カフカの表現を借りると50代のサイキさんの中に15歳のサイキさんが眠っているという表現をしていたんですけれども、
そういうのを見て取ると現実のサイキさんに恋をしているのか、それとも幽霊の若きサイキさんに恋をしているのか、
だんだん曖昧になってきます。そしてますますですね、 サイキさんが自分の母親ではないのかと思うようになっていきます。
自分の父とサイキさんが出会っていたかもしれないという仮説がカフカの中で生まれていきます。 警察がカフカを探しに図書館にやってきます。
これはですね実は父の携帯をカフカが持っていて高松で1回使ったことがあり、それが原因でバレてしまいました。
大島さんがうまくやり過ごしてくれたんですが、今後はちょっと図書館の受付業務など表に立たないようにしましょうということになっていきます。
毎晩幽霊のサイキさんと会っているうちに時間が歪んでいきます。 幽霊のサイキさんに触れることができ、幽霊のサイキさんはですねこの部屋にいるカフカのことを自分が付き合っていると
安心だと思い二人は交わってしまいます。 幽霊と交わったんですがそれはとても現実的な感触を伴ったものでした。
ますます現実の境目が分からなくなったカフカは現実のサイキさんにですね50代のサイキさんに思いを打ち明けます。
自分の母親だと思っているとそれと同時に強く恋をしているという話をします。 サイキさんは戸惑うというかまあその話を聞いて軽く受け流すようなところは
あったんですがその夜ですねサイキさんはカフカの部屋になっています。 その部屋に飾ってある絵
まあこれが運弁のカフカの絵なんですけれどもその絵を描いたところまで案内すると言われ 二人は運弁に出かけます。
二人で運弁に並んで座っているとサイキさんは過去と現実が分からなくなってきて結局ですね そのまま二人はですね交わってしまいます。
翌日図書館で会話を合わせるがサイキさんはもちろんさっきのことを覚えておいて自分はもう何か判断する ことをやめて流れに身を任せるつもりだと言い出します。
そしてその夜も二人は交わっていくという流れになっていきます。 下巻の始まりはサイキさんがちょっと中心というか
サイキさんの少女の時の幽霊もそうですけども サイキさんが15歳の時に別の世界を求めて入り口を探していたという話をして
いてですねこの15歳のサイキさんがそれを別の世界に入り口を願ったところがそもそものすべての始まりなんじゃないかなとちょっと思いましたね。
超意味深だよね。あれだよねサイキさんが15歳の頃を思い出して話すとこだね。
そうですそうです。現実のサイキさんが。
壮大な物語の始まりは15歳のサイキさんが起点だったんじゃないかなと思ったりしましたね。
ちなみにこのカフカとサイキさんが下巻で結構話すシーンが増えてきてですね その中でこれは142ページなんですけども
仮説を言うんですね。サイキさんがお母さんではないかというですね そんな仮説を言うんですけども
ただサイキさんはその仮説ってだいぶ遠くの的を狙って石を投げているようなもので現実的に考えてかなり
遠回りした仮説じゃないかと悟そうとするんですけども そこでカフカが分かっていると。
でもメタファーを通せばその距離はずっと短くなりますというセリフを言っててですね 僕なんかこの海辺のカフカ全体通してこのセリフ一番好きでしたね
あーなるほど。すごい強烈だよね。最初読んだ時マジで多分高校生の時に全く理解できなかったと思う。
いや僕もそうだと思いますね。何を言ってるんだって思ったのも僕なら分かるけど。
多分これ最初読んだ時はあくまでこの15歳のカフカとこの50代のサイキさんというこの2人の中だけの話として
捉えていたかもしれないなと思ったんですけど こう読み返してみるとこれはこの2人だけじゃなくて
世の中全て当てはまるものかもしれないなと。 なんかねこれとこれが結びつくとかっていうのがなんかそこにメタファーを通せばね
距離がずっと短くなるっていうのはいろんなことに言えるのかなと思ってね。なんか妙にね心に残りましたね。
この後のあれも面白いですね。メタフォリカルな真実に向かって実際的に。それとも実際的な真実に向かってメタフォリカルに。
これも俺多分最初の時同じことを言ってんじゃんって思ったけど今読むとその差に
ああそういうことかってちょっと分かったりもする気がして確かに面白いね。 そうですねこれも読んでる時はわかるかもしれないですけどちょっと今読み返すとこれ何のこと言ってるんだろうって
やっぱちょっと一瞬なんかわかんなくなりますね。なんかすごく細かいとこかもしれないんですけども このカフカが大島さんと会話をしたりする中で大島さんがね
唐突にいつかスペインに行きたいっていうことを言って でなんでスペインなのかって聞いたらスペイン戦争に参加するんだと
でスペイン戦争でもとくの昔に終わってるんですけどでもそこで大島さんがでもあの僕になってスペインに行ってスペイン戦争に
参加する権利くらいはあるっていうのを言っていて そうなんですよね。だからね実際もう終わっていたりないことかもしれないんですけどでもそこに
行く権利があるみたいな言ってるのはなんかねちょっといいなぁと思いましたね ここなんかあの私もちょっとすごい印象に残ってるんですけど
なんか大島さんのたまにこういうなんていうんですかねちょっと変なことを言い出す ところがまぁちょっと年相応というか
あの20代初めぐらいのなんかちょっと感じが出ててちょっと好きなんですよね唐突になんか わけわかんないことを言ってちょっと無邪気な感じがちょっとあって
じゃあ続きちょっといきましょうか じゃあ次にですね中田さんのパートを話していきたいと思います
長官からの流れで中田さんはトラック運転手の星野さんと一緒に まず神戸に行ってきてその後2人一緒に今度は四国に行くということになります
で徳島経由して2人は高松に行ってきます でまぁとはいえ中田さんがその自分の目的ですねあのなんで四国に行くのか
でそしたらですね中田さんが入り口を開けなくてはならないとは思います その石が入り口の石なんですけどもそれをその石をなんか開けるっていうのがあるみたいで
その中に入って自分の影ですね半分置いてきてしまったんでそれを取り戻さないと 普通には戻れないと自分はその中田さんはその空っぽのままで自分が空っぽの
もんだと上巻であのジョニーウォーカーのように自由に入られてしまって自分じゃ なくなってしまう恐れがあるとだから入り口は開かないといけないというふうに思います
そこで中田さんが星野さんに石を使って入り口を開いてもらうように頼みます そしたらですね本当にもうすごい雷が記録的な雷が降ってきて
その中星野さんが石をひっくり返そうとします でこれ石をひっくり返すことでなんか入り口が開くみたいなんですけどもただその最初に石を
持ってきた時と重さが違っていて石が異常に重くなっていました で星野さんが本当に全身全霊の力を振り絞ってなんとか石をひっくり返すことに
成功して求めていたその入り口というのが開かれるという展開ですね そうですねここで結構あのまずカーネルサンダース最初出てくるとき
なんだこのギャグはと思ったんだけど すげー重要人物だっていう状況なんですけど軽い口調でなんかすげー大事なこと言ってくるし
でも逆にしか思えないことも言ってくるし何なんだろうと思ってみたら でも上手いですよねなんかこんなわけわかんないキャラクター出してちょっと笑わせながら
真剣みがないと思わせたらすげー真剣だし そうですよね確かに確かに
これが普通に現れて俺入り口の石知ってるぜみたいななんか 話になっていったらちょっと都合良すぎだろうって思って受け入れられなかったかもしれ
ないですけどちょっとなんかまぁこれも十分都合がいいんだけどちょっと面白おかしく 入ってくるから
都合はいいなと思いつつもなんか受け入れてしまう あーそうですよね
ブーンがあったりとかしてあの保証さもね言うんだよねこの都合のいい展開に ですぐそこに探した意思があるなんてっていう話をするんだけど
カーネルサンダースがお前もわからん奴だな ケージというのはそういうものなんだケージとは日常性の縁を飛び越えることだ
ケージなしに何の人生だただ観察するしてから恋する理性得るすることそれが大事なんだ 急にわけわからん深いことを癒して
保証さんがなんかちょっと飲み込まれるって シンガーって結構ここ面白かったです101ページかな
そうですよねだからサンダースあの存在は人ではないんですよね 人でもないし神様でもないし
というところで人と思うとねなんか都合よく こんな人が現れたって思うかもしれないですけどこれもね
なんか一つのメタファーであったり そうなんですよなんかねそのさっきのケージの話もそうですけどこれがケージだとしたら
必然としてやっぱり現れることかもしれないし まあそう思うとですねやっぱなんか作り方が上手いなと思いましたね
なんかそういう存在だからまあ許されるみたいなね あとなんか中田さんの影の話はあれですよなんとなく
ちょっと読んでる人ならわかるかもしれません 世界の終わりとハードボールドワンダーランドに重なるとこがちょっと面白かった
うーんそうですねなんか本当にそれを思い出しますよね まあここからねだんだん世界の終わりとハードボールドワンダーランドになんか通じるところが
下巻の途中から出てくるんで星野さんが入り口の石をしっくり返した後ですね まあその後中田さんがもう異常に眠いと言って眠りに入ってしまってで中田
さんがそうやって深い眠りに入ると24時間以上起きないことが結構あってですね で星野さんが時間つぶしをすることになってここであの映画館に行ったり
喫茶店行ったりするんですけどまあとある喫茶店に行った時にすごいがのこだわっ てる
コーヒーを入れているお店に入ってでそこではクラシック音楽が流れていて なんかそこでねあの星野さんがコーヒーをたしなんであのクラシック音楽もたし
ナムっていうねなんかそんなちょっとシーンがあってそこも良かったところですね 本当いいですよねなんか急に保証さんがクラシック音楽にはまり出す
かつの自分の趣味では全くないものなんかこの喫茶店のマスターの話を聞くことで どんどん興味を持って行ってハマっていくってのがいいですよねそうですね
ここではねあの米東弁の対抗トリオが特に出てきてそことかすごい良かったです 星野さんがクラシック音楽とかエンタメではない映画ですねそういうのを触れて結構
自分の人生をね考えたりするっていう そこフランスはトリフォーの映画ですねそれを見たりしてなんか人生考えたりするって
なんか個人的にはそこはもう名刺んだなって思いましたね 217ページの星野氏の分で保証さんの思考の流れ書いてあるんですけどそこ
結構名分でただそのまま生きていれば良かったんだ 生きてる限り俺は何者かだった自然にそうなっていたんだでもいつの間にかすごくではなく
なってしまった生きることによって俺は何者でもなくなってしまった そいつは変な話だよな人ってのは生きるために生まれてくるんじゃないのか
そうだろうそうなのに生きれば生きるほど俺は中身を失って言ってただの空っぽな人間 になっていったみたいだ
そしてこの先さらに生きれば生きるほど俺はますます空っぽで昔な人間になっていくのかもしれない そいつは間違ったことだそんな変な話はないその流れをどこかで変えることができるだろう
ここすげー痺れたんですよ すごいなんかいいですねなんかこれはほんと書読の時にはスルーしちゃったけどやっぱ30
なっ30超えてから読むとなんかすごく詰まってくるん もうでもなくなってしまったってああって思う
何者かであった感じもないんだけど自分が若いとその結果 保証さんはね俺はとにかく行けるとこまで中田さんについて行こう
仕事なんて知ったことかっていう 決意をするのがねもうちょっとねいい流れなんだよなぁ
このね星野さんの音このカフェに入ったあたりからのパートはやっぱりすごい好きな ところですねじゃあ
カフカパートの話を言いにちょっと落ちていきたいとおもいますでカフカは最期産と 交わるようになってしまったカフカなんですがそんなおりですね
えっと小村図書館の休館日である月曜日の朝7時に大島さんから電話があり起こされ ます
急に道作業してお気温と大島さんがバッド車で来て再びですね 校長山小屋に向かいますでしばらくそこで過ごすように大島さんに言われます
でこれはですね警察がカフカを探すレベルを高めていて結構本格的に捜査が始まっ ているということが大島さんの方から言われます
大島さんにまた電話があったりとかしてですね大島さんがネットで調べた限りだと カフカの父親を殺したとされる60代の男性がいるようなんですがそれが高松に向かって
いると殺害された男性 田村光一の息子であるカフカも高松にいるっていうことがまぁ
携帯電話の発信の記録からわかってしまっていて重要参考人で位置づけになっている カフとそのカフカの父を殺したという60代の男が高松という場所で交差するので
警察は何か意味が絶対あると思ってカフカを探すレベルを高めているという状況になっ ていました
なのでこのまた危険なのでちょっと再び高知の山越えで隠れてくるということになります でまた大島さんはですね間が鋭いので最期さんとカフカが交わったということを知っており
少し距離をた方がいいと考えていました小屋に行く時に今1週間ほどの食料を持っていくので まあその後1週間したら大島さんは迎えに来るからと必ず迎えに来るからと約束を
します自分が行けなければ兄に頼むとで小屋でですね カフカは途方に暮れますもう自分の現状もどうしていかわからなくなってるんですね
大島さんにどうしたらいいかと尋ねます大島さんは風の音を聞けばいいと答えます 僕はいつもそうしているそして恋をしていて苦しいというカフカにすごい名言を言うん
ですよね 私この名言が初めて読んだ時も今回もあの一番印象に残っているんですけど君が感じて
いる気持ちは僕にはよくわかると大島さんは言うにも関わらずそれはやはり君が自分で 考えて自分で判断しなくてはならないことだ
誰も君の代わりに考えてあげることはできない恋をするというのは要するにそういう ことなんだ
田村カフカ君息を呑むような素晴らしい思いをするのも君一人なら深い闇の中で行き 惑うのも君一人だ君は自分の体と心でそれに耐えなくてはならないって
いうことを言って山を降りていくんですけど 大島さんはここでだいぶ私はこうしぶれましたね
10代の時も今読んだ時も響きました で山の中で過ごしていると時間の間隔が狂っていきます
ここは結構カフカが一人山の中で考えるシーンが続くんですけれども 274ページかにあるカフカの字の文なんですけど
なんか考えば考えるほど君は自分が15歳でることにうんざりしてくる 絶望的な気持ちにさえなるもし君が今20歳であればいや18歳だっていい
とにかく15歳じゃなければ君は細工さんという人間やその言葉や行為のみはもっと正しく 理解することができたはずだ
それに対してもっと正しく反応できたはずだ君は今とても素晴らしい物事の中にいる こんなに素晴らしいことはこの先もう二度と巡ってこないかもしれない
それくらい素晴らしいことだそれなのに今そこにある素晴らしさを君は十分に理解する ことができないそのもどかしさが君を絶望的にさせる
文章があるんですけどこれはですね今大人になった自分でも正直まだわかってないなー って思っていることでこの先
なんだこれを超えてなんか自分の年齢というものを超えて何かを理解することがあるんだろう かっていうのはもうなんかないんだろうなってちょっと考え
読んで思った部分でもありますまあちょっとそんな文章もありながら カフカはあのいろんなことを考えながら
細工さんの夢を見たいと望んで小屋の中で眠りにつきます だけれども実際に夢に出てきたのは桜でした
しかもカフカはですねこの夢の中で桜を犯してしまいます 姉というものと交わってしまったということになりますこれはですね
父からの呪いの予言を実行してしまったことになります カフカはこれで呪いが終わり乗り越えられると思っていました
でもその呪いはですね以前よりも強くカフカを苦しめるような形になります カラスと呼ばれる少年と会話をするんですけれども
カラスと呼ばれる少年に怒りと恐怖を乗り越える必要があるとカフカは言われ ます
でカフカはよ消して大島さんには森の奥に行かないようにと言われていたんですが森の 多くへと入ってきます
この森は暗いので迷ってしまったらもう元に戻ることができないです そんな森なんですけれどもカフカは家を消して入ってきます
最初は木に目印をつけながら進んでいったんですが途中でそれを止めただひたすら 突き進んでいきます
でその中でカフカは自分の中にある恐怖と怒りに向き合います なぜ母が自分を捨ててしまったのか自分を嫌ってしまったのか
もし母が自分を愛していたとならなぜしたのか そこに関して恐怖と怒りという感情が混ざり合っていきます
やがて森の奥地でカフカは2人の兵隊に出会います この兵隊はかつて戦時中に訓練をしていた兵隊で
はぐれたまま時間の歪みに囚われた2人で この2人はね入り口のバンをしていてそして今入り口を開いていると言います
この2人の案内でカフカは中に入っていくその入り口の中に入っていきます そしてまた深い森の奥でですね山小屋にたどり着きます
そこはちょっと電気とか道とかも通っている不思議な小屋でそこで休んでいると 少女がやってきます
若き日の細木さんですねその細木さんは記憶というものがなくちょっと不思議な少女です カフカはそこが居心地が良くなってきて時間の間隔がなくなっていきます
中場ぐらいですねラスト手前ぐらいまでのカフカパートの展開ですね そうですねとうとうカフカが入り口の中に入っていったというところでここでもすごい面白くて
バーッと読んでいくようなところなんですけども 349ページなんですけども
あのカフカが入り口に入っていこうとするところであの カラスと呼ばれる少年が心の中の声みたいな感じで言うんですけども
あのまあその時カフカが自分の中であの恐怖とか怒りとかそういう感情があってですね まあでも森の中では進んでいくというところで
中田さんと一緒にもうどこかわからないでもしないよ 白身潰しに回っていきますそれをですね2日ぐらいしていたのかな
そしたらある時ちょっとね星野さんが道を間違えてちょっと入ったことのない通りとか 入っていったら
小村図書館に行き着きますそしたら中田さんがね ここだと言って2人は図書館入ろうとします
まあそこで大島さんと出会ったりするんですけども 火曜日の午後に図書館の案内のツアーっていうのを週に1日やっていて2人は
埼玉さんとも会うんですけどもまあその 埼玉さんを見た中田さんは話をしたいということを埼玉さんに伝えます
で佐伯さんもですねもうそれが分かっていたことというかもういずれ自分に訪れる 運命だということを知っていてついにこの時が来たかというのを悟ります
であの大島さんとか星野さんにちょっと部屋から出て行くように言ってちょっと2人だけで 話をしたいということを伝えます
でまぁそこそれがどういうことかというとまあ佐伯さんもね 自分がずっと死ぬ時っていうのを待っていたのではそのタイミングがここできたというのが
ですね ちょっと中田さんであってそこでね気づくわけなんですけどで
佐伯さんはその今までの自分の人生に起きたことっていうのを書き綴っていてまあその 原稿というのがあったんです
あったんですけどもちょうど書き終えたタイミングでした まただそのね原稿というのは本当にも個人的なものでちょっと書くのもねすごい
つらいことがあったというところで で佐伯さんは中田さんにそのファイルを渡して原稿を渡してこれを燃やして欲しいというのを
頼みます で中田さんもそれを引き受けたので中田さんはちょっと星野さんに原稿を燃やしに行きたいと
言って図書館を出ていきます 2人が出て行った後佐伯さんは1人静かに自分の部屋の中で亡くなってしまいますと
で後々大島さんがそれを発見するというところですね ちょっと一旦ここで区切りたいと思います
この後ですねちょっと最終の展開があるんですけどもちょっとねここまでのところで 本当最後の方に差し掛かってきて
佐伯さんがなくなってしまうというところが結構衝撃的なところではあるんですけど ここで結構いいのは中田さんが来た時に佐伯さんはこの時は来たかって分かったし
中田さんと佐伯さんの会話が結構多いんですよね 全然この時の中田さんってなんか全然空っぽじゃない感じもしてて
自分頭悪いって言ってるけど全然頭が悪いような感じじゃないくて ここで2人はおそらく同じ入り口を通ったもの同士という話をしてて
細かいとこなんですけどこの佐伯さんと中田さんが話している裏で 大島さんと星野さんが話をするじゃないですか
ここの会話が結構いいっていうか そうですねこれがね330ページ前後なんですけども
僕ここすごい好きで330ページに星野さんが大島さんに 大島さんがすごい音楽詳しい人だっていうのがですね
その前の会話で気づいて星野さんが尋ねるんですね じゃあ一つ聞きたいんだけどさ音楽には人を変えてしまう力ってのがあると思う
つまりある時にある音楽を聞いておかげで自分の中にある何かがガラッと大きく変わっ ちまうみたいなっていうですね
結構ねこのセリフのところで泣きそうに わかるこれがもうほんと星野さん成長というのかな
本当変化がすごく現れていてですね で大島さんとも話が通じるようになるっていうところとかもすごい良くて
で大島さんにちょっと頼りにするっていうか教えてもらおうっていう セリフで
いいですよねこの後の星馬さんの答えはねこれでもそうね何かを経験しそれによって 僕らの中で何かが起こります
たまにしかありませんがたまにはあります すごくなんかこのセリフだけ聞くと大したことなそうに見えるんだけどこの長い話を経て
星野さんの話をちょっと知ってるとすごい響いてきますよね いや僕ね結構この中田さんパートなんかちょっと本当感動的なところのちょっと
いっぱいあってですねまぁ今のところもそうだし あとあの中田さんがね
佐伯さんと話をしている時に いや本当ねさっき大島に言ってたみたいにあの中田さんてもうねその本当頭が悪い人間とかでは全然
なくてですね本当にきちっと筋だったことをやっている人で まあただねその中田さんが思い出というものを持ってないというかですね
まあ少年時代に記憶とかを全部失ってしまったというのがあって その後の人生もちょっとね空っぽのままというところで
が自分には思い出がないって言ってたんですけどただ 佐伯さんが手を重ねてそしたらですね
なんかそこに温みがあって で中田さんが思い出というものがどういうものか
佐伯さんの手を通して感じられるって言ってたところがあって こういうところもね読んでると本当に泣きそうになるようなところで
なんか最後にねちょっと中田さんにも救われるところがあったのかもしれないなと あと印象的な佐伯さんが亡くなった後ですね
大島さんが見つけるんですけども その時あの図書館が結構混んでいてあの大島さんを呼んでる人とか
電話が鳴ってたりとか結構忙しい状況だったんですけど 大島さんもそういう呼びかけとか電話とかを無視して
ただ椅子に座って佐伯さんの姿をねもうずっと続けていたっていうことが書かれていて これがねすごく映画のワンシーンのように情景というのが読んでると浮かんできましたね
これめっちゃいいですよね ちょっと泣きそうになったんですけど大島さんがこのような日が近いうちに訪れることを確保していたっていう感じで始まって
死者となった佐伯さんと二人きり静かな部屋に残されるとどうすればいいのかわからなくなった 僕はこの人を必要としていたんだと大島さんは思ったと
もうここのここでちょっとグッと来て泣きそうになっちゃった なんかもういつか大島さんねずっと佐伯さんに死が近づいてきていることをずっと感じ取っていた
予測というかこういうことになるというのはわかってたと思うんだけど実際起きると 起きた時にそうか自分はこの人を必要としていたんだっていうことに気づくっていうその後の
場所もちょっといいんですけどちょっと長くなっちゃうからで止めておきますがここはすごい そうですね
泣きそうになりましたね でですねじゃあちょっと最後にですねあのここから中田さんパートは終わりに向かっていくんですけども
ここからクライマックスというのが待っていてですね 佐伯さんから原稿をもらった中田さんはそれを燃やしてほしいと言われていたんで
星野さんと一緒に約束通りファイルを燃やします でその帰りですねもう中田さんがすごくもまた眠そうにしているとで部屋につくなり
中田さんはもうすぐに熟睡するんですけども で星野さんはですね今までも中田さんがせて熟睡したら24時間以上
眠っていたりすることがあるんでまぁまた1日2日で起きるだろうと思っていたんです けどもまただったの横浅星野さんが気づくともう中田さんは息を
引き取っていたとねもう中田さんがね なくなっていたということになります星野さんちょっと途方に暮れるんですけどもただ
石は置いてあるとまあその入り口を開いた状態でもまいす 石が置いてあるとその入り口を閉じないといけないというのがもう中田さんの最後の
願いでもあって であの星野さんももう方さん死んでしまったんで自分はまた仕事に戻ろうかなと考えたりもする
んですけどもやっぱり思い留まってもうちょっと中田さんの最後の願いでもある この石の入り口っていうのを閉じるというのですね
それをやっぱ最後までやり抜こうというふうに決意します 石がしばらく軽い状態が最初に持ち運びしてきたのと同じような状態でこれがまた重く
なった時に閉じる時が来るんだろうというのを予感してその時を待つことにします そうやって午前中が過ぎて昼過ぎになったらですね
突然その窓に太った黒猫がやってきて星野さんに人間の言葉で伝えますと今夜 邪悪なものがその入り口を通ろうとするからそれを阻止しないといけないと
その猫の言う言葉にですねちょっと星野さんはすごく驚くんですけどもとにかく 夜まで待とうということにします
でその深夜ですねそれは突然やってきます 星野さんが中田さんが寝てる部屋別々の部屋なんですけども中田さんが寝てる部屋に行くと
中田さんの口の中から生物の形はしていないんですけども なんか人間の舌のようなものが大きくなったような形のあるものが出てきて
でそれがもう一目で邪悪な存在と分かるものだったんですけども で星野さんはもうこれだということに気付かせてそれはあのスピードはゆっくりなんですけども
殺そうとしても殺せなくてもう徐々に入り口の石に近づいていってると でそこの入り口に入られたらとにかく大変なことになるっていうのはもう星野さんも感じて
いてで懸命に阻止しようとして そこで最終手段としても石を閉じようということを決めます
まあその相手を殺すんじゃなくて一心の入り口を閉じてしまうと そしたら石が再び重くなっていて今までもう持ったことのないような重さだったんですけども
星野さんがもう本当に全ての力を振り絞って何とかその石を持ち上げてひっくり返すことができて でそうしたらですね入り口が閉じられてでその邪悪なものっていうのが行き場を失って
あとは星野さんがちょっとずつ処理していくというか殺すことに成功します これでですね
なんとか中田さんの願っていた入り口を閉じることもできて そこで星野さんはもうその翌朝ですね
その場を綿にして名古屋に帰ろうとすると でふと思うのはやっぱりことあるごとに中田さんという人を思い出していこうと思いながら元に戻って
行こうというですねそういう終わり方になります いやーもうこの中田さんパートのラスト
ほんと星野さんがでしまうところ超かっこいいですよねそうそう 邪悪な存在を倒すときに最初に読んでた時記憶がですね
星野さんが石をひっくり返してその石をで下敷きにしてその邪悪な存在を殺したって なぜか記憶の中にあってですね
なんかそうやって殺すんだろうなぁと思って読んでいたらですね 実はそうじゃなかったと石は石でひっくり返してその後じわじわね
邪悪なものを殺していったっていうね あそうだったんだっていうのは今回ちょっと記憶違いしていたっていうので気づきましたね
うふふふ あーでも確かにそういう時あるよねなんかねちょっとね読み返してあれ違ったみたいな時あるよね
いやーこれもねすごいあのやっぱ星野さんがすごい良いこと言ってるところがあってですね 星野さんがなんかね中田と出会って
本当変わったって言ってるところがあってそこがすごい感動的ではあるんですけども 中田さんと出会ってなんか人生の中で中田さんと出会ったことか
中田さんと出会ったことが人生の中で起こった中で一番身のあることの一つだったって 思い起こすことがあってですね
395代おじさんは俺という人間を変えちまったからここから始まる文章 まあ結構長いんですけどいいですよね
このね星野のそこまで考えに至るっていうところ まあこれがプロセスがあってのこの言葉なんですけども
あそこがすごいねこれも良くて で本当に一番最後のところですねあのこれは502ページなんですけども
まあこれも中田さんのことを思い起こして俺はさおじさんこう思うんだよと 星野さん言うんですけどこれから何かちょっとしたことがある度に
中田さんならこういう時にどう言うだろう 中田さんならこういう時にどうするだろう俺はいちいち考えるんじゃねーかってさ
なんとなくそういう気がするんだよね でそういうのは結構大きなことだと思うんだ
つまりある意味では中田さんの一部は俺っちの中でこれからも生き続けているってこと だからね
まああんまり大した入り物じゃねーってことは確かだけどさ でも何もないよりはいいだろうというですね
ねほんと星野さんの中で中田さんがね長生きてるっていうのがね いやーこいつといいよね
まあつまりある意味では中田さんの一番俺っちの中でこれからも見つけたってこと だからね
うんじゃあ方さんのパート終わったところですかカフカのパートの終わり最後を話して きますか
カフカのパートなんですけれどもまあその幼い再起さんがいる謎の山小屋というか 山の奥地にある山小屋の中で今度はですね
現実の再起さんが訪ねてきますでこれはあの時系列的には再起さんが死んでしまった 直後ぐらいの時間だと思うんですけどもおそらく
再起さんの魂がちょっとそこまでちゃんと書かれないんですけど解釈するとしたら まあ再起さん魂がカフカに最後に会いに来たんだろうなと思います
で再起さんはそこで言うんですよねここを出て戻りなさいとでも カフカは元の世界に意味が見出せないって言いますでも再起さんはそれでも戻りなさいと
言いますどうしてもカフカに元の世界に戻ってもらいたいとそして自分のことを覚えて いて欲しいと伝えます
そしてあの部屋にある絵を持って行ってほしいとそしてカフカに許してほしいと言います でカフカは再起さんがかつて出てはならないものをしてしまい自分さえも損なって
しまったけれどもそのことを許してほしいと言います カフカはもちろんそれがあの自分の母親のかどうかっていうところはメタファーとしてあるとは
許すと言います別れ際に再起さんがもう行かなくてはいけないということで別れ際に カフカは再起さんに言うんですけど
僕には生きるということの意味がわからないんだとで再起さんはそれに答えます 絵を見なさい私がそうしたようにと再起さんは去っていきそしてカフカは戻る決意を
します 戻ろうとするとあの例の2人の兵隊がいてまだ入り口は開いているから急いだ方がいい
という話になっていますでカフカーは一瞬その 山小屋というかその空間に残りたいって気持ちが強烈に残るんですけれどもそれでも
やはり再起さんとの約束というか言葉を守るために戻っていきます で無事にあのもといた場所
まあこれも山小屋ですけど戻ってきてなんとかあのカフカ戻ってくることができました 翌朝大島さんのお兄さんが迎えに来てくれます
ちょっと大島さんちょっと立て込んでるのでということで兄が迎えに来てくれて小村図書館 に戻ります図書館に戻ると大島さんから再起さんがなくなったこと
そしてカフカに絵を残しているということを聞かされます カフカはですねその絵を持って東京へ戻る決意をします
この時ね結構あの大島さんとの会話結構やばいんですけどまぁちょっとそういう会話をし ながら東京に戻る決意をします
最後ですね東京に戻る新幹線の中でカフカはカラスと呼ばれる少年に言います でも僕にはまだ生きることの意味がわからないんだと
カラスと呼ばれる少年は答えます 絵を眺めるんだ風の音を聞くんだという形でこの物語は幕を閉じるんです
けれども ちょっとラストの部分ですねこの絵を眺めるんだっていうことと風の音を聞くんだっていうのは
これ再起さんと大島さんの教えなんですよね これで最後幕を閉じるところに自分はちょっとですねめちゃめちゃ感動しちゃって正直
鳥肌が立ちましたねここ いやなんか終わり方すごい
すごいですよねこの 正しいことをしたのかどうかカフカは自分のやったことに対してちょっと疑問を
思うんですよね でもカラスと呼ばれる少年が君は正しいことをしたんだ君は一番正しいことを
した 他の誰をもってしても奇妙でうまくできなかったはずだ だって君は本物の世界で一番タフな十郎さんの少年なのかな
このメタファーじゃない世界でっていう 意味だと思うんですけど最後のやっぱり2ページかその前には大島さんとの
別れとかさくらとの電話で最後別れを告げるシーンとかあるんですけど あまさくらとは再会か東京でまた会おうっていう本当大島さんと別れよう
というところでこれもね最後の方なんですけど大島さんがあの世界はメタファーだ 田村カフカフンって言っていてですね
まあこれがねもうほんとこの小説そのものを表していると思うんですけどでもその後 あのでもね僕にとっても君にとってもこの図書館だけは何のメタファーでもない
この図書館はどこまで行ってもこの図書館と僕と君の間でそれだけははっきりしておきたい という話をしていてがちょっと夢物語のように思えるところもあるんですけどでも図書館
だけは現実的なものとして存在しているというほんと締めくくりにぴったりの セリフだなと思いましたね
ちょっと前に東京に戻るっていう話をした直後ぐらいに大島さんがカフカに519ページか セリフがすごくて僕らはみんないろんな大事なものを失い続ける
大事な機会や可能性や取り返しのつかない感情それがいけることの一つの意味だ でも僕らの頭の中には多分頭の中だと思うけどそういうものを記憶として留めて
おくための小さな部屋がある きっとこの図書館の書家みたいな部屋だろうそして僕らは自分の心の正確なありかを知るために
その部屋のための検索カードを作り続けなくてはならない 掃除したり空気を入れ替えたり花の水をかいたりすることも必要だ
言い換えるなら君は永遠に君自身の図書館の中で生きていくことになる っていうセリフがあってもうこれめっちゃかっけえな
あの大島さんも佐伯さんを失ってしまっていろんな感情が巡ってるんだろうなっていうところもわかるしすごく良いとこですね
なんか大島さんねやっぱり終盤になってすごいずっと良いこと言ってますよね
そうそう
この話が意味付けの部分というか出来事をただ出来事だけで終わらせるんじゃなくてそこにもっと考える余地であったり
もっとね想像力を働かせてくれるのが本当大島さんだなと思うので
佐伯さんと入口の向こう側の世界での最後の別れのところとかも僕は結構感動していて
467ページになるんですけど佐伯さんはもうカフカにここを出て戻りなさいと
元にいた世界に戻りなさいと言うんですけど
でもねそこで最後の別れのところであなたに私のことを覚えておいてほしいと
あなたさえ私のことを覚えていてくれたら他の全ての人に忘れられたって構わないということを言っていて
今回やっぱ佐伯さんという人がすごく印象に残っていたんで最後のねここのところもちょっと感動的でしたね
なんかあのちょっとこれはちょっと議論したい部分と重なってくるんですけど
佐伯さんの教えが絵を眺めるんだっていう私はそうしていたから多分佐伯さんは記憶
絵って多分おそらく記憶とか過去とか思い出を象徴しているものなんだろうなと思っていて
でそれを佐伯さんは大切にしていたんだなっていうのが一貫して描かれていて
その流れがカフカに受け継がれていくし
で一方でまだ若い大島さんの教えは風の音を聞くんだと
僕はいつもそうしてるからという教えがあって
それもカフカの中に受け継がれていく中で
きっとこの風の音っていうのは現在とか未来のことなのかなって
ちょっとなんとなくちょっと飛躍してるかもしれないけどちょっと感じるので
なんかこの中でこのカフカっていうのが過去や記憶っていうものを大事にしながら
現実を生きていく現在を生きていくっていうこのスタンスになるのかなっていうのはちょっと
これは俺の解釈なんですけどちょっと幅があるところではあると思うんだけれども
ラストスやっぱすごい意味なんて思ったな
そうですねでも確かにねその絵は本当過去とか記憶とか思い出って言われる通りかなという気はしますし
風の音って何だろうとは思います
村上春樹のDVDの風の音を聞けよ思い出してしまうところはどうしてもあるんですけど
でもおそらくそれとの繋がりもあるかもしれないけど
でもこの中ではやっぱり大島さんなんだろうな
まあそうですね
じゃあちょっとこんなところですがいくつかちょっと話したいところはあって
この話結構解釈の幅があるっていうか
まあ名文化されてないし設定も解釈の幅ができるように作られてるところがあって
そもそもカフカと父はなんでこんなに確実があるのかとかちょっとわかんないし
ジョニーウォーカーはお父さんだったんだなっていうのと
でもジョニーウォーカーってお父さんだけじゃなくて概念的な
まあ他にもいろいろジョニーウォーカー的な邪悪さっていうのは
最後星野さんが倒すけど
いろいろ出てくるんですけど
ジョニーウォーカーって何者だったんだみたいな
結構疑問は残りますよね
ねえ何だったのかなって思うんですけども
僕はちょっと思うのは
本来違う世界にいる存在というか
なんかこの現実的な世界には存在していなくて
カフカのお父さんが雷に撃たれたことがあったんですけども
そこからちょっと人が変わったように
彫刻家として打ち込むようになっていたとあってですね
なんかその雷の時に別の世界との入り口が開かれて
ジョニーウォーカーってちょっと概念的なものなんですけど
その概念的なものが
こっちの世界に入ってきたんじゃないかなとかですね
素晴らしい彫刻を作るのと引き換えに
損なわれてしまった何かがあって
それが邪悪な何かになっていったんじゃないかみたいな
邪悪なものを受け入れる隙を作ってしまったんじゃないか
っていうことも書かれてはいたけど
ジョニーウォーカーイコールお父さんとは言い切れないところもあるし
そうですよね
お父さんも被害者なのかもしれないですし
話の流れだけから汲み取ると
やっぱりお父さんの中にあったその邪悪なものが
中田さんがお父さんという肉体を殺すことによって
解放されてしまいみたいなことはちょっと解釈はできるかな
それで入り口を目指して動いていたっていう
頃はあるのかなってちょっと思いますけどね