2024-12-03 32:09

#102 実例集「ASICS 日本のブランドの魅力を世界に広めるには?」

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第102回は、実際にクリエイティブ思考を使って問題を解決した事例を紹介する「Mind Shift 〜発想の転換〜」をお届けします。今回は、ASICSの常務執行役員・マーケティング統括部長の甲田知子さんをゲストにお招きし、日本のブランドの魅力を世界に広めるには?についてお話を伺いました。グローバルブランドがチーム作りで大切にしていることなど、クリエイティブ思考を武器に21世紀を生き抜くヒントを紹介します。


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サマリー

ASICSの常務執行役員、高田智子さんが、日本のブランドの魅力を世界に広める方法について話しています。特にマーケティング戦略やブランド力の重要性に焦点を当て、DTC営業と卸売りのバランスを考えています。ASICSは、日本のブランドとして、世界市場での信頼性とエモーショナルコネクションを重視し、マーケティング戦略の変革を目指しています。また、日本企業が国際的に成功するためには、プロダクトイノベーション、人的資本の活用、共通言語の重要性も強調されています。アシックスは、世界的にブランドの魅力を広めるための新しい取り組みについて議論しています。特に、グローバルな人材活用やリモートワークの普及が、日本ブランドの国際的成功に寄与することが強調されています。

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This is ReinaMoto's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone. This is ReinaMoto. 皆さんこんにちは。ニューヨークと東京、シンガポールを拠点にするグローバルイノベーションファーム
I&CO 共同創業パートナーのレイ・イナモトです。 めまぐるしいスピードで世の中が変化する中、この番組は日本人が世界で必要不可欠な存在と
なるためのヒントを探ります。 今回は、Mind Shift 発想の転換をお届けします。 このコーナーではビジネスシーンで実際にクリエイティブ思考を使って問題を解決した実例を
ご紹介します。 今日もこの番組のプロユーサー 竹村幸男さんと一緒にお届けしたいと思います。
ASICSのブランド戦略
レイさんよろしくお願いします。今回も前回に引き続き ASICS の常務執行役員 マーケティング統括部長の高田智子さんにお話を伺います。
前編ではブランド復活の秘話についてお届けしましたので、まだお聞きになっていない方はぜひ聞いてみてください。
後編では日本のブランドの魅力を世界に広めるには、についてお伝えします。 では早速お話を伺いましょう。
So let's get started! 売上の向上っていうことと、あとそのブランドに力がついていく、ブランド力があるっていうところの関係性って
何だろうって最近ちょっと考えてるんですね。正直ここだけで答えが出ることでもないですし、その各企業によっても違う答えがあったりとか、業界だったりとか、どっちかというとそのビジネス向けの企業だとちょっと違う立ち位だったりとか、いろんなパターンがあると思うので一言でまとめられることではないとは思いつつ、ちょっとここでせっかく高田さんに来ていただいているので、その辺の紐を解ければなと思うんですけど、
まず、ASICSさんという、ここ数年すごく売上が伸びていて、存在感もどんどん出てきていますし、いい方向にいってると思うんですけども、そことブランドが向上しているかっていうところは直結しているかしてないのか、している部分はどういうところなのかみたいな、ちょっとその辺のご意見を聞きたいと思うんですけども、まずこのことを聞いてどう思われますか。
うちの会社の中でも、ブランドになるみたいな、ASICSってどっちかというとメーカーだったけど、ブランドになろうみたいな掛け声とかもあるんですけど、なんかブランドイコールマーケティング的な発想ではもうないのかなと思っていて、で、ブランドってなってきた時に自分たちがちゃんとコントロールできてるのかっていうことがやっぱりあると思うんですね。
やっぱりそれってどっちかっていうと、私たちは卸の商売もある販路を持っているので、全てがDTCだったらあんまりそんなこと考えないと思うんですけど、やっぱり自分たちのデスネをコントロールできないところで売るっていうところってブランドをコントロールできてないと思うんですよね。
なので、私たちはやっぱり自分たちのコントロールできてるかできてないかっていうところがすごく大きいと思っています。で、ブランドっていう時にブランド力があるとなると、そこをちゃんとコントロールできているのと、やはり価格ってあるじゃないですか。うちのスニーカーでいくら、ランニングシューズいくら、アパレルいくらっていう、その価格ってやっぱり価値を自分たちがお客さんにこういう価値で買ってほしいんですってつけてるわけですよね。
それを、やっぱりその定価で買ってもらうっていうのがマーケティングの仕事だと私は思っていて、なんでブランド力があるっていうところは、やはりその、ちょっと本当になんか八百屋さんみたいな赤毛になっちゃうかもしれないんですけど、プロパーでちゃんと売り抜く力があるっていうのがマーケの仕事だよと、それがちゃんとブランドなんだよっていうのは会社の中ではよく叫んでますね、私。
なんでそこは、やはりその定価でってなってくると、定価っていうのはやっぱりそこに価値が、私は価値を入れてるわけなんで、それを売るパートナーさんって誰なのとか、その売り場ってどうなのとか、じゃあそれを伝えるためのマーケティングの手段ってどうなのとか、あと定価で売るためにはお客さんが10人しかいないのに20個並べててもしょうがないよねとか、やっぱりそういうことをちゃんと自分たちがちゃんとコントロールできてるっていう環境が、
そしてブランド力っていうところなのかなと思ってます。
なんか聞いたことがなかった定義なのかなって、これいい意味で思ったんですけど、まずその自分たちのデスティニーをコントロールできてるかっていうところで、ちょっとちゃんと理解したいんですけど、
ASICSさんのビジネス本社の場合は卸売りしているところもあれば、DTC、直接直営でやってる部分もあります。
つまりそれはデパートとかラーニング専門店とかに、今シーズンこんだけこういう商品があるので、こんだけ買ってくださいっていうのをASICSさんではないお店に売って、そこで売ってもらうっていう、そういうやり方で、
やっぱりそうなるとお客さんからの距離が離れちゃうから、それはなかなかそのデスティニーがさっきおっしゃったコントロールできないっていうところで。
そうですね。
なるほどね。
ただそのパートナーさん、ホールステージのお客様のパートナーさんとして、ちゃんとブランド表現をしてくれるところであれば、そこは心配、自分たちがある意味コントロールしているっていう範疇だと思うので、
ただ単純に、要するに売っただけ、あとはもうどう売ってでもいいですよっていう状況ではなくて、ちょっと昔そういうとこあったと思うんですよ、ASICSって。
なんですけど、今はちゃんと正しいパートナー選んで売り方、売る環境っていうものもちゃんとお話しさせてもらう。
で、やはりそれをじゃあどれぐらい買ってもらうのが適切な量なのか。
で、やはりその一番ブランドがダメになっちゃう瞬間って、在庫がいっぱいになっちゃってディスカウント始めると、頑張って3年間築き上げたものが6ヶ月から一気にダメになっちゃうんですよ。
それは本当に、マーケだけの仕事じゃなくて、本当に総力戦だと思いますね。ブランドを作っていくっていうのは。
そうですね、だからそこで言うと、例えば定価が1万5千円のシューズを今シーズンこのお店、このパートナー企業に卸し売りしますと。
で、ちゃんとそのブランド力があれば、そのシューズをその先にいるお客さんが1万5千円で買ってくれると。
1万5千円の定価だと何パーセントか何割とかが利益として入っているから、最終的に御社に入ってくる利益もちゃんと残ると。
それがウィンウィンですよね、ボールセールさんが。
でもそれが売れなくて、例えば6ヶ月後にじゃあ30パーセントオフですって、またさらに売れなくて50パーセントオフになっていくと、もう利益を削ってでも向こうは売らなきゃいけないから。
そうですね、だからそこはもうコントロール、アンコントローラブルの世界になっているので。
それが全部SPAみたいな、全部自分たちがやっているところだっていいですけど、やっぱりうちはそうではない。スポーツ業界ってそうじゃないところの方が多いと思う。
そうですよね、大体がオールシューリングをしていて、そういう専門店に売ってもらうとか、別のところで買ってもらうっていうのが。
さっきおっしゃっていた1万5千円、1万5千円で売ってもらうためには、このホールセールの店頭に立っている方がちゃんとそのシューズの価値をお客様に説明できる状態にあるのかっていう。
それ説明できないとこの価格に見合ったっていうところは理解できないじゃないですか、消費者の方は。
なのでやはりホールセールのパートナーさんとのコミュニケーションは相当力る。
なるほど、それは最近になってもっと力入れていった?
もっと力入れていますね。
私たちはどっちかというと、DTCも大切なんですけど直接の。
ただお客さんがどこで買っているかっていうところは変えられないところはあると思うんですね。
例えばサッカーやってる人はサッカー専門店に行く人もいるし、ランニングやってる人はランニングの専門店に行く人もいるし、その人たちにうちの来てくださいっていうのはすごいいいんですけど、
ただやっぱりお客さんはそういう専門店にも足を運んでいて、
じゃあそのお店でじゃあうちのシューズをちゃんとさっき言ったケイデンストライドなんて、
ちゃんと話せる状況になってるか、その状況をちゃんと作るのに情報をちゃんと入れなきゃいけないので、
結構そこは手間がかかる。
効率っていう言葉とは逆になっちゃうかもしれないけど、そこはちゃんと力を入れて時間をかけて環境を作ってますね。
そこはすごい時間かかりますね。
例えばそこの話で言うと、前回の話に戻ってしまうかもしれないんですけど、
メタスピードっていうのがケイデンストライドで、足の幅が広いのかとかそういう結構メカニカルなことじゃないですか。
僕もさっきも言ってたんですけど、ランニングのエキスパートじゃないんですけど、
でも一応前職の苗木さんも含めて2001年くらいからランニングの仕事を何らかでしてたんですけども、
なかなかこれ分かりにくいなと思ったんですよ正直。
それを説明するのが例えば営業の皆さんとかがそういうホールセールのパートナーさんのところに行って、
それって具体的に例えば地道に説明をしたりするんですか。
地道ですよ。勉強会とかやってます。
なるほど。
フィールドレップとかアメリカとかテックレップって言い方しますけど、すごい地道ですね。
なので店頭で履かせて買わせるだけじゃなくて、
例えばコミュニティランをお店がオーガナイズしてて、みんなで思想会やったりとか、もうこれどの国でもやってますけど、
その中でみんな吐き暗めするわけですよね。他のブランドも。
その時にちゃんとうちのシューズをちゃんと説明してもらえるか。
まず第一にうちのシューズのファンになってもらわなきゃいけないんですけど、
その勉強会みたいなこととかはあと1週間に何回お店に行ってちゃんと関係作ってみたいなことは、
どのメーカーさんもやってるんですけど、うちもすごい。
そこは絶対に外せないサービス。マーケティングですね、これも本当に。
ここはちょっとあんまりデジタルとは違う世界になっちゃうかもしれないですけど、
オムニチャンネルとして専門店さんのオンラインプラットフォーム上でのいろんなサービスもしますけど、
やはりオフラインの中での勉強会とかコミュニティ作る時にちょっとお手伝いしますみたいな、
そこはもう本当にオムニチャンネルでサービス提供してます。
そういうところで言うと、そういう地道な努力もそれこそ営業の方が足を運んで説明しに行くとか、
すごく地道なところもあれば、スケールで全体的なブランドとしてのイメージっていうところもあるんですけども、
その辺も完全にそれよりかは地道な努力の世界になっちゃってるのか、
じゃあこっちの大きいと大きいというかマスのところで言うと、イメージのところで言うと、
それってどんなことをされているんですか?
そうですね。
スポーツモーメントの活用
私はやっぱりスポーツマーケティングのアセットとしてやっぱり大きな大会のスポンサーをしたりとか、
例えば世界陸連とか、日本だと日本陸連とかそういうところがあるので、
大きな大会のマーケティングっていうのは結構力を入れてオンラインオフラインでやってますね。
やっぱりそこは選手も活躍するし、ただ選手だけじゃなくてそれを見に来る一般の人に向けても、
なんで三角形で本当に頂点と一番ボトムの人と両方が楽しめるスポーツモーメントを作るっていうのは、
今結構力を入れてて、
2022年オレゴンの世界大会から、世界陸上って来年25年東京で実はあるんですけど、
オレゴンの世界陸上からは大会だけじゃなくて一般の人も参加できるマスレースっていうのを提案して始まってるんですよ。
なんでその人たちは見るだけじゃなくて自分たちも参加できるっていうコンテンツを作ったりとか、
結構やっぱり大会スポーツモーメントを活用している時が多いですね。
あんまりブランドキャンペーンみたいなのはあんまり今やってないかもしれないですね。
選手の活躍、あとはシューズちゃんと新しいイノベーションを出してきた時、
ただサスティナビリティのサスティナビリマンスみたいなのとか、
あと今世界中でメンタルウェルビングみたいなところをすごく皆さんスポーツを通してって、
さっきのサンマイソンボディじゃないですけど、
そのメンタルアウェーナスマンスっていうのがあって、
そのサスとメンタルアウェーナスマンスの1ヶ月1ヶ月は、
ちょっとブランドキャンペーン的なメッセージ配信は今世界中でしています。
ただその2つからそういう意味では本当にコマーシャルの部分があんまりないっていう意味で発信しているのは今そのときです。
なるほどね。
あともう1つ、僕最近ここ数年すごく感じているのは、
いわゆるブランドマーケティングとか、
ちょっと一昔の例えば10年ぐらい前のワールドカップの時にデカデカとギャーンみたいなのは、
なんかもうやったとしてもすぐ伝えるというか、話題として瞬間芸としてはいいかもしれないけど、
ASICSのブランド戦略
長続きしないなっていうふうに思うんですよね。
ちょっと話はずれるかもしれないんですけども、
例えばeコマースで一番使うサービスって何ですかって聞かれた場合、
Amazon?
っていうもう反自動的な答えが、
特にアメリカだとそれがもうすごく9割以上の人たちが使っているので、
なくてはならない、欠かせないサービスになっています。
ただAmazonっていう、これ別にAmazonさんのことを否定とか批判しているわけじゃないんですけども、
Amazonっていう会社をブランド化って考えると、
あんまり感情的な移入とかっていうよりかは、
信頼ができるサービスだから頼るっていう意味で、
一昔前のそれこそナイキさんに対する感情移入だったりとか、
それこそ僕の世代だとマイケル・ジョーダンとか、
もっと最近だとロナルドとかサッカー選手とか、
そういう感情移入でそこに憧れてナイキのプロダクトを買うとかっていう、
その感情から入ってきたところが、
今ちょっとその軸が結構大きく変わってるんじゃないかなっていう、
その信頼にいてる。
英語で言うとエモーショナルコネクションっていうところにすごく、
いわゆる特にコンシューマーブランドって、
そこをどうやってエモーショナルコネクションを作ろうかみたいなところを、
今までマーケティングとかブランディングでやってきたと思うんですけども、
これからは、それも大事なんですよ。
大事なんだけども、いかにその信頼されるブランドになるか、
英語で言うとtrusted differentiationっていう言い方をしてるんですけども、
その信頼されるサービス化をいかにできるかっていうのが、
例えばAmazonの場合だと、
Amazonプライムのメンバーになると、
全部送料がタダで、
何でも1個でも10個でも2日以内に届けてくれるっていう、
信頼があるじゃないですか。
それは別に愛着心になるっていうか、
頼ってるっていう、
ちょっと極端な例かもしれないんですけども、
一般のお客さんの企業、ブランドに対する判断の軸が、
ここ10年でだいぶ変わってきたかなと思うんですけども、
その辺どう思われますか?
日本企業の国際展開
私もそれは、本当個人的な限界ですけど、
それは思っていて、
やっぱり今おっしゃった信頼って、
さっき私たちも選手の怪我と安心・安全とか、
やっぱりなくてはならない。
信頼っていうところが、
それはうちの会社の、うちのブランドの一つの強みでもあると思っているので、
そこを大きなブランドキャンペーンで伝えていくよりも、
やはり地道でもいいので、
信頼をちゃんとっていうところと、
私の中でもマーケティング、
多分皆さん使ってるんですけど、
ハミングのところとシャウトするところを、
どこに持っていこうかみたいな話をよくするんですよ。
ハミングもエバーグリーンってやつですよね。
ずっと言い続ける、ずっと言い続けるで、
でもどこで叫ぶみたいな、
ただ言ってることは全部一緒なんだけどみたいな、
ただ叫び方も、さっき言ったスポーツモーメント、
ブランドキャンペーンだけで何か作るんじゃなくて、
そこに選手もいて、そこに大会もあって、
やっぱり何かがあるときに、
お客様が一緒に体験できる、
そういうものと一緒にやっていかないと、
おっしゃってるように、
1ヶ月、2ヶ月はすぐ記憶から飛んでいっちゃう、
なくなっちゃう。
私が昔やってた、それまで大きいキャンペーン、
何個もやってたじゃないですか。
なんですけど、ここまで多様なメディア、
接触になってくると、
ブランドキャンペーン本当に定着させるのって、
すごい難しいと思う。
ほぼ不可能になってきてますよね。
誰もテレビ見てないし、
でもストリーミングでも、
こんだけたくさんあると誰見てんの?みたいな。
じゃあ全部入れるんですか?みたいな。
だからやっぱりそう思うと、
スポーツモーメントで、
じゃあこの時は、
みんながやっぱりここに興味が少なくてもある、
っていうものと、
相乗効果をやっぱり持っていかないと、
単独で、
例えばペイドメディアで、
いかに素敵なクリエイティブだとしても、
みんなに認知させるのって、
本当に難しいと思うし、
うちの会社はそこまでの体力がない。
だから違う方法で、
やってますね。
さっきのじゃあ、
サスティナビリティマンスとか、
メンタルアウェイナスマンスとか、
みんながやっぱり興味がある時にやると、
やっぱりじゃあ、
シェアアブボイスとかね、
なんかそういうのでよく取るんですよ。
この掛け算で、
ASICSだけじゃなくて、
ASICSとじゃあメンタルウェルビングみたいな掛け算だと、
どういうシェアが取れてるのかとか、
そういうとこでやってきますけど、
やっぱりちょっと自分たちだけじゃなくて、
みんなが気にしてる時に、
キャンペーンやってくっていうのは、
やっぱりすごく気にしてるというか、
もう単独じゃなくて、
もう本当に。
売上が上がってるっていうことが、
ブランド力が向上してるっていうところに、
つながってるかっていうことなんですけども、
ここ数年、
特に2021年ぐらいから、
グワッと右肩上がりになってるんですが、
その辺って実感あったりします?
なんで、
マーケットを自分たちがコントロールできてるっていう、
感覚は絶対にある。
あと、
本当に前バラバラだったんですよ。
各国もバラバラのキャンペーンやってて。
なんですけど、
さっき言ったグローバルの役割と、
反社のローカルの役割っていったところで、
みんなの中で、
ちゃんとカレンダー作って、
こういうところで何を売る?
どこで売る?
っていう掛け声が、
本当にみんながしっかりと実行しているので、
そういう意味では本当に自分たちが、
ビジネス作ってるっていう感覚が、
それもさっき言った価格も上げてるので、
チャンネルも絞ってるので、
利益を伴った。
先ほどの質問からすると、
売り上げだけではなくて、
やっぱり売り上げと利益。
そこはもう絶対に2個1です。
そうですね。
売り上げいくらあがっても、
ディスカウントして売ってたら、
利益が増えちゃうからってことですよね。
そうなんです。
だから、
どこのマーケットシェア取るといっても、
じゃあそこはどっちかっていうと、
あんまりディスカウントのシェアじゃなくて、
プロパーでっていうところでのシェア取っていくってなると、
やっぱり売上げも上がるけど、
利益もすごく上がるっていうのは、
ブランド力っていうことは直結すると思うんですけど。
もう一つちょっと目を向けたいトピックが、
僕がここ10年弱、5年ぐらいすごく強く思ってるのは、
日本企業がグローバルのステージで活躍できないと、
日本の未来正直ないなっていうのは、
すごく思っているんですね。
ラシックスさんの場合、
結構数少ない、
グローバルで通用する企業かなっていうふうには思うんですけど、
小田さんからのポジションで言うと、
どういうところが日本企業が、
日本ブランドが世界で成功するコツ、
もしくはきっかけだと思いますか。
非常に難しいところだと思いますけど、
もちろんプロダクト、サービスでイノベーティブなものを
ちゃんと想像していくみたいな、
それも当たり前にやっていかなくちゃいけないことだと思うんですけど、
あと、人的資本で日本企業、組織を作るときに、
今、新しい社長、今それをすごい推進してるんですけど、
やはりベストタレントっていう、
要するに人的資本を日本の中だけで見るんじゃなくって、
グローバル市場の中で、
本当に自分の企業を成長させてくれる人材を活用していくっていうのを、
もっともっと積極的にやっていくべきだと思います。
それは今でも私たちも、うちのチームも何人のかな、わかんないですけど、
たぶん半分以上が今は日本人じゃないし、
私のチームの4分の3ぐらいかな、もう日本人じゃないので、
やっぱりうちも今8割、海外でビジネスしているので、
やはり人、本当に仕事できる人っていうものを見つけたときに、
それは日本人でないことも多い。
なんでそこをちゃんと一緒に仕事ができるリーダー、
やっぱり一緒に取り組むことができるリーダーシップっていうところが、
ちゃんと日本企業の中にそういうリーダーがいるのか、
トップだけじゃなくって、やはり部門部門でもいいんですけど、
やっぱりそこがちゃんといるのかどうなのかっていうのは、
大きいかなって思いますね。
でも逆に言うと、日本人がリーダーになれないとちょっと寂しいですよね。
寂しいですよ、寂しい。
寂しい。寂しいけど、やっぱりそこの辺もちょっと考え方は変えていかなきゃいけないのかなって思いますね。
日本人だけでやっぱりもう組織って作るのはもう不可能だと思っているので、
そのときにすごい重要なのは、共通言語を持つっていうことがすごい重要だと思うんですよ。
それで、いろんな言語の人、うちも別にドコドコ人って言うんじゃないんですよね。
本当にいろんな国の人がいて、この前マーケットでカウントしたけど、十何カ国みたいな感じなんですよね。
ってなってくると、結構英語が紅葉語ですけど、言語レベルも違うじゃないですか。
なったときに共通言語、みんなが絶対に理解できるアクショナブルな共通言語を持てるかっていうのがすごい重要だと思う。
共通言語っていうところ、もう一つちょっと深掘りすると、わかりやすい言葉に落とすっていうことがすごく重要だっていうことですよね。
プロジェクトで掲げている目的とか、そのさっきのたぶんなりたい姿とか、
説明するとすごい文章で長く英語であってなるんですけど、本当に簡単な言葉でみんなが理解できる目的というか共通言語。
たとえばターゲットとかも、そのターゲットのオーディエンスとかもいちいちセグメントごとに名前つけたりとかしてるんですけど、
でもそれ一つ共通言語があるから、なんとかっていうと、みんなあのターゲットのこと、あのプロファイルのことねっていうこともあるし、
やっぱりみんな心一つに同じ目的に向かってアクションを起こすっていうことがすごいいろんな国の人がいるので、
やっぱりそれを持つことがわかりやすい言葉ですごい重要なんじゃないかっていう。
昔、だいぶ前に前の会社で、P&Gの会長のラフリーさんっていう人がいなかった。
その方の講演を聞いたことがあって、生で。
たぶんオーディエンス300人ぐらいいて、たぶん300カ国ぐらい。
要するにもうバラバラの国の人がバラバラの英語レベルで彼のマーケティングとはっていうのを聞いてたんですよ。
私本当に感動したのが、私の英語レベルもそんな大したことないですけど、その講演1時間半喋ってたんですけど、
まず1時間半じゃなくて30分で終わったと思ったぐらい本当にのめり込んだのと、
バラバラの国の人がバラバラの英語レベルの人が全員100%理解してた。
私もう素晴らしいリーダーだなと思って。
すごいその人にちょっと影響されてるのはあるかもしれない。
なるほどね。
じゃあ日本企業がグローバルで通用するにはどうすることが大事かみたいなことをちょっといくつか今おっしゃったことをまとめると、
もちろんプロダクトイノベーションってことは当たり前にやらなきゃいけない。
それから人的資本、ベストタレントの採用そして活用っていうところ。
最後に共通言語を持つっていうその辺ですかね。
私なりの考えですけど。
さてここまでお送りしてきましたリーナムトの世界のクリエイティブ思考。
グローバル成功のカギ
今回はマインシフト、発想の転換をお取り出しました。
高田さんすごくなんか誠実で女性のリーディングウーマンとしてかっこいいなぁなんて印象を私は持ちました。
なんかねチームもグイグイこうやって率いてるんだろうなぁなんていうイメージがあったんですが、
長年お付き合いされているレイさんずっとそういう感じですか。
そうですね。まず基本すごくいい人。
そうですよね。私もすごくそういう誠実でいい人っていう印象を持ちました。
すごく明るい人なんですよね。
うん、カラッとしてますよね。
そうカラッとしている。なんかその辺がスポーツマンらしいなっていうスポーツウーマンらしいなっていうところもあるのかもしれないんですけども。
この高田さんと一緒にお仕事されている中でどんなことをレイさんの会社には相談されたんですか。
そうですね。長年アジックさんとお仕事をしていて、前編では誰もが一生涯、
っていう言葉を一緒に書いたっていうことをお伝えしたんですけども、
もう一つ我々が結構早いうちに提案をした一つの施策で、
ワンアシックスっていう会員制度があるんですね。
実はそのアシックスさんのようなビジネスって、
これってそのリテーラーの中ですごく多いんですけども、
直接お客さんとつながる接点って実は少なかったりするんですよね。
というのも卸売りのビジネスなので、
だからアシックスさんのようなブランドが作った商品を
ラニングショップだったりとかスニーカーショップだったりとか、
そういうところにスポーツ店とかに売って、
そっちが売ってくれるっていうのがビジネスの半分以上ってことになると、
実はあれだけ認知度があってもお客さんとの接点はないっていう悩みが昔から持っていらっしゃって。
確かに。
そこをちゃんと整理して、
アシックスとの接点を一つの窓口にしちゃった方がいいじゃないですかってことで
提案したのがワンアシックスという会員プログラマーだったんですね。
グローバル人材の活用
ワンアシックスの会員になるとどんなことができるんですか?
それは例えばすごく基本的なeコマースの送料がタダになるとか、
買ったものが合わないとかだと交換できるとか、
そういうお客さんにとって嬉しい特典があったりとか、
あとイベントへの参加だったりとか、
そういう特別の告知とかっていうのも会員には優先して送られてきたりとか。
後編で一番印象的だったのはチームビルディングについてのマインドシフト発想の転換です。
アシックスはビジネスの8割が海外ということで、
当然外国の方も多く働いてるんだろうなーなんて思っていたんですけど、
なんとなくよくある日本の企業みたいに、
日本のオフィスには日本人が8割、海外のオフィスは現地の人ばかりみたいなステイオタイプなイメージを持っていたので、
高田さんのチームがなんと4分の3も外国人のスタッフで、
日本人だけでいいチームは作れないと明言されているのを聞いて、
まさにマインドシフト発想の転換だなーなんて思いました。
いまだにですね、日本オフィスの採用は基本日本でという会社も多いと思うので、
なんかボーダレスになって優秀な人の取り合いみたいな時代に入ってくるんだなーなんて感じています。
レイさんお話聞いてみていかがでしたか?
そうですね、僕もアシックスさん、そして他の日本のグローバル企業とのお付き合いもいろいろあって、
今回その高田さんのお話を聞いて改めて思ったんですけども、
やっぱりここ5年間での変化はすごく大きいなと思うんですね。
5年前だと、そのパンデミック前はやっぱり日本のオフィスは日本人、海外のオフィスは海外、
そしてまあその時実際にそのズームだったりとか、
そういう遠隔でミーティングができるテクノロジーは十分にあったんですけども、
やっぱりその出張でアメリカ行くとか出張で日本に来るみたいな場面がないと、
なかなかその海外と一緒に仕事をするっていうのはなかったと思うんですね。
それがパンデミックに入って、そしてそれもパンデミックも2年半ぐらい、
特に日本の場合は国を開かなかったので、なかなか外国からの視聴者が来れなかったっていうことがあって、
結構長い間リモートで仕事をする、特にその海外ともリモートでやるっていうことが、
だいぶ日本の皆さんも慣れてきたと思うんですよね。
それがまずリモート化だけではなくて、リモートで、
そしてズームなどのテクノロジーを使って海外の人たちと仕事をするっていうのが、
日本の人たちもだいぶ慣れてきたのかなっていうのがまず一つ思います。
もう一つは、これすごくいい稽古だなと思うんですけど、
そのパンデミックっていうことだけではないと思うんですが、
だいぶ英語で仕事をするっていうことに、過半数とは言わないんですが、
慣れてきている日本人の方もだいぶいるんじゃないかなと思いますし、
あと特にここ1、2年で海外からの外国人の人たちが日本で仕事をしたりとか、
あと、移民の人もアメリカに比べては全然少ないですけども、徐々に増えていって、
今までは日本人だけの社会だった日本も、少しずつ、まだまだかなり少ない割合ではあると思うんですが、
そういうところが少しずつ変化してきているのが、
パンデミックという非常に大変なことではあったんですが、
それがこういういい効果に現れているのかなっていうのは、こういうところではっきり見えたかなと思います。
高田さんは、日本のブランドが世界で成功する秘訣は、
人的資本のグローバルの活用っていうふうにもう明言されてましたよね。
高田さんの言っている意味の裏側にあるのは、その人たちが全部日本にいるっていうわけじゃなくて、
海外にいるんだけども、その人たちも一緒のチームの中っていう意識が、今それが普通になっていると思うんですよね。
国の国境を越えて海外で働くっていうことも一つはあると思うんですけども、
それだけではなくて、日本にいながら越境した人材になる、
グローバルな人材になるっていうのは、それこそ21世紀を生き抜く大きな鍵だなと思います。
働く側としても、海外に移民としていくっていうのは、
すごいハードルが高いなって感じる人いっぱいいると思うんですけど、
海外の会社とZoomで働けるって思うと、
家から出なくてもいいので、それはちょっと心理的なハードルが下がって、
かつ海外と仕事ができてっていうのは、いいことだなぁなんて思います。
だからそれがようやく普通になって、
僕も2015年に独立をして、2016年にローンチをして、
その時も既にZoomだったりとかそういうツールはあったんですが、
でもやっぱりもう1ヶ月に1回は日本に来て、経営者の方たちにお会いしたりとか、
ミーティングをしたりっていうのは、すごく高い頻度でしていたんですね。
今も2、3ヶ月に1回は日本にはいってはいるんですが、
効率性とかを考えると、そういうビジネスの仕方が、
今すごく閉ざされた国でもある日本にも、
そういういい影響が出てるんじゃないかなと思います。
次回はクリエイティブディレクターで、
ドキュメンタリー監督のデイビー・チャールズ・ロドリゲスさんがゲストで登場します。
世界のクリエイティブ思考、お相手はレイナウトと、
竹村由紀子でした。
デジタルガレージは、危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、
創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えた、
テクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください。
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