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2025-01-04 05:33

【0946】2025/01/04 力水 #ことば

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2025/01/04

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おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 箱根駅展2025では、青山学院大学が見事な優勝を果たしました。
それぞれの選手の細かいことはいろいろあるんでしょうけれど、脱水症状なんかで大ブレーキをしたりとか、途中大きな怪我をしたりでの危険するチームがなかったっていうことは、見ていて本当に良かったなと思いました。
まあレースなので、勝ち負けってあるものなんですけど、力を発揮した結果のレースだということが、まずは一番として良かったなって思います。
さらにこの箱根駅展、夕方からのダイジェスト番組をテレビで見ました。 実はあの時どう感じていたとか、実は足が痛かったとか、この1年どういう気持ちで練習をしてきたとか、それを聞きながらもう1回今年のレースをかみしめたりして、いや何度見ても良いものですよね。
同時に、ああお正月って終わっちゃったなぁみたいに思いました。 今日明日お休みという方も多いんでしょうけれども、感覚としては通常の土曜日曜だなって思います。
そして私は今日から司会の仕事が始まります。 さてレースの中で給水ポイントってありますよね。
給水を担当する人たちの物語もダイジェスト番組では取り上げていました。 実況のアナウンサーがここで力水をもらってというような言い方をしていたんですね。
この力水っていう言葉がたくさん出てきました。 それを力にして前に進むということではそうなんですけれども、もともとは大相撲で使う言葉ですよね。
力水っていうのは大相撲で力士が土俵に上がる前とか 取り組みの合間に口をすすぐために使う水のことなんです。
これはお相撲さんにとっては単なる水分補給だけではなくて、 心身を清める、浄化させるという大切な意味があるんですね。
特に取り組みの直前に口をすすぐ行為っていうのは 精神を集中させるっていうことだったり、戦いに挑む準備を整えるための儀式っていうそんな意味合いが強いです。
それからこの力水って自分で汲むんじゃなくて 勝ち越しをしたあるいは取り組みを得た他の力士から受け取るっていうそんなルールがあります。
これは勝者から力を受け継ぐというような象徴的な意味が込められていまして、
つまり力水ってただの水じゃなくて勝ち、勝利とか精神的な強さ、それを受け継ぐという特別なものだったりするんですよね。
非常に神聖なものなんですね。
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力水っていう言葉が箱根駅伝の給水シーンで使われるのは、給水が単なる水分補給ではなくて、
選手にとっては精神的なリセットの意味合いがあるのかもしれませんね。
そして給水をする側もほんの50mなんだけど、そこで箱根駅伝を走るみたいな、そういう意味合いもあったりして非常に尊いなって思いました。
給水ポイントを通過した後に、選手がギアを入れ直してペースが上がったりとか、レースが大きく動いたりするのを見ると、
やっぱりまるでオスモさんが土俵に上がる前に気持ちを引き締めるみたいに、駅伝のランナーも給水を通じて新しい気持ちで次の区間に臨んでいくぞ、みたいな、
そんな姿が見られるような気がしました。
そんな姿が力水という言葉に 見事に重なるなぁというふうにも思いました。
じゃあこの力水っていつ頃から使われるようになったのかっていうと、大相撲の力水のこの文化っていうのは江戸時代まで遡ります。
当時のオスモは単なるスポーツではなくて、神事の一環だったんです。
なので土俵って神聖な場所とされていて、そこで力士が神聖な儀式として心身を清めるということが求められたんですね。
ですから相撲って法能するものなんですよね。土俵入りも法能するものなんですよね。
さらに神道では水っていうのは汚れを払ったり浄化するっていう力を持つとされています。
なので神社に行きますと、まず御手洗いの場所がありますよね。
まずは汚れを払って、きれいになさってから神様の前に立ってねっていうことなんですよね。
そういう考え方が力士の清めの水、つまり力水につながっていったっていうことなんです。
そうやって力水を受けることで、力士オスモさんは新たな気持ちで土俵に立って、そして全力で勝負に挑むっていうことになるわけですね。
ちなみに令和7年大相撲発場所は来週の日曜日です。1月12日日曜日スタートなので、そちらの本来の力水の瞬間にも注目したいなと思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。それではまた明日。
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