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2024-06-13 12:00

810.「イタい若作りカジュアルおばさん」の投稿がなぜ炎上したか from Radiotalk

先日からX(旧Twitter)上で炎上している「イタい若作りカジュアルおばさん」の投稿。15年前なら恐らく問題にならなかったこの投稿が今ここまで批判される理由と、それでもこういう投稿が後を絶たない理由を解説します。

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#ひとり語り #心理学 #ファッション #服 #おしゃれ #スタイリスト #パーソナルスタイリスト #カウンセラー #イメコン
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はい、ということで始まりました。おしゃれの呪いを解くラジオ。本日で810回目の配信でございます。この番組では、あなたに巻き付くファッションへの思い込みイコールおしゃれの呪いをバツバツ解いていきます。
服装心理学をベースにおしゃれをもっと楽しみ、自分を変えるコツをお届けしています。お相手はパーソナルスタイリストで公認心理師の日産のりさです。本日もよろしくお願い致します。
さあ、今日はね、ちょっとツイッターじゃないや、ツイッターでもいいか。XQツイッターでもうちょっと投稿したんですけど、ちょっとある投稿が話題になっていて、あまり良くない方で話題になっていて、ちょっとその話を今日はしたいなと思っていて。
知らない方もいると思うので、どういう投稿が話題になったかっていうと、よくあるって言ったらあれですけど、ファッション系の情報提供をする人で作られたXの投稿だと思うんですけれども、画像が2枚あって、左側にね、女性、私と同じ色だよかな、の女性が黄色いピタピタの、
ピタピタのTシャツにデニムのパンツ、スニーカー履いてて、そこに痛い若作りカジュアルおばさんって大きく文字が入ってるんですね。
で、右側にはその方を含む4名の同じぐらいの女性が、まあちょっと今のトレンドを意識したような、ちょっとゆるっとした格好をしてるっていうね、そういう2つで、要はその左側のような格好をしてると、痛い若作りカジュアルおばさんに見えるから、右側のような格好をするといいよ、そのコツはねっていう感じで、そのファッションのコーディネートの仕方を教えようとする投稿なんですけど、
それが引用されて、いや私は左側のこんなことやるんだったらカジュアルおばさんのままでいいかなとか、この格好のどこが悪いのとか、痛いって何が痛いのとかね、そういう感じの、まあなんていうのかな、非難をされるような感じで、引用リツイートでバーッと回ってきたという感じなんですよね。
で、これを見て思うのは、情報によると私ちょっと存じ上げなかったんですけど、この投稿を作った人は昔からこういう感じの、その痛いカジュアルおばさんっていう方のモデルも、なんかこれを作ってる、このコンテンツ作ってるご自身があってらして、昔からちょっとこういう自虐的なことをやって、
でもこんな風にファッションを変えればこんな素敵になれるよっていう、ビフォーアフターみたいな写真をたくさんブログで投稿されてるようなんですよ。だから昔からっていうことは変わらない、で一貫してそれをやってらっしゃると思うんですけど、確かにね、私も、これはね、それを見て、私も昔を振り返って反省して、自戒を込めて考えたことなんですけど、
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15年前ぐらいまでやっぱり盛んに、これがNGファッションみたいな記事を主にウェブ媒体でたくさん書いてたんですよね。連載とかも持ってて、そこでたくさん書いてましたね。で、そういう記事ってすごくやっぱり読んでもらえるんですよ。とても読んでもらえるし、読者さんからの反響も多くて当時は参考になったとかね、結構当時はいい感想をたくさんいただいたんですよ。
だからおそらくその頃から同じようにやってらっしゃった方で、その時の気持ちのまま作ってるんだと思うんです。でも私自身は、だから私自身も過去にはこういうことを書いてたので、反省しなきゃいけないなと思うんですけど、やっぱりね、10年ちょっとぐらい前から傾きが変わってきたっていうのもあるし、私自身がなんかこういうふうに、いくらファッションを良くする発信をしようという目的が何であれ、
やっぱりこういうファッションって良くないよっていう発信をしてしまうと、それが呪いになってしまうこともあるんだよなって思ったんですね。だからそういう記事を書くのはそれ以降一切やめたっていうのがあるんです。
で、それがここに来て、ここ数年ますますそういうなんていうのかな、これはダメですって何かを下げてこうしましょうっていう発信が特にファッションにおいて本当に受け入れられなくなってきた。
で、その中でもこう雑にね、雑にって言い切っちゃいますけど、雑に女性はこう男性はこうとか、おばさんはこう、おじさんはこうっていうふうに年齢とか性別みたいな大きな括りで雑に区切って、それで何かを上からファッションを教えるような発信っていうのは本当に受け入れられないと思います。
で、これなんでかなって、だから今回の炎上した投稿っていうのもやっぱりカジュアルおばさんって、おばさんはこういう格好しちゃダメなんですよっていうふうに、女性でこの年齢の人はっていうふうにやっぱり括りがちょっと属性としてあまりに大きい。
でも、今ってその、例えば一食いにおばさんって言われるような年齢、性別の人でも、見た目が全然違うのはもちろんだし、考えていることも過ごしている生活も全然違うんですよね。あまりに多様化しちゃってるんですよ。
で、多様化して、かついろんな価値観を持って生活できるようになったんですよね。だからいろんなファッションもできるようになったんですよ。人からとにかく言われずね。それはすごくいいことで、人目を気にしすぎて、自分の本当のしたい格好をそこまで我慢しなくていいんじゃないかっていう風潮になってきたんですよね。
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これがすごくいいことだから、そこから逆行するような、この投稿、おばさんはこんな格好をしちゃダメみたいな、ある種の服装を否定するような、そういう逆行するような発信っていうのが本当に受け入れられないというか、やっぱり時代が戻っちゃうのがみんな嫌だから、余計に叩いてしまうっていうのがあるんじゃないかなと思うんですよね。
だからそういう意味では、おしゃれなことを不特定多数に発信するっていうのが本当に難しい時代になったなとは思います。どうしても誰にでも届くような発信って誰にも届かないからさ、やっぱり。ある程度区切らなきゃいけないんだけど、それを雑な括り方したと今回のように逆効果になっちゃうっていうね。
だから一対一でアドバイスするのは全然その人だけを見ればいいんだけど、その多数に発信するっていうのがすごい難しい時代だなっていうのは思うんですよね。
じゃあ私はどんなふうに今発信してるかなっていうと、属性で区切ってあなたはこうした方がいいよっていうふうに文切り型に発信するというよりは、その人それぞれ読んだ人が自分にとってのベストをどう見つけるかっていう、
自分にとっての一番いい服とか一番いい考え方みたいなのを考える方法、ヒントを主に発信してるなって思うんです。だからすごい回りくどくなっちゃうんですよ。あなたはこれ着てればいいっていうふうに具体的なコーディネートをパンって出せればいいんだけど、それはできないから。
だからこういうふうに考えたらいいよっていう考え方を発信することになるので、すごい切れ味は多分悪いと思う。正直その切れ味っていう意味で言うと、炎上してる痛いカジュアルおばさんの方が切れ味はいいと思う。でもその切れ味って、やっぱり特定の人を本当にざっくり切っちゃうものなんですよね。傷つけるものだから、そんな切れ味は持たなくていいって思うんです。
だからちょっと回りくどいし、私の発信はちゃんと読まなきゃわからないし、読んでから自分で考えなきゃいけないから、もっとわかりやすく書いてくれよって思う人もいるかもなと思うんですけど、でもそういう発信の仕方しかできないんですよね。あるいは、こういうふうに思っているあなたはこうした方がいいですとか、これに悩んでいるあなたはこうした方がいいですとか、こういうことを考えているあなたはこうした方がいいですっていう風な、
その方のお悩みとか持っている価値観でフィルタリングした上で、具体的な答えを提示するみたいな、そういう発信が多いかなと。だからこう思ってない人には逆に届かないっていうね。だからそういう意味では、できるだけたくさんの人に私の発信を見てもらいたいみたいなエゴが出た瞬間に、やっぱり、
雑な括りで発信しちゃうことになるんだと思うんですよ。やっぱり心のどこかでたくさんの人に見てほしいって思っちゃうから。
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だからそれを思わないように、本当に必要な人って誰なんだろう?で、その必要な人にだけ届けようって思わないと、必要じゃない人に届けるっていうことは、それが無駄になるだけならまだしも、それが傷つけたり余計な呪いをかけることになるので、それは絶対やっちゃいけないことですよね。
なのでできる限りその必要な人だけに届くように、発信する側がちゃんとフィルタリングするっていうことがすごい大事なのかなと思うんですよね。
あともう一個ね、ずっと考えていたこのことについて思ったのは、いわゆるこういう情報発信ってステレオタイプな情報発信じゃないですか。ちょっと古いステレオタイプな。
そういう発信しかできないっていうのは、おそらく多分お客様のカウンセリングができないっていうことも、できてないからだっていうことも理由の一つなんじゃないかなって思うんですよね。
一人一人に向き合って、お客様のカウンセリングして、その人たちが何を悩んでいるのかっていうのを知っていくと、同じ年代でも悩んでいることが全然違うんだな、生活が全然違うんだなってことに気づくはずなんですよね。
だけどそれをやってないと、もん切り方に、もともと自分が用意していた答えを提示することしかできない。
おばさんのおかじはこうしたほうがいいんだよ、みたいな。そうするとやっぱり傷つけてしまうことがあるっていうことだと思うんですよね。
だから不特定多数の発信に限らず、マンツーマンでスターリストとかイメージコンサルティングのサービスをするときは、やっぱり答えを教えることよりも、お客様それぞれが抱えている問いとか悩み、課題を知る力の方がよっぽどスターリストとか夢コンには必要なんじゃないかなって。
それがわかんないと結局全然まとわずれな答えを勝手に与えてしまって傷つけることになるので、一番大事なのはやっぱりお客様が抱えている問いを知る力なんじゃないかなっていうふうに思いますね。
だからそういう意味でもやっぱり引き続きフォースタイル、パーソナルスタイルとスクールでは、しっかりカウンセリングっていうのをますます力を入れて教えて、一人一人が抱えている課題に対して答えを出すっていう練習を積んでいきたいなと思っています。
それやるとすごくいろんなお客さんに対応できるし、本当に深いアドバイスができるようになりますので、ぜひそんなスターリスト夢コンになりたいなと思う方は、フォースタイル、パーソナルスタイルとスクールにお越しいただければと思います。
今第17期募集中で、8月下旬から開講ですが、お席が半分ぐらい埋まってきてしまいましたので、ぜひ気になる方はお早めに。今年最後の開講になります。
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