1. 「大人の近代史」今だからわかる日本の歴史
  2. #161 近代日本を風刺「ジョル..
2024-05-21 39:19

#161 近代日本を風刺「ジョルジュ・ビゴー」本当の想いとは・・・

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https://youtu.be/5vBmzH3EsP0

明治に入り近代化していく日本をリアルに描き続けたビゴー
中でも風刺画は有名で誰もが一度は彼の絵を見たことがあるのでは?
そんな彼のお話をしています

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<過去の関連回>

第13回 日清戦争(The Sino‐Japanese War)
https://podcasters.spotify.com/pod/show/shi-kindai/episodes/13-The-SinoJapanese-War-evqk7b

00:04
スピーカー 1
日本の女性に生まれたのだから、どうぞ、日本の女性のままでいてもらいたい。
始まりました。大人の近代史、よろしくお願いします。
スピーカー 2
よろしくお願いします。
まあ、女と言ったら、やっぱり、おが太郎っていうのが出てくるから、それにちなんだ言葉?
スピーカー 1
なんか違うんだよな。
スピーカー 2
なんか違う?
スピーカー 1
これは、今日のテーマでもある、ジョルジュ・ビゴーが言った言葉なの。
スピーカー 2
うん、ビゴーね。
スピーカー 1
そうそう、ビゴーはね、ちょっと後でも話すんだけど、日本っていうのに特に魅力を感じて、
その中でもね、日本の女性にね、すごく魅力を感じてた人なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうそうそう。まあ、そんなのもおいおい話しながら、今日はちょっと、ジョルジュ・フェルディナン・ビゴー、やりたいと思います。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
長まろ、この人の印象って何かある?
スピーカー 2
まあ、風刺画だから、そうだね、的確にその物事というか、事件というかさ、を捉える人だなって。
まあ、頭がいいのかな、みたいなところはあると思うけどね。
スピーカー 1
ああ、そうそうそう。この人ね、風刺画で教科書とかも載ってるもんね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
必ず、皆さんも目にしたことがあるんじゃないかなって思うし、
今日はね、その風刺画っていう一面だけじゃなくて、他にもね、いっぱいいろんな絵を描いてて、
日本のこのリアルな姿を、まあ、描き続けた人なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、実はね、オトキンのサムネの構図もジョルジュ・ビゴーなんだよね。
スピーカー 2
ああ、そうだよね。
スピーカー 1
そうそうそう。まあ、そんなのもあって、ちょっと深い関係があるビゴーです。
スピーカー 2
関係があるというか、まあ、勝手にうちらがね、真似ただけっていう。
スピーカー 1
ああ、そうそうそう。で、今回ね、ちょっと、まあ、画家でもあるんで、途中途中ね、長まろと自分でその画像を見合ってやるんですけども、
そのね、画像に関しては、YouTubeの方で音声と一緒に流したものを流すんで、
スピーカー 2
まずは今、皆さんだいたい音声で聞いてると思うんで、音声で一回聞いた後に、そのYouTubeでももう一回楽しめるっていう、そんな今日は回にしたいと思います。
すごいな。
はい。
OK。
スピーカー 1
ということで、じゃあ、あの、ジョルジュ・ビゴーのまずはちょっとおいたちから話していきたいと思います。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
彼はですね、1860年にフランスのね、パリに生まれるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これね、お母さんがね、画家だったんだけども、お母さんの影響を受けて、小さい頃からね、絵に興味を持って、こう、描いてたりしてたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でね、8歳の時に、まあ、お父さんが亡くなっちゃって、だから、画系ってね、結構厳しいものだったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、12歳の時に、美術学校へビゴーは入学をして、そこでね、肖像画とかを中心に教わったりするんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、このね、特徴がね、まあ、ビゴーの作品にも出てるんだけど、彼ってその風景画っていうより、まあ、人物のこのリアルな描写っていう、こう、写実的な絵を描く人なんだよね。
03:00
スピーカー 1
うん。
まあ、そういう基礎がこの頃にもうできたのかなっていうふうに思うんだけども、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ただね、やっぱりお父さんがいないっていうのもあるし、画系をね、助けるために、このね、美術学校途中で中退するんだよね。
うん。
で、19歳の時に、写真絵画家としてデビューして、一定の評価をね、得るんだよね。
うん。
で、その頃フランスって、フランスにかからずヨーロッパはさ、浮世絵なんかの影響とかがあって、日本美術の注目が高まってた頃なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、特にさ、ヨーロッパの芸術家っていうのは、日本にこう影響を受けて、まあ、ジャポニズムっていう言い方するんだけど、特にフランスでそのジャポニズムの影響っていうのは大きかったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、美後は、まあ、そういう影響があって、日本に興味を持つんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうそう。だからね、彼の作品って、あの、例えば北斎の浮世絵のご影響を受けてたりもするんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、彼はその日本に行きたいっていうのを思って、当時ね、日本の陸軍学校で教えてたフランス人のプロスペールフークっていう人を、まあ、頼って、そんでね、あの、日本行きを実現させるんだよね。
スピーカー 2
うん。
で、47日間も長い航海をかけて、日本の横浜に着くんだよね。
スピーカー 1
うん。
そうそう。その時ね、彼はね、22歳。1882年、明治で言うと明治15年の時だね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、彼が来た目的っていうのは、まあ一つ目は浮世絵っていうのに興味があったから、その浮世絵の木版技術の取得をしたかったんだよね。
うん。
ただね、これはね、早々に断念をする。っていうのは、この浮世絵って、かなり技術が必要で、絵師だけじゃなくてさ、彫り師とか擦り師っていう人たちがいてさ、共同作業でさ、こう成り立つような作品で、
うん。
だから自分がこれを習得するっていうのは難しいなっていうふうに感じたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、もう一つの目的としてさ、日本をテーマにしたいろいろな作品を、こう、描きたいなっていう思いもあったんだと思うんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、このフランス人フークのサポートによって、彼は日本で陸軍師官学校でね、画学教師として教えることになったんだよね。
うん。
で、このね、在職中にいくつかこう、画集を自費でね、出版をして、これがね、日本人の生活を描いたものなんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうそうそう。で、浮世絵では出せないからさ、銅板画とか石板画って言われる、西洋からの技術を使って、彼は販売をしたんだよね。
うん。
一つ試しにちょっと出してみます。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
まず音声で伝えるから、どんな絵なのかっていうと、これはね、芝居小屋で、男性がこう、キセルで煙草を吸いながら、なんか芝居を見てるんでね。
うん。
そうそう。で、隣には奥さんなのかな。女性が母乳を子供にこう、あげながら、服をこう、はだっけてる感じで、で、後ろには何故かヘルメットをかぶった、眼鏡をかけた男がいるっていうような、これ何でいいかな。
06:06
スピーカー 1
分かんのかこれ。
これヘルメットなの?
なんかね、ヘルメットっていう解説があったけど、美豪がどう思ったのかちょっと怪しいけどね。
うん。
真ん中に描かれてるキセルを吸ってる男性ってちょんまげ姿で、ふんどし一丁なんでね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
こういう光景って今、ないじゃん。
スピーカー 2
まあ、ないね。
スピーカー 1
ね、なんかこう、日本って感じだよね。
スピーカー 2
ん?日本って感じ?
スピーカー 1
要は、海外の人が好きそうな日本って感じの。
スピーカー 2
あー、なるほどね。
分かんない。海外の人の日本のイメージって、なんか裸ってイメージだったのかな。
スピーカー 1
あー、これさ、今の自分たちが見ても、え?っていうような、ちょっと今じゃない光景じゃん。
スピーカー 2
まあ、そうだね。
スピーカー 1
まあ、ちょんまげだし、ふんどし一丁なんていないし、女性がおっぱい出して母乳を人前であげるってこともないし。
うん。
っていうような、なんかそういうね、ところをフランス人であるビゴっていうのは、すごい興味を持ったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そうそう、だから彼の作品って、ちょんまげとかふんどしとか、そういうの多いんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その一方でさ、後ろで帽子なのかヘルメットなのか、そしてメガネかけてるってとこで、ちょっと西洋化した人もいるっていう、その混在が見られるような作品なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ちなみにね、この時ね、男性で言うと、断髪の普及率って8割から9割ぐらいだから、けっこうちょんまげ姿って男性は珍しかったかもしれない。
ああ。
ここでさ、疑問に思うのが、ジョルジュ・ビゴのこういった日本の様を描いた絵っていうのは、誰が主に買ってたと思う?
スピーカー 2
ジョルジュ・ビゴの絵?
スピーカー 1
そうそうそう、当時。
スピーカー 2
え?フランス人じゃないの?
スピーカー 1
ああ、そうそう、主にフランス人。
これ、居留地に住む外国人って、特にフランス語で描かれた文字とかもあったりするから、フランス人が主な顧客なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、当時の日本人って全くさ、興味がないんだよね。
だって、今の日本人の姿を描かれても、日本人って別に当たり前だと思うから、その絵に魅力感じないからね。
スピーカー 2
ああ、なるほどね。
スピーカー 1
そうそう、うちらが満員電車の絵を描かれても、ああ、いや、当たり前だよね、みたいな。
でも、外国人は興味そそるわけじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
いや、いいんじゃない?たとえとしては。
いいね。
スピーカー 1
で、彼ってね、住むところっていうのもちょっと変わってて、その当時ってほとんどの外国人って横浜とか築地なんかの居留地に住んでたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、彼って東京で、たとえは麹町とか、それから向島っていう今の墨田区あたりに住んでたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
他にもね、半年間だけ京都に滞在したりとか、千葉の稲毛っていうところにアトリエを構えて通ったりもしてたんだよね。
09:03
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、そういったね、普通外国人がいないであろうところに、その日本らしさが残る場所を好んで選んで、日本人と同じ生活スタイルで彼は住んでいたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。だから、彼の絵っていうのは本当に外国人がちょっと来て描いたような絵じゃなくて、日本の隅々まで見てるような作品なんだよね。
うん。
で、ちょっと次に紹介したいのは、なんといってもやっぱ彼は風刺で有名なんだけども、複数の風刺雑誌をこの後出していくんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その中でもね、とばえっていう風刺雑誌が有名で、一番有名なところからちょっと行くと、やっぱりこの漁夫ノリって言われたりするけど、現代はね魚釣り遊びっていうのがタイトルなんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。これね、長丸が日清戦争の時にちょっとちらっと美豪に触れたよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これ、釣りをしている絵なんだけども、左に日本人がこう釣り糸を垂らしていて、右側に中国人と思われるような格好した人がまた釣り糸を垂らしてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その奥側に橋の上なのかな?に乗って、ロシア人と思われる人が、その二人の釣りの状況を見守ってるというか、そんな絵なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、これよく見ると手前に魚が描かれてて、コリっていう、フランス語で描かれてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これもフランス語で朝鮮っていうような意味なんだけど、この朝鮮を魚に見立てて、これをさ、必死にその日本人と中国人が競うように釣ろうとしてるんだよね。
うん。
で、ちょっとよく見るとこの右側の中国人は、右手にさ、餌を川にこう巻いてるんだけど、これはさ、当時中国ってさ、朝鮮をこう従いてるというかさ、続国のような関係で、主従関係にしてたところがあるから、そういった情景も組み込んで描いてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、それをさ、ロシアって当時その南下政策をしようとして、朝鮮にも関心があって、この二人が争っている、もしかその疲弊した隙を狙って朝鮮を奪ってやろうみたいな、そんな思惑が見れるような作品なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これよく教科書に載ってるのかな、今でも。
スピーカー 2
うん、これは載ってると思うよ。
スピーカー 1
そうそうそう、こういうさ、その当時さ、写真がなかった時代だから、こんな風にさ、なんか一発でこの、その情勢を伝えてるような絵なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これね、日清戦争がこの後7年後に起きるんだけど、この時点でもこういった情勢をうまく描いてるっていうのが、なんかすごい的確に判断してるなって、美郷がって思ったんだよね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
うん、すごい、なんか日清戦争がまさに起こってからじゃないからね、これ。
12:04
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、次にこれもまた有名な絵で、これはね、現代が社交界に出入りする紳士淑女っていうタイトルなんだけど、
うん。
猿真似って言われるもので、これもね、教科書に載ってる時があるんだけど、
うん。
西洋のこう服を着た男性と女性が鏡を見てるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、その鏡にはさ、なんかそのまんま自分たちの姿が映ってるんじゃなくて、
そこに映ってるのは顔がもう猿になってて、なぜか体はこうクシャクシャって消されてるような、そんな絵なんだよね。
うん。
これ見たことある。
スピーカー 2
見たことはあるね。
スピーカー 1
そうそう、余談だけど、大人の近代史のサムネにしようと、ちょっとこの構図も検討したんだよね。
スピーカー 2
あ、そうなの。
スピーカー 1
そうそう、これ自分も好きでさ。
これはね、あの、当時その六名館って、1883年に東京の高寺町に西洋式の建物として作られたものの中での絵なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
当時さ、外務卿だった井上薫の政策で、外国のさ、外交官などをこう接待する釈放場として、この六名館って使われるんだけど、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ま、そこでさ、舞踏会なんかを開いたりとかして、ま、日本人がさ、こう慣れない服を着て、その西洋のマナーもわからないっていうようなところを、
ま、美豪がその、まるでその日本人が、猿が人間の真似をしているような、っていうような、その風刺画なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、俺これさ、本の解説で初めて知ったんだけどさ、左上にさ、漢字が書いてある。これ知ってた?
スピーカー 2
いや、知ってたっていうのは、これの意味ってこと?
スピーカー 1
あ、そうそうそう。
スピーカー 2
いや、特に考えたことはなかった。
スピーカー 1
これさ、当て字なんだけど、生意気って書いてあるんだよね。
スピーカー 2
あー、なるほど。
スピーカー 1
あ、そうそうそう。このことか、もう完全に日本人をちょっと小馬鹿にしたような風刺画なんだよね。
うん。
これね、タイトルとは別にね、キャプションがついてて、生意気な猿真似っていうような言葉も添えられてるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
なんでこんな風刺を描いたかっていうのが、ちょっと今日は解説したいんだけど、このさ、風刺の時代背景って、明治が始まってさ、明治政府の課題っていうのはさ、幕末に結んだ不平等条約の改正だったんだよね。
うん。
それに向けた動きがこう、日本で活発になってきて、ただそうするとね、美豪にとっては困ることだったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
美豪って、その治外法権って言ってさ、日本の法制度が及ばないことを利用して、横浜居留地内のクラブホテルっていうところをその絵の発行場所にしてたんだよね。
うん。
で、この特権によって美豪の表現の自由が許されていて、その風刺画もそうだし、自由に出版することができたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
当時さ、日本の治安維持警察って結構厳しくそのいろんな出版物とか監視してて、日本人が例えば出版しようとしてもこういうのって出せなかった時代なんだよね。
15:09
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だからこそ、その美豪っていうのはこの不平等条約が撤廃されるのが困るから、これに反対するような絵を描いたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、この絵はさ、日本はさ、対等な条約を結ぶほど近代化が進んでないよっていうような制度が整ってない野蛮な国なんだっていうのを国内、国外関わらずその訴えたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これはね、ちょっと推測にもなっちゃうんだけど、フランスのね、公使館の影響もあるんじゃないかって言われてて、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
日本のさ、居留地にあるフランスの公使館もさ、美豪のスポンサーだったんじゃないかって説もあって、
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
っていうのはさ、彼はさ、居留地内が顧客なわけじゃん。
うん。
外国人が。
ってことは、その当時フランス人にしても150人ぐらいしかいなかったんだって。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、他の外国人合わせても数百人っていう規模の中で絵を売って、それだけだとやっぱ厳しいから、なんかスポンサーがついてたんじゃないかっていう説があって、
こういった不平等条約っていうのは、公使館ももちろん撤廃してほしくないっていう意向だったから、そういう意向を取って絵を描いたんじゃないかっていうのも言われてます。
で、あとですね、ジョルジュ・ヴィゴって、ちょっと冒頭にも言った、女性にすごく関心があって、作品にはね、女性をテーマにしたものが数多くあるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これはね、ジョルジュ・ヴィゴが行った頃の、まあ明治の初め頃って、男性で言うと、こう、西洋化が進んできて、チョンマゲを辞める人が多かったり、洋装になってる人が多かったんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ただね、女性っていうのは、明治のね、中頃までは、西洋的なものをまだ取り入れていなくて、着物とか髪をゆって、あの、マゲ姿の人っていうのが大半だったんだよね。
うん。
だから、そこに日本的なものを感じて、日本女性をこう、描いたっていう風にも言われてんの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ちょっとサンプルで、化粧する、これは若い女性を描いた絵なんだけど、ちょっと洗顔してタオルで顔を拭いてる、上半身が裸けて半裸の腰巻き姿の日本的なそのマゲをした日本の女性が軒下にこう、座ってるって感じだね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
奥にはさ、日本的な庭園があるような、そんな家なんだけど、
うん。
ここでさ、ちょっと西洋的というか、近代化化進んでる部分があるんだけど、どこかわかる。
スピーカー 2
ん?あ、この絵の中で?
スピーカー 1
そう、この絵の中で。
スピーカー 2
いや、この絵初めて見るからな。なんだろうね。
スピーカー 1
そう、ちょっとね、これからマニアックになってるかも。
スピーカー 2
いや、そうか、なんか手前にあるやつとかがそうっぽいんだけど、なんかなんだかがわからない。
スピーカー 1
あ、そうだよね。これね、手前にさ、ちっちゃな白い四角があって、これが石鹸なんだよね。
18:03
スピーカー 2
あ、石鹸かこれ。
スピーカー 1
そうそう。石鹸ってその欧米から輸入してきてさ、その時はすごく高かったんだけど、石鹸がこう明治になって、こう中頃になっていくと、工場ができてきて、量産できる体制が整って、やっと庶民にも石鹸が普及していくっていうような頃だったんだよね。
うん。
そうそうそう。まあ、なんかこういう細かなところも描いてたりするんだよね。
で、一番手前の大きな四角はね、おそらく化粧箱って言われてて、だから化粧をしてるんだけど、この化粧の変化があってさ、江戸時代っていうのはおはぐらとかさ、眉は完全に剃ってる人っていうのがほとんどだったんだけど、これが西洋化の流れで徐々になくなっていくっていうようなところでもあるんだよね。
他にもね、美豪っていうのは、芸妓遊びだったり、誘惑などに通ったりとか、結構遊び好きなんだよね。
でね、何人ものね、日本女性と付き合って同棲をしたりっていうこともしてた。
そんな遊び好きの美豪がわかるような一コマがあるんですけど、こちらです。
これね、なんだっていう絵なんだけど、手前にさ、なんかちょっと年配のおじいさんが木の棒2つ持って鳴らそうとしてるとこなんでね。
で、奥にさ、ぷんとしをこう、吐こうとしてるのか、巻き直そうとしてるんだよね。
こんな一コマ、これ何の光景だと思う?
スピーカー 2
え、尾形郎が呼ばいしたところじゃない?
スピーカー 1
違うだろ、絶対。
スピーカー 2
え、違うの?これ奥の人尾形郎だと思った?
スピーカー 1
違う。何で俺が描かれてるんだよ、この時代に。
スピーカー 2
え、あれ?なんかもう、そういう話かなと思って。
スピーカー 1
いやいや、これはね、吉原裕郭での出来事の一コマなんだけど、
このふんどしを巻き直してる男性は、裕郭で女性と遊んでたんだよね。
で、女性が引き上げた後のこの姿なんだよね。
で、これさ、手前の男性が標識っていうさ、木でさ、カンカンって鳴らして、
火の用心とかで使われるような。
これをさ、終わりの時刻を伝える合図だったんだって、当時。
だから、おそらく深夜12時とか、2時頃の光景なんだけど、
この合図が鳴ると、女性は引き上げて、この障子が開けられるんだよね。
そうすると、男性は帰り自宅をするんだけど、
そのまあ、何とも言えない切ない後姿なのかを捉えたような絵なんだよね。
スピーカー 2
なんでちょっと心情が入っちゃってるの?
スピーカー 1
え、そう思わない?なんか寂しそうじゃない?これ。違うかな?
スピーカー 2
いや、知らない。なんか小片郎ちょっとあれじゃない?ちょっと思い入れがあるでしょ、こういうのに。
スピーカー 1
全くないよ、これ。
で、これさ、実際に裕郭に通ってなかったら絶対こうやって描けないよねっていうような、そんな絵なんだよね。
スピーカー 2
なるほど。裕郭に通ってなかったらこの絵に共感もできないと。
21:01
スピーカー 2
いや、共感はいいんだよ、それは。今、美郷の話だから。
スピーカー 1
そうそう。
まあ、なんか本当にすごい細かな部分見てるなと思って。
その後ね、1894年に、美郷っていうのは日本女性の佐野茂っていう女性と結婚してるんだよね。
で、当時ね、美郷はね、34歳の時で、この佐野茂っていうのが17歳だったんだよね。
結構若いよね、17歳ってね。
当時だったら、まあ結婚適齢期、じゃあ適齢期なんだけど、
そうそう、今じゃ考えられないから、なんか舛添さんとわかめちゃんが結婚するような感じだよね。
スピーカー 2
ちょっと待って、舛添さんが何歳かわかんないけど、わかめちゃんって何や?8歳ぐらい?
スピーカー 1
わかんない。なんかそのぐらいの年の差じゃない?なんとなく。
スピーカー 2
ああ、でもそんぐらいなのかもしんないね。舛添さんって若いんでしょ、だって。
スピーカー 1
若い、若い。まあそんなことはいいんだけど、で、その翌月にね、なんとか日清戦争が勃発する。
で、美郷っていうのは、この日清戦争に日本軍に従軍して、戦争報道画としてついていくんだよね。
で、描いてるっていう、ちょっと自分はね、これ調べる前は知らなくて、こういうことしてたんだと思って。
そう、そんなね、従軍した時に描いた絵ってたくさんあるんだけども、
これはあの当時中国、清だね。清の中、日本が戦争を始めて、そのいっぱい負傷した人、亡くなった人たちが横たわっているような絵が描かれてるんだよね。
そう、まあよく見るとこれ、中国人だけじゃなくて日本の軍の人たちも横たわってたりとかして、負傷もしくは死んでるんだよね。
で、この死体を運んでるのがさ、当時清の捕虜なんだよね、これ。
捕虜に運ばせてるような絵を描いてる。
美豪が目撃したものなんだと思うんだけど、こういうさ、戦争のリアルな情景を描いてる作品も結構あるんでね。
それからね、美豪って、日清戦争後の情勢とかもいろいろ描いてるんでね。
例えばこんな絵なんですけど、これはね、なんかいろんな兵隊が映ってるんだけど、真ん中にいるのが日本の兵隊らしき人が映っていて、
まあその一番右側にドシンと構えて立ってるのがロシアの軍服を着た、で顔がなぜかクマになってて、クマがちょっとタバコを吸ってこう威厳のあるような姿で立ってるんでね。
で、そのロシアに対して日本が恐れ恐れ近づいてるような絵で、その後ろにさ、これイギリスの兵を見立ててるんだけど、
イギリスの兵隊が日本人の背中を掴んで行けって言ってるような、そんな感じの絵なんだよね。
で、奥側に兵隊が2人寝そべって様子を見てるんだけど、左側にいるのがドイツの兵隊で、右側がフランスの兵隊さんなんだよね。
24:06
スピーカー 1
そうそう、この絵見たことあった?
いや、この絵ないな。
なんかあの、日清戦争を描いた漁夫ノリにも似たようななんかちょっと構図かもしれないけど、これってさ、日清戦争後のだから、今度は日本がさ、そのロシアに対して向かっていくような絵なんだけど、
そこでコメントが入ってるんだけど、この絵には俺がついてるすぐ後ろにっていうようなコメントがあるの。
これあのイギリスが、兵がまさにそう言ってるんだけども、俺が後ろについてるから日本人を行けっていうような、そんなようなのが読み取れるんだよね。
これはさ、イギリスってさ、やっぱり当時の情勢だとロシアがこう南下政策で南下してくることがまあ脅威だったんだよね。
イギリスって当時中国にも植民地で統治していたから、そこにやっぱりロシアが来られると困るっていうところで、日本に歩み寄っている時期なんだよね。
日清戦争前にはさ、もういち早くさ、そのまあいわゆる不平等条約って言われる、その大幅な撤廃をイギリスは他の国よりも先駆けてしているんだよね。
この絵ってさ、その7年後に日英同盟が結ばれるんだけど、もうこの時点でこう、こんな感じを描いてるっていうのが、美豪のその鋭い目線だなと思って。
なんか俺こういうさ、絵を見てさ、こんな光景ってさ、まあ今この主体が真ん中日本だけどさ、これがさ、まあいろんな国に変わってさ、この後の世界の情勢も今に至るまでさ、あるよねっていうのをちょっと思っちゃったんだけど。
誰かがさ、いや俺が後ろについてるから行けみたいな、そんな光景あるよねっていう。
スピーカー 2
まあアメリカ、ウクライナがまさにこれじゃん。
スピーカー 1
まさにね、そうだよね。いやーなんか人間ってこう結局変わってないんだなっていうのも感じたね。
スピーカー 2
まあ人間がっていうかこの大国側がだよね、変わってないのは。
スピーカー 1
ああ、確かに。で、その後日本はさ、日清戦争後各国と不平等条約を徐々に撤廃していくんだよね。
例えば、紫外光圏がなくなったりとか、いろんなとこにあった恐竜地っていうのもなくなっていく方向に行ったんだよね。
で、こんな条約改正がまあもう実際に起こっていく中で、ジョルジュビゴっていうのは日本がさらにその先どう変わるかっていうのをいろんなこう推測をして描いた絵があるんだけども、
これがこの絵なんだけど、ナポレオン風の日本人が真ん中にドデンといて、っていうのはこれ刀が刺さってるからおそらく日本人を見立ててるんだけど、
その大きな日本人風の男が乗ってるんだよね、台車の上に。で、それをこういろんなちっちゃな人たちが運んでる。
27:02
スピーカー 1
そのよく見る人たちっていうのはみんなアジア人なんだよね。中国の人と思われる人やインドの人とか、まあいろいろなアジアの人たちが日本人をこう運んでるっていう絵なんだよね。
で、この絵のコメントにも書いてあって、オーカっていう黄色い渦って書いてオーカっていう言葉があるんだけど、今まで日本ってさ不平等条約で西洋とかに結ばれていろんな不満があった。
で、その不満の矛先がその後撤廃になった後、その西洋に向かうんじゃないかっていうような、そういった思いで美豪が描いたんだよね。
当時さ、この頃オーカロンっていうのがあってさ、これドイツ皇帝のビルヘルム2世によって広く広まった思想とも言われてるんだけど、
黄色人種がさ、白人社会のいずれ脅威になるっていうことがよく言われていて、それをさ、真日清戦争で勝って勢いついてる日本がまさにヨーロッパ各国にこう戦争を仕掛けたナポレオンのようにその西洋の脅威になってやってくるんじゃないかっていうのを予言しているような絵なんだよね。
これさ、すごい先だけど第二次世界大戦があってさ、日本は大東亜協議権を掲げるよね。
そこでさ、欧米の植民地支配だった東とか東南アジアの方を占領しに行くんだけども、まさになんかそんな先もちょっと敵中しちゃってるような絵だなってよく言われてるのこれ。
いやなんかすごいよね。
スピーカー 2
まあ先を見た時にやっぱ日本がアジアの名手になるっていうのはね、当時からしたら分かりきってるっちゃ分かりきってたんだろうけど、他の国は別にそんなに栄えてなかったからね。
スピーカー 1
ああまあね。
で、この後ね、不平等条約の特権が実際日本でなくなって、ビーゴーって日本でのこの自由な出版活動ができなくなっていくんだよね。
さらにさ、日本自体も西洋化していってさ、その日本独自の魅力ある文化っていうのも失われていった中で、ビーゴーって帰国を決意するんだよね。
で、結婚してた日本人妻とも離婚して、17年間もいたその日本を離れてフランスへ帰国をしてるんだよね。
でもね、彼って帰国した後もね、その後も日本の様子を描き続けて、数多くの作品が今でも残ってるんだよね。
まあちょっといろんな絵があるんで、ちょっといくつか見ていきたいと思うんですが、この絵はね、美術館みたいなのを想像してもらえばいいんだけども、作品を日本の長州が見てるんだよね、一つの作品を。
で、大きく描かれた絵にはさ、女性の裸の裸体のヌードの絵なのかな、が描かれてるんでね。
それを興味津々にみんなが見てるような絵なんだけど、これはね、何を物語ってるかっていうと、この絵ってさ、黒田誠希っていう西洋画で有名な人が描いた長生っていう裸体画なんだよね。
30:08
スピーカー 1
当時ね、この絵を京都の博覧会に出品しようとした時に、主催者側と揉めたっていうことがあったんだよね。
それはさ、西洋女性のこのリアルな裸体が、なんか売説なものなんじゃないかっていう社会問題にもこれ発展していったんだよ、当時。
それをさ、ちょっと皮肉ったような感じで美豪が風刺をしてるんだけども、この絵の真正面に写ってる女性ってさ、裾を結構巻き仕上げて見てるような絵なんだよね。
なんかこの女性もさ、風俗を乱すというかさ、売説チックに描かれてるっていうのもちょっと皮肉ったような感じだと思うんだけど。
で、日本ってさ、美豪も経験してわかってる通りさ、当時、ふんどし姿だったり、人前でも平気で半裸でいたりとか、婚欲とかもまだまだあったし、裸に対してさ、西洋よりは寛容な社会だったんだよね。
それなのにさ、全く服を着てない裸体の女性を見ると、なんか売説なものなんじゃないかっていう騒ぐ日本人をちょっと風刺をしてるっていうような感じなんだよね。
いかがですか?
スピーカー 2
え?なんかでも、これは今でも似たような問題って起きるよね。
スピーカー 1
どういうこと?
スピーカー 2
だから、これは売説なんじゃないかみたいなのでさ、表現の自由とのさ、たまーにそういうニュースとか出てくるじゃん。ちょっと俺今パッと思いつかないんだけどさ、その事件とかが。なんかあるじゃん、たまーに。
スピーカー 1
あるあるね。
スピーカー 2
だから日本人の倫理観というかさ、そういうものは常にこういうものと争いがあるんじゃないかなと思うけどね。
スピーカー 1
確かに。
これちなみに余談なんだけどさ、この裸体画を描いた黒田誠希っていう人と美郷って、当時仲が悪かったって言われてるんだよね。
黒田ってさ、フランスに留学してって、当時最先端の印象派の影響を受けて絵を描いてるんだよね。
それに対して美郷っていうのは写実的な絵をどちらかというと描いていて、2人の価値観が合わなくて仲が悪かったって言われてて、
それがなんか影響して、日本でも美郷って画家として有名っていうふうに今一つならなかったっていうのもあるんじゃないかって言われてたりするんだよね。
あと世界的にも美郷ってそんなに流し入れてないんだよね。風刺画でこう鋭い視点っていうような、そんなような伝わり方をしてるんだよね。
ちょっと余談でした。
で、次がね、これ骨董屋なのかな。美術品を売ってるようなお店で天使の日本人が椅子に座ってる外国人に対して頑張って物を売ろうとしてるんだよね。
そんな絵で、よくよく見るとその周りの絵っていうのは日本の美術品で刀だったり兜とか、そういった昔からの伝統品なのかなっていうのが並べられているんだよね。
33:08
スピーカー 1
この絵で美郷が表したいのは、当時日本が西洋文明がいろいろ入ってきて、西洋の文明こそ価値があるものっていう風潮が出てきたんだよね。
で、今までのさ、日本の土方、この文化っていうのは何か価値のないものっていう風潮があって、それが廃物希釈にしてもそうだしさ、伝統ある寺院が破壊された出来事もあったし、
それまでのこの日本の美術品っていうのが安値で売りに出されてた時期なんだよね。
そうそう。で、その価値を日本人は認めてないんだけど、外国人はその価値に気づいて、いろいろこう買って、実際にさ海外へ大量にこう持ち出してるっていうことがあった時代なんだよね。
そんなような出来事をこの絵として表してるんだよね。
この絵は多分見たことある人いないんじゃないかな?いるかな?
スピーカー 2
まあ、俺はない。
スピーカー 1
いや、なんかすごい瞬間を切り取ってんなと思って。
じゃあ最後に、これはね、ちょっと全然変わった風景なんですけど、アトリオね、ヴィゴが構えてた稲毛のね、海岸の様子を描いた絵なんでね。
まあ、日本人がさ浜辺で佇んだりとか眺めつたりとかして、中には海にちょっと入ってる人もいたりとか、そんな日常を描いたような作品なんだよね。
これね、ちょっと今までと絵の感じが違うじゃん。
スピーカー 2
油彩画で描いていて、しかも描き方がね、ちょっと写実的に描くっていうよりは、どちらかというと印象派のこの影響が入ったような絵なんだよね。
それなんか真っ先に思ったね。
スピーカー 1
そうそう、これね、ちょっと後半に描いた絵で、実際にもう日本から帰国した後に描いた絵なんで、やっぱりその母国というかフランスのそこの周りの影響もあったのかもしれない。
で、これがね、ヴィゴが唯一フランスの展覧会で入選した作品でもある。
実際、あと他にもいろいろ出してるんだけど、他は一切入選しなくて唯一ちょっと認められたような作品。
で、この風景、実際に今稲毛海岸っていうのはあるんだけど、ここのね、描いたところはもう埋め立てられちゃってて、今はね。
実際はね、海岸線って2キロ先ぐらいに進んじゃっていて、だからまあ貴重な情景なんだよね。
で、まあちょっとこんな風にいろいろ紹介したんだけども、このヴィゴの絵って、戦前まではさ、ほとんど日本人に注目されることもなかったし、公開されるっていうこともなかったんだよね。
彼の作品っていうのはさ、その戦後、日本人がそのヴィゴの価値に気づいて公開をして、あのすごく教科書に載るぐらいさ、この日本人がこう注目していったんだよね。
で、その彼の評価ってさ、その日本人が当たり前でさ、気にも止めないようなその日常を描いたっていうところでもあるし、
36:07
スピーカー 1
今までのさ、日本の文化に対してさ、西洋の文化がちょうど混ざり込んだような独特な時代をうまく捉えて描いてるんだよね。
写真技術がさ、発達してないからこその時代でさ、そのヴィゴの作品っていうのは、当時の日本を知る上ですごく貴重なものだなっていうのを今回改めて思いました。
いかがでしたでしょうか。
スピーカー 2
ジョルジュ・ヴィゴの絵っていうと、俺やっぱり風刺画の方がさ、印象強いから、この最後に見せてくれたあの稲毛海岸の絵なんかはさ、なんかすごい画家としての側面っていうのかな、がすごい見える絵かなと思ってさ。
まあなんだろう、俺が言うことじゃないけど上手いなっていうのはやっぱり思ったし。
スピーカー 1
彼ね、結構油彩画にも日本でも実際に挑戦してるんだ。
で、それはフランスに出展して、やっぱり画家として認められたいっていう思いがあって、こういうこともやってたんだよね。
だけど、ほとんどが認められずに、世界で有名な画家っていうふうには結果的に慣れなかったんだけどね。
スピーカー 2
だから、画家としての才能というかさ、少なくとも絵の技量はすごいあった人だけど、風刺画の方にこうやっぱり印象が残っちゃってるっていうのは、本人からしたらきっと不本意だったんじゃないのかなっていう気はちょっとしたよね、今日の話聞いて。
スピーカー 1
ああ、確かに。
スピーカー 2
きっと多分、画家としてっていうところで成功したかったんじゃないのかなっていう気はなんかするよね。
スピーカー 1
ああ、確かに。もしかしたらさ、風刺画もさ、自分が望んでというよりはさ、その当時需要があったからさ。
スピーカー 2
そうそうそう。なんかそういう側面が強いのかなっていう気はしてさ、だからそういうところも知って、またジョルジュ・ビゴーのこの風刺画とかを見るとちょっと違った印象を受けるかもしれないね。
スピーカー 1
そうそう。だからさ、やっぱりジョルジュ・ビゴーって風刺してるイメージがあるから、日本に対して批判的な目線なんじゃないかって思ってる人多いんだけど、この絵にしても他にも数多くの作品を見ると、やっぱり日本にそれだけ興味を持って、決して批判的じゃなくて、すごく魅力を感じてやっぱり描いてるっていう側面があるんだよね。
そんなビゴーの一面をちょっとでもわかってもらえたら嬉しいなって思いました。
スピーカー 2
ビゴーファンの小ヶ太郎が言うんだから間違いないです。
スピーカー 1
いやいや、本当はね、他にももっともっとすごくね、当時の要素が描かれた絵があるんで、これはね、ちょっとまたどこかの機会でやりたいなと思ってます。
スピーカー 2
ビゴー2回目、楽しみにしてます。
スピーカー 1
わかんないけど。はい、ということで今回はジョルジュ・ビゴーについてでした。
ちょっと冒頭でも言ったんですが、大人の近代史YouTubeをやってまして、今回の音声もちょっと画像付きで初めて公開してみようかなと思ってますので、ぜひ音声を聞いた後、YouTubeも見て、さらによかったらフォローもしていただけたら嬉しいです。
39:05
スピーカー 2
チャンネル登録よろしくお願いします。
スピーカー 1
はい、それでは最後まで聞いていただいてありがとうございました。
スピーカー 2
ありがとうございました。
39:19

コメント

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