西松屋の低コスト運営
この番組は、中小小売企業の吊り締まり役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事にじくわしを負いたジェネラリスト、わたくして米有利が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク35回になりました。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日は、西松屋に学ぶローコストオペレーションのお話を聞いていくのですが、最初は私事ではあるんですが、転職をすることになりまして、
今はデジタルマーケティングの支援会社であるデジタリフトというところにいるんですけど、10月で社員として毎日通うのはおしまいになりまして、
一部お仕事を引き続けさせてもらうので、辞めるという感じでは全然ないんですけど、11月の半ばから別の企業さんに本職としては移るんですね。
今まさに少しフリーというか、お休み期間があって、その上で樋口さんに聞こうと思ったんですけど、
前職、パズリットさんに売却されてロックアップ期間終わってから、その後すぐ起業されたんでしたっけ?
休み期間があったら何してたんだっけ?と思って。
最初に転職おめでとうございます。
店舗標準化の効用
ありがとうございます。
僕自身はですね、ロックアップ期間終わってすぐ働いてましたと。
1月31日最終出社、2月1日の朝9時から次の会社のミーティングが入っているみたいな状態だったんで、
全然休みなく働いてましたと。
意図的にそうしてたのもあって、実は1社目売却した時はブランクが開いて、
プラプラいろいろマーケットリサーチという名のダラダラしてる期間があったんですけど、
本当にダラダラするだけダラダラしてて、あんまりいい感じじゃなかったので、
チャットが通かないとアル中になって死んじゃうなと思っていたんで、
今回の起業も終わったらすぐ働くって決めて、
なんならむしろロックアップ終わる前に登記はしていて、
するんで、みたいな感じで登記をしていて、
始める時にはもう始められるようにっていう感じでやってました。
なるほど、休暇期間うまく使えないタイプの人ですね。
いや、全くそうなんですよ。趣味もあんまりないし、
リフレッシュするみたいなのに何かまとまった時間を使うっていうのもそんなに必要ないタイプなんで、
あんまりうまくいかないんですよね。
ちょっとでも私も似たようなところがあるので、そうならないように気をつけます。
アル中だけ、朝から酒飲むだけ良くないと思ってた。もう二度とやらないと決めてます。
朝から飲む、そうですね、やらないと思います、さすがにそれは。
めちゃくちゃいいんですよ。月時の朝の食堂とか行って、そこで飲んで、
7時ぐらいに行って、8時、9時に帰ってきて寝れるんですよ、そこから。
っていうのをやってたんですけど、良くないなと思ってます。
そうですね、非常に良くないですね。
全く参考にならない話ですみません。
ありがとうございます。では本題に行きます。
今回西松屋に学ぶローコストオペレーションというテーマですね。
ローコストオペレーション、前職のペアマナーの時からテーマみたいな感じでやっていたので、
結構西松屋も同じ子供服だったこともあって注目していて、
改めて何か記事とか読んで、面白いなと思ったので、ご紹介したいなというところです。
加えて、結構過去回ですかね、サイゼ型組織、ドンキ型組織みたいな話した、
組織設計の話にもつながる話かなと思っていて、西松屋は完全なサイゼリア型の組織で、
今昨今、人件費も高騰しています。少子化が進んでいて採用難しいみたいな形で、
本当にドンキ型組織でやっていたとしても、この人材不足みたいなところで行くと、
ローコストオペレーションに学ぶ部分は結構あるんじゃないかなと思っていて、
ちょっとその紹介をしていければなという感じで思っています。
参考の記事、この後貼っていただきますよね、ポッドキャストにも。
これ私も読ませてもらって、ローコストオペレーションの運営について、
その記事の内容を含め、樋口さんの見解も含めて紐解いていければと思います。
これまず私も子供がいるので、西松屋は何店舗か行ったことがあるんですけど、
どこの店舗も本当一緒ですよね。
これすごい面白いなと思っているのが、店舗を200から300坪で標準化していて、
レイアウトもほぼ固定していて、本当棚とかの重機も統一しているので、
コストが抑えられる大量に発注して、価格を交渉可能にして抑えているんだろうなというところがあります。
プラスアルファはロードサイドをメインに出店しているような形なので、
家賃もかなり低く抑えているんだろうなと。
サイゼ型組織と同じように、後ほどもお話しするんですけど、
売上なんかは店長が責任をあまり負わずに、本部主導で追っていくみたいな形で、
店舗の標準化と出店の戦略もおそらく本部が担っていて、
本部がその出店場所と人口の動態から売上がこのぐらいいくだろう、
みたいなところを設計しているんだろうなというのを想像しながら見ています。
サイゼもこれ全く同じような形で、出店戦略と売上の責任は本部が追う、
みたいな形でやっているので、ここも共通化していて面白いなと思いました。
本当に都心にないっていう言い方が正しいのかわからないですけど、
私の行動範囲にはなくて、お店が。
なのでちょっとわざわざ西松屋界隈に行きに、
慶応線に乗って、あそこなんだっけ、仙川かな?にわざわざ行ったりとか、
なんか知ってましたね。
お台場にありますよ、お台場に。
お台場行かないですね。
僕、前豊洲に住んでいたので、お台場の西松屋に行っていました。
ああ、そっか。なるほど。
ロードサイドと言いは、ロードサイドじゃない、あれは都心ですね。
都心にもちょいちょいという感じですかね。
店舗は本当にオペレーショナルで、発注もやらないんでしたっけ?
店舗の商品発注業務みたいなのは本部主導で、
在庫管理も本部主導という感じです。
発注業務ってやっぱり小売店舗にとっては負荷の高い業務の一つだな、
在庫管理と一体なんですけれども、
本当にストアレコードを作った理由でもある、
発注業務の簡略化、省力化みたいなところは、
結構それによって現場の負荷が大きいなって思っているところがあります。
本当に今の在庫がどのぐらいあるか、各SKUごとにどのぐらいあって、
今直近でどのぐらい売れていて、将来この32週だとこのぐらい売れてるから、
先の予測ではこのぐらい売れそう、
特に10月は今日から気温がすごい落ちたので、
この商品群が売れそうみたいな予測を立てて発注するみたいな形なので、
結構負荷が高いので、
それは本部主導でやれているっていうのは、
かなり大きな業務の軽減負荷なのかなというふうに思っています。
特徴もう一個いくと、先ほどちょっと話した通り、
売上げの追求よりもオペレーションを守ることを優先するっていうのが、
店長の業務になっているっていうのが面白いし、
最善と共通しているなというふうに思っています。
アパレルの店長というと、こんな感じじゃなかったかなと思うのが、
売上目標を追わされて、本当に労働力の調整弁として使われるというか、
人手が足りないとVMDもやるし、品出しもやるし、
発注もやるし、レジもやるし、接客もやるし、
みたいな形で設計されているケースが多いんじゃないかなと思っています。
一方で西松屋店長の役割は、本当に担当する店舗で
オペレーションがきちんとやれているかっていうのを確認することと、
従業員とパートに対して作業割り当てを行う。
マニュアル通りそれがちゃんと実行されているかを
典型することになっているので、本当に記事の中にもあったんですけど、
1人の店長が5店舗を見て回るような、そういうような設計になっていても、
従業員、店長に負荷がなく回っている。
それだけマニュアル化を徹底してやっているというのが特徴なのかなと思います。
顧客への還元と成果
店舗に売り上げの責任を持たせない。
本当サイゼ型と同じ考え方で、オペレーションを守ってさえいれば
売上利益ついてくるよねっていう設計がちゃんとされているっていうのが
すごい面白いし、見習うべきところなんじゃないかなと思っています。
このリテイトーク、この番組の過去回に
サイゼリア型組織、ドンキホーテ型組織の違いっていう回があるので、
興味持たれてまだ聞いていない方がいらっしゃったら、ぜひそっちも
遡って聞いてみてほしいんですけど、
サイゼ型は店舗の売上は立地でほぼ決まるっていう、立地でしたっけ?
立地とかがそういう条件でほぼ決まるから、権限を本部に集中させて
店舗は売上責任を持たない組織だっていう話ですよね。
店舗では標準化したマニュアルがあって、店舗ではそれを徹底するっていう点も
西松屋と同じですもんね。
本当業務は徹底的に標準化とマニュアル化しているなというふうに思っていて、
西松屋でいくとどの棚にどの商品を置くかまでマニュアル化されているらしいので、
そこが徹底されているなという感じで思っています。
本当に結果として1人で5店舗見るって、
まあまあ従来のアパレルだとありえないのかなと思うんですけども、
そういう体制が可能になっているのが非常にすごいなと思って読んでました。
すごいですよね。各店舗に店長置かなくてもいいんだっていうことに割とびっくりしたというか、
読んですごくびっくりした。ローコストオペレーションがすごいというよりか、
ローコスト以前に徹底的なオペレーション化されているのがすごいなっていう印象を持ちました。
決まったことをやる、運用しながら改善、改善できることを改善することに
どちらかというと目が向いている感じですよね。
もちろんローコスト化みたいな部分もすごくて、
これすごく合理的な運用が徹底されているのは、
顧客としてもすごくわかるというか、
パターンである服とかって基本なくって全部ハンガーがけなんですよね。
多分ハンガーがけに納品されて、
ハンガー状態で店舗にあって、それをお客が取って持ってかれる時もハンガー付きなんですけど、
すごい手が届かないぐらい天井の高さまで商品がかかってて、
それをハンガーと取る長い棒、先っちょが小さいサスマタみたいなのが置いてあるので、
お客さんもその棒を使って商品を取るんですけど、
日本だとなかなかそういうオペレーションのお店って少ないですもんね。
すごいですよね。やっぱ商品畳む手間って結構かかりますもんね。
うんうん。
エアバロンさんでもローコストオペレーションかなり徹底されてましたもんね。
基本もローコストオペレーションからスタートしましょうっていう感じで、
そのローコストオペレーションを作るのが僕の役割だったっていうところもあるので、
ものすごい真剣にやってました。
考え方としてはローコストオペレーションを徹底する、
そうすると固定費の比率が下がるので、
より原価率を高めてお客さんに還元していい商品を作ることができる。
そうすると消化率、要するに高品質で低価格なものづくりができるので、
お客さんから支持される商品ができて、消化率も高まるし生産量も増える。
生産量が増えると価格交渉が効きやすくなって、
さらに良い品質のものが安く作れるみたいな、
このサイクルを回すみたいなところを結構最初から考えてきて、代表が。
そしてローコストでやらないと本当に低価格で売っていくので利益も出ないし、
お客さんが満足するような原価率で提供できないみたいなところは結構徹底してやっていて、
やっぱりその最初の原価率はかなり高めに設定してたなっていうのを、
西松屋のオペレーション手法
今他社さんとか見てても思いますね。
体制として代表のチームで商品作りと企画をしていて、
そちらに人が紐づいていくっていうところと、
僕らのチームは僕自身一人で売り上げと利益の管理をしますと。
サイトもモールも含めて自社サイト、ZOZO、楽天、楽天ファッション、マガシック、
ショップリスト、スーパーデリバリー、1時9点、AUペイマーケットみたいな形で、
Amazonは卸でみたいな形で、かなりサイト数は多いんですけれども、
各サイトの試作の意思決定まで含めて僕一人でやってましたと。
決めたことをオペレーションとして作業に、各サイトのオペレーション、
価格を変えたりセールにしたりっていうのは、
メンバーの方に手伝ってもらっていたんですけれども、
基本的にはこういう形で、作業はオペレーション化して、
アルバイトでもっていうとあれですけれども、
アルバイトメンバーでもできるような形で落とし込んで、
作業に落とし込むっていうのは結構徹底してやってました。
それやる上で、一人でやれるためにはやることやらないことを決めるの、
結構徹底的にやらないといけないなと思っていたので、
力を入れるところと入れないところは決めてやってました。
モールの運用とか、ECサイトの売上の反則の部分でいくと、
自社、楽天、ZOZOに関しては独自の施策と価格決定を行うけれども、
その他売上の全体の2割ぐらいの、
散らばっているモールみたいなものに関しては、
基本的には他の店舗の価格を転用する、
施策を転用する、みたいな形で、
個別に売上がこうだからこうで、分析をしてっていうことは、
基本的には売上の大きい自社、楽天、ZOZOしかやらない、
みたいなことを決めてやってました。
そうすると、自社、楽天、ZOZOの施策が決定すると、
必然的にその他のモールの施策も決定して、
自社、ZOZO、楽天のここを見れば、
このサイトのこの価格は決定できるよ、みたいな形にしていて、
何ならその価格が決定したシートをインポートすると、
各種サイトのセール価格の設定するような
スプレッドシートのCSVができる、みたいな、
そういう効果をかなりやっていましたね。
主要の売る場所を決めていて、
他の場所には振り回されない、みたいな感じの、
やることやらないことってことですよね。
重要店舗は決めていて、そこに関してはしっかりやるけれども、
残りの2割のところは、そこでゴリゴリやったとしても、
そこで20%売上げ伸びたとしても、
全体の割合からするとかなり小さくなってしまうので、
そこにはちょっと重力はせずに、ちゃんと在庫は置いておいて、
反則する施策もそれなりに苦労せずできるような体制で、
本当に西松やサイゼリアと同じような形で、
オペレーションを守っていれば、
ちゃんと売上げ上がるような体制にするっていうのを意識してやってました。
そう考えると、今まで話を聞いている中で、
ペアマノンさんの強みって消化率とか、
消化率重視の運用みたいなところに注目をしていたんですけど、
仕組み化だったりオペレーション化がいかにできていたかっていうところにも、
強みがありそうだなって、やっと理解してきました。
本当そうですね。
いい商品を作っていることを前提に、
低価格でいいものを作るみたいなところを起点に、
ローコストでオペレーションを徹底して作っていって、
消化率も高めないと生産量が増えないし、
利益が残らないのでみたいな、
これがビジネスモデルとして一貫しているみたいな感じで、
業務効率化の重要性
この一貫性が強みなのかなというふうに、
個人的には理解していて、
一個だけ強くてもあんまり意味がないというか、
この一つをローコストオペレーションが起点になって、
減価率を上げられて、
いい商品が安く作れてみたいな、
このサイクルがすごい、
他社さんも見ながら思うようなところは、
結構あるかなと思っています。
なるほどですね。
ローコストオペレーションを徹底するには、
やっぱり俗人性を排除して、
仕組み化していくことは当然必須ですけど、
DXって必要不可欠ですね。
本当にスプレッドシートベースでもいいんですけれども、
本当に無駄な作業ではないですけれども、
本当にクリックする回数であったり、
コピペする回数を減らすっていうのは意識していました。
やっぱりこのコピーの回数が増える、
アクションの回数が増えるごとに、
エラーの回数って増えると思っているので、
特にCSVを上げるだけみたいなアクションで、
バババッとできるみたいなところは、
すごい意識して作っていて、
一方で複雑化してしまいすぎると、
誰もができなくなっちゃうので、
そこのバランスが難しいなと思ってましたね。
今もうちの会社でクエリ関数とかで、
クエリ関数かけないとうちの会社業務できなくなっているので、
そこと一方しながらも、
業務を複雑にしすぎないみたいなところを、
どうバランス取るのか難しいなと思ってますね。
システム化の話でいくと、
そういうことも考えなくてよくなるのが、
システム化のいいところかなと思っていて、
ストアレコードを作った理由にもなるんですけれども、
ペアマノン時代は小規模ながら、
自社の管理システムを導入して、
そこからダウンロードすると、
セールの価格が決まっているとか、
決まったセール価格をインポートすると、
楽天のセール価格を勝手に変更してくれる。
時間指定もして、
お買い物マラソンとかイベントが終わったら、
セール価格が戻るみたいなことをやっていたので、
そういったところで本当に少ない人員で、
手打ちしなくていいみたいなところを
突き詰めてやっていくのは、
すごい大事になるかなと思っています。
ストアレコードの宣伝になるんですけど、
多くの中小企業が本当に業務効率化することで、
コア業務ってやっぱり商品の企画と、
それをどうお客さんに届けるかみたいなところだと思っているので、
そこの手数であったり考える時間が増えるように、
本当に業務効率化できるところから業務効率化するのに
導入してもらえるといいんじゃないかなというふうに思っています。
ありがとうございます。
私、人事なので思っちゃったのが、
イベントのときにめちゃくちゃ残業が増えちゃうんですとか、
そういうのもグッとできる可能性が高いんだろうなと思いましたね。
おっしゃる通りですね。
オム時間の標準化もすごい大事ですからね。
西町屋に学ぶローコストオペレーション会でした。
ありがとうございます。
リテールトーク、ここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組の詳細欄にGoogleフォームのURLがあるので、
質問やメッセージはこちらからお送りいただけると嬉しいです。
番組内でご紹介させていただくかもしれません。
次回もぜひよろしくお願いします。