものを古着として買ったところで、何の罪悪感も抱くことはないわけですよね。
さらにですよ、さらにさらにそのメーカーの中の人たちがね、みんなもちろん会社体、法人体としては計画通り儲けていかないと成り立たないというのはありますけど、じゃあそのメーカーの中にいる人間としては、私ももともと中にいた人間ですけど、儲けることだけを第一目的として、目的としてね、仕事してるわけじゃないんですよ。
やっぱりその自社の商品を買った人がいて、それを古着として払い下げというかね、売った人がいて、それをまた喜んで買ってくれる人がいてっていう風に、どんどんどんどん愛されていくっていうのはとっても嬉しいことですよ。
ね、なのでその正しいか正しくないかわかんないけど、カコイさんがアクアスキュータムのコートとかコーチのトートバッグとかを古着で買って愛用してることは絶対メーカーの人は喜んでるはず。それでいいんじゃないかなと思いますよ。なので正しさって難しいよねっていう話。だからファッションを楽しむときに私はあんまり正しさっていう話、言葉を持ち出さない方がいいんじゃないかなっていう気がするんです。
すごく今の若い方っていう言い方をしたらあれなのかな?なんですけど、すごい正しさにこだわる人が多い気がして、真面目なんですよね。偉いと思う。だけど正しさってこれぐらいね、その見る人に違うので、あんまりこだわりすぎない方がいいんじゃないかな。なんか苦しくなっちゃわないかなってちょっと心配です。おばさんは。
あとパクリ問題ね。これは昔からあります。私のメーカー勤務時代からありました。私のメーカー勤務時代からなんですよ。パクリパクリになったのが申し訳ないです。私のメーカー勤務時代はその売れ筋商品をちゃんと研究しろと。研究して真似できるところは真似しろ。取り入れろ。それが良しとされてました。
正しさが違うんですよ。それをやった結果何が起こったかというと、同じような商品ばっかり店頭に並んじゃったんです。みんな売上下がっちゃったの。これ良くないよねっていう流れになっての今なんですね。
なので、もちろんね、メーカー勤務してるデザイナーさんとかは絶対パクっちゃダメって思わなきゃいけないし、やっぱり経営者の立場としてはそれはやらない方がいいって思った方がいい。だってデザインっていうのはやっぱり財産だからね。それパクっちゃいけないっていうのは当然のことですよ。
あとはスタリフトとしてお客様にそのパクリの商品を勧めちゃいけない。これもやっぱり絶対です。うちのスタリフトスクールの生徒にはすごく口酸っぱく言います。ちゃんとそのために勉強しろっていう風に。だけどこれはファッション業界側、売る側、お手伝いをする側が注意すべきことで、消費者が気をつけるべきことではないんですよ。本来は。
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だってさ、騙された方が悪いって言ったら詐欺師の思うツボだよ。ね。詐欺師、詐欺にあった人に騙された方が悪いなんて言わないじゃないですか。騙されるんだ。騙そうとしてるから騙される。ん?騙されるに決まってるんですよ。騙そうとしてるんだから。それをさ、騙された方が悪いなんて言う世の中じゃないですか。世知辛いよ。それは言っちゃダメ。
だから消費者はいいんですよ。騙されて。分かるよ。気持ちは分かる。買ってみて、ちょっと時間が経ったらツイッターでこれパクリでないんだって言われたらいい気持ちはしない。そしたら、その時に怒ればいいんです。その時に怒るのはいいと思う。私もこれ買ったけどパクリなんて聞いてなかった。悔しい。ムカつく。何とかしろ。それはね、声上げていいと思うんですけど、買う前に騙されないようにしようって考えなきゃいけないっていう数字合いは何とこにもないでしょ。騙す方が悪いんだから。
なのでこれは業界側が気をつけるべきこと、やっちゃいけないっていうふうに自解すべきことであって、囲いさが気にすることじゃないよ。なので好きなものを好きなように買ってください。で、このプロダクトいいな、このメーカーの取り組みいいなって思ったら、もし余力があったらぜひそれを発信してあげる。それが一番の応援になるんじゃないかなって思うんです。
なんか正しくあろうとすると、私たちって間違っているものを避けたり、もっと言うと攻撃したくなったり、急断したくなったりするじゃないですか。でも人間のさ、しつけでもそうなんだけど、間違ったことを叱るより良いことを褒めた方が効果が高いんですよ。
これ社会全体にも言えることだと思うんですね。だから正義感を持つのはすごくいいことだけど、その正義感を間違ったものを避ける方に使うよりは、良いことを知っている人を褒めたり、良いプロダクトを称賛したりする方にエネルギーを使った方が私はいいんじゃないかなと思っています。
なので囲いさんもぜひねおしゃれ楽しくなったっていうことなので、いいものを愛する、好きなものを褒めるっていうことにエネルギーを使うともっと楽しくなるんじゃないかなと思いますので、ぜひそんな方向で楽しんでみてはいかがでしょうかね。
ご質問ありがとうございました。まだまだご質問募集しております。これを聞いた感想などなどもお励みになりますので、ぜひお送りください。番組概要欄にあるマシュマロからお待ちしております。それでは次回の配信でお会いしましょう。おやすみなさい。